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今回の事案について、3つの視点から問題点を指摘させていただく。
- 1点目は時期の問題。令和4年8月から12月頃にかけてセクハラ行為があったようだが、令和4年9月6日に「ハラスメントの根絶に向けた措置に関する防衛大臣指示」が出ている。
つまり、ハラスメント根絶に向けた取組がスタートしている中で発生した事案であり、本人の意識が最も責められるべきものであるが、組織としての指示の徹底、これについて我々は今一度見直していかなければならない。
- 2点目は場所の問題。職場である自衛隊の敷地内で起きた事案であり、これは隊員が職務に専念しているかどうかという問題にも繋がっていくのではないか。
- 3点目は対応の問題。「ハラスメント防止ハンドブック」(令和元年9月)に相談対応の失敗事例として、加害者と被害者を会わせてしまったということが明記されているが、教育資料が活用されず、被害者が望まない対応をしてしまった、これはつまり同僚への配慮に欠けていたのではないか。
指示が徹底されているのか、職務への専念があるのか、同僚への配慮があるのか、以上3点から見て大変遺憾な事案であり、是非ともハラスメントを許容しない職場作りに努力していただきたい。