近年、自衛隊において、セクハラ・パワハラなどのハラスメント事案の発生が大きな問題となっています。これを受けて、本年8月、浜田前大臣は、ハラスメント防止に向けた決意を、隊員ひとり一人に向けて発信したばかりです。
ところが、今回、海上自衛隊におけるセクハラの発生、そして、被害隊員の気持ちを全く思いやらない上司の対応があったという報告を受け、私はショックを受けました。
そこで改めて、隊員の皆さんに私の思いをお伝えします。
「パワー・ハラスメント」は、職場関係において、地位や経験などが優位な立場の人が、そうでない特定の人に対して行う嫌がらせです。
「セクシュアル・ハラスメント」は、対等な関係の中にも起こりうる性的な嫌がらせです。パワハラと同時に行われることもあります。
こうしたハラスメントの防止に何よりも重要なのは、皆さんひとり一人の意識です。
ハラスメントについて、「自分は関係ない」と思ってはいませんか?何気ない言動が相手を不快にさせてしまうこともあります。「相手がどう思うか」を常に考えてください。上司と部下という関係に限りません。
被害に遭った場合には、ためらうことなく信頼できる隊員や通報窓口に申し出てください。被害を目撃した場合には、被害隊員に代わって勇気を出して通報してください。私は最善を尽くし、組織として被害に遭った隊員に寄り添うことを第一に対応できるよう取り組みます。
国民の皆様から信頼される自衛隊の誇れる姿は、隊員ひとり一人が作り出していくもの。皆さん、自衛隊は安心して働ける職場だと、誰もが胸を張って言えるよう、日々意識していきましょう。
令和5年11月6日