日米防衛相会談の概要

平成28年6月4日
防衛省

平成28年6月4日、17時00分から約55分間(現地時間)、中谷防衛大臣とカーター米国防長官は、シャングリラ会合の機会に会談を行ったところ、概要次のとおり。

1 米軍属逮捕事件

中谷大臣とカーター長官は、類似の事件・事故の実効的な再発防止策を策定するために、引き続き緊密に連携していく意図を確認した。再発防止策は、①軍属を含む日米地位協定上の地位を有する米国人の扱いの見直し、②軍属を含む日米地位協定上の地位を有する米国人の現状のモニタリングの強化、③軍属を含む日米地位協定上の地位を有する米国人の教育・研修の強化等の分野を対象とすることで一致した。中谷大臣とカーター長官は、ともにスピード感をもちつつ、両国の防衛・外務当局間のハイレベルで作業を加速化し、可能な限り早急に作業を終える意図を確認した。

2 地域情勢

両閣僚は、東シナ海及び南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対することで一致し、特に南シナ海における拠点構築やその軍事目的の利用は、地域の緊張を高める一方的な行動として国際社会の懸念事項であるとの認識で一致した。両閣僚は、今後も南シナ海において日米共同訓練等を実施していくとともに、能力構築支援や海洋安全保障等に係る東南アジア諸国との協力において連携し、この海域における日米のプレゼンスを強化していくことを確認した。また、両閣僚は、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射活動を継続する姿勢を示していることを踏まえ、引き続き同盟調整メカニズム(ACM)の活用を含め、日米二国間で緊密に連携していくことを確認した。さらに、両閣僚は、日米韓、日米豪、日米印の3か国間の防衛協力を強化していくことを確認した。

3 平和安全法制と新ガイドラインの実効性確保に向けた取組

中谷大臣から、平和安全法制が先般施行され、新たな任務を遂行するための準備を進めている旨説明し、カーター長官からは、これを支持・歓迎する旨の発言があった。また、両閣僚は、北朝鮮による一連の挑発行為や熊本地震等でACMが効果的に機能していることを確認し、同メカニズムを一層強化していくことで一致した。さらに、両閣僚は、この法制の下、日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していくことを確認するとともに、新ガイドラインの実効性確保のための取組を引き続き進めていくことを確認した。

4 防衛装備・技術協力

両閣僚は、相互の防衛調達に係る覚書(RDP-MOU)が今般署名されたことを歓迎し、これを受けて日米装備・技術協力を更に深化させていくことで一致した。また、中谷大臣から、海洋安全保障に係る能力向上のため、海自練習機TC-90のフィリピンへの移転などの協力を具体化していく旨説明し、カーター長官からは、これを歓迎する、フィリピンとの能力構築支援及び装備協力について日米で緊密に連携していきたいとの発言があった。

また、両閣僚は、第三のオフセット戦略も含め、将来の安全保障環境を見据えた防衛戦略や技術戦略について、今後協議を行っていくことで一致した。

5 米軍再編

中谷大臣から、辺野古埋立承認に関する訴訟の和解について説明するとともに、辺野古が唯一の解決策であるとの立場は不変であると述べた。カーター長官からは、日本政府の考えを十分に理解する、引き続き緊密に協力していきたいとの発言があった。中谷大臣から、沖縄県外での訓練等の実施などによる沖縄の負担軽減について協力を要請した。カーター長官から、引き続き協力していく旨の発言があり、両閣僚は、嘉手納以南の施設・区域や北部訓練場の過半の早期返還に向けて取り組むことで一致した。

(以上)

ページTOPへ戻る