日米防衛相共同記者会見概要

平成24年9月17日(13時26分~13時53分)

※パネッタ長官発言及び外国人記者による発言部分は仮訳。

1 発表事項

(森本大臣発言)
今回、パネッタ国防長官のアジア太平洋歴訪の最初の訪問国として、我が国にお立ち寄りいただき防衛省でお迎えできたことにつき、大変嬉しく思います。日米の防衛相会談は6月に私が防衛大臣に就任して以来、2回目になります。今回の会談においても、日米防衛協力を始めとする日米間の諸課題につき、パネッタ長官と忌憚のない意見交換ができたことは、大変有意義であったと考えております。先月の会談に引き続き、パネッタ長官との間で、日米同盟が日本の安全と地域の安定の確保のためにこれからも重要であることを再確認しました。特に、動的防衛力については、各種の共同訓練等を通じて日米同盟の抑止力を強化するために、両国が緊密に連携するとともに地域における警戒監視活動について、日米間の協力を深めるための議論を行なう意図について確認いたしました。また、RMC協議や日米防衛協力、ガイドラインについては、研究や議論の重要性につき再確認し、今後必要な研究や議論を行なっていくことで一致しました。BMDについては、我が国及び地域の安全の確保に資する戦略態勢の構築という観点から、Xバンドレーダーの日本における今後の配備のあり方を含め、日米間で調整を継続することで一致しました。オスプレイについては、日米合同委員会において、オスプレイの安全な運用に関する議論が大きく進展してきていることを確認し、私からは、引き続き合意内容が前向きで、かつ安全に配慮したものとなるよう、要請いたしました。また、日米合同委員会での合意案の調整が整い、安全性が確認された段階で、オスプレイの飛行運用が可能となる旨を確認した上で、パネッタ国防長官から地元の懸念を踏まえ、安全な運用に十分配慮したい旨の発言がありました。米軍再編については、抑止力の維持と地元負担の軽減という目標を改めて確認しました。その上で私からは、普天間飛行場の辺野古への移設を確固たる決意を持って実行していく旨を申し述べ、グアム移転にかかる費用内訳の完成、沖縄での土地の返還に関する統合計画の作成等、本年4月の「2+2」合意の実現のため、日米双方が引き続き努力していくことを確認しました。特に、私からは嘉手納以南の土地の返還に関する統合計画について、12月までの作成に向け、前向きに取り組んでいただきたいという要請をアメリカ側にしたところです。いずれにせよ、本日の意見交換の成果を踏まえ、今後とも日米同盟のさらなる深化と拡大のため、様々な拡大に取り組んでまいりたいと思います。

(パネッタ長官発言)
皆様、こんにちは。まず冒頭におきまして、森本防衛大臣に対して、日本で温かくお迎えいただいたことを感謝したいと思います。再びこの国に戻り、そして非常に温かいもてなしを享受し、そしてまた大臣がペンタゴンに先月ご訪問いただいた後、再びお目にかかる機会をいただいて嬉しく思います。同時に私は今日の午前中、玄葉外務大臣と実り多いミーティングを持つことができました。玄葉大臣のパートナーシップに対しても感謝しております。森本大臣と私は、非常に力強い仕事を通した関係を築いております。そして本日は、日米同盟がアジア太平洋の平和と安定の礎である、基礎であるということを私どもは確認いたしました。これは50年以上に渡って、そうあり続けてまいりました。そしてまた今日の会合では、地域の安全保障の課題、とりわけ北朝鮮の脅威についても話し合いました。また、この歴史的な同盟関係を21世紀に相応しいものとすべく、在日米軍の再編を含め同盟近代化の具体的方法も話し合いました。両国とも2012年4月の「2+2」の共同声明に概説されております、改定された再編計画の諸条件を迅速に実施する必要性について合意しております。それによりまして、アジア太平洋地域における米軍兵力態勢の再編の重要な一部分を前進させることができます。更なる充実を地域における我が国にもたらすものとして、沖縄海兵隊のMV-22オスプレイの配備があります。オスプレイは日本の防衛にとって重要なものであります。この機種は、取って代わる現行プラットフォームに比べまして、速度が2倍、最大積載量は3倍、そして行動半径が4倍に伸びます。また、オスプレイによりまして、より効果的に人道支援や災害救助活動、その他日米同盟にとって極めて重要な役割を果たすことが可能になります。パートナーシップと友情の精神に則りまして、私どもは引き続き日本政府と連携し、この航空機の安全性を再確認いたします。また、私の友人の皆様方に対して確認できるのは、米兵にとっても安全第一であります。本件に関しては大きな前進を見ることができました。そして、まもなく好ましい発表ができることと期待しております。もう一つの近代化への私どもの努力の主要な部分は、同盟におけます役割・任務・能力の見直しであります。この見直しを通しまして、日米は将来米軍と自衛隊が果たす役割、同盟が携わる任務の種類、そしてどのような能力に投資しなければならないかを緊密に連携しながら計画しております。また情報セキュリティ、ISR、宇宙、サイバー空間及びその他のハイテク能力における日米協力深化の機会を特定する作業も進めています。最終的にこの見直しのプロセスは、日米防衛協力の基礎をなすガイドラインの改定につながるかもわかりません。その間、弾道ミサイル防衛に関するより大きな協力に向かってすでに動き出しております。米国と日本は将来的に2機目のTPY-2の監視レーダーの日本配備に関して、調整を始めました。これによりまして、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威から日本を守り、前方展開している米軍にも資するものであります。そして、米国本土を北朝鮮のミサイルの脅威から防衛する能力を共有させる上で効果的になります。このようなBMDに対する緊密な継続的協力というものは、この同盟及びアジア太平洋地域において、平和と安全保障を促進することに対する共同のコミットメントを反映しております。米国の新防衛戦略は国際安全保障とグローバルな経済にとってますます重要性を増していると認識しているところのアジア太平洋地域への再均衡、リバランスを明確に打ち出しております。私どものリバランスの基本的な目的というのは、この地域におきまして、何十年間もの安全と繁栄をもたらしたルール、規範、そして制度の態勢をアジアに維持することにあります。また同時に、私どもの力というものも維持するのも一つの目的であります。日米同盟はその安全保障において、また繁栄の重要な鍵の一つであり、それゆえに米国の再均衡化の取り組みにおける鍵でもあります。しかしながら究極的に日本は同盟国以上の存在であります。アメリカにとって偉大な友人でもあります。森本防衛大臣、再び大臣の友情、そしてパートナーシップ、そしてより強い日米同盟の未来に対するコミットメントを感謝したいと思います。

2 質疑応答

Q:(日本側記者)
森本大臣とパネッタ長官それぞれにお伺いいたします。今回の会談で、米軍の新型輸送機オスプレイの飛行運用をする際の安全確保策について、具体的な合意がなされたのでしょうか。この合意があればその中身を、また試験飛行など今後の具体的な日程について併せてお伺いいたします。

A:(森本大臣)
今のご質問にまず私の方からお答えします。今回の会談では、パネッタ長官との間で、日米合同委員会において、オスプレイの安全な運用に関する議論が大きく進展しているということを双方が確認するとともに、私の方から引き続き合意内容が前向きであり、かつ安全に十分配慮したものとなるよう特に要請しました。今後の具体的な日程については、まだ決まっておりませんが、パネッタ長官との間で、日米合同委員会での合意案の調整が整い安全性が再確認された段階で、オスプレイの飛行運用が可能となるという点を双方で確認したところです。

A:(パネッタ長官)
まず、森本大臣に対して、このオスプレイの運用に関して前に進む上でご協力いただいことを感謝したいと思います。安全の問題に関して検討する合同委員会の協議がございまして、この問題に関してはかなり前向きな進展が見られたと考えております。今後私どもの予定でありますが、それはまず、この合同委員会における合意に基づき、そして細かな条項を基にして前に進んで参ります。これは大臣にも強調したことでもありますが、我が方といたしましては可能な限りのことをして、オスプレイに関する懸念に対応したいと思います。必要と思われる措置は何なりと執り、そしてここで関わっておられる皆様方にとって、安全運転であり、可能な限りをし、また騒音の削減にも努めますし、可能な措置を執ることによりましてオスプレイの飛行運用というものが、私どもが敬意を持っている隣人の皆様方が沖縄において、その勘案したものになると期待しております。大臣のご協力と日本政府の協力もいただきまして、この問題に関して好ましい進展が見られると思いますので、間もなく飛行運用において前進できることを楽しみにしております。

Q:(米側記者)
森本大臣への質問でありますけれども、XバンドTPY-2のレーダーの配備はどの場所がいいと思いますか。また、パネッタ長官に対してですが、今仰ったのは、元々その目的は北朝鮮からの脅威に対するものだと言われたわけでありますが、過去において中国側の方からミサイルディフェンスがこの地域においてあることに反対意見を表明しております。今、この時期において、レーダーの再配備を発表するのは、いわゆるこの地域全体において、とりわけ日本と中国との尖閣諸島等の問題の緊張緩和をさせる上でむしろ良くないのではないでしょうか。

A:(森本大臣)
Xバンドレーダーというのは、今冒頭にパネッタ長官のご説明があったと思いますが、今後の配備について今日米間で協議をしていますが、これはあくまで日本の防衛と前方展開された米軍、並びに米国本土を特に北朝鮮の弾道ミサイルからいかにして防護するかという、その能力を強化するということを主たる目標として現在協議をしているというところであり、まだ具体的な場所その他についてはお示しする段階にはないと思います。

A:(パネッタ長官)
これは公知の事実であると思いますが、この分野における私どもの懸念というのは、北朝鮮からの弾道ミサイルの脅威であります。長年の間、非常に挑発的な行為にミサイルに関して行ってきたわけであります。これは私どもの安全だけではなく、日本の安全保障上の脅威とみなすような行為があったわけであります。だからこそ、私どもはこの前にTPY-2のレーダー配備というものを前進させ、弾道ミサイルの防衛の上で日本において、また同じ意味において日本にとっても状況を改善することができると思ったわけであります。この意図は中国側に非常に明確に表明してまいりました。北朝鮮とそしてこれらの弾道ミサイルの使用というものは、私どもの安全保障上脅威であるということははっきり打ち出しました。また、明確に私どもは米国を守り、そしてこのような脅威から同盟国を守るということも明確に言明してきました。これは中国に対して、彼らと会ったときに再びこれを伝えるつもりであります。

Q:(日本側記者)
パネッタ長官にお伺いします。今、中国では尖閣諸島の領土の問題を巡って反日デモが拡大している状況ですが、今日の会談で、尖閣諸島は日米安全保障条約第5条の適用対象になるという認識で一致したのでしょうか。また、今後の日中関係について、パネッタ長官はこれから中国を訪問されると思いますが、中国に対してどのようなメッセージを出されるご予定でしょうか。

A:(パネッタ長官)
明らかにデモンストレーションに関して懸念を抱いておりますし、また、尖閣諸島における対立というものは懸念しているわけであります。私がお伝えしたいと思っておりますメッセージというのは、とにかく冷静に、全ての当事者が冷静に対応することであります。これらの島に関する米国の政策は明確に知られているところでありまして、当然のことながら私どもの条約に基づいた義務を遂行して、これは長年の間、そうでありましたし、変わっておりません。しかし、アメリカの政策というのは、このような相対する主権に関する紛争においては肩を持たない、立場を明確に取らないということであります。私どもは平和裏にこの問題を解決してほしいと期待しております。もちろん、現在その管轄に関する領有権に関する違いが双方にあるということは承知しておりますが、外交的な手段を双方が活用することによりまして、何とか建設的にこれらの問題を解決していただくことを望む次第であります。これらのアプローチというものは、あくまで明確なる原則に則ったものでなければなりません。これは国際的なルール及び規範に基づいたもので、これは繰り返し私どもが述べてきたように、当事者全ての利益にそれは適っていると思います。日本にとっても、中国にとってもよい関係を維持し、そして何とか更なるエスカレーションを回避する方法を見つけることが、全ての者の利益になります。

Q:(米国記者)
:最近のアフガニスタンにおける状況の質問でありますが、御承知のように、既にインサイダー・アタックが3件、この数日の間にありました。デンプシー統合参謀本部議長が非常に大きな脅威であるという発言に至ったわけでありますが、実際これは、現在戦争の状況に余り大きな影響はないと言われておりますが、この状況を受けてどのように変わっていると思いましたか。アメリカとして何が他にできるでしょうか。

A:(パネッタ長官)
私も、もちろん、インサイダー・アタックに関して非常に懸念をしております。内部からの攻撃ということでありますが、このアプローチというのはタリバンが今、執っている手段であります。これは、IEDの使用においても同じことであります。インサイダー・アタックという手法をとって米軍に対して攻撃を仕掛けている訳であります。率直に申しまして、とにかく、もう最後の手段として彼らがやっているのではないかと思います。単に米軍をターゲットするだけではなく、今まで彼らの何らその領土を失ったものを回復することのできないために最終手段に出たと、そしてまた混乱を引き起こそうとしていると思います。アレン大将は、そのような状況にならないための措置を執っております。いくつもの措置が執られております。つまり、これらの人々を守り、ガーディアン・エンジェルを活用することによって米軍を守るという手段が執れます。また、司令官の方では、安全性を保障するために、それ以外の措置も執っておりますし、可能な限りの措置を執ることによって、この状況下において米軍の要員を保護いたします。そう申しましたものの、同時に我々は引き続き基本的な、すでに立案した、その移行のための計画で前進するつもりであります。もうすでに、よい進展が見られました。また、アフガニスタンの地域の移行のための措置が執られましたし、アフガン軍とも協力し、単に彼らの技術及び運用を高めて安全保障を提供するだけではなく、同時にこの移行というものを実施するにあたっての必要な措置を執ります。これは、戦争であります。私どもが関わっているのは戦争だということを忘れてはなりません。日々戦争に携わっているときには非常に深刻なリスクが戦争を戦っている者達に立ちはだかるということであります。私どもは、可能な限りのことをして、リスクを最小限に止めます。しかしながら、だからといってここで達成しなければならない基本的なミッションを見失うことはありません。それは何かと申しますと、平和裏にアフガンの安全保障及びそのガバナンスに対して移行を完了するということであります。この任務を私どもは遂行し続けます。ISAFのアレン大将は、コミットメントを持って最終的に我々がアフガニスタンにおいて着手したミッションを遂行する所存であります。

以上

ページの先頭へ戻る