久間防衛大臣の第6回アジア安全保障会議の出席について(概要)

平成19年6月4日

 6月2日、久間防衛大臣は標記会合に出席したところ概要以下のとおり。

1.スピーチ(6月2日)

「核の挑戦」と題するスピーチを実施。

(1)冒頭、我が国の防衛政策の大きな進展として、省移行、本来任務化を紹介。

(2)核兵器の拡散に対する基本的立場

 我が国は唯一の被爆国として、大量破壊兵器の不拡散体制(NPT)を維持し、現実的・漸進的な核軍縮を進めるべきというのが我が国の基本的立場。また、依然として核兵器を含む多大な軍事力が存在する現実を踏まえ、非核三原則を守りつつ、米国の核抑止力と相まってBMD等必要な体制を確立し適切に対応するというのが我が国の基本的な安全保障政策。
 グローバリゼーションの進展等により、核の脅威はより複雑化しており、そのような脅威の拡散を阻止するため、各国の協力と責任ある対応が必要。

(3)北朝鮮

 北朝鮮は深刻な経済困難にもかかわらず、軍事面に資源を重点配備しており、日本のみならず地域の重大な不安定要因。ミサイル発射・核実験実施発表といった一連の行動は、国際の平和と安全に対する明白な脅威。
 安保理決議1718が採択、六者会合等で諸懸案を包括的に解決する必要。
 北朝鮮が国際社会のルールに従うよう国際社会が結束して促す必要。

(4)防衛省の取組:PSI、BMD、WMD対処

 PSI:03年5月の発足当初より積極的に参加、その枠組み強化のため積極的に貢献。
 BMD:90年代より日米共同研究、北朝鮮の日本上空を越えるミサイル発射実験(98年)で世論の関心高まる。BMDシステム導入決定(03年)、イージス艦とペトリオット・システムによる多層防衛。本年より実戦配備開始、能力向上型迎撃ミサイルの日米共同開発にも着手。
 WMDの攻撃を受けた際の対処への取組も実施。

(5)こうした重層的な取組を通じて、核の脅威に対抗する手段がより実効的なものとなり、国際社会に脅威を与えようとする試みが割に合わなくなることを期待。

 なお、スピーチ後の質疑応答において、日本の核武装の可能性、BMD、憲法改正について質問があり、久間大臣より適宜応答。

2.各国国防相等との会談

 シンガポール、フィリピン、NZ、インド、韓国の国防相と個別に会談し、米国及び豪州の国防相と初の日米豪防衛相会談を実施したほか、シンガポール首相を表敬した。

(1)日シンガポール防衛相会談

 テオ・チーヒン国防相と会談、シャングリラ会合の重要性について先方より言及、省移行・本来任務化について当方より説明するとともに、部隊間交流等の日シンガポール防衛交流の促進などについて意見交換を行った。

(2)日フィリピン防衛相会談

 エブダネ国防相と会談、省移行について当方より説明するとともに、留学生等の日フィリピン防衛交流の促進などについて意見交換を行った。

(3)日NZ防衛相会談

 ゴフ国防相と会談、昨年同国防相が来日したことにも触れつつ、部隊間交流等の日NZ防衛交流の促進などについて意見交換を行った。

(4)日印防衛相会談

 アントニー国防相と会談、海上の安全保障や国際平和協力活動での日印の協力の拡大の可能性に触れつつ、部隊間交流等の日印防衛交流の促進などについて意見交換を行った。

(5)日韓防衛相会談

 金国防長官と会談、双方の中国情勢認識について意見交換し、様々な分野での日韓防衛交流の促進などについて意見交換を行った。

(6)シンガポール首相への表敬

 リー・シェンロン首相を表敬、シャングリラ会合の有用性について双方より発言があり、イラク等への国際平和協力活動、我が国と中国・韓国との防衛交流について当方より説明、防衛交流の重要性について認識の一致を見た。

(7)日米豪防衛相会談

 ゲイツ米国防長官及びネルソン豪国防大臣との3者間で会談し、北朝鮮の核問題等について意見交換を行うとともに、4月に初めて開催された局長級の日米豪安全保障・防衛協力会合や5月の太平洋長距離航空輸送セミナーなど、最近の3国間での安全保障・防衛協力関係の進展を確認し、今後とも同分野における3国間の協力関係を推進していくことで意見の一致をみた。


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