令和４年３月１５日
防衛省
３月１５日、元陸上自衛官である須田道夫（すだ・みちお）在フィリピン日本大使館一等書記官が、フィリピンのミンダナオ和平に関する独立退役・武装解除機関（ＩＤＢ）に派遣されることとなりましたのでお知らせいたします。
須田書記官は、国連平和維持活動従事経験を含む国際平和協力分野における豊富な経験を有しており、令和２年に防衛省を退職した後、外務省職員として採用されました。今後は、在フィリピン大使館員としての業務に加え、元自衛官としての専門知識を活かし、モロ・イスラム解放戦線（ＭＩＬＦ）兵士の退役・武装解除の監督を任務とするＩＤＢの本部における任務支援統括官（Chief Support Services Officer）として、同本部において退役・武装解除計画の履行に係る調整、技術的知見の提供、活動・財政・調達の年間計画策定支援及び日本政府による支援事業の監督等を行います。
今般の派遣は、ミンダナオ和平の進捗に応じて支援を強化していくとの我が国政府の方針を踏まえて決定されたものであり、防衛省としても外務省からのミンダナオ和平の武装解除にかかる職員募集の案内を受け、退職予定自衛官への周知を行いました。ミンダナオ和平の将来を左右する重要な局面である武装解除活動の一層の促進のみならず、国際的なテロとの闘い、フィリピンの経済社会開発、ひいてはスールー・セレベス海とその周辺地域を含めたインド太平洋地域の平和と安定の確保等に寄与することが期待されます。
（参考）独立退役・武装解除機関（ＩＤＢ）
２０１４年３月、フィリピン政府とＭＩＬＦとの合意に基づき、ＭＩＬＦ兵士の退役・武装解除を監督する機関として設立された非武装の組織。組織の中立性を保つために外国人要員の参加が重視されており、ノルウェー政府（現団長）、ブルネイ政府及びトルコ政府からも要員が派遣されている。
参考：外務省ＨＰ（https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_000776.html）