弾道ミサイル等に対する破壊措置等の実施に関する自衛隊行動命令について
(別紙)弾道ミサイル等に対する破壊措置等の実施に関する自衛隊行動命令について

平成28年2月3日
防衛省

 本日、防衛大臣から部隊等に対して、弾道ミサイル等に対する破壊措置等の実施に関する自衛隊行動命令を発出しました。その内容は以下の通りです。

1   平成28年2月2日(日本時間。以下同じ。)、北朝鮮は国際海事機関等に対し、「人工衛星」の発射のため、同月8日から同月25日までの毎日7時30分から12時30分までの間、黄海、東シナ海及びフィリピン東方の太平洋に、危険区域を設定したことについての通報をした。このことから、北朝鮮は近日中に「人工衛星」と称するミサイルを発射する可能性がある。これを受け、自衛隊は、日米間で緊密な連携を図りつつ、自衛隊法(昭和29年法律第165号)第82条の3第3項の規定により、緊急対処要領に従い、事態が急変し我が国に向けて弾道ミサイル等が飛来する緊急の場合における人命及び財産に対する被害を防止するため、我が国領域に落下することが確認された弾道ミサイル等に対する破壊措置等の必要な措置を実施する。

2   航空総隊司令官は、弾道ミサイル等に対する破壊措置の実施に関し、所要の隷下部隊及び自衛艦隊司令官から差し出された部隊を指揮し、次に示すところにより、我が国領域に落下することが確認された弾道ミサイル等に対する破壊措置を実施せよ。
 なお、当該破壊措置の実施に関し、航空総隊司令官の指揮を受ける部隊を「BMD統合任務部隊」と、航空総隊司令官を「BMD統合任務部隊指揮官」とそれぞれ呼称する。

  • (1)部隊の規模
     スタンダード・ミサイルSM-3(以下「SM-3」という。)搭載護衛艦、ペトリオット・ミサイルPAC-3(以下「PAC-3」という。)が配備されている高射部隊(以下「PAC-3部隊」という。)、航空警戒管制部隊その他所要の部隊
  • (2)命令の期間
     別命ない限り、本年2月25日をもって終結
  • (3)破壊措置の対象
     北朝鮮から発射されたと考えられる弾道ミサイル等であって、我が国の弾道ミサイル防衛システムにより我が国領域に落下することが確認されたもの
  • (4)破壊方法
     SM-3又はPAC-3を発射し我が国領域又は我が国周辺の公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。以下同じ。)の上空において破壊。
  • (5)行動の範囲
     我が国領域並びに我が国周辺の公海及びその上空
     ただし、SM-3搭載護衛艦及びPAC-3部隊については、上記の範囲のうち次の場所とする。
    • ア SM-3搭載護衛艦
       日本海及び東シナ海において、我が国領域を防護できる位置
    • イ PAC-3部隊
       陸上自衛隊朝霞訓練場、陸上自衛隊習志野演習場、航空自衛隊市ヶ谷基地、航空自衛隊習志野分屯基地、航空自衛隊那覇基地及び航空自衛隊知念分屯基地

3   自衛艦隊司令官は、所要の部隊を航空総隊司令官に差し出し、弾道ミサイル等に対する破壊措置の実施に関し指揮を受けさせよ。

4   航空総隊司令官は、調整により決定される沖縄県の地区へのPAC-3部隊の展開を含む所要の準備を実施せよ。

5   航空システム通信隊司令は、調整により決定される沖縄県の地区への移動通信隊設備を有する部隊の展開を含む所要の準備を実施せよ。

6   東部方面総監は、弾道ミサイル等が落下した場合の被害を局限するために必要な措置を実施し得るよう、連絡員の派遣を含む所要の準備を実施せよ。

7   西部方面総監及び中央即応集団司令官は、弾道ミサイル等が南西地域に落下した場合の被害を局限するために必要な措置を実施し得るよう、連絡員の派遣及び調整により決定される沖縄県の地区への部隊の展開を含む所要の準備を実施せよ。

8   東部方面総監、西部方面総監、中央即応集団司令官、佐世保地方総監及び航空総隊司令官は、北関東防衛局長及び沖縄防衛局長と協力し、また、統合幕僚監部が統合連絡調整所を設置する場合にあってはその調整の下、部隊の展開等を円滑に実施するため、関係する地方公共団体その他の関係機関と所要の調整を実施せよ。
 なお、展開候補地における調査及び部隊の展開については、上記調整を経た地域から順次実施するものとする。

9   各方面総監、中央即応集団司令官、中央管制気象隊長、通信団長、警務隊長、陸上自衛隊中央会計隊長、陸上自衛隊中央輸送業務隊長、陸上自衛隊中央業務支援隊長、陸上自衛隊航空学校長、陸上自衛隊化学学校長、陸上自衛隊補給統制本部長、自衛艦隊司令官、各地方総監、システム通信隊群司令、海上自衛隊警務隊司令、海上自衛隊補給本部長、航空総隊司令官、航空支援集団司令官、航空開発実験集団司令官、航空システム通信隊司令、航空警務隊司令、航空中央業務隊司令、航空自衛隊補給本部長、自衛隊情報保全隊司令及び自衛隊指揮通信システム隊司令は、この命令の実施に関し、所要の支援を実施せよ。

10  各方面総監、中央即応集団司令官、自衛艦隊司令官、各地方総監、教育航空集団司令官及び航空総隊司令官は、弾道ミサイル等の落下による被害に迅速に対処し得る態勢をとるとともに、これが発射されたことが確認され次第、我が国領域及び我が国周辺の公海における被害が予期される地域に対する被害の有無の確認のための情報収集を実施せよ。
 なお、第7項に示す部隊は、展開が完了し次第、上記の態勢をとるものとする。

11  中央即応集団司令官は、西部方面総監が実施する前項の任務に関し、所要の部隊を西部方面総監に差し出し、指揮を受けさせよ。

12  航空支援集団司令官は、弾道ミサイル等の落下による被害に迅速に対処し得る態勢を確立せよ。

13  この命令の実施に関し必要な細部の事項は、統合幕僚長に指令させる。

以上

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