防衛大臣記者会見

日時
令和6年3月15日(金)08:40~08:46
場所
衆議院分館1階エントランス
備考
木原防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

第2回日本・太平洋島嶼国国防大臣会合等の開催について申し上げます。3月19日から3月21日の間に第2回日本・太平洋島嶼国国防大臣会合、以降JPIDDと言いますが、JPIDD等を東京で開催します。今回の会合が対面での初開催となります。この会合には、フィジー、パプアニューギニア及びトンガの大臣等をはじめ、太平洋島嶼国及び地域のパートナーの国々から出席をいただく予定であります。我が国と太平洋島嶼国は、共に太平洋の恩恵を受ける海洋国家であり、歴史的にも深い「キズナ」で結ばれた極めて重要な関係にあります。そして、自由、民主主義等の基本的価値や、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の重要性を共有する重要なパートナーであります。JPIDDは、防衛省が主催する多国間の会合として太平洋島嶼国地域の国防大臣等との相互理解を深め、信頼関係を構築し、今後、更なる防衛協力・交流を推進することを目的として開催するものです。防衛省・自衛隊としては、今般のJPIDDでの率直かつ幅広い意見交換を通じ、我が国と太平洋島嶼国の関係強化に大きな弾みをつけ、一層積極的に貢献してまいります。

2 質疑応答

Q:昨日14日、昨年4月に発生した陸自UH-60JAヘリの事故調査結果が公表され、再発防止策も打ち出されましたが、大臣の受け止めをお願いいたします。

A:昨年4月6日でございました、陸上自衛隊のUH-60JAの事故については、坂本陸将以下10名の隊員が、任務中に不幸にしてその職に殉ぜられました。我が国の防衛のために尽くしてきた10名もの貴重な命が失われたということ、防衛省・自衛隊として痛恨の極みであります。改めて、謹んで哀悼の意を表するとともに、御家族の皆様に、心よりお悔やみを申し上げます。防衛省・自衛隊としては、事故発生当日から約1年間にわたり、陸上幕僚監部に設置した事故調査委員会において、部外有識者等の知見も得ながら、あらゆる可能性を排除せず徹底した調査・検討を行い、事故原因究明と再発防止策の策定に全力を挙げてまいりました。今般、事故原因について可能な限りの絞り込みを行い、いずれの要因にも対応可能な再発防止策を講じるに至ったため、事故調査報告書が私に提出されて、昨日、その結果を公表したところです。防衛省・自衛隊としては、10名もの命を失う結果となったこの事故の調査結果というものを重く受け止め、この先、一人の犠牲者も出さない覚悟、決意で事故の再発防止に全力を挙げるとともに、自衛隊機の運航に当たっては、飛行の安全に万全を期してまいりたいというふうに思います。

Q:オスプレイの飛行再開について伺います。大臣は13日に、オースティン国防長官と電話会談で、日本国内におけるオスプレイの運用を段階的かつ慎重に進めていくことを確認したと説明されていましたが、海兵隊のオスプレイは14日、すぐ普天間飛行場周辺を離れて飛行し、那覇市内の上空など飛行する様子も確認されました。これは段階的かつ慎重に進めていると言えるのでしょうか。大臣の評価を教えてください。

A:3月8日に解除されて、そして昨日、普天間飛行場においてMV-22オスプレイが、基地内でのホバリングを行った上で、同飛行場を離陸し、飛行を再開していることを、防衛省の目視情報で確認をしております。これらの機体については、今般の事故の再発防止策として示された整備や教育を終えた上で、技能の練度を回復させるための基本的な飛行を行っているものとそのように認識しています。その上で、那覇市の上空はオスプレイに限らずですね、様々な航空機が、これは計器飛行する際のですね、進入出発経路と言いましてですね、管制官から誘導されてそこを行かざるを得ないという、そういうルートでありますので、お尋ねの機体も、従来から普天間飛行場周辺での設定されているルートを飛行したものとそういうふうに認識しています。また、日本国内におけるオスプレイの運用を段階的かつ慎重に進めていくということについては、米軍のオスプレイが、今後、求められる任務に対応するため、基本的な技能の練度を回復した上で、順次、基本的な任務や、より高度な訓練を経ていくという、そういう趣旨で御説明をさせていただいているところであります。昨日、普天間飛行場周辺で飛行したオスプレイについても、こうした運用能力を回復するための、一連の段階的かつ慎重なプロセスの一環として、基本的な飛行を行ったものとそういうふうに認識しています。飛行の安全確保は、日米共通の最優先であるということは、先般のオースティン長官との電話会談でも改めて確認をいたしました。引き続き、日米間では緊密に連携しながら、安全対策には万全を尽くしていく所存です。

以上