防衛大臣臨時記者会見

日時
令和6年1月8日(月)15:30~15:38
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
第7回非常災害対策本部会議後の木原防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 本日も自衛隊は、引き続き二次被害の防止に細心の注意を払いながら、各種活動を実施してまいります。本日の活動態勢ですが、人員は昨日より約200名を増強し約6,100名、航空機は約40機、艦艇9隻での活動を始めています。ヘリについては、昨日は悪天候でしたが、本日はヘリは運用できているという状況です。活動内容について、主なものを申し上げますと、自治体ニーズを踏まえまして、新たに穴水町で入浴支援を実施しており、志賀町においても本日中に実施をしております。また、被害が甚大な国道249号の復旧に向けて、国交省と防衛省の間で、具体的な連携要領について、鋭意調整を進めているところでありまして、また本日、先ほどの会議でですね、総理から指示もありましたけれども、国道249号等の沿岸部の早期に到達可能な箇所全てについて、国交省がTEC-FORCEでですね、陸方面から道路啓開やってますが、海上からもですね、アクセスをして両面作戦で緊急復旧の加速化を図るということですので、私どもと国交省と連携しながら、やっていくということになります。それから、本日より、医官や看護官等による衛生支援チームが、孤立地域を中心に巡回し、診療等の衛生支援を開始をいたします。加えて、活動態勢を強化するため、即応予備自衛官が本日中に部隊への受入れを完了し、明日以降、生活支援等の活動に加わる予定となっております。防衛省・自衛隊としましては、引き続き捜索救助活動に全力を尽くすとともに、被災者の方々に寄り添った、きめ細やかな生活支援活動を継続してまいります。そして、もう1週間が経ったということになりまして、私どもも人命救助全力を尽くしているわけですが、確認された死者の数、160名を超えたということであります。改めて、お亡くなりになられた方にですね、心から御冥福をお祈りするとともに、被災された方々、そして御家族の方には心よりお見舞いを申し上げたいと思います。防衛省として、よりきめ細やかな生活支援活動を継続をしますけれども、今後ともですね、捜索救助活動に、これもまた全力で尽くしたいというふうに考えております。

 

2 質疑応答

Q:冒頭最後の発言と少し被りますが、本日で発災からちょうど1週間となります。これまでの自衛隊の活動実績も踏まえた上で、大臣の受け止めと、改めて今後に向けての意気込みをお聞かせください。

A:地震発災直後から速やかに災害派遣を行いました。陸海空各自衛隊による統合任務部隊JTFを速やかに編成した上で、約1万名のですね、即応態勢を確立したところであります。現在、約6,100名の隊員が、捜索活動や生活支援を実施しているところであります。全力でそういった人命救助活動含む、あらゆる活動をですね、継続するとともに、被災者の方々に寄り添った生活支援活動を強力に推進するため、道路啓開の進捗等も踏まえて要員を適切に増強するなど、対応しているところであります。私の率直な思いといいますか、感想、評価としてはですね、非常に私ども自衛隊、迅速にそして力強くこの間実施できたものというふうに思っております。非常に難しい地理的な状況など、そういう側面がございましたけれども、私どもとしては、最善を、そして適切にですね、対応できているものというふうに思っております。引き続き防衛省・自衛隊としましては、そういった被災地での様々な生活支援活動について、関係省庁や自治体と密接に連携して対応していきたいというふうに考えております。

Q:現場の隊員の交代も始まっているかと思いますが、本日、約6,100名を投入するとのことで、1万人態勢のうち半数を上回る隊員が現場に投入されています。それぞれ部隊の役割や疲労度は違うと思いますが、今後、どのように隊員の交代を進めていくのかお聞かせください。

A:発災後からこれまで部隊の隊員は、本当に懸命にですね、様々な活動をそれぞれ持ち場持ち場で実施しています。今日、私どもの会議でもありましたけれども、この間ですね、ちょうど昨日は成人の日ということもありまして、そういった被災地において活動しながら成人の日を迎えた隊員もいるわけであります。当然、そういった行事にも出席できず、黙々と現地で仕事をしているという、そういう状況であります。引き続きそういった活動を継続するために、部隊ごとに隊員の疲労度をやはり考慮しなきゃいけないというのは、おっしゃるとおりでありまして、適切な隊員のローテーション、これは既に行ってはおりまして、なお一層ですね、今後は二次被害に細心の注意を払いながら、活動を実施しなければいけないというふうに考えております。これまで対応してきた多くの災害派遣の教訓等、過去のそういったあらゆる事例なども踏まえながらですね、隊員のローテーションを含めて、引き続き災害派遣に全力を尽くしてまいります。

Q:悪天候の影響なんですけれども、本日はヘリ、空輸はできているということなんですけれども、その他様々な自衛隊の活動にですね、影響があれば教えてください。

A:あらかじめですね、気象状況も入念に、そして能登半島といえどもですね、地域によって気象も若干異なりますので、そういったことを予測しつつフォーキャストを捉えながらですね、二次被害に最新の注意を払いながら、災害派遣活動を実施しているところです。昨日は申し上げたとおり、非常に天候が悪くて、小松基地を中心としたヘリの輸送というのはできませんでしたが、そういう中においてもですね、これは富山湾であるとか、輪島沖からですね、艦艇によるヘリの輸送などは実施してきました。できる限り、できるところではやっていくという、そういう態勢をとってきたところであります。この状況はこれからも変わらないと思いますので、北陸地方、とりわけ日本海側におけるこの時期の悪天候というのは、これはもう避けて通ることはできませんので、また、雨もあります、そして、降雪、雪もあります。航空機が使えない場合においてもですね、先ほど申し上げたようなできる限りの手段を講じて、物資輸送を実施、また、特に降雪の場合は、除雪車をですね、活用するなど陸海空各自衛隊は、様々なアセットを持っておりますので、そういったものを効果的に活用しつつ、災害派遣を継続していかなければいけないというふうに考えております。

以上