三宅防衛大臣政務官臨時会見

日時
令和5年12月18日(月)10:46~10:52
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の三宅防衛大臣政務官臨時会見

1 発表事項

 北朝鮮は、本日午前8時24分頃、平壌近郊から1発のICBM級弾道ミサイルを、北東方向に向けて発射しました。詳細については現在分析中ですが、発射された弾道ミサイルは約73分飛翔し、午前9時37分頃、北海道の奥尻島の北西約250kmの日本海、我が国の排他的経済水域、EEZ外に落下したものと推定されます。飛翔距離は約1,000km、また、最高高度は約6,000kmを超えると推定されます。今回発射されたICBM級弾道ミサイルは、今回の飛翔軌道に基づいて計算をしますと、弾頭重量等によっては、1万5,000kmを超える射程となり得るとみられ、その場合、米国全土が射程に含まれることになります。本件につき、総理には直ちに報告を行い、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、不測の事態に備え、万全の態勢をとること、以上3点について指示がございました。また、防衛省におきましては、防衛大臣が総理指示を受け、米国、韓国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること、不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すこと、の2点について指示を出しました。防衛大臣も、海上自衛隊徳島地区等での部隊視察を切り上げ、こちらに戻って来ているところであります。現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告等の情報は確認されておりません。今回の発射につきましては、我が国として、北朝鮮に対し、北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議し、強く非難いたしました。防衛省としては、国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き、米国や韓国等とも緊密に連携し、情報の収集・分析及び警戒監視に全力を挙げてまいります。

 

 

2 質疑応答

Q:昨夜に続いて、2日連続の弾道ミサイルの発射ということになったと思いますが、その受け止めとですね、北朝鮮の狙い、意図についてお聞かせください。またですね、破壊措置命令など、今後の対応についてお聞かせください。

A:破壊措置命令につきましては、内容を控えさせていただきます。昨日17日22時台におきまして、北朝鮮西岸付近から、1発の弾道ミサイルを発射いたしました。日本海の我が国の排他的経済水域外に落下したと推定をしております。これまでに得られている情報を総合的に勘案しますと、昨日発射された1発の弾道ミサイルは、短距離弾道ミサイルであったと推定しております。本日のICBM級弾道ミサイルの発射との関係を含め、これ以上の詳細は引き続き分析中であります。

Q:破壊措置は、今回は実施していないということでよろしいでしょうか。

A:それも含めまして、お答えを差し控えさせていただきます。

Q:火星17号、18号、どれに該当するんでしょうか。

A:その可能性が高いという、現時点での推定であります。

Q:燃料なのですが、最近、固体燃料の実験もやってるところだと思いますが、燃料の形状というか、このことについて何か情報は入っていますでしょうか。

A:現時点で確認されておりますのは、今回発射された弾道ミサイルの飛翔距離や最高飛翔高度などを踏まえれば、ICBM級弾道ミサイルであるとは考えておりますけれども、これ以上の詳細については引き続き分析中であります。

Q:年内に始動されるといわれております、日米韓のミサイル情報共有システムは、今回は始動はあったのでしょうか。

A:年内の本格運用に向けてですね、引き続き調整を加速しているところでございます。

以上