防衛大臣記者会見

日時
令和5年11月14日(火)09:32~09:41
場所
参議院分館1階エントランス
備考
木原防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 明日ですが、15日にインドネシアで開催されます第8回日ASEAN防衛担当大臣会合に、私が東京からオンラインで、宮澤防衛副大臣がこちらは現地で、それぞれ参加をいたします。また、翌16日のASEAN域外国を含むインド太平洋地域の閣僚級の第10回拡大ASEAN国防相会議、いわゆる「ADMMプラス」に、こちらには宮澤防衛副大臣が現地で参加をいたします。日ASEAN防衛担当大臣会合では、本年が日ASEAN友好協力50周年であることを踏まえ、日ASEAN防衛協力の軌跡と展望をテーマに率直な意見交換を行いたいと思います。また、宮澤副大臣が参加するADMMプラスでは、地域や国際社会を取り巻く安全保障環境、関係各国との協力関係の在り方について、しっかりと議論を行ってもらいたいと考えています。これらの会合を通じまして、「自由で開かれたインド太平洋」の実現のため、ASEAN諸国等と緊密に連携してまいります。

 

2 質疑応答

Q:会合には東京からオンラインで参加するということなんですけれども、現地に行かずにですね、オンラインで参加する理由についてお聞かせください。

A:今般の日ASEAN防衛担当大臣会合については、国会日程を含めて、諸般の事情を総合的に勘案し、私はオンラインで参加をするということになったものであります。日ASEAN防衛担当大臣会合は、我が国とASEANの防衛担当大臣が一堂に会して、実践的な日ASEAN防衛協力に向けた率直な意見交換を行う有意義な機会であり、我が国の考えや取組をしっかり説明したいというふうに考えています。また、本年は日ASEAN友好協力50周年という節目の年となる中で、「FOIP」の実現のため、今回の会合を通じてASEAN諸国等と連携を一層強化したいと考えています。

Q:辺野古の関係でお伺いしたいんですけども、辺野古に新基地建設という海底の軟弱地盤を改良するための設計変更について、訴訟になっていると思うんですけども、政府の方でも設計変更についてお墨付きを得たとされている技術検討会の委員の2人の方が、委員就任後に工事の関連受注業者から230万円の奨学寄付金を受け取っていたということであったり、設計業者に対して技術的に指南を過去にしていたということが、東京新聞の報道で明らかになったんですけども、そのことについて、そういった方が設計変更に助言する立場として関わったことについて、大臣としてはどういうふうにお考えかということをお伺いしたいんですけども。

A:御指摘の技術検討会ですけども、地盤改良に係る具体的な設計等の検討に当たり、各委員の純粋に技術的・専門的見地からの提言や助言をいただくものでありまして、各委員の研究活動が、技術検討会における議論の公正性・中立性に影響があるものとは考えていません。また、沖縄防衛局は、技術検討会での議論の公正性・中立性確保の観点から、委員長と委員の発言の逐一を記載した議事録を沖縄防衛局のホームページにおいて公表しておりまして、これまでの技術検討会においては、それぞれの分野で御活躍されている各委員が有する技術的・専門的知見を基に、客観的な議論が行われているものというふうに認識をしているところです。

Q:関連ですけども、決定の設計変更に至るですね、決定のプロセスということに関しては、大臣としては妥当だったというお考えなんでしょうか。

A:沖縄防衛局のホームページ、これを見てみると、公表されているもの、すごく分厚い資料、ダウンロードするとこんなに分厚くなるんですけれども、それを見るとですね、各委員が有する技術的・専門的知見というのを基にですね、これは客観的な議論が行われているなということは、お分かりいただけるかなというふうに思いますけれども。

Q:海上自衛隊の鹿屋航空基地への米軍無人機MQ-9の展開が12日で終了しました。その受け止めをお願いいたします。また、移駐先となった沖縄県嘉手納町では抗議の声が上がる中での運用となりましたけれども、展開期間は無期限で変更はないのか、どのようにそのあと理解を得ていくのかお聞かせください。

A:2点御質問があったかと思います。1点目は、鹿屋展開終了ということですが、御承知のとおり、鹿屋航空基地への米空軍のMQ-9の一時展開については、今月の12日をもって終了いたしました。この点、鹿屋市をはじめ地元の皆様から多大なる御協力を賜りましたことは、大臣として改めて感謝を申し上げます。鹿屋でのMQ-9の運用は、日米共同での分析活動など、ISR活動における自衛隊と米軍の連携を一層深化させ、我が国の防衛に大きく貢献したものというふうに考えています。一方で、この嘉手納の展開についてでございますけども、今お話しした、鹿屋での運用実績に加えて、南西地域での情報収集ニーズに対応する高い必要性から、これらのMQ-9について期限を定めず嘉手納飛行場に展開させることとし、先般、嘉手納での運用開始を確認しているところであります。嘉手納の展開についても、防衛省としては、関係自治体に対し丁寧な御説明と適切な情報提供を行っていく考えに変わりはありません。関係自治体の首長さんのほか議会の方にもですね、説明はさせていただいておりまして、また、沖縄防衛局のウェブサイトに資料を掲載して情報発信にも努めているところであります。こうした取組を通じまして、様々な御指摘や御疑問にお答えすることができるように、今後とも、三連協さんと緊密に連携しながら真摯に対応していく所存であります。

Q:今の質問に関連してなんですけど、今、無期限というのは変わらないのかという質問も含まれていたかなと思うんですけれども、その点お教えいただけますか。

A:MQ-9の嘉手納の展開ということは、期限を定めずに嘉手納飛行場に展開させることとしているところであります。

Q:明日から行われる、陸上自衛隊とイギリスの実動訓練のヴィジラント・アイルズに関して伺います。改めてなんですけれども、共同訓練の意義を教えてください。また、実際の有事ではイギリスの援軍に期待できるのか、若しくは、その訓練そのものがインド太平洋の抑止力につながるものなのか、意味合いも含めてお願いいたします。

A:ヴィジラント・アイルズの意義という御質問でしたけども、今月の15日から、明日からですね、26日の間、陸上自衛隊第1空挺団が、英国の陸軍とともに、我が国において、島嶼防衛にかかる実動訓練を実施いたします。本訓練は、英陸軍が優れた戦術技量を保持する分野における共同訓練を実施することで、陸上自衛隊の戦術技量や作戦遂行能力を向上させるとともに、英国のインド太平洋地域への関与を示すものでありまして、当該地域の抑止力の実効性向上につながるものというふうに考えています。

 

以上