防衛大臣記者会見

日時
令和5年10月31日(火)08:32~08:38
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
木原防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 なし。

 

2 質疑応答

Q:北朝鮮の軍事偵察衛星について伺います。北朝鮮は、10月にも3回目の打ち上げを断行するとしてきましたが、本日10月も、もう最終日となります。破壊措置命令も含めまして、今後の自衛隊の態勢を変更する考えがあるかどうかお聞かせください。

A:本年5月29日に発出した弾道ミサイル等の破壊措置命令に基づき、万が一我が国の領域に落下する場合に備えて、自衛隊のイージス艦、PAC-3部隊に対して、必要な態勢を取らせていただいているところであります。10月はもう過ぎるもののですね、引き続き北朝鮮から弾道ミサイル技術を使用した発射が強行される可能性はあり、防衛省として、沖縄に展開しているPAC-3部隊も含め、引き続き、破壊措置命令を継続し、必要な態勢を維持することとしております。

Q:普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡る代執行訴訟について伺いたいと思います。即日結審となったことの受け止めと、国の主張が認められた場合、代執行を経て防衛省の設計変更が認められることになると思いますが、依然として反対の声、大きい中ですが、今後、地盤改良工事などどのように進めていくお考えかお聞かせください。

A:沖縄県知事と国土交通大臣との間の訴訟でございますので、防衛省としてお答えすべき立場にないことをまずは御理解いただきたいと思います。いずれにしましても、その埋立変更承認申請については、既に、司法の最終判断が示されておりまして、防衛省としては、引き続き、地元の皆様方に丁寧に説明を行いながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため、大浦湾側の工事に向けた準備を進めてまいるところです。

Q:MQ-9のですね、米軍無人機の嘉手納配備に関して伺います。昨日、嘉手納町議会の方が、8月に鹿屋で発生したオーバーランの事故原因の速やかな公表とですね、それから、嘉手納の負担軽減策を講じることを求める意見書と抗議書を可決しています。大臣の受け止めと、今後の対応をお伺いします。

A:嘉手納飛行場への米空軍MQ-9の展開についてでありますけども、嘉手納町議会は昨日ですね、30日に、配備計画の見直しを検討することなどを求める意見書を採択したということを承知しております。嘉手納飛行場へのMQ-9の展開は、改めてですけども南西地域周辺海空域での情報入手ニーズに対応すべく、警戒監視・偵察活動の一層の強化を目的としたところでありまして、その強化は、我が国の、特に沖縄を含む南西地域の防衛にとって重要な役割を果たすものであると、そういうふうに考えています。その上で、住宅密集地を極力回避して飛行をするほか、駐機場を住宅地から相当離れたところに計画するなど、可能な限り地元への影響が最小限となるように、日米間でしっかりと協議した上で、計画をされているものであります。防衛省においては、引き続き、MQ-9の展開による地元への影響ができるだけ最小限となるように取り組んでいくとともに、嘉手納飛行場の関係団体、三連協と緊密に連携しながら、丁寧な御説明や適切な情報提供を行うなど、真摯に対応してまいりたいと思ってます。

Q:配備の見直しは現時点では考えてないという理解でよろしかったでしょうか。

A:我が国の防衛上の重要性に鑑みまして、本件展開を見直す考えはありませんが、繰り返しになりますけど、地元の影響ができるだけ最小限になるように引き続き取り組んでまいります。

Q:今日の報道にもあったように、この紙もらったんですけれども、海上自衛隊のセクハラについてちょっと伺わせてください。去年ですね、総理大臣、大臣も含めてですね、あれだけ綱紀粛正というか、徹底をしたんですけれども、その中でセクハラが起きた、またそのパワハラも起きたということに対して、大臣がこれから国会でどれだけ説明を尽くしても、なかなか信用されないんじゃないのかなという声もあるんですけども、その部分については見解とかありますか。

A:今日の朝日新聞の記事については、令和4年の昨年の8月から11月に海上自衛隊の部隊において加害男性が被害者に対してセクハラ行為を行なったものであります。海上自衛隊において、セクハラ行為が発生したことは誠に遺憾であるとともに、上司等はですね、その被害者が加害男性に会うことを拒否していたにもかかわらず、加害男性から被害者に直接謝罪させるなど、被害者の心情に寄り添うことなく、このような対応を行ったことは言語道断であると思っておりまして、法令に基づき厳正に対処いたします。ハラスメントを一切許容しない環境は、防衛力の中核である自衛隊員の能力を発揮するための基盤強化のために必ず構築しなければいけないということであり、その上で今般の事案というものを重く受け止めて、今お手元に配らせていただいたように、昨日ですね、私から改めてハラスメントに対する厳正な措置を求める指示を昨日発出したところでありまして、本指示を全ての自衛隊員に徹底し、ハラスメントを一切許容しない環境を構築してまいる所存です。

以上