防衛大臣記者会見

日時
令和5年8月8日(火)10:36~10:46
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
浜田防衛大臣閣議後会見
動画版

1 発表事項

 なし。

 

2 質疑応答

Q:靖国神社の参拝についてお伺いします。15日の終戦記念日が近づいておりますけども、大臣はこの日に合わせてですね、参拝を考えられているかどうかお願いいたします。

A:国のですね、内外を問わず、国のために貴い命を犠牲にされた皆様方に対して、哀悼の誠を捧げ、尊崇の念を表すことは当然のことだと考えております。今後の参拝については、個人として適切に判断していきたいというふうに考えています。

Q:日オーストラリアの円滑化協定についてお伺いします。本日の閣議でですね、日豪の円滑化協定の締結が決定されたと思うんですけれども、改めて御所見とですね、この協定によって期待していることについてお願いいたします。

A:本日、日豪円滑化協定の締結及び公布のための閣議決定が行われました。本協定はですね、8月13日に発効予定であります。日豪円滑化協定は、日豪それぞれの部隊が他方の国を訪問して活動を行う際の手続や法的地位を定めるものであり、これにより日豪間で共同訓練や災害救助等をこれまで以上にですね、円滑に実施することが可能になります。豪州とは、米国に次ぐ緊密な防衛協力を進めてきており、防衛省・自衛隊としては、本協定を早期にしっかりと活用する予定であり、その上で、自衛隊と豪州軍間の相互運用性を向上させ、日豪防衛協力を深化させていく考えであります。

Q:7日ですが、アメリカのワシントンポストが、中国軍のハッカーがですね、2020年の秋に防衛機密を扱う日本政府のシステムに侵入していたというふうに報じました。これの事実関係と大臣のお受け止め、そしてその対策等についてお考えをお伺いできればと思います。

A:我が国と米国は、平素から様々なレベルで緊密にやりとりをしており、その詳細については、事柄の性質上、お答えを差し控えますが、サイバー攻撃により、防衛省が保有する秘密情報が漏洩したとの事実は確認しておりません。いずれにせよ、サイバーセキュリティは日米同盟の維持・強化の基盤であり、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

Q:PFASの関係について伺います。今月2日に航空自衛隊の浜松基地近くの河川から国の暫定指針値を大きく上回るPFASが検出されたと浜松市の方で発表されました。一部では指針値の28倍と高濃度になってます。浜松市は、基地内での調査を要請すると方針を示してましたけれども、その後浜松基地、防衛省の方にそういう調査の要請がありましたでしょうか。また、今後、調査の御予定がありますでしょうか。

A:8月2日、浜松市が本年5月及び6月に実施した市内の河川、地下水のPFOS等調査結果を公表するとともに、同日付で、浜松市長から空自浜松基地司令に対し、基地内の調査を求める要請がなされていると承知をしております。防衛省としては、浜松市が当該要請において求めている基地内の調査について、実施する方針であり、今後、市と具体的な調査方法を調整してまいりたいと考えておるところであります。

Q:実施する予定というというのは、今のところめどとかはたっているのでしょうか。

A:これはまだ、市の方との調整を見ながらということになるかと思います。

Q:できるだけ早くみたいな、速やかなということになるのでしょうか。

A:これは、話し合いが整えば、それは前に進むものと考えております。

Q:自衛隊の人材確保策なんですが、人材確保策を議論する防衛省の有識者検討会が先月、報告書をとりまとめました。少子化や労働力人口の減少が自衛隊の人材確保に与える影響について、防衛省としてどのように認識されておられて、今後どのような対策が必要だというふうお考えでしょうか。

A:御指摘のですね報告書では、今後、我が国の深刻な人手不足社会を迎える中で、人材獲得競争はですね、より熾烈なものとなっていくと指摘されており、防衛省としても同様の危機感を持っております。本報告書の提言にある処遇、生活勤務環境、再就職支援を含む隊員のライフサイクル全般を通じた施策の改善強化や、民間の高度人材の取り込み、隊員自身のリスキリングを含む多様な人材の確保施策の強化は、いずれも緊要なものと認識をしており、令和6年度の概算要求も見据えつつ、各種施策についてスピード感を持って実行に移してまいりたいと考えております。

Q:先ほどのワシントンポストのこと、再確認で申し訳ないんですけども、ワシントンポストのサイバー攻撃についての記事は御覧になりましたのかということと、先ほどは秘密情報は漏洩されたということは確認しませんでした、ということですが、サイバー攻撃、ハッキングがあったかどうかということについてはいかがでしょうか。

A:こういったこと自体について、先ほど我々の方の感想というかですね、あったかどうかについてのお話がありましたが、防衛省としてもですね、これまでも様々な取組を通じてですね、日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に、より効果的にですね、対処してきたところであり、これまで、サイバー攻撃によって、任務の遂行に影響が生じる事態は生じておりません。他方、防衛省・自衛隊の情報通信ネットワークに対する個別具体的なサイバー攻撃やその対応について、これを明らかにすることにより、防衛省・自衛隊の対応能力等を明らかにすることになることから、お答えできないことを御理解をいただきたいと思います。

Q:サイバー攻撃に関連してなんですが、重要な情報が取られたとは確認されていないということですが、大臣御存じかどうか伺いたいんですが、2016年に防衛医大と防衛大学校を入り口にして、陸上自衛隊のネットワークがサイバー攻撃にあったときも、そのときの防衛大臣は、全く重要な情報が取られたかどうか確認できていないということでしたが、その後にですね、責任者が、週刊誌の取材に対して、陸上自衛隊の情報は丸裸だと、何を取られたかどうかも分からない、という発言をされています。そのことは御存じですか。

A:私自身その細かな部分について、今現在ここで知っているというふうにはお答えできない、まだ私自身がそれをここでお答えするだけの資料を持ち合わせておりませんので、また改めて現場の方と調査してですね、おきたいというふうに思います。

Q:細かなことではなくてですね、陸上自衛隊の秘密情報がほぼ丸裸だと、何を取られたかどうかもわからないんだと、という事態が発生したわけですね。そのときの責任者がそういうふうにはっきり告白しているわけですが、そういった今回のこともそうですけども、重要情報を取られたかどうか確認できないということで、ごまかされるのは、非常に良くないことではないかと思うのですが。

A:御指摘は重く受け止めておきたいと思いますし、我々も、今後ともそういうことのないように対応していきたいというふうに考えます。

以上