防衛大臣記者会見

日時
令和5年6月30日(金)10:42~10:50
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
浜田防衛大臣閣議後会見
動画版

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:日米両政府は、今週開催した拡大抑止協議で机上演習を実施してきたことを初めて公表しました。これまでと違って、今回この演習を公表したのはどうしてでしょうか。

A:5月に実施された日米首脳会談においてもですね、拡大抑止に係る議論を一層強化していくことの重要性が確認されており、我が国の平和と安全を守るため拡大抑止の信頼性を高めていくことがますます重要になっております。御指摘の机上演習は、日米同盟の抑止に関する取組をより円滑に調整する方策を議論するため、これまでの協議でも定期的に実施してきましたが、これが拡大抑止の信頼性を高める重要な取組の一つであることも踏まえ、今回、公表することとしたところであります。

Q:名護市辺野古の普天間代替施設建設事業について伺います。大臣が先日の会見でおっしゃった大浦湾側に投入する土砂の仮置きについて、沖縄県が防衛省の説明に疑義があるとして28日に照会文書を出しましたが、その受け止めをお願いいたします。加えまして、県は、その文書の中で疑義が払拭されるまで、入札手続きを中断するよう、検討するよう求めましたが、どう対応するお考えでしょうか、伺います。

A:御指摘のですね、沖縄県からの文書については、現在、沖縄防衛局においてですね、内容を確認中であり、今後、適切に対応するものと承知をしております。その上で、 辺野古移設に向けた工事を着実に進めていくことは重要であり、間断なく工事が進められるよう、公告しておくことは特段問題ないと考えているところであります。

Q:陸上自衛隊のUH-60についてお聞きします。4月の事故の後、訓練飛行を見合わせていた同型機が、今日から飛行を再開させると発表がありました。今日これまでに再開したのかどうかお聞かせください。また再開の判断に至った経緯についてもお願いします。

A:本年4月のですね、事故発生以降、陸自のUH-60JAの訓練飛行を見合わせておりましたが、防衛省としては、自衛隊の任務遂行に万全を期すとの観点から、安全な飛行を行うために訓練飛行を積み重ね、操縦士の練度を維持することが重要であると考えております。このような考え方の下、今般、入念な点検により全ての機体の健全性を確認し、また、操縦士等に対する必要な教育が終了したことから、陸自駐屯地内の飛行場及び飛行場内外の場周飛行経路における訓練飛行を、本日から再開することとしました。現場部隊の計画により、今朝から既に訓練飛行を行っている部隊もあるとの報告を受けていますが、いずれにしましても飛行の安全に万全を期して実施してまいりたいと考えております。

Q:同僚の女性にわいせつ行為をしたとされる元自衛官3人の初公判、昨日行われましたが、昨日3人は無罪を主張しました。大臣の受け止めをお願いいたします。

A:元隊員の裁判における主張に関し、防衛省としてコメントする立場にはございません。なお、防衛省・自衛隊は、昨年12月15日、被告である元陸上自衛官3名のセクシュアル・ハラスメントに関し、免職の懲戒処分を実施し、その結果を公表してるところであります。

Q:スタンド・オフ・ミサイルの配備計画についてお伺いします。昨年12月の国家安全保障戦略の改訂から半年が過ぎましたが、スタンド・オフ・ミサイルの配備先はまだ明らかになっていません。有力な候補地として取り沙汰されている沖縄県では配備を警戒する声も出ていますが、今後、防衛省として配備先の理解をどのように得ながらスタンド・オフ・ミサイルの整備を進めていくお考えでしょうか。

A:スタンド・オフ・ミサイルはですね、あくまでも我が国に侵攻してくる相手方をより早期・遠方で阻止するために整備するものであります。専ら反撃能力のために整備するものではありませんが、各種スタンド・オフ・ミサイルの具体的な配備先は現時点では決定しておりません。その上で申し上げると、スタンド・オフ防衛能力の強化を含め、防衛力の抜本的強化に向けた取組は、自衛隊の抑止力・対処力を向上させ、武力攻撃そのものの可能性を低下させるものであり、国民の安全につながるものと考えております。こうした考えについて、国民の皆様に丁寧に説明してまいりたいと考えております。

Q:佐賀空港へのオスプレイ配備に伴う新しい駐屯地の建設について伺います。今週、地元で工事計画の工程表が示されまして、全体の完成時期が未定という説明がございました。これまで木更津駐屯地からの移駐に必要な施設を優先して整備するっていう方針は示されていたと思うのですが、全体の完成時期は見通せないということで、オスプレイの戦力化にも今後、支障が出てくるのではないかと考えますが、大臣の見解をお願いいたします。

A:九州防衛局の事業計画では、陸自オスプレイの移駐に最低限必要な施設整備を令和7年6月末までに完成させる計画をお示ししており、その後、駐屯地を開設しオスプレイを移駐することで、水陸機動団と一体的に運用できる態勢が構築をされます。なお、体育館や倉庫といったその他の工事については、駐屯地開設後も継続して工事を行う計画であり、作業が進み、 これらの施設の完成時期をお示しできる段階となりましたら、速やかに情報提供させていただく考えでおります。

Q:確認なんですが、移駐が可能な段階で戦力としては、運用が十全にできるというような認識でよろしいでしょうか。

A:我々とすれば、それは当然これを目指してやっていくわけでありますので、当然そういうことだと思います。

以上