防衛大臣記者会見

日時
令和3年12月21日(火)09:45~09:50
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 まずコロナであります。新規3名の隊員が新たに感染が確認されました。累計は4,885名となります。この3名のうち1名は、国連の南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に派遣している隊員であります。この隊員は、現在、国連の施設内の宿舎において隔離療養中でありますが、容体は安定しております。また、派遣されている他の隊員について、濃厚接触者に該当する者はなく、症状も確認されておりません。防衛省・自衛隊は、本年11月の日越防衛相会談の結果を踏まえて、ベトナム軍による「国連アビエ暫定治安部隊(UNISFA)」への参加準備に協力するため、今月23日から1か月の間、陸上自衛官27名の要員をベトナムに派遣します。派遣される日本人側の要員は、ベトナムにおいて、UNISFAに参加するベトナム軍部隊関係者に対し、各種物品の梱包に関する知見の共有や実技支援を実施する予定であります。これは、ベトナム軍の部隊がPKO活動で使用する多量の物品を計画的に長距離輸送するために必要となるものです。日越防衛当局間では、この協力を日本の知見とベトナムのリソースを活用し、共に国際社会の平和と安定に貢献するとの「新たな段階に入った日越防衛協力」のモデルケースとして位置付けています。防衛省・自衛隊としては、ベトナム軍によるUNISFAでの活動が整斉と行われるよう、きめ細やかな協力を実施する考えであります。

2 質疑応答

Q:昨日開かれた自民党の安全保障調査会勉強会でですね、国家安保戦略に基づいて、新たに国家防衛戦略の策定の是非を検討するとの考えが示されましたが、これに対する大臣の受け止めをお願いいたします。

A:まず、岸田総理からですね、所信表明演説において、防衛力を抜本的に強化していくため、新たな国家安保戦略をはじめとする3文書を一年間かけて策定していく旨が述べられました。このような中で、自民党の安保調査会の勉強会において、国家安保戦略の策定に向けた議論が開始されたと了解しております。党の議論の内容についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、政府として検討を進める中で、与党の意見にもよく耳を傾けて、しっかりと相談してまいりたいと考えております。

Q:本日からイージス・アショアの断念に関する説明会が始まると思うんですけれども、住民側からきちんとした説明と謝罪をという形で求める声も出ていますけれども、改めて、防衛省として、今回の計画についてどういった反省点があったのかという点と、代替艦の計画が今進んでいるかと思うんですけれども、総コストも含めた現在の状況を教えてください。

A:イージス・アショアについては、結果的に地元にお約束をしていることが実現できなくなったということから、その経緯について、昨年6月以降、河野前大臣の御指示の下で確認作業を進めて、9月にその結果を公表したところであります。イージス・アショアの配備については、地元の皆様に対し様々な御迷惑をおかけしました。防衛省としては、このイージス・アショアの配備断念に至った経緯について、地元の皆様に対しては、誠意をもって御説明をしたいと、このように考えております。総コストについてはですね、現在、運用構想の詳細等々、米国政府や日米の民間事業者を交えて検討を進めておりますけれども、そのコスト等を、今お示しできる段階ではございません。幅広く様々な検討を進めていく中で、その経費について精緻化してまいりたいと考えております。

以上