防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年12月11日(金)15:45~15:52
場所
自衛隊中央病院1Fエントランス
備考
自衛隊中央病院視察後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:視察を終えられての感想からお願いできますでしょうか。

A:本日、コロナ患者を多数受け入れております、この自衛隊中央病院の視察をいたしました。自衛隊において最終後送病院であります、この中央病院の役割、今般の新型コロナウイルスの対応においても、感染防護に万全を期しながら、地域医療を支える基幹病院として全力で対応しているスタッフの皆さん、現場を確認いたしまして、大変心強く思いました。中央病院は自衛隊の病院の中でも最も多くのコロナウイルス患者を受け入れております。これまでも二次感染は発生していないという状況です。これは、新型コロナウイルスの感染症患者の対応にあたります看護官の専従化、勤務する隊員一人一人が細やかな手指消毒、また、決められた手順に則ったマスクや感染防護衣の着脱等、こうした基本的な事項が徹底されていると、しっかりとした防護措置を行っている、その成果だというふうに考えております。防衛省・自衛隊では、「ダイヤモンド・プリンセス号」をはじめとして、新型コロナ患者受け入れにより得ました知見を医療支援や生活支援及び教育支援に活かして、そこでの教訓を各部隊等にフィードバックさせて、活動を向上させるということを努めてきております。引き続き、中央病院長を中心として緊張感をもって任務にあたっていただきたいと、このように考えております。

Q:連日都内では600人近い感染者が出ています。自衛隊中央病院の方でも、やはり負担が増えているのではないかというような意見もあるのですけれども、今日現場の状況を見られまして、不足しているであるとか、何かその辺の所お感じになったことはありますでしょうか。

A:この病院でも非常に多くの患者さんを受け入れています。今実際に患者さんの数も増えている中で、動線等も考えて、しっかり対応しているというふうに思います。一方で、やはりスタッフに対しても負荷というのはかかっていると思いますし、それから、地域の基幹病院でもあります。そういう意味で、コロナでない地域の患者さんの受け入れ、こうしたこともあわせて行っていかなければいけませんので、そうした意味で、非常に負荷は高くなっていると思いますが、非常に意識高く、今皆さん勤務していただいている状態だと思います。

Q:8日の会見で、看護師らの派遣要請をそのまま受け入れるのはかなり困難を伴うと述べられた上で、派遣の余力について精査をする考えを示されていると思いますが、現状、その余力についてどういった御認識でしょうか。

A:防衛省・自衛隊として今すぐ看護官・看護師の皆さんの総数の中から、こうした病院で実際に皆さん、かなりスタッフとしてフルに動いているような状況であります。そうした中で地域からのコロナ対応のニーズをしっかり踏まえて、どれだけの対応ができるか、そうしたことを検討して進めているところであります。

Q:現場の方との意見交換に非常に時間を割いておられたと思うのですが、印象に残っている言葉であるとかやり取りというのはいかがでしょうか。

A:やはり、これまでなかったような大きな感染症への対応ということであります。まず一つは先ほど申しましたけれども、地域の医療をしっかり守っていくという観点から、院内での感染に対する防護策、こうしたことに非常に注意を払って万全を期しているということです。その点は非常に重要なことだと思うんです。地域の病院としての機能が失われてしまっては何にもなりませんので、そういう意味からも非常に重要なのではないかなと、こういうふうに思っております。今、この中央病院では、東京都からの要請で45床程、病床を用意しているような状況ですけれども、しっかりこれが受け入れ態勢を整えて頑張っておられるということだと思います。

Q:今日の閣議後会見であった、大阪への看護官の派遣のことなのですけれども、7名ということだったと思いますが、この7名という数字が向こうからの要請面とこちらからの供給面で、どういった事情からこの7人ということに決まったのかどうかをお願いできますでしょうか。

A:大阪は重症者用の施設の「大阪コロナ重症センター」、これが今月の15日から開設ということで、これは全国の知事会、また看護師協会等に対しても派遣要請を行っているところであると。その中で自衛隊に対してもICUの勤務経験者を含む看護官の派遣について打診を受けたということであります。その中で、自衛隊においてもICUの経験者の看護官、これはもう既に、自衛隊病院の中でも多くがもう既に集中治療に必要な患者さんの対応にあたっているというような状況です。その上で、自衛隊として、大阪府内の医療の状況、全国の自治体の医療情報等を全体に広く持っています。これは厚労省が情報を集積しておりますけれども、そこからの情報を踏まえつつ、大阪府とも医療情報、ニーズの内容、こうしたことについてしっかり打ち合わせをし、その中でニーズの調整も行い、今回そういう形で7人という形で決定をしたと。こういうことです。

Q:馬毛島の海上ボーリング調査についてお聞きします。地元の漁業者から調査の差し止めを求めて東京地裁に仮処分の申請をしています。これについての大臣の受け止めと、今後の対応についてお聞かせください。

A:報道については承知をしているところでございますけれども、まだ訴状を見ておりません。そういうことからコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

以上