防衛大臣記者会見

(英語版/English

日時
平成31年2月22日(08:44~09:00)
場所
官邸エントランスぶら下がり
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 私から2点です。まず、昨日の21時22分頃、北海道胆振地方中東部で最大震度6弱、マグニチュード5.8の地震が発生いたしました。防衛省では、地震発生後、直ちに陸・海・空自衛隊の航空機9機によりまして、上空から情報収集を行ったほか、北海道庁や厚真町など震源地付近の自治体に連絡員や初動対処部隊を派遣して、現地で情報収集をいたしました。現時点で特段大きな被害情報は確認されておらず、自治体からの災害派遣要請もございません。防衛省では、本日も、関係省庁や自治体等と緊密に連携しながら情報収集を継続し、被害が確認された場合に備えて、引き続き、万全の態勢をとっていく予定です。もう一つは、本日の閣議におきまして、「自衛隊法施行令及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令」及び「防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」が閣議決定されました。南西地域の島嶼部の警備部隊等の新編を含む、平成30年度の陸上自衛隊の部隊改編を3月26日に行うことを決定いたしました。南西地域の島嶼部の警備部隊等につきましては、鹿児島県奄美市に新設する奄美駐屯地及び沖縄県宮古島市に新設する宮古島駐屯地にそれぞれ配置することとしており、喫緊の課題である南西地域の島嶼部の防衛態勢強化には不可欠だと考えております。さらに、これらの警備部隊等に加えて、各種事態に即応し、実効的かつ機動的に抑止し、対処するための機動師団・機動旅団の設置を含む今年度の陸上自衛隊の部隊改編は、わが国の防衛上、大変重要な意義を有するものと考えております。冒頭私からは以上です。

2 質疑応答

Q:普天間の移設問題に伴う辺野古の埋め立てを巡って、沖縄県側が埋め立ての承認撤回の効力を停止した政府に反論した意見書を公表しました。この中で、軟弱地盤が海面から90メートルの地中深くに及んでおり、工法を変更しても、地盤沈下や液状化の危険性があると指摘しています。このため、工事の長期化が予想され、逆に普天間の固定につながるのではないかと反論をしているのですけれども、大臣は、こういった沖縄県側の指摘についてどう受け止められるでしょうか。

A:今般、沖縄防衛局において、これまでの2回にわたるボーリング調査の結果を踏まえまして、キャンプシュワブの北側海域における護岸等の構造物の安定性等について検討をいたしました結果、地盤改良工事が必要であるものの、「一般的で施工実績が豊富な工法」による地盤改良工事を行うことによって、護岸や埋立等の工事を所要の安定性を確保して行うことが可能であるということを確認をいたしておりますので、私どもとしては、これから合理的な設計・施工を行うことが普天間の早期返還にも資するということから、十分な検討を行っていきたいというふうに考えております。その具体的な内容や工期については、この段階で確たることを申し上げることは困難でございますが、先ほど申し上げたとおり、一般的な工法を用いて、相応の期間で、確実に地盤改良と埋立工事を実施することが可能だというふうに考えております。

Q:工期の長期化については、ある程度予想されるということでしょうか。

A:もちろん、地盤改良という新たな要素が加わったので、その分は延びていくと思いますが、できるだけ一日も早く進めてまいりたいと思っております。

Q:辺野古への埋立て費用が増大するという指摘が、国会でも取り上げられました。沖縄県側は、工費が10倍にまで増えるという指摘に対して、大臣は「そこまではかからないのではないか」と仰っていましたが、どの程度の追加費用が。

A:これは、沖縄県の試算を私ども拝見しましたけれども、着手済みの護岸工事に係る当初の我々の見込み額約80億円と、その他諸々の事業、つまり環境調査、警備、護岸工事以外の経費も含む支出総額が約930億円だということで、当初の見込みよりも10倍になっているじゃないかということから、私どもの工事全体への見込み額2400億円というのをほぼ10倍にして試算をされたのだろうというふうに考えております。必要となる経費につきましては、先ほど申し上げたように、地盤改良工事をしっかりやらなければいけないという分は、当然費用として増えていくと思いますが、十分な検討を行って、経費を見積る必要があるということから、確たることは申し上げられませんが、10倍かかるということにはならないというふうに考えております。

Q:F-2墜落の件で、救助されたパイロット2人に対して事情聴取が始まっていると思いますが、現時点で事故原因について新しい事実関係がわかったことはあるでしょうか。

A:事情聴取というとちょっと語感が悪いので、聞き取り調査を今行っております。F-2の今般の墜落事故については、地元の皆様、国民の皆様に大変不安を与えてしまったということについて、深くお詫びを申し上げたいと思います。今、調査委員会が調査を開始したところでございます。もちろん、聞き取りもやっておりますが、事故原因について、この段階で予断をもってお答えすることは差し控えたいと思います。ただ、非常に難易度の高い空中戦闘訓練をやっていた際の事故だというふうには聞いておりますので、できるだけ早く原因を究明して再発防止策をしっかりと講じたいと思っております。

Q:先ほどの沖縄の件ですけれども、杭を沖縄県の出した文書によると、防衛省は7万7千本程度必要だと言ってますけれども、その数というのは、大臣はどのように捉えてらっしゃるのか。大したことないか、それともかなりの量だという認識なのか、というのをお伺いしたいのと、それ相応の期間で終えたいとおっしゃいましたけれども、それは年単位で延びるようなお考えなのか、例えば、5年10年延びてしまうとかその辺りは、細かいことはわからないにしても、どの程度のスパンで見てらっしゃいますか。

A:私どもが国交省に対して提出した文書の中身については、まだ審査請求を受けている立場でございますので、詳細を申し上げることは控えさせていただきたいと思っております。先ほどから申し上げておりますように、これまで実績のある一般的な工法を用いれば、必ず地盤改良ができ、また移設事業が進められると私どもは確認をいたしております。その際に、実際に何メートル必要になるのか、何本必要になるのかということは、これから詳細な設計を行って初めて明らかにしていくことができると思っております。

Q:韓国国防省が自衛隊哨戒機から「威嚇飛行」をされたと主張してから、明日で1ヶ月を迎えます。この間、大臣は明確に否定されておられましたけれども、レーダー照射問題とは異なって、文書あるいは最終見解というような形で反論はされていませんけれども。つまり防衛省で反論したりですとか。

A:我々、最終見解を出しております。

Q:それはレーダー照射の方ですよね。その後に威嚇飛行を1月23日に韓国国防省が主張してからは特段、防衛省として文書等での反論は控えておられるかと思いますけれども、レーダー照射問題との対応の違いというのは何か、理由について、大臣からお聞かせいただければと思います。

A:事案の根本は、私どもの哨戒機が韓国艦艇から火器管制レーダーの照射を受けたということにあるのでありまして、その後、そのたびに申し上げてきておりますが、韓国側からの指摘については、そのようなことはあり得ないと。わが国の哨戒機が低空脅威飛行をする意図もなければ、そもそも理由もない。また、自衛隊の哨戒機はそのような飛行を過去一度もしたことがない。指摘をされたこともないということは累次にわたって申し上げておりますので、それはしっかり、私どもの考えは先方に伝わっていると思います。

Q:省内からは、CUES等と異なって、軍用機の最低安全高度を規定する国際ルールがなく、なかなか明確な根拠をもって反論することの壁になっているとの指摘もありますが、国際ルールの未確立という点については、どのようにお考えでしょうか。

A:概ね、米軍やNATOも私どもと同様の基準で航空機の運用を行っていると承知しております。それを、いわば条約のような形で明確に定めるということが、はたして適切なのかどうかということもあります。基本的にはミリタリーは、わが方は自衛隊ですが、軍の運用ということになりますので、そこまで各国共通のルールを明示的に作るということは、実際には難しいのではないかと思います。しかし、おおよそ日本がとっている基準というのは、国際標準ということが申し上げられるのではないかと思っております。

Q:FCLP訓練に関してですが、種子島の西之表市議会が19日の本会議で、地元の意向を無視した交渉は看過できないとして、馬毛島売買交渉に反対する意見書を出して、近く政府に提出するということでしたけれども、これに対する、交渉への影響や防衛省の対応等について教えてください。

A:もちろん、地元の皆様の御理解をいただかなければいけないと思っておりまして、現在、馬毛島については調査も行っているところでございますので、そういうものも踏まえて、丁寧に地元に御説明をして、御理解をいただいていきたいと思っております。

Q:先ほど、辺野古の杭はしっかりとできるというのは、90メートルでもしっかりとできるという理解でよろしいでしょうか。

A:何メートルがどうだこうだというのは、この段階で申し上げるのはどうかと思いますけれども、実績のあるコンサル等を通じて、ボーリング調査のデータによれば、これは地盤改良工事、それから移設工事は可能だという答えをいただいておりますので、具体的なことは詳細な設計が決まれば、しっかりと説明をしていきたいと思っています。

Q:一部報道で、建設機械大手の小松製作所が自衛隊の車両の新規開発を止めると、防衛省側に伝達したということですが、小松側はこの事実を概ね認めているのですが、事実関係をお願いします。

A:防衛省として様々な企業と平素から意見交換を行っておりますが、個々の企業とのやり取りやその経営方針について、私どもからコメントをすることは控えたいと思っております。その上で、防衛産業を巡る動向が、今後の防衛力整備や自衛隊の運用に影響を与えることがないように、様々な対策を講じていかなければいけないと思っております。防衛産業の現状に関しましては、主要装備品の国内調達が増えず、厳しい状況にあることは認識しています。一方で、厳しい安全保障環境に適応した高性能な装備品を十分に開発していただいていないという側面もあるのではないかなと思います。いずれにしても、我々、国内の防衛産業というのは、防衛力の一部、抑止力の一部だと思っておりますので、競争性のある強靭な防衛産業を構築していく必要があると考えておりまして、そのことは今度の大綱にも謳っておりますが、これからも「技術基盤の強化」、「国内産業基盤の強靭化」に取り組んでいきたいと思っています。

以上