防衛大臣臨時記者会見

日時
平成31年1月17日(06:21~06:40)(日本時間)
場所
ウィラード・インターコンチネンタルホテル2階
備考
ボルトン大統領補佐官との意見交換、シャナハン国防長官代行との会談

1 発表事項

 先ほど、シャナハン米国防長官代行と会談を実施しました。この会談では、まず、私の方から、昨年12月に策定いたしました防衛計画の大綱、そして中期防衛力整備計画について説明を行い、それを踏まえて今後の日米防衛協力について意見交換を行いました。この際、シャナハン長官代行からは、新しい大綱・中期防を支持するとともに、日本が新大綱・中期防に基づいて、防衛体制を強化し、自らが果たし得る役割の拡大を図っていく強い決意を示したことに対して、歓迎の言葉がありました。その上で、新大綱・中期防、米国国家防衛戦略に基づいて、双方が行う取組において緊密に連携していくこと、また、日米ガイドラインの下で、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化に取り組んでいくこと、さらには、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえて、日米が基軸となって、望ましい安全保障環境の創出に取り組んでいくことで一致をしました。また、幅広い分野において日米防衛協力の強化に取り組むことを確認しました。宇宙・サイバー等の「新たな領域」における日米協力の推進、インド太平洋地域における能力構築支援の緊密な連携、運用面での協力やFMS調達の合理化の推進、米国製装備品の円滑かつ迅速な日本側への導入に向けた協力、そして、防衛装備・技術協力の強化を確認をいたしました。次に、地域情勢について意見交換を行いました。北朝鮮については、北朝鮮の非核化に向けて、引き続き、国連安保理決議の完全な履行を求めていくことを確認しました。東シナ海・南シナ海につきましては、力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対するとともに、法の支配、航行の自由等の定着に向けた協力の重要性等を確認いたしました。最後に、普天間飛行場代替施設については、日本側での最近の取組について説明し、普天間飛行場の辺野古崎沖への移設が、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であること、そして、米軍再編計画の着実な進展や訓練移転の着実な実施のため、これからも緊密に協力していくこと、それから、米軍の安全な運用の確保の重要性を確認したところでございます。また、本日午前中、ボルトン国家安全保障担当大統領補佐官とも会談を実施いたしました。私からは、この大綱及び中期防について説明を行うとともに、北朝鮮問題等についても意見交換を行ったところでございます。本日、新たな大綱及び中期防の策定を踏まえ、シャナハン長官代行との間で、日米同盟の強化について議論を行い、今後の方向性について一致できたことは大変有意義であったというふうに思っております。今日の結果を踏まえまして、日米同盟の一層の強化に取り組んでいきたいというふうに考えております。

2 質疑応答

Q:今回の初めてのシャナハン国防長官代行との会談をもとに、今後の日米同盟の深化に、この会談をどのようにいかしていこうというふうにお考えでしょうか。

A:今日の議論を通じて、米国側の防衛戦略・計画と、わが国の大綱・中期防というのは、今まで以上に方向性が一致してきているということを確認することが出来ました。また、シャナハン長官代行とも、他にも国防省幹部、軍の幹部も同席して頂いておりましたが、そういった方々と忌憚のない意見交換を行うことが出来たというふうに思っております。この今日の結果を必ずや、今後の日米同盟の充実・強化につながっていくと確信をしているところでございまして、日米ガイドラインの下、同盟の抑止力・対処力の一層の強化を図っていきたい、そして、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえて、日米同盟が基軸となって、望ましい安全保障環境の創出を図っていきたいという決意を新たにしたところでございます。また、幅広い分野において、防衛協力を進めて行こうということでも一致をいたしましたので、先ほど申し上げたように、宇宙・サイバー等の「新たな領域」においても、一層協力が進んでいくというふうに思いますし、インド太平洋地域における能力構築支援についても、日米でしっかり取り組んでいこうということになりました。更には、先ほども申し上げたとおり、FMSの合理化についても、しっかりと協力をしていこうということになりましたので、こういった成果を着実に形にしていきたいというふうに思っております。

Q:去年、シンガポールでお会いしましたマティス前長官ですが、同盟を重視するという姿勢がはっきりしましたが、シャナハン長官代行は就任されたばかりですが、どういった手応えを感じられたのか、また、そのギャップなり、そういうものはありましたでしょうか。

A:マティス前長官の考え方というのは、しっかりとシャナハン長官代行に引き継がれているのではないかと、つまり、同盟をしっかり強化していこう、ということについては力強いお言葉をいただきましたので、そこは心強く感じたところでございます。

Q:シャナハン長官代行との会談ですが、日米同盟に加えて、これまで対北朝鮮では、日米韓という枠組みで対処してきました。韓国とはここのところFCレーダーの照射の件であったり、徴用工の問題があったりと関係にきしみが目立ちますが、この点に関してシャナハン長官代行とはどのようなやり取りがあったのでしょうか。

A:日韓の防衛当局間で協議している問題についても説明をさせていただきました。その上で、日米韓三ヶ国の防衛協力は、それぞれの国家の安全のみならず、この地域全体の安全保障にも寄与するものであるので、本日の会談をつうじても、日米同盟と米韓同盟に基づく抑止力は地域の安全保障に不可欠であるとの認識を共有させていただいたところでございます。したがって、様々な問題はありますが、この三ヶ国の協力体制というものは、しっかりと進めていかなければならないというふうに思っているところでございます。

Q:自民党内からは韓国側との実務者協議の打ち切りを求める声もありますが、今後、実務者間の協議、問題解決に向けて、どのように協議の方向性をお考えでしょうか。

A:二回目の協議、シンガポールで行った協議においても、認識を一致させることが出来なかったということについては、非常に残念に思っております。しかし、協議のあり方については、今後も話し合う必要があるのではないかというふうに思っております。

Q:シャナハン長官代行は、代行になって初登庁した時には、ペンタゴンのプライオリティは3つあると、中国、中国、中国と言ったのですけれども、この点について会談の中で、より具体的にはどういう意味だという説明みたいなのはありましたでしょうか。あと、これはマティス前長官から、大きくアメリカが方針を変えてきたなというような受け止めが、もしありましたらお願いします。

A:地域情勢については議論を行いましたので、北朝鮮についても、もちろん中国についても議論はいたしましたが、その詳細については、お答えを控えさせていただきたいというふうに思いますが、私の方からは、中国に対して、しっかりと意見は伝えていくと同時に、信頼醸成ということも必要なので、日中の防衛相会談も行ったし、総理も7年ぶりに中国訪問をされたし、その中で防衛当局間のホットラインもつくろうというようなことになっておりますので、そういう両方の努力といいますか、言うべきことはしっかりと伝えた上で、安定的な関係を保っていくということが大事だという話を今日もさせていただき、それは御理解をいただいたというふうに考えております。

Q:ボルトン補佐官とも会談されたということですけれども、主に北について意見交換されたということですが、具体的にどういうやり取りがあったのか、どのような意見の一致、共通認識が得られたのか、というのを教えていただけますか。

A:直近の北朝鮮情勢を巡る状況を踏まえて、ボルトン補佐官とも意見交換を行いました。また、2回目の米朝首脳会談に向けての準備も始まっているやに聞いております。確認を改めてしたのは、やはり、北朝鮮のCVID、完全、かつ、不可逆的な核の廃棄というのが必要だと、従って、安保理決議の完全な履行は必要だと、そのためにお互いに協力をこれからもしていきましょうということで意見の一致を見たというか、確認をさせていただいたところでございます。詳細については、控えさせていただきたいというふうに思います。

Q:今朝のCSISの講演の中で、在韓米軍の重要性について言及されていましたが、シャナハン長官代行やボルトン補佐官との会談の中では、在韓米軍に対する米側の考え方、現状の考え方等の説明、また、その問題について議題になったのでしょうか。

A:地域情勢で意見交換を行う中で、在韓米軍というか、朝鮮半島における米国の抑止力についても意見交換を行いました。私どもからは、在韓米軍の抑止力というのは非常に重要であるし、その抑止力を維持するためのいわゆる共同訓練というものも大事だというふうに思うので、その点は米側も、しっかり対処してもらいたいという話をさせていただいたところでございまして、そういった考え方についても、認識は共有できたというふうに思っております。

Q:米朝会談の行方によっては、在韓米軍の削減という話が出てくるんじゃないかという見方も米国内でも出ていますけど、その辺りについては何かありましたか。

A:そういうお話は出ませんでした。

Q:地域情勢についてお話されたということなのですが、ロシアについて、今日は何かしら出ましたか。特に領土交渉の中で、北方領土がかえってきた場合に、米軍の基地を置いてくれるなというふうにロシアは求めているようですけれども、その辺についてのお話というのはなかったのでしょうか。

A:今日のところは、ロシアについての議論は出ませんでした。

Q:今日のCSISの講演でも、また、シャナハン長官代行との会談でも、普天間飛行場の名護市辺野古への移設が着実に進んでいるということを大臣の言葉でお話されていました。国防総省の方から、もしくは、国務省の方から、完成時期であるとか、いつ頃きちんと移転ができる状態なのかというような確認があったのか、それについて大臣がどのようにお答えになったのかということを教えてください。

A:先ほども申し上げましたとおり、日本の取り組みの現状について説明をさせていただきましたが、その取り組みに対して評価をいただいたというところでございまして、その具体的な完成時期とかいうことについての議論はありませんでした。

Q:新領域についてお伺いします。今朝の講演で、宇宙領域専門部隊を新設されて、トランプ大統領が昨年12月に創設を指示されたスペースコマンドとの緊密な連携を確保していくということを講演で話されていましたけれども、この点について、ボルトン補佐官、それからシャナハン長官代行と協議をされたか、具体的な言及があればお聞かせください。つまりスペースコマンドと、宇宙領域専門部隊の連携についてです。

A:新領域について日米の協力をしっかり進めていきたい、米側もそうしたい、ということで、意見の一致を見ました。我々が新設していく部隊についても米側との協力をしっかりやっていこうと、トランプ大統領は、宇宙軍ということをおっしゃっておられたわけでありまして、どういう形に米側の組織がなるにせよ、この宇宙といった領域、あるいはサイバーといった領域について、しっかり協力を行っていこうということで確認をさせていただいたところでございます。それから、ロシアについての話は出なかったのですけれども、ボルトン補佐官との間では、INF条約についての意見交換はさせていただきました。わが方からは、日本の安全保障にとっても非常に重要な問題であるので、しっかりと情報交換、意見交換をこれからもさせていただきたい、是非そうしましょう、という話はさせていただいたところでございます。

Q:馬毛島について、今日、話があったのかというのと、それから東シナ海・南シナ海でという話がありましたが、アメリカ側の方から防衛省・自衛隊に対して、航行の自由等についてこういうことをやってほしいとか、一緒にやりたいというような要請なり、提案・打ち出しといったものはあったのでしょうか。

A:まず、馬毛島について、というかFCLPの候補地については、概ね地権者と合意を得たということは説明をさせていただいて、そういう日本の取り組みに対して、これを歓迎し、評価したいという話はありました。それから、いわゆる南シナ海等の航行の自由確保については、私どもの取り組み、例えば、能力構築支援であるとか、あるいは、自衛隊の艦船等による積極的な周辺地域への寄港とか、そういう、わが方の取り組みについて説明をさせていただいて、これも評価を得たということでございまして、特段、米側から、こういったことを、こういうふうにしてほしいという話があった訳ではありません。

Q:INFに関してなのですけれども、ボルトン補佐官、トランプ政権は、廃棄の方向の方針を出していますけれども、その方向だと、説明を今日されたということでしょうか。

A:いや、詳しい説明はありませんでしたけれども、是非、情報交換を日米間でしっかり行っていきたいので、それはしっかりやっていきましょうという話をさせていただいたところであります。

以上