防衛大臣記者会見

日時
平成30年11月6日(10:55~11:17)
場所
防衛省記者会見室
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 私から2点御報告がございます。まず、本日の閣議におきまして、「防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案」について閣議決定されました。次に、国連安保理決議により禁止された北朝鮮籍船舶のいわゆる「瀬取り」でございますが、この「瀬取り」を含む違法な海上活動に対する関係国の警戒監視活動についてお知らせをいたします。この活動におきまして、米国を始めとする関係国は、航空機に加えまして、艦艇による警戒監視活動も進めておりまして、具体的には、米国海軍の多数の艦艇、英国海軍フリゲート艦「サザーランド」及び同揚陸艦「アルビオン」、カナダ海軍フリゲート艦「カルガリー」並びにオーストラリア海軍フリゲート艦「メルボルン」といった艦艇が、東シナ海を含むわが国周辺海域において、活動を行ってまいりました。また、英国は、本年末に、海軍フリゲート艦「アーガイル」がこの地域に来航する機会に、洋上での制裁履行活動への更なる貢献を行う予定となっております。わが国としてはこうした各国の取組を高く評価したいと思っております。防衛省・自衛隊としても、「瀬取り」防止のために、国連安保理決議違反が疑われる船舶の監視を行っておりまして、引き続き、これら関係国と密接に協力を行ってまいりたいと思います。冒頭、私からの御報告は、以上です。

2 質疑応答

Q:上京中の玉城沖縄県知事が、本日、官房長官と会談する見通しとなっております。辺野古の工事を止めて対話をすることを求めると見られますけれども、改めて政府として、これにどう応えていくべきとお考えかという点と、大臣が週末に沖縄を訪問する方向で調整しているとの報道も出ておりますけれども、大臣から直接、玉城知事に政府の方針を伝えるお考えはありますでしょうか。

A:まず、官房長官のお話ですが、今日、玉城知事とお会いになるという話は伺っております。私もできるだけ早い機会に現地で玉城知事にお目にかかりたいと思っておりまして、目下、最終的な調整段階にございます。政府としては、この問題の原点は何度も申し上げておりますように、普天間基地の危険性の除去、そして、最終的な返還の実現というのがこの問題の原点でございますから、国交省から御判断を頂いたところであり、できるだけ早くこの事業を再開させていただき、普天間の危険性除去、そして返還とつなげていきたいということを、是非、丁寧に説明させていただきたいというふうに思っております。

Q:早期の事業再開ということですが、辺野古の工事で本部港の岸壁の使用許可が受理されていないことについて、他の港を使用するとか、土砂の運搬方法を検討するといった、現状、方法を変えることについて検討はされているのでしょうか。

A:沖縄防衛局からは、現在も引き続き、本部町との間で本部港の岸壁使用許可申請に係る協議を行っているとの報告を受けております。現時点において、本部港以外に使用許可申請は行っておりません。引き続き、本部町との間で、協議を続けてまいりたいと思っております。

Q:毎日新聞の朝刊で防衛省の「行政文書管理マニュアル」について報道いたしましたが、記事に対する受け止めと、マニュアルの当該部分など直接御覧になっているようでしたら御感想をいただければと思います。

A:正直驚きました。なぜ1面トップになっているのかなというのが正直な感想でございます。わが方のマニュアルを見ていただいていると思いますが、一番上の部分に「部内及び部外との打合せ等についても、文書主義の原則に則り、記録を作成する」と一番大きな文字で銘打っているわけでございます。その下に、必ずその中でもこのような時には絶対に作らなければならないという例示として、「課長級以上の会議については」と書いております。その他にも、「概算要求時の各局における局議」、「法律案提出時や行動命令発出時の関係部局による幹部説明」、「政策・事業の大きな方向性の決定・修正が行われ、又は事業の実施が決定づけられるとき」には、しっかりと記録文書を作成しなさいというマニュアルになっており、当然、このマニュアルの内容についても、その都度内閣府へ照会して、確認をいただいていると報告を受けております。従って、このマニュアルがガイドラインに反しているという御指摘はあたらないと思っております。

Q:毎日新聞の取材では、実際の職員の方はそのように受け止めていらっしゃらない面もあって、ここまで具体的に、課長級に満たない会議であったり、通達に基づかない会議であったりというものは、ここに書いていない防衛省が例示として示していない会議については、作らなくてもいいのではないかという受け止めもされているようですが、この辺りについての御懸念についてお聞かせください。  

A:マニュアルの読み方、解釈の仕方が、職員によってはまちまちな事例があるのではないかという御指摘だと思いますが、今後、そのようなことがないように、改めて、徹底をさせたいと思っております。

Q:自衛隊の中で、「課長級以上の会議」、もっと言えば、通達に規定されている課長級以上の会議を作成範囲の統一基準にしようと検討されていると、実際の幹部研修の場で、そういった検討事項が伝えられていると、作成範囲の基準ですから、ある程度限定されるのかなと、実際に自衛隊が組織として研修の場で伝えているという証言を得ているのですが、そういう事実はないという理解でよろしいでしょうか。

A:もう一度調べて、趣旨を徹底させます。

Q:研修の場で、そういったことが示されたかどうかを調べるということでしょうか。

A:御指摘の事例があったかどうかは調べますし、いずれにしても、先ほど申し上げたマニュアルの趣旨が徹底されるように、これからしっかりと努めてまいります。

Q:書きぶりが分かりづらい、解釈がしづらいという面もあるかと思うのですが、マニュアルの書きぶりを見直すというようなことまでは必要ないという御認識でよろしいでしょうか。

A:先ほども申し上げたように、その都度内閣府に照会して作られているマニュアルでございますから、基本的にはこのマニュアルの内容で問題ないと思っておりますが、その趣旨というものをしっかりと徹底するようにしていきたいと思っております。

Q:補正予算の考え方でお伺いします。国会でもやり取りがありましたけれども、昨今、後年度負担が非常に残高が積み上がっていて、5.3兆円になっています。これが毎年度の予算編成の歳出の経費の増加に繋がっていて、非常に硬直化しているということが続いていて、事実上、補正予算と一体的に運用してやるような姿になっていると思います。この現状について、妥当なものなのかどうかという御認識をお伺いしたいのと、今後、どのような形で予算編成に取り組んで行くかお願いします。

A:後年度負担が増えていくというのは、本来望ましいことではないと私も考えておりますが、ここのところ、ずっと増えてきたというのは御承知のように、例えばイージス・アショアの取得、あるいはE-2Dの取得、F-15の能力向上等々のわが国の安全保障・防衛にとって、できるだけ速やかに導入すべきだと判断した装備というものが影響しているということだと思います。しかし、いずれにしても年末までの次期中期防策定の議論の中で、新規後年度負担額を含めた、今後の防衛予算の在り方について、しっかりと検討していきたいと思っております。

Q:事実上、補正予算を徹底的に活用しているという姿についてはいかがでしょうか。

A:補正予算を活用するというのも先ほど申し上げたような理由ですが、刻々と変化する安全保障環境、それから毎年のように発生している大規模な自然災害等に応じて、必要な経費を補正予算に計上してきているわけでございまして、趣旨から外れているという御指摘は当たらないと思っておりますが、いずれにしても、今後の防衛予算の在り方については、そのために大綱・中期防の議論をしてきているわけでございますから、その中でしっかりとした形に収まるように検討をしてまいりたいと思っております。

Q:F-2の後継機のことでお伺いしたいのですけれども、一部報道で次期中期防に国内産業の参画を重視する要素も明記するということですが、事実関係についてお願いいたします。

A:これも決まったかのような報道が出ていますが、まず、まだ決まっておりません。今、検討中でございます。検討するにあたっては、将来の航空優勢の確保に必要な能力、それから、次世代の技術を適用できるだけの拡張性があるかどうか、さらには、改修の自由度というものがあるかどうか、そして、国内企業が関与できるかどうか、現実的なコストというものがどうなるかというような観点で検討しておりますので、検討項目のポイントの一つにわが国の国内産業の関与というものが大事なポイントだと思っております。

Q:日本とオーストラリアの「訪問部隊地位協定(VFA)」についてお伺いします。安倍首相が1月に当時のターンブル首相と共同訓練の円滑化に向けて協定の交渉の加速化を確認したと思いますけれども、現時点の進捗状況と今後の見通しを教えてください。

A:円滑化協定のいうのは、自衛隊とオーストラリアの軍が相互に訪問して、共同訓練・演習等を行う時に、お互いにしっかり便宜を図れるようにしようという趣旨で交渉が進んでいるわけでございますが、非常に内容が多岐に亘っておりまして、まだ、合意に至っていないところもあるというふうに聞いております。本来は外務省が所管されることになるわけですけれども、従って、これ以上の詳細についてはお答えできませんが、防衛省の立場としては、できるだけ早く合意に至ってもらいたいと思っているところでございます。

Q:今日の閣議に前後して、総理と会われていたかと思うのですが、差し支えなければどういったお話しをされていたのでしょうか。

A:諸々報告事項がございまして、それ以上はちょっと控えさせていただきたいと思います。

Q:辺野古移設の件でお伺いします。先ほど本部港の問題がありましたけれども、今後も交渉、調整が続くかと思いますが、仮に交渉が難航して年内の土砂投入、搬出が厳しくなった場合、他に方策を検討されているのか大臣の御所見をお願いします。

A:仮定の御質問にはちょっとお答えし難いのですが、まずは本部港、本部町としっかり協議をしてお認めいただきたいと思っております。一部報道で、先般、官邸での会見の時に、私の会見に対してちょっと誤解をされている向きがあったかと思います。私は沖縄県を批判・非難したわけではなくて、防衛局の報告をそのままお伝えしたのですが、今、許可をいただいていないですけれども、これは普天間・辺野古の関係事業だけではないという本部町からの説明だったので、そのことも併せて会見で申し上げたと思います。沖縄サイドを批判したということではありませんので、そこは御理解をいただきたいと思います。

Q:指導という事実はないというお話しをされていたことについてのことだと思うのですが、沖縄県の本部町の方では、指導という事実はないという話をしていて、見解が食い違っているような印象もあるのですが、改めて防衛省としては本部港の使用が受理されていない理由についてはどのようにお考えでしょうか。

A:そこは私どもからはわかりませんが、防衛局の職員がしっかり町の職員さんとお話をして、聞き留めたものを基に報告が上がってきておりますので、その指導というのが何に基づくものかとか色々御議論はあろうかと思いますけれども、そういうお話があったということは事実だったということだと思います。

Q:関連ですけれども、先ほど、今後引き続き本部町と協議をなさるということだったのですけれども、本部町の許可の決定に当たっては、沖縄県と本部町で協議をして、本部町に許可を求めたということですが、本部町に加え県とも協議をするという要請についてはどのようにお考えでしょうか。あるいは、沖縄県を訪れた際に、沖縄県の方にも港の許可を出すよう要請するお考えはありますか。

A:もし沖縄県知事にお目にかかれれば、そういう詳細についてのお話というよりも、これから私どもが進めさせていただきたいと思っている事業について、丁寧に御説明をしてまいりたいと思います。一方、本部町には、引き続き適切に許可をいただけるように、調整をしっかり進めてまいりたいと思います。

Q:先ほどの次期将来戦闘機のことでお伺いしたいのですが、国内企業の産業の関与が大事なポイントだということで、これまでの選択肢の中に既存機の改修というのがあったかと思うのですが、既存機の改修では国内産業の関与が限定的になるというお考えなのか、あるいは、既存機の改修であっても国内企業さえ参画できれば選択肢としてはあるというふうにお考えなのか、その辺りについて伺えますか。

A:国内開発にするのか、あるいは、国際共同開発にするのか、あるいは、既存機の改修というか派生型にするのか、色々選択肢があると思うのですが、様々に検討を今進めているところでございます。ただ、その時に先ほど申し上げた観点でチェックするのが大事だと思っておりまして、やはり共同開発であれ派生型であれ、国内企業がどの位関与できる可能性があるのだろうか、ということはよく見ていきたいと思っております。

Q:先週末に発生した築城基地でのF-2の接触事故なのですけれども、その後、発生した原因など説明を受けていらっしゃったらお願いします。

A:今お話があったのは、11月2日のことですが、14時53分頃に、築城基地を離陸した第8航空団所属のF-2戦闘機が、1番機と2番機の機体の一部が接触をしました。それぞれ無事に帰還をしたのですけれども、1番機の垂直尾翼の上部及び2番機のミサイルランチャーの一部がそれぞれ損傷したという事案でございます。今、原因については、第8航空団で細部調査中でございますが、今のところ、事故機の機体、システムには異状は見つかっておりません。現時点までのパイロットの聞き取り、状況等の確認から、人的要因によるものではないかと推定しておりますが、引き続き、調査を進めてまいりたいと思います。いずれにしても、このような事案が今後発生しないよう、再発防止を徹底してまいりたいと思っております。

以上