防衛大臣臨時記者会見

日時
平成30年10月19日(13:40~13:53)(日本時間)
場所
シャングリラホテル Garden Wing983
備考
日米防衛相会談後

1 発表事項

 先ほど、マティス米国防長官と日米防衛相会談を実施しました。これが、私とマティス長官との初めての会談となります。冒頭マティス長官から、私の就任に対する御祝意を頂き、今後緊密な連携を維持し、協力して日米同盟強化に取り組むことで一致をいたしました。会談では、まず、自由で開かれたインド太平洋の重要性について改めて認識を共有するとともに、日米や多様なパートナーと協力していくことの重要性を確認しました。さらに、この観点から、今回のADMMプラスの枠組みによる域内の多国間安全保障協力、そして対話の発展を歓迎し、法の支配、航行の自由等の基本的原則の定着や能力構築支援等の平和と安定のための取組において、関係国との協力を強化していくことで一致しました。次に、地域情勢について議論を行いました。中国が東シナ海・南シナ海で力を背景とした一方的な現状変更の試みを続けていることを踏まえ、東シナ海の平和と安定のために、日米が協力していくことを確認しました。また、南シナ海への日米の関与が重要であることを確認したところでございます。北朝鮮問題については、北朝鮮による全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄に向けて、引き続き、国連安保理決議の完全な履行を求めていくことを確認いたしました。その上で、安保理決議の実効性を確保する取組の一環として、北朝鮮によるいわゆる「瀬取り」に対しまして、関係国との連携した取組が重要であることを確認するとともに、引き続き日米が有志国と連携して取り組むということで一致いたしました。また、在韓米軍が地域を安定化させるものであり、在韓米軍の変更は何ら計画されていないことを確認し、日米共同訓練の着実な実施をはじめ、同盟の抑止力・対処力強化のため取り組んでいくことで一致いたしました。地域情勢の次に、私から、現在進めています防衛計画の大綱の見直しや、次期中期防策定の検討状況をマティス長官に説明し、引き続いて緊密に情報交換していくことで一致いたしました。また、わが国の米国製装備品の導入について、FMSに関わる諸問題の改善等に関し引き続き協力して取り組んでいくことを確認しました。最後に、在日米軍を巡る諸課題について意見交換をいたしました。普天間飛行場の辺野古沖への移設が、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを改めて確認いたしました。また、米軍再編計画の着実な進展のため、日米で緊密に協力していくことで一致しました。さらに私から、米軍の安全な運用の確保や、地元の理解を得る取組に向けた協力を要請しました。本日、マティス長官と忌憚のない意見交換を行うことができまして、マティス長官との信頼関係を確立する上で非常に有意義な会談だったと思います。また、自由で開かれたインド太平洋や北朝鮮問題を含む重要な同盟の諸課題について、共通の認識を得ることができたと考えておりまして、今後マティス長官と緊密に連携し、日米同盟の一層の強化に努力してまいりたいというふうに思っております。

2 質疑応答

Q:かなり広範囲に渡ってマティス長官と話をされましたけれども、端的に様々な提案がありましたが、日本の今後の防衛政策にどのように活かしていきたいのかというのはありますでしょうか。

A:正に多岐に渡って有意義な意見交換をすることができたというふうに思います。マティス長官のお考えもよく理解できたと私は思っておりますし、そういう意味で、初めての会談でしたけれども、信頼関係を確立する上で非常に有意義だったというふうに思っております。会談の成果としては、総じて申し上げると、自由で開かれたインド太平洋、そして北朝鮮問題を含む重要な日米同盟の諸課題について、かなり突っ込んだ議論を行い、情勢認識や対応方針について共通認識を得ることができたというふうに考えております。今日の会談の成果を踏まえて、私としてはさらにマティス長官との信頼関係を深めていきたいと思っておりますし、本日確認した方針に基づいてマティス長官と協力して諸課題に取り組むことによって、日米同盟の強化に努力し、わが国の安全と地域の安定を是非確保していきたいというふうに思っております。

Q:南シナ海の日米のコミットメントというお話がありましたけれども、先般自衛隊は潜水艦の訓練を南シナ海で実施したと公表していますけれども、こういう自衛隊の取組に対するサインみたいなものが示されたのかということと、南シナ海での自衛隊の行動によるコミットメントみたいなものも言及はあったのでしょうか。

A:私どもの取組については、紹介をさせていただきました。今、おっしゃったような、先の潜水艦を含む訓練ですとか、護衛艦のこの海域での長期派遣ですとか、そういうことを紹介させていただき、そのような取組について米側からは、それを評価するという話をいただいたというところでございます。

Q:関連して、今後、日本として南シナ海の自由で開かれた海であることを確保するために、こういうことをしていこう、あるいは両国で今後こういうことをしていこうということについては、何か言及はありましたでしょうか。

A:私どもは米国の「航行の自由作戦」というのは、強く支持しておりますし、私どもで出来るコミットメントは、先ほど申し上げたことを続けていきたいと思っております。それから、この地域の国々の能力構築支援というものを更に強化していきたいと思っておりますし、日米豪あるいは日米豪印、インドも含めた自由で開かれたインド太平洋ですから、そういう多国間の取組も更に一層強化していきたいと思っています。

Q:沖縄の関係で、在日米軍への派遣ですけれども、普天間基地移設の話に関連して、米海兵隊のグアム移転についての話は大臣からされたのかということと、菅官房長官から、結果的にリンクするという話が出ていますが、前回12年の日米「2+2」の話、あるいは、切り離されて別で進めるのだというのは、改めて確認というのはあったのでしょうか。

A:グアムへの移転については、具体的にはしておりませんが、普天間の移転問題以外にも米軍再編事業についても、しっかり連携・協力していこうという確認はさせていただいたので、その中に入っている課題だと思います。

Q:普天間に関連して、先日、法的措置を防衛省として執られたと思うのですが、そういった辺野古の工事に対する進展の状況などについても御説明したのでしょうか。

A:私どもが、今、取り組んでいる様々な大綱、中期防に始まって、今の取組を紹介する中で、普天間移設の問題も紹介させていただきました。したがって、先般、私どもが行った国交省に対する行政不服審査法に基づく審査請求についても、経過を紹介させていただいた上で、普天間の危険性の除去、そして、普天間の返還に向かって日本政府として最大限の努力をしていくということ、沖縄の負担軽減ということについて、我々も全力を尽くしていくということを申し上げたところです。

Q:懸案になっている普天間飛行場への自衛官の派遣の点についてはどうでしょうか。それについて今日はありましたでしょうか。自衛官を普天間飛行場に派遣して検証するということですが。

A:今日は話では出ておりませんが、昨日、防衛省にお越しになったマルティネス在日米軍司令官と話をさせていただいて、まずは専門家同士の会合を行って、そして、その先にどういう形で行うことが適切かということを相談させていただくことについては、確認させていただいたわけですね。今、事務方でその検討に入ってもらっているところです。

Q:昨日、米中の国防省会談が行われたのですが、それについてマティスさんからお話しがあったのかということと、多国間の枠組みになるかと思うのですが、米ASEANのような、ASEANを加えた南シナ海での平和と安定のために、日本側としてどのようにコミットメントしていくかというようなお話しはありましたか。

A:米中の会談は、米国と中国との会談ですから、私どもから色々コメントするのも適切でないと思いますが、米中国防相会談を行って、きちんと言うべき事は申し上げたというお話しは長官からあったところです。それから、ASEAN各国、日本とASEANの国防相との会議も行いますけれども、これまで我々がやってきた能力構築支援をさらに深化させるような提案を今回させていただきたいと思っておりますので、米国とも協力してこの地域の国々の自らを守る能力の構築支援を、一層我々も力を入れていきたいと思っています。

Q:在韓米軍についてお伺いしたいのですが、変更はなんら計画されていないと言及されたということですが、これはあくまでも現時点でということなのか、中長期で将来的にも現状の規模相応を維持していく方針というのがマティス長官から示されたのか、このあたりニュアンスとしてはどう捉えられていますでしょうか。

A:中長期的なことも含めて、在韓米軍の存在というのは、地域の安定のために必要であるという御主旨でお話しになられたのではないかと思っております。

Q:そうしますと、米朝交渉が進展をしても、急激な削減とか、極論でいれば撤退ということは、現状としては考えられないという方針を伝えられたということでしょうか

A:そこまで突っ込んで我々が申し上げるのも適切ではないと思います。接受国の韓国と米国との話合いというのもあるかと思いますので。ただ、在韓米軍の存在というのは地域全体にとって非常に重要であるというお話で、今のところ計画の変更はないというお話しだったと思います。

以上