防衛大臣記者会見

日時
平成30年9月14日(10:23~10:35)
場所
防衛省記者会見室

1 発表事項

 英陸軍との実動訓練、ヴィジラント・アイルズについてご報告をいたします。自衛隊は9月30日から10月12日、自衛隊の戦術技量の向上及びイギリス軍との連携強化を図るため、富士学校、北富士演習場及び王城寺原演習場において、イギリス軍と国内では初めてとなる陸軍種間の共同訓練を実施いたします。陸上自衛隊から約60名が、イギリス陸軍から約50名が参加し、統合火力誘導に係る訓練として、目標に向かう長距離移動・潜入、目標の偵察・監視、指揮所への情報伝達及び実射撃を伴わない目標への火力誘導等を実施いたします。防衛省としては、今後ともこのような取組等を通じて、欧州及びアジアにおけるそれぞれ最も緊密な安全保障上のパートナーであるイギリスとの協力を一層強化していくとともに、我が国及び地域の平和と安定に貢献していく考えです。

2 質疑応答

Q:秋田・山口で配備を検討している、イージス・アショアについての電波環境調査ですが、入札が不調に終わりました。地元住民が特に懸念を示している電波の影響についての調査で入札に至らなかったことをどのように受け止めているのか、また、こうした事態を受けて、地元に理解と協力を得るため、大臣としてどのように対応していくのかについてお伺いします。

A:今月12日、イージス・アショアの電波環境調査の入札について、落札に至らなかったことは事務方から報告を受けております。この調査は、イージス・アショアを配備できるか否かを地元に責任をもって説明させていただくための必要な調査ではありますが、同時に、地元の皆様の御懸念や御不安に対して、防衛省として具体的にお答えするためにも、必要な調査であると認識をしており、昨日、再度、入札公告をしたところであります。いずれにしましても、イージス・アショアについては、住民の皆様に影響がないよう、電波による影響も含め設計し、運用することが大前提であります。防衛省としては、地元の皆様の御懸念を払しょくできるよう、今後とも、地元の皆様からの様々な御指摘に対して、一つ一つ丁寧に説明してまいりたいと思っております。

Q:安倍総理大臣が帰国して、今日から総裁選の実質的な論戦が始まりました。事実上、日本の首相を決める選挙となりますけれども、一政治家としてどういった論戦を期待されますでしょうか。

A:自民党総裁選とはいえ、次の総理大臣を決める大事な選挙だと思っております。広く、国民の皆様にその政策が行き渡るよう、国民の皆様に十分その政策が理解されるよう、様々な議論を行い、内容を深めていくことが大事な選挙だと思っております。

Q:日露についてお伺いします。プーチン大統領が先日、無条件、前提条件を付けずに平和条約締結をということで提案されましたが、これに対して安倍総理は「平和条約に向けた意欲のあらわれ」だと前向きともとれる発言をしておりますが、ただその一方で固有の領土としてきた北方領土問題を事実上の棚上げ、あるいは凍結に至りかねない事態だと思うのですが、政府として反論ないし、しっかりと具体的な内容を求めるということをしなくて良いのでしょうか。

A:今のご質問は、先日の東方経済フォーラムにおいてのプーチン大統領の発言と承知をしております。この発言については、既に菅官房長官から政府の方針・姿勢として発言をされているとおりだと思っております。私ども防衛当局でありますので、これは先日の日露「2+2」や日露防衛相会談の結果を踏まえ、その関係強化をし、両国の相互理解を更に深め、信頼を醸成していくこと、これが領土の返還にもつながることだと思っております。

Q:今後、平和条約締結に向けた動きが進んでいった場合に、防衛当局として、北方領土でのロシア軍の演習だとかミサイルの配備などの強化に関して、ロシアに対して物を言う際に影響が出たりという懸念はありますか。

A:私どもとしては、我が国の安全保障上に、どのような影響が出るかということ、これを常に注視する役目があります。そのような不安があるのであれば、ロシアに対してその内容について説明を求めていくということ、この積み重ねが両国の信頼醸成につながると思っております。

Q:イージス・アショアの関連で確認させてほしいことがあります。話がだいぶ前の話になるのですが、去年8月の衆議院安全保障委員会で、当時北朝鮮が予告をしていたグアムへの弾道ミサイル発射予告に関連して、仮に米軍の抑止力が欠如した場合、また、欠如することは、日本の存立危機にあたる可能性がないとは言えない、という国会答弁をされたと思うのですけれども、それはつまり、存立危機に当たれば、集団的自衛権を行使する可能性もあり得るという話だと思うのですが、当時の議論というのはまだイージス・アショアの導入決定前のことで、イージス艦による迎撃を想定した答弁だったと思うのですが、アショア導入後もこの当時の答弁というのは該当すると理解してよいのでしょうか。

A:その時の答弁というのは、何か具体的な事例の話ではなく、やりとりの中での議論であったような印象があります。一年以上前のことなので、その質問であれば、その時の答弁をもう一度精査させていただければと思います。

Q:陸自のオスプレイの佐賀空港配備計画の件でお伺いします。佐賀県知事が12日に自衛隊の空港利用の前提となる公害防止協定の覚書付属資料の変更に関する有明海漁協との協議開始の時期について、今期のノリ漁が終了する来春以降になるという見通しを示していらっしゃいます。協議の開始自体が半年程度は間が空くようなことになるのですけれども、それに関して受け止めと、この間に防衛省としての地権者との交渉は行わないという考えでよろしいでしょうかという2点をお願いします。

A:まず御指摘のありました、佐賀県は「佐賀空港を自衛隊と共用しない」という約束がある公害防止協定の取扱いについて、有明海漁協と協議されるということ、これが前提であります。知事は、漁業者がノリ漁に集中できないような事態は本意ではないということで協議に時間を置くということ、このことについては12日に佐賀県から連絡がありました。防衛省としても、今後、ノリ漁が本格化する時期に入ることは承知しております。知事のお考えは公害防止協定の当事者である佐賀県知事としての御判断と理解しております。陸自オスプレイの佐賀空港配備に関しては、有明海漁協の漁業者の御理解と御協力をいただくことが極めて重要でありますので、今後の対応については、佐賀県と相談しつつ、防衛省として誠心誠意対応していくことになります。

Q:以前は、佐賀県と漁協の交渉が続いている間は地権者との交渉は行わないという方針だったと理解しているのですけれども、そこは変わらないという理解でよろしいですか。

A:いずれにしても、まず公害防止協定の内容について、これは佐賀県が漁業者と議論されるということでありますし、私どもは今後の対応については佐賀県と相談するということであります。

Q:関連してですけれども、陸自オスプレイが早ければ今年の秋にも入ってくるという御説明だったと思うのですけれども、現時点でアメリカからの輸送のスケジュールと、それをどこに置くかという検討状況を教えてください。

A:まだ陸自オスプレイの我が国への輸送の時期について具体的に決まったという報告はきておりません。私どもとしては、今後の佐賀空港における施設整備が完了するまでの間の陸自オスプレイの一時的な処置については、様々な選択肢を検討しているところであり、現時点で何ら決まってはおりません。

Q:先ほどのロシアの関連なのですけれども、防衛白書等でも北方領土を含めた千島列島の様々な軍事拠点が整備されている動き等を指摘されていますけれども、こういった点について、ロシアは特にこの択捉島とか国後島に軍事拠点を設けることについて、大臣間でどういう意図を持ってそういうことをしているんだという説明をしているのでしょうか。日本側から見ると、全くもって北方領土を返還する意志はないと、寧ろロシアの拠点として今後も使っていくように見えるのですけれども、この点についてはどういう説明をロシア側はしているのでしょうか。

A:これは防衛大臣間でも当然、ロシア軍の様々な動きについて、私どもの考えるところをお伝えするということはありますが、相手があることでありますので具体的なことは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:ロシア側から説明というのはあるのですか。日本側から懸念を伝えるのは当然だと思うのですが。

A:当然、私どもとしては、様々なことについて、お互いに意見交換をしっかりしているということであります。

Q:昨日、沖縄県知事選が告示されましたけれども、辺野古の移設等の基地問題を担当する大臣として、論戦に望むことですとか、候補者に期待することがあれば教えてください。

A:これは県知事選挙でありますので、広く県政全般にわたって県民の方々がそれぞれの候補者の意見を聞き、それぞれの考えで投票されて選ばれるものだと思っております。辺野古の問題につきましては、私ども普天間の危険性の一日も早い除去のためには、辺野古移設が必要であるという考えに変わりはないということであります。

Q:沖縄県知事選で政権与党が支援する候補は辺野古移設の是非について明言していないのですけれども、仮に政権与党が支援する候補が勝利した場合でも、県民から辺野古移設に対して信任が得られたというふうには考えないということでよろしいのでしょうか。

A:どの候補者がどのようなことを言っているかということについて、私はコメントする立場にはないと思います。

Q:先般、沖縄県が埋立承認を撤回した際に、必要な法的措置を執るというようなお考えを示されたと思うのですけれども、現時点の検討状況と、なぜ速やかにそうした行為を行わないのかについて。

A:御指摘の件につきましては、事業者であります沖縄防衛局で処分の理由の精査を行い、その上で総合的に検討して判断することになると考えております。現時点で対応について予断を持ってコメントすることは差し控えたいと思います。

以上