防衛大臣記者会見

日時
平成30年7月27日(11:10~11:26)
場所
防衛省記者会見室

1 発表事項

 平成30年7月豪雨災害への対応について、防衛省のチャーター船「はくおう」については、広島県三原市で断水がほぼ解消し、入浴支援ニーズが縮小したため、29日に活動を完了いたします。その後、岡山県倉敷市に移動させ、被災者の方々が休養していただける施設として活用する予定であります。二点目は、日露「2+2」です。7月31日から8月3日にかけてロシアを訪問し、7月31日午後、日露防衛大臣会談を行い、同日夕刻、日露「2+2」を実施する予定です。今回の訪露は、防衛大臣としては初めて、防衛当局のトップとしては12年ぶりのロシア訪問となります。日露防衛大臣会談では、北朝鮮情勢をはじめとする地域情勢、両国の防衛政策、今後の防衛交流の方向性について議論する予定です。日露「2+2」は、本年5月の日露両首脳の合意に基づき実施するものであり、昨年3月以来、通算3回目となります。厳しさを増す現下の安全保障環境に鑑み、日露間の意思疎通の強化を通じ、安全保障分野での両国間の信頼醸成を一層進めるべく、喫緊の国際情勢を含め、幅広い議題について議論を行う予定となっております。

2 質疑応答

Q:北朝鮮情勢に関連してですが、先日、アメリカのポンぺオ国務長官が、北朝鮮が核物質の生産を続けているという趣旨の発言をされました。一方で、北朝鮮分析サイト38ノースが、ミサイル発射場を解体の動きがあるということを明らかにしています。米朝首脳会談から一ヶ月以上が経ちますが、北朝鮮の非核化の動きは前進していると捉えているのか、あるいは後退している、変わっていないなど、現状をどのように分析されていますでしょうか。

A:ポンぺオ米国務長官は、日本時間26日、上院の外交委員会の公聴会において、北朝鮮が核燃料物質の生産を続けていると証言しており、こうしたことから、北朝鮮の非核化の意図に懐疑的な見方があるということは承知をしております。また、北朝鮮が、東倉里にある衛星発射場の解体を行っているとの報道があり、これについて、北朝鮮の非核化に向けた動きであると評価する見方や、そうした評価は適切ではないとする見方があることも承知しております。北朝鮮の軍事動向に関する個々の具体的な情報の内容については、事項の性質上、お答えは差し控えますが、防衛省としては、米国等とも緊密に連携しながら、必要な情報収集・分析に努めているところであります。いずれにしても、防衛省としては、今後、北朝鮮が核・ミサイルの廃棄に向け、具体的にどのような行動をとるのか、しっかり見極めて行く考えであります。

Q:イージス・アショアの導入に関してですが、大臣は先日24日の記者会見で、測量調査と地質調査について、「開札の延期は現時点では延長することはしない」と示されていましたけれども、翌25日になって開札日の延期を発表されましたが、この間どういった検討をされて、開札の延期の判断に至ったのか教えてください。

A:24日の会見で、アショアについて聞かれて、私は「現時点で延期するということはしておりませんが、今後とも丁寧に対応していきたいと思っております」というお答えをさせていただきました。この内容について、私どもとしては、開札日の延期や地元への更なる丁寧な説明の実施について必要だと考え、その前提として、23日に、萩市長から私宛の要請書をいただいており、秋田県知事及び秋田市長からも事務方に対して同様の要望があったということ、そして、25日に、阿武町長が大野政務官のもとを訪れた際に、阿武町長や山口県からも同様の要望があり、そのことについて大野政務官から私に報告がありました。こうしたことを踏まえつつ、私としては、配備候補地の地元の御理解と御協力を得ることが何よりも大事だと考えており、地元に対しては丁寧な対応をしていくことが必要である旨、事務方に指示をさせていただきました。その結果、今回、防衛省として、地元の皆さんの懸念や不安に対して、具体的・客観的にお答できるよう、より詳細な調査を行う観点から、水質分析の項目を追加する等、地質・測量調査の内容の一部を変更することとし、契約に向けた作業の延期を行ったということであります。防衛省としては、新たな開札日、9月12日までの間を含め、引き続き、地元に対して丁寧な説明を行ってまいりたいと思います。

Q:地元に丁寧な対応が必要だと指示をされたのはどの段階でしょうか。

A:23日に、秋田県知事と秋田市長、それから萩市長から私への要請書というのがあったと思います。そして、25日に、阿武町長が大野政務官のもとを訪れた際に、同様の要望があるということが私に報告がありましたので、その日に私から事務方に対して、地元の理解と協力を得るようにということで指示をしたということであります。

Q:沖縄県の翁長知事が先ほど会見しまして、辺野古の埋立て承認の撤回手続きに入ることを表明しました。今後、国の意見を聞く聴聞の手続きを経て、撤回されることになりますが、受け止めと、聴聞に応じる考えはありますでしょうか。

A:本日、翁長知事が、普天間移設事業に係る埋立て承認の撤回に向け、聴聞手続きを行う旨表明したということは承知しております。防衛省としては、聴聞通知書が届きましたら、内容を精査の上、適切に対応したいと考えております。

Q:撤回そのものについての受け止めをお願いいたします。

A:今日、表明ということでありますし、その手続きの中で聴聞等の手続きもあるということであります。私どもとしては、聴聞通知書が届きましたら、その内容を精査の上、適切に対応していきたいと思っております。

Q:手続きが仮に進んで、正式に撤回された場合、工事が止まることになりますが、2015年の埋立て承認取消しの際は、防衛省は私人の立場で国交省に処分の執行停止を求めて工事を再開させましたが、今回も同様の手続きをとるお考えはありませんか。

A:まだ聴聞通知書が届いておりませんし、内容も見ておりませんので、その内容を精査の上、適切に対応していきたいと思います。

Q:撤回の手続きに関連してですが、先日、8月17日以降に土砂を投入するという通知を防衛局から県にしていると思うのですけれども、スケジュール感に影響があるとお考えでしょうか。

A:私どもとしては、現在、工事を適切に進めているということでありますし、それに変更があるという報告は上がってきておりません。

Q:今日、翁長知事は撤回の理由について、環境保全策を示していないこと、また、軟弱地盤であることから、公益に合致しないということを理由に挙げています。この点についてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

A:私どもは、会見をされたということは承知をしておりますが、まだ、内容について、特に聴聞通知書が正式に届いておりませんので、現時点で特に申し上げることはないと思います。

Q:これまで軟弱地盤等については、県側からも指摘が来ているかと思うのですが、この点等について、防衛省としてはどのような立場でしょうか。

A:県から質問が来た中で、沖縄防衛局の方で文書でお答えしていると報告を受けております。いずれにしても、今、指摘をされていることに関しては、現在、実施中のものも含めたボーリング調査の結果等を踏まえて、総合的に判断するということでお答えをしていると思っています。

Q:こうした形で改めて沖縄県と国の対立が深まることになるのですが、こうした事態になっていることについては、どのようにお考えでしょうか。

A:私どもとしては、今回の工事については、普天間飛行場の危険性の除去を一日も早く行うという考えで進めさせておりますので、これからも、沖縄県にその考え、そしてまた、工事に関わる様々な内容について、丁寧に説明をしていきたいと思っております。

Q:イージス・アショアについてですが、地質・測量調査の入札手続きを延期したことについて、秋田県の佐竹知事は、配備の全体構想を示してもらうことが調査入りの前提条件とコメントしています。一ヵ月以上調査を延期しましたが、この一ヵ月間で地元には具体的にどのような説明をしていきたいと考えていますか。

A:私どもとしては、現時点でも今週末に地元説明の日程が既に決められていると思っておりますし、また、これからも地元と協議をしながら必要な説明を丁寧にしていきたいと思っております。

Q:配備の全体構想を示してもらいたいという知事の要望には、どのような形で応えて行きたいとお考えでしょうか。

A:秋田県知事を含めて、様々な御質問等があると思いますので、それには丁寧にお答えしていきたいと思っています。

Q:イージス・アショアですが、従前から、防衛省としてのプラットホームとして、あらゆるものを整備していくという方針を示されておりますが、IMAD化も視野に入っていたと思うのですが、コスト面からそれを見送ったり、諦めたりすることはあり得るのでしょうか。

A:まだ、イージス・アショアについて、具体的にどのような形で整備するかということについては、レーダーを含めて現在、調査中、検討中だと報告を受けております。

Q:可能性の話ですが、レーダーの選定によっては、多様化するということなく、弾道ミサイルの迎撃に特化した形にするということについては、コスト面から考えてあり得るのでしょうか。

A:私どもとしては、イージス・アショアというのは、弾道ミサイルのみならず、御指摘のとおり、巡航ミサイルの迎撃能力を付加することも可能であると承知しておりますが、他方、今回のイージス・アショアの導入は弾道ミサイルの防衛能力の抜本的な向上を図るために行うということですので、これまで巡航ミサイルの迎撃能力の付加については決定しておりません。いずれにしても、私どもとしては、必要なものがどのようなものであるかということも含めて、しっかり検討していきたいと思っております。

Q:イージス・アショアのレーダーについて、現在の選定状況等、時期もタイトになってきたと思うのですが、選定の期限等があれば教えてください。

A:なるべく早く選定をして、私どもとして、必要な手続きに入りたいと思っております。

Q:イージス・アショアについてなのですが、イージス艦が出航していて、SPY-1レーダーを作動させるときは、危険だから乗組員たちは、一切、規定で甲板上に出られません。どういうレーダーを入れるかわかりませんが、周辺に住宅地がある演習場にイージス・アショアを設置して、そういったことが起きないという保証があるのでしょうか。

A:いずれにしても、今後、様々な調査をする中で、電波環境の調査も行いますので、そういう調査をしながら、私どもとして、住民の皆様にしっかり説明していきたいと思っております。

Q:大臣は、イージス艦がSPY-1レーダーを作動中に乗組員が甲板上に出られないという事実は御存じですか。

A:私どもとして、当然そのような運用をしているということ、これは万が一にも問題がないよう、通常は安全上の理由で立ち入りを制限しているものの、イージス艦のレーダーは照射を管理できるため、レーダー稼働中でもレーダーを適切に管制することにより、甲板上で作業やヘリコプターの発着艦等の作業を実施することができており、健康被害が生じるという報告はありません。

Q:SPY-1レーダーを作動中は、甲板上で作業できないのではないですか。

A:万が一にも問題がないように、通常は安全上の理由で立ち入りを制限しているものの、イージス艦のレーダーは照射を管理できるため、レーダー稼働中でもレーダーを適切に管制することにより、甲板上で作業やヘリコプターの発着艦等の作業を実施することができており、健康被害も生じていないということであります。

Q:いつの時点かで規定を変えたのですか。

A:これは始めからそのような運用をしていると承知しております。

Q:間違いないですか。

A:私も昨年、イージス艦に着艦をして激励をいたしましたが、その時もレーダー照射が適正に管理できているということで、私は着艦し、艦内に入ったと記憶しております

以上