防衛大臣記者会見概要

平成30年5月15日(08時45分~08時55分)

1 発表事項

 まず、F-35Aの三沢基地への追加配備について御報告をいたします。航空自衛隊F-35Aの三沢基地への追加配備について、具体的な日程が固まりましたので、お知らせいたします。本年1月に最初の1機を配備したところでありますが、本日、新たに1機を配備し、今月26日には、米国において教育訓練や試験などに使用していた5機を配備することとなりました。今月中に7機体制となります。本年度中には、更に3機を三沢基地に配備し、合計10機体制となる予定です。なお、本日配備される機体は、三菱重工小牧南工場で最終組立・検査された、国内FACO3号機であり、14時に小牧基地を離陸し、15時頃三沢基地に着陸をすることを予定しております。近年、周辺国が戦闘機をはじめとする航空戦力の近代化や増強を急速に進めている中、F-35Aを配備していくことは極めて大きな意義があると思っております。防空能力はもちろんのこと、統合運用、日米の相互運用能力の強化につながっていくと考えております。防衛省としては、今後ともF-35Aを着実に導入してまいりたいと思っております。

2 質疑応答

Q:「瀬取り」についてですけれども、今月3日に、東シナ海の公海上で北朝鮮船籍のタンカーと韓国船籍のタンカーが横付けしているのが確認されたということですけれども、「瀬取り」の疑いもあるということですが、南北首脳会談後のこの時期に、こうした行為を行ったことについてどう分析されているのか、また、どう対応されていくのか、また、韓国側からこれまでに何か回答はありましたでしょうか。

A:国際社会が連携して、いわゆる「瀬取り」を含む北朝鮮による「制裁逃れ」への対応強化に取組んでいくことは、国連安保理決議の実効性を一層高めるものであります。こうした観点から、自衛隊においては、平素実施している警戒監視活動の一環として、国連安保理決議違反が疑われる船舶についての情報収集を行っております。このような中、5月3日、北朝鮮船籍タンカーと韓国船籍の船舶が、東シナ海の公海上で横付け、接舷していることを、海上自衛隊第1海上補給隊所属の補給艦「はまな」が確認をしたため、関係省庁と情報を共有いたしました。政府として総合的に判断した結果、国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」を実施していた可能性が排除されなかったことから、わが国から韓国に対し、速やかに通報するとともに、調査を要請いたしました。これを受け、韓国においては、韓国船籍の船舶に対する調査が行われ、韓国船籍の船舶による違法な「瀬取り」の事実はなかったという確認があった旨、韓国政府から日本政府に対して通報がありました。いずれにしましても、わが国としては、北朝鮮の完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法での全ての大量破壊兵器及びあらゆる弾道ミサイルの廃棄の実現に向け、国際社会が一致団結して、国連安保理決議の完全履行を含む北朝鮮に対する圧力を維持する観点から、引き続き、関係国と緊密に協力をしてまいりたいと思っております。

Q:中国の国産空母の試験航行が始まりましたけれども、こうした海洋進出の姿勢を鮮明にする中国に対して、改めてどのように対応していかれるのでしょうか。

A:中国国防部発表によれば、中国初の国産空母が今月13日、試験航行を開始したと承知しています。昨年4月に進水し、その後も開発が進められてきた同空母については、その関連動向に注目をしております。また、中国が3隻目となる空母、これは国産では2隻目となりますが、これを上海で建造中であるという指摘や、4隻以上の空母を保有する計画があるという指摘については承知をしております。これらの内容について、一つ一つコメントは差し控えさせていただきますが、一般的に申し上げれば、中国は、継続的に高い水準で国防費を増加させ、軍事力を広範かつ急速に強化しつつ、周辺海空域等における活動を急速に拡大・活発化させております。特に、空母の動向については、例えば、本年4月には、ウクライナから購入した未完成空母を改修した中国初の空母「遼寧」の推定艦載戦闘機の飛行が太平洋上で初めて確認をされました。このような事象は、太平洋側での中国軍の作戦遂行能力の向上につながると考えられますので、重要な軍事事象として私どもとして注目しております。引き続き、中国の空母の動向を含む中国の軍事動向については、防衛省としても強い関心を持っていきたいと思っております。

Q:「瀬取り」の件で、今、韓国側からは違法な「瀬取り」の事実はなかったという回答だったとおっしゃいましたけれども、横付けはしていたけれども「瀬取り」はないというのは、物資の積み替えはしていなかったという意味なのか、どういう意味で言っているのでしょうか。

A:まず、私ども確認したのは、公海上において北朝鮮船籍と韓国船籍の船が接舷をしていたということ、これはいわゆる「瀬取り」の疑いがあるということを私どもは確認をしております。それをもって韓国側に確認をした中で、韓国側が、この当該船舶に確認をした時に「瀬取り」をしてはいなかったという報告があったということでありますので、私どもとしては外交ルートを通じて、その報告を受け取っているということであります。

Q:「瀬取り」ではなくて、別の目的で接舷していたとか、何かプラスアルファの詳細の説明はあったのですか。

A:そこはありませんが、通常、公海上で接舷するというのは普通ではないと思います。

Q:通報というのはいつあったのでしょうか。

A:詳細は後で御報告させていただきます。(※)

Q:日本としては、国連安保理の制裁関連の協議では、報告は今回はしないということでしょうか。

A:まず、私どもとしては、例えば接舷していたけれど具体的にどうなのかということを今回は韓国船籍でありますので、そこは私どもは可能性ということで韓国側に確認をしたということであります。韓国側は「瀬取り」の事実はなかったと言っております。いずれにしても総合的に判断して、今回はこの事象を国連安保理には報告をしてないということを承知しております。

Q:公海上で接舷をするということは、通常、大臣がおっしゃるとおり考えられませんが、この点、例えば何をしていたのかということを韓国側に更に確認を求めるのでしょうか。

A:これは、韓国側からは詳細な報告はないということですが、あくまでも「瀬取り」はしていなかったというのが韓国側からの主張ということになります。

Q:国際的な「瀬取り」の監視網の足並みの乱れということでは全くないということで理解してよろしいでしょうか。

A:私どもは、そのようなことはあってはならないと思っております。

Q:「瀬取り」の疑いは否定できないという政府の立場は変わらないということですか。

A:私どもとしては、公海上で接舷するということは、これは普通ではありません。ただ、韓国側は当該船舶に確認したところ、「瀬取り」の事実は確認されていないということでありますので、そのようなことなのだと思います。

Q:物資の積み替えをしたことに伴う、船体の浮き沈みはなかったという情報もありますけれども、未遂だったことをもって、韓国側としては、やっていないんだと言っている可能性もあるのでしょうか。

A:そこは分かりません。韓国側はあくまでも、「瀬取り」の事実は確認されなかったということだと思います。

Q:現状、韓国政府からの返答は、当該船舶からの供述ベースということになると思いますけれども、日本政府から更なる対応を求める考えはありますか。

A:これはむしろ、外交ルートで外務省が担当することであると思います。

Q:昨日、秋田県の佐竹知事が、防衛省側からイージス・アショアについて説明をしたいとの電話を受けたと明らかにしました。この件についてですが、現在、秋田市を調査の候補地と考えているのか、また、そのための説明と捉えてよいのかについて教えてください。

A:昨日の記者会見で秋田県知事が、イージス・アショアについて、東北防衛局から事務的な調整を行いたい旨連絡があったという発言をされたということであります。イージス・アショアの配備については、平成30年度予算において、配置に必要な基本設計や地質・測量調査等のための必要となる経費を計上しております。
 イージス・アショアの配備候補地については、現時点で決定しておりませんが、現在、配備候補地に関する最終的な検討及び調整を行っており、候補地となると考えられる秋田県や山口県などの地方自治体に対して、説明を行い得る日程の確認等のため、このような事務連絡をさせていただいているということであります。他方、現時点で、具体的にどのように自治体と調整を行っているかなど、詳細については、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

Q:今後、調査前に、県や市だけでなく、地元の住民に対しても説明する場を設ける考えはありますか。

A:私どもとしては、これは自治体との協議の中で検討していくことだと思っております。

Q:県単位で考えたときに、防衛省が連絡をしたのは、秋田と山口の両県ということでよろしいですか。それ以外の県もあるのですか。

A:この両県と報告を受けております。

Q:どなたが説明に行かれる御予定でしょうか。

A:今後、調整しながら考えていきたいと思っております。

以上

 後刻、「韓国側の調査結果については、外交ルートを通じて日本側に通報がありましたが、具体的な時期等外交上のやりとりの詳細についてはお答えを差し控える。」旨回答。

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