防衛大臣記者会見概要

平成30年5月8日(10時07分~10時20分)

1 発表事項

 水陸機動団の演習について御報告いたします。陸上自衛隊は、本年3月に新編された水陸機動団の戦術技量の向上及び海上自衛隊との連携強化を図ることを目的として、5月8日から24日までの間、水陸機動団演習を九州西方海域並びに鹿児島県種子島及び同周辺海域にて実施いたします。これは、水陸機動団新編後に海上自衛隊と連携して実施する初の訓練であり、自衛隊施設外で実施する実戦的な訓練となります。具体的には、九州西方海域では、海上自衛隊の輸送艦「しもきた」からの水陸両用車の発進・収容訓練を行います。また、鹿児島県種子島及び同周辺海域では、輸送艦「しもきた」及び護衛艦「ひゅうが」と連携し、CH-47ヘリコプター及びLCAC等を使用した、上陸訓練や空中輸送訓練等を実施する予定となります。今後、こうした陸上自衛隊と海上自衛隊が連携した訓練を積み重ねることによって、より一層、自衛隊の水陸両用作戦能力の強化を図っていく考えです。

2 質疑応答

Q:北朝鮮情勢についてですが、トランプ米大統領が在韓米軍縮小を指示したとの報道があります。国防総省は否定していますが、防衛省として、在韓米軍が縮小される事態の想定や準備はされていますでしょうか。また、縮小された場合、東アジアや日本の安全保障にどのような影響を及ぼすとお考えかお聞かせください。

A:報道については承知をしておりますが、御指摘の在韓米軍の縮小に関しては、5月3日(現地時間)米国防省は「米軍の態勢は引き続き変わりない」旨発表し、既に否定していると承知しています。その上で、在韓米軍を含むアジア太平洋地域の米軍の抑止力は、地域の平和と安定に不可欠なものであります。4月20日の日米防衛相会談においても、在韓米軍をはじめ、この地域への米軍の抑止力をしっかり維持していくことの重要性について、マティス長官と認識が一致したところです。いずれにしても、わが国は、国際社会と共に、北朝鮮による完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法での全ての大量破壊兵器及びあらゆる弾道ミサイルの廃棄を実現するための最大限の圧力を維持してまいります。そして、来るべき米朝首脳会談を通じて、北朝鮮から具体的な行動を引き出すべく、あらゆる機会を捉えて、日米韓3カ国の間で綿密に政策のすり合わせを行っていきたいと思います。

Q:4月16日の夜に、小西洋之参議院議員が現職の幹部自衛官から「国民の敵」と罵声を浴びせられました。小野寺大臣は、一度は、「若い隊員なので様々な思いもある」と言われた後で、19日の参議院外交防衛委員会で「擁護するつもりはない」として、小西議員に陳謝されました。また、一部メディアが自衛隊の退職者を中心とした組織の隊友会会長が、昨年9月10日に東京地本協力本部の会議室で憲法改正を呼びかけたということがございまして、その後、隊友会は、日本会議と連携して改憲に向けた署名活動をしていると報じています。隊友会には賛助会員として、約17万人の現職の自衛官が所属しています。改憲への署名活動は、憲法15条「すべて公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」また、自衛隊法第61条「選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない」に抵触するのではないかと思いますが、シビリアン・コントロールが機能しているかどうかということも含めまして、大臣のお考えをお聞かせ下さい。あわせて、大臣が憲法改正をすべきかどうか、必要かどうか、どうお考えになっているかについてもお聞かせください。

A:まず、小西参議院議員に対する統幕3等空佐の発言についてですが、処分の手続きが進めば今日にでも最終報告を取りまとめて公表したいと思っております。処分の内容については、過去の事例を踏まえつつ、適正に対処する予定であります。詳しい内容については、手続きをした後、報告を公表して詳しく説明をさせたいと思っております。隊友会の署名活動でありますが、公益社団法人については、いわゆるNPO法人とは異なり、政治活動を主たる目的としないことといった法令上の規定はなく、各団体の活動の目的の範囲内で、一定の政治活動を行うことは認められていると承知をしております。隊友会については、「国民と自衛隊の懸け橋として、相互の理解を深めるとともに、防衛意識の高揚に努め、国の防衛及び防災施策、慰霊顕彰事業並びに地域社会の健全な発展に貢献することにより、わが国の平和と安全に寄与し、併せて自衛隊退職者等の福祉を増進する」ことを目的として活動しているということであります。また、署名についてですが、署名を地本で行っているような事実はありません。隊友会や東京地本に確認を行ったところ、事実関係としては平成27年当時の東京都隊友会の事務局便りにおいて、会員に対して憲法改正に関する「署名用紙は、東京地本予備自衛官課へファックスを」という記載があったということでありますが、しかしながら、本記述は東京地本と調整されたものではないため、事務局便りに掲載直後、東京地本より返送先を「隊友会」に改めるよう働きかけを行い、実際にはこのような署名活動は行われていないということです。憲法改正につきましては、私は閣僚の一人でありますので、私どもとしては、憲法の遵守義務があるということに尽きるのだと思っております。

Q:北朝鮮情勢に関してお聞きしたいのですが、昨日の参議院決算委員会で、河野大臣は北朝鮮の非核化について2020年までに、という発言をされましたが、大臣のお考えは如何でしょうか。

A:これは米朝首脳会談あるいは国際社会での取組みの中で、北朝鮮が核の完全なる廃棄を行うことが重要だと思っております。私どもとしては、その時期が明確になること、そして少しでも早い時期に北朝鮮が廃棄を行うということは重要だと思っております。期日については、私どもとしては、なるべく早くというふうに思っております。

Q:今日、中国の李克強首相が来日されます。先日、自衛隊と人民解放軍の佐官級の交流が始まる等、日中の関係改善の機運が顕著になってきていますけれども、防衛省が防衛白書の中に記述しているような、中国の安全保障の脅威認識には変化は出てきているのでしょうか。変化が出てきているのだとすれば、今後の防衛力整備計画に何かしら反映されてくるのでしょうか。

A:どの国とも、わが国は、外交上しっかりとした環境を築くことは大事だと思っておりますし、それが例えば、経済分野のみならず、防衛分野においても、そのような環境を作ることは大切だと思っています。他方、私どもが中国に対する懸念ということに関しては、従来からお話をしているように、その透明性、また、南シナ海で行われているようなことに関して、国際社会が共に懸念を持っておりますので、これは変わらないと思います。いずれにしても、各国の軍当局とも胸襟を開いて、率直にそれぞれの国が抱いている懸念等について、相手国に確認をし、その懸念が少しでも晴れるような形で努力することは大事だと思っております。

Q:「日報」の大野政務官の調査チームに関してですが、自民党の森山国対委員長が、5月中には調査結果が出るということでお話されていましたけれども、防衛省としての今の見解とスケジュール感をお願いします。

A:昨日も大野チームの検討会が開かれ、都合20回目となったと報告を受けております。私どもとしては、なるべく早くですが、第三者的な見方も含めて、しっかりと検討することが必要だと思っております。昨日、与野党の国対の議論の中で、「日報」についても月内で、という報告が出たと聞いておりますので、私どもとしては、それに合わせるべく、なるべく早く報告が出るように努力をしていきたいと思っております。

Q:今後のために確認したいのですが、ゴールデンウィーク直前の、しかも南北首脳会談があった先月27日の金曜日ですが、防衛省で夕方から再就職あっせんの懲戒処分、日米の「動的防衛協力」の文書の探索結果、イラク「日報」の開示、その後「いずも」の空母化に係る検討の調査結果と、4件立て続けに発表があったのですが、霞が関の役所ではよくあることですが、まさかとは思うのですが、大きなニュースがある時に合わせて、役所の不祥事みたいなものを小さく報道されるようにやっているのか、あるいは、連休でうやむやになることを狙って、立て続けに発表しているのか、そういうことを狙って、あのタイミングで発表されたということはないのでしょうか。

A:そういうことは一切ないと思います。私どもとしては、作業が進み次第なるべく早く公表するということだと思いますし、また、連休というお話もありましたが、私も1日、2日も役所に出勤いたしまして、連休中も出て来た日もあったと思いますので、そういう意味では安全保障を担当する役所でありますので、そこはしっかり常日頃から対応していきたいと思っています。特にそういう意図があってのことではないと思いますし、また、そういう意図を持たれてはいけないと思います。

Q:確認ですけれども、防衛省の訓令では、報道機関への発表というのは、大臣の承認をもって行うと定めているのですけれども、金曜日に4件続けて発表するということを最終的に判断されたのは大臣ですか。

A:それは報告が上がってきて、「公表できます」ということになった場合、そのタイミングで報告が出来るという形で上がってきたということで、速やかに公表を私が指示したということだと思います。

以上

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