防衛大臣記者会見概要

平成30年4月10日(08時58分~9時13分)

1 発表事項

 現在、「日報」等の統合幕僚監部への集約作業を進めているところですが、集約作業の過程で、今朝、私に報告があった件についてお知らせいたします。まず、平成15年に実施されたイラク被災民救援国際平和協力業務に係る定時報告が確認された旨、内部部局の防衛政策局防衛政策課及び日米防衛協力課から報告がありました。これは世界食糧計画からの要請に基づき、輸送機によるイタリア・ヨルダン間のパレット等の人道救援物資の輸送を実施したものであります。なお、本件は稲田大臣が答弁された、イラク特措法に基づく活動の日報ではありません。一応、イラクという名前がついているので誤解がない様にこのようなものがあったと、その内容についても御報告させていただきましたが、内容はイタリアとヨルダン間のパレット等の人道救援物資の輸送だということです。次に、平成22年から実施されたハイチ国際平和協力業務に係る定時報告についても、海上自衛隊からその確認が報告されました。私としては、引き続き、定時報告の集約作業を着実に進めていく考えでありますし、新たに御説明すべきことが判明した場合には、速やかに報告をいたします。この内容については、特に国会答弁等の関係で直ちに不整合があるとは思われませんが、いずれにしても、情報公開請求も含めて、過去のものも遡って、対象になるかどうかしっかり精査をして、問題があれば適切に対処していきたいと思っております。

2 質疑応答

Q:1つ目の発表されました、イラクのものが防衛政策局等で見つかったということですが、これは、これまでの国会答弁との齟齬をきたすものだという認識はありますか。

A:これはありません。内容については、イラク特措法に基づくものではありませんので、稲田大臣が答弁したこととの関係はないと思うのですが、一応標題にイラクという名前がついております。実際は、イタリアとヨルダン間のパレット等の人道救援物資の輸送ということでありますので、イラク特措法に基づく活動ではありません。

Q:去年2月の野党議員からのイラクでの「日報」はないのかという質問に対しても、それに当てはまるものではないというお考えということでしょうか。

A:正確に、稲田大臣の答弁については、「お尋ねのイラク特措法に基づく活動の「日報」については」と前提を置いて答弁されており、この活動はイラク特措法の活動ではありませんので、対象にはならないと思います。

Q:2点目のハイチでの海自の活動ですが、これまで何か国会での要求ですとか、資料要求あるいは情報公開請求等に該当するものなのでしょうか。

A:精査はしますが、国会での要求、その他で今まであったという状況は確認されておりません。また、情報公開についても膨大な量がありますので、それについて対象になるかどうか精査をいたしますが、いずれにしても、過去に国会で議論されたことがあると想定はしておりません。

Q:閣議終了後、しばらく時間がありましたけれども、この件は、総理への報告などはあったのでしょうか。

A:これは事務方を通じて官房長官への報告ですが、内容について国会答弁や情報公開に直ちに何か影響があるような内容ではないので、私の方から直接総理に説明する内容ではないとは思っておりますが、いずれにしても誤解のないようにしっかりと対応していきます。

Q:去年の3月27日に教訓課長が把握していたイラクの「日報」の存在について、これがどこまで報告・共有されていたのかを含めて、今、大野政務官を中心に調査をしておりますが、この調査で判明していること、また、調査の進捗状況をお願いします。

A:この内容については、大野政務官のチームで、政治主導で早急に調査するように指示をしております。現在の調査状況につきましては、本日までに5回のチーム会議を開催しているものと承知しています。また、大野大臣政務官からは、陸上自衛隊から当時の稲田防衛大臣に対し報告が上がっていなかったこと、及びイラクの「日報」が発見されたという情報が共有されていた範囲について、事実関係を示す裏付けとなる証拠の収集、本件に関係すると考えられる、退職者を含む32名の職員、これは統合幕僚監部7名、陸上自衛隊25名でありますが、その職員から、対面または電話による聞き取りを実施しているという報告を受けております。当該調査の状況については、適宜私に報告をされることになっておりますが、私としては、新たに説明すべき内容がありましたら、速やかに公表したいと思っています。

Q:去年の2月22日に当時の稲田大臣が、再探索を指示したとされる件ですけれども、統幕参事官付が陸幕などに送ったメールでは、大臣の「指示」ではなく、「指摘」と表現しているように、再探索を明示的には求めていません。小野寺大臣としては、当時の稲田大臣による再探索の指示が本当にあったのかどうかを含めて、この件についてどのように受け止めているかお願いします。

A:この指示を受けた辰巳総括官ですが、その日のうちに、統合幕僚監部参事官付の職員に対して、稲田大臣の指示内容を伝達するとともに、国会議員からの資料要求に際して2月16日に資料の探索を行い、該当する資料が存在しないことを確認した部署について、改めて情報提供を求める旨の連絡をメールで行っております。防衛省におきましては、日常的な案件について、日々、大臣から口頭による指示がなされ、御指摘の探索指示もこれに該当するものだと思っております。一方で、大臣の指示を受けて関係部署にメールを送信した統合幕僚監部参事官付の職員の対応についてですが、この対応は、メールの送信内容のみによって断定的に評価することはできませんが、必ずしも正確に大臣の意図を伝達したものとは言えない可能性があると思います。例えば、探索範囲や探索の方法を具体的に示すなど、大臣を補佐する立場として、その文面を見る限りは改善の余地があったと考えております。

Q:去年7月に、南スーダン「日報」問題の再発防止策として、過去のものも含めて「日報」を統幕参事官に一元化するという対応をとられたわけですが、これまでの、空幕や情報本部の我々に対する説明によりますと、必ずしも一致した再発防止策が徹底されてきていないということが明らかになっています。このことについて大臣としてのお考えと、なぜ再発防止策がこれまで徹底されていなかったか、原因についてどうお考えでしょうか。

A:昨年7月の再発防止策として、統幕への「日報」の一元化については、各幕、各機関に通知され、その後、昨年8月に改正した防衛省行政文書管理細則におきまして、「行動命令に基づき海外に派遣された部隊が上級部隊へ報告するために作成した定時報告の一元的な管理に責任を有する者は統合幕僚監部参事官とする」と各幕、各機関に通知をしております。これを受け、過去に遡って、全ての部隊及び機関を対象に、文書の探索及び集約作業を実施してきたところであります。御指摘の7月の再発防止策の時の官房長の文書でありますが、それを明確化する中で、昨年8月に改正された防衛省行政文書管理細則の中で過去に遡って、全ての部隊及び機関を対象に文書の探索及び集約作業を実施してきたということであります。

Q:起点が、必ずしも昨年の7月の通達ではなく8月だということが分かったのですが、その後、最近に至るまで徹底されていなかったという趣旨の説明がなされているのですが。

A:例えば、7月28日に再発防止策で官房長の文書が発出されました。それをしっかり認識してもらうために、8月に改正した行政文書管理細則の中で、過去に遡ってしっかり報告せよということが十分認識されていると思います。「日報」を、すべて一元化するというルールを細則という中で、示させていただいた、その細則の中でしっかり過去の文書も含めて、一元管理化するということが、各部隊・各機関に明確に伝わっているということは確認をしております。それを受けて、陸・海・空の各幕が、それぞれ各部隊が一元化をする作業ということで、対応してきたということがあるのですが、先般、空幕の中で新たな文書が見つかったということがありますので、指示は伝わっておりますが、作業の中で漏れがあったということは、疑いのない事実でありますので、これを徹底するように再度指示をしているということであります。

Q:先般の大臣による、集約作業に関する大臣指示でも、定時報告については、海外派遣に係るというような前置きがあったと思うのですけれども、集約するのは海外派遣に限定したものですか、それとも、他の行動命令に関してもすべて定時報告は集約するのですか。

A:今、集約しているのは、海外派遣に係る「日報」のようなものということだと思います。

Q:去年の夏からも、そうだということですか。

A:2回やって、しっかり対応していると聞いておりますが、かなり技術的な細かいことなのだと思いますので、後ほど聞いてください。(※1)

Q:集約作業について、先ほど御指摘があったように、情報本部や空自などでは、集約漏れがあったと、これはまさに小野寺大臣の下で進められてきた作業だと思うのですけれども、これまで大臣は集約作業の進展状況についてどのように確認されてきたのでしょうか。

A:このようなものが集まっていますということについては、認識をしておりました。ただ、今回このような事案が発生して、特にイラクについての事案が発生したということで、再度、このような状況がないかどうか、4月7日大臣指示を発出しました。その中で、また様々なことが、今後、分かった段階では速やかに報告をするということだと思います。

Q:基本的には統幕の指示であるとか、各部署の受け取り方、あるいは対応が不十分だと思うのですけれども、大臣御自身の監督責任については、いかがお考えでしょうか。

A:私の役割というのは、大臣を含めた様々な指示を末端の部隊まで徹底させるということ、これをしっかりするということが、私の役割だと思っております。

Q:それは十分果たされてきたとお考えでしょうか。

A:これからしっかり果たしていきますということです。

Q:冒頭で発表があった2か所というのは、去年の秋の一元化の集約の際に、探索・報告というのは行われていたのでしょうか。

A:今朝、報告があったばかりですので、担当から聞いて下さい。(※2)

Q:いずにしろ、その2か所と昨日の情報本部、あるいは海自や空自でも指摘されていますけれども、やはり一元化の集約の時にきちんとした探索が行われていなかったんじゃないかと思いますけれども、そこはどのように考えていますでしょうか。

A:一元化の集約というのは、私どもは継続して行われると思っておりますので、海外で活動した日々報告するようなものというのはおそらく膨大にあって、しかもどこかに集約したものを出すというよりは、全部隊で関係する部隊で探しているのだと思います。ですから、その作業というのは継続して行われ、少なくとも分かった時点ですぐに集約していくということ、それをずっとだらだらやってもだめなので、4月20日が一つの区切りということで、今指示をしているというふうに理解をしています。

Q:昨年2月22日の大臣指示についてですが、大臣指示とされるものが出てから、メールで関係部署に依頼を出して、その確認結果というのを稲田大臣には報告していないようですけれども、こういった処理の仕方なり、大臣の報告を求めない姿勢というのは、通常あり得ることなのでしょうか。

A:通常であれば、大臣から指示があり、それを受けた、例えば統幕参事官でしょうか、関係の部下が、あるかどうかの確認をして、そして、それがあったかなかったかという報告は大臣に上がるべきものだと思います。

Q:去年の2月20日なのですけれども、当時の稲田大臣が一部の部署を限定的に探索しただけで、国会答弁でイラクの「日報」に関して、ないことを確認したと答弁をされていますけど、この答弁内容について、今大臣は適切だったとお考えでしょうか。それともやや言い過ぎだったとお考えでしょうか。

A:結局、今こうして様々な問題で国民の皆様や国会に対して不信を持たれているということは、やはりその時の答弁の内容で正確にお答えしたかどうか、そのことについて、今疑問を持たれているということだと思います。

※1 後刻、「防衛省行政文書管理細則については、平成29年8月31日に「海外」に派遣された部隊の定時報告の一元的な管理に責任を有する者は統合幕僚監部参事官とするための改正を実施した後、平成29年9月29日に再度改正を行い、一元的な管理の対象となる定時報告の範囲を拡大し、海外派遣に関連するものであるか否かにかかわらず、「行動命令に基づき活動する部隊が作成した上級部隊(司令部を含む。)への定時報告であって、防衛大臣又は上級部隊の判断に資するもの」とした。」旨回答

※2 後刻、「昨年8月31日、防衛省行政文書管理細則の改正により、同細則において、いわゆる「日報」を含む、定時報告の統幕参事官における一元的管理を規定し、大臣官房長から各局長等及び各機関等の長に通知したところ。同細則に基づき、内部部局及び海上自衛隊においても、統幕参事官における一元的管理のための業務を実施してきたところ。」旨回答

以上

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