防衛大臣記者会見概要

平成30年1月9日(10時55分~11時15分)

1 発表事項

 私は、本日夜から11日(木)までの日程でハワイを訪問し、ハリス米太平洋軍司令官と意見交換を実施するとともに、米太平洋ミサイル実験施設においてイージス・アショア試験施設等を視察する予定です。ハリス司令官と北朝鮮をはじめとする地域情勢等に係る意見交換を実施し、今後の日米防衛協力関係の強化につなげたいと考えております。また、昨年末に導入を決定したイージス・アショアを視察し、グリーブス ミサイル防衛庁長官からその性能や安全性等について直接確認してまいりたいと思っております。

2 質疑応答

Q:大臣が冒頭に発表された出張に関してですが、改めてイージス・アショアや実験施設を大臣自らが視察される意義と、今後、イージス・アショアの導入について、国会や国民に対しての説明が求められるかとは思いますが、今回の視察をそれにどう活かしていきたいとお考えになりますでしょうか。

A:北朝鮮の核・ミサイル開発が、わが国の安全に対する、より重大かつ差し迫った新たな段階の脅威となっている中で、万全の体制を構築し、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは、政府の重大な責務であります。このため、昨年末の閣議決定により、イージス・アショア2基を導入することとし、平素から常時・持続的に北朝鮮からの弾道ミサイル攻撃からわが国を直接防護する体制を抜本的に向上させることといたしました。今回の視察では、イージス・アショアを私自身の目で直接視察するとともに、グリーブス ミサイル防衛庁長官からその性能や安全性等について直接確認する予定です。その成果も踏まえ、今後、国会での議論を通じて、イージス・アショア導入の必要性や安全性に関し、国民の皆様にしっかりと説明してまいりたいと考えております。

Q:ハワイ訪問の際に、太平洋軍のハリス大将と面会されるということなのですけれども、北朝鮮情勢をはじめ、特に何を中心に意見交換されるお考えでしょうか。

A:わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、この地域を担任する米太平洋軍との連携は重要であることから、ハリス司令官と北朝鮮をはじめとする地域情勢等に係る意見交換を実施し、今後の日米防衛協力関係の強化につなげていきたいと考えております。

Q:ハリス司令官との会談なのですが、6日、8日と相次ぎました米軍のヘリの不時着についてどのように言及されるお考えでしょうか。

A:この米軍ヘリの不時着事案については、今朝もマティス長官との会談の中で言及させていただきましたが、同じく太平洋地域を担任するハリス長官に対しても同じように米軍のヘリや航空機等の安全な運航について求めて行きたいと思っております。

Q:今朝のぶら下がり会見で、沖縄では、昨年の9月以来、毎月米軍関連の事故が起きているというお話がありましたけれど、今月の不時着と先月の窓枠の落下と10月のCH-53E炎上大破はわかるのですが、他11月の事故というのは具体的にどの事故でしょうか。

A:9月はオスプレイですが、石垣に緊急着陸があったと思います。それから11月はC-2で、岩国から出発して空母に着艦する前に事故があったものですが、今回言及いたしました。

Q:今回の件を受けて、沖縄県は全ての軍用機の運用停止を求めていますけれども、防衛省として全ての軍用機あるいは同型機等の運用停止を求めるお考えというのはありますでしょうか。

A:私どもとしては、今回米側に安全な運航についての徹底した体制を取るということを要求しております。

Q:沖縄防衛局が普天間の全機種の点検を求めたという情報もありますが、事実関係をお願いします。

A:昨日、深山局長からマルティネス司令官に、在日米軍の全航空機について点検をしっかりするようにという要請をしたということであります。

Q:それは一時的に運用を止めて、全機種点検をしてほしいというものですか。

A:言及したことは全機種の整備・点検をしっかりしてほしいということであります。

Q:海兵隊や空軍問わず全ての全機種ですか。

A:在日米軍の航空機ということです。

Q:朝のマティス長官との電話会談で米軍の事故について抜本的な対策を講じるように求めたということですけども、これまでも再三同様の申し入れをされていると思います。大臣として今回の要求は、これまでより踏み込んだ対応を求めているのか、もう少し具体的にお願いします。

A:私としては、先程、冒頭お話したように、具体的に9月から、特に沖縄においての事故が続いているという具体例を挙げて、そして長官にその問題についての共通認識を求めたというふうに思っております。マティス長官も、特に6日、8日のことについては大変よく御存じでした。いずれにしても、認識はしっかりされていると思っております。

Q:沖縄防衛局長が、今朝、不時着の原因についてはテールローターのギアボックスで微小な電気的な事象をセンサーが検知して、警告灯が点灯したというふうに公明党の県本部の抗議に説明したようなのですけれども、それについての事実関係については聞いていますでしょうか。

A:本日、整備の上、ヘリが飛び立ったという報告は受けております。今の詳細については、調べた上で報告をさせていただきたいと思います。(※)

Q:これだけ続くと異常な事態と言わざるを得ないと思うのですけども、米側からは根本的に何が原因でこういうことが続いているんだという説明はあったのでしょうか。

A:具体的な説明は、まだ、私の方に直接長官からあったわけではありません。いずれにしても、一つ一つの事例については、詳細は結果が出次第、米側から日本側には連絡が来て、それを地元自治体にはお伝えをしているということだと思います。

Q:北朝鮮情勢ですが、アメリカと韓国で、平昌オリンピック・パラリンピックの間には米韓合同軍事演習は実施しないということで合意したようですが、それについて、大臣の所感は如何でしょうか。

A:今回の平昌オリンピック・パラリンピックの開催の間においての米韓の演習については、これはマティス長官が対外的にも言及されているように、韓国のロジスティクスの様々な問題があり、その間、オリンピックの開催を優先させる中で演習を延期するという報告がなされたと思っておりますので、そのことが今回の合意だと理解しております。

Q:韓国のロジスティックスの問題とすると、日本が、これまで航空自衛隊とB-1Bとの共同訓練を行っておりますが、日本としては、平昌オリンピック・パラリンピックの期間中であったとしても、こうした訓練を必要に応じて行う考えはあるということでしょうか。

A:自衛隊としては、自衛隊の戦術技量の向上及び日米連携を強化するために、平素から様々な日米の共同訓練を行っております。平昌オリンピック期間中の日米の共同訓練の実施でありますが、日本国内においては、2月中旬から3月上旬にかけて、米海兵隊と陸上自衛隊との実動訓練、フォレストライト02が宮城県の王城寺原で計画されておりますが、これは予定通り実施する方向になっています。

Q:航空自衛隊と、グアム、アンダーセン空軍基地所属の米軍機との共同訓練も必要に応じて行うことはありうるのでしょうか。

A:日米間で、平素から行っている訓練が仮にあったとすれば、戦術技量の向上には必要なものだと思っておりますので、随時計画を実施してきたいと思っております。

Q:南北閣僚級協議が先ほど始まりましたが、改めてになりますが、対話に対する評価と、この中で、北朝鮮が米韓合同軍事演習の中止なども求めてくることも予想されていますが、それについて、日本政府としてどのように対応をされますか。

A:先ほど、南北高位級会談が開催されたということは承知しております。そして、北朝鮮は、本年の「新年の辞」において、金正恩国務委員長は、南北関係の改善に積極的な姿勢を示し、3日及び4日には板門店において北朝鮮及び韓国の連絡官の間で通話が行われたということであります。北朝鮮の意図についてお答えすることは控えますが、北朝鮮は「新年の辞」でも核弾頭及び弾道ミサイルの大量生産、実戦配備を進めていく旨、言及をしております。依然として、北朝鮮は核・ミサイル開発を継続する姿勢を崩しておりません。こうした北朝鮮の核・ミサイル開発は、わが国の安全に対する、より重大かつ差し迫った新たな段階の脅威であり、地域及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとなっております。日本は様々なレベルにおいて、日米韓が緊密に連携して、北朝鮮への圧力を一層強化していくことを累次確認してきております。私も今朝、マティス国防長官と電話会談を行い、この点で、日米は一致していることを改めて確認しております。引き続き、米国及び韓国と緊密に連携しながら、北朝鮮に圧力をかけていく政策は変わりないと思っております。

Q:米韓合同軍事演習ですが、日本として、この演習の意義についてどのように見ているかということと、パラリンピック終了後に延期されたものはしっかりと行われるべきであるとお考えでしょうか。

A:米韓合同軍事演習、日米韓の演習もそうですが、これは北朝鮮に対しての圧力、そして抑止力をかけるということのみならず、それぞれの国の戦術の技量向上に関して、大変重要な役割を持っていると思っております。私どもとしては、米韓の演習についても両国の関係の強化を図る意味で、意義のあるものだと思っております。

Q:今回の南北の対話に関して、大臣は所謂対話のための対話と思われますか。それとも違うものであるとお考えでしょうか。

A:まだ報道ベースでありますが、米側からそのような発言があったと思いますが、今回のオリンピック開催に向けての協議と理解しております。

Q:対話のための対話であるかどうかという、立場に縛られるような類の協議ではないとお考えでしょうか。

A:私どもとしては、核・ミサイル、特に核の問題についての基本的な政策を北朝鮮が変えるということ、それがあってのこの問題についての対話であるということであります。今回の南北の対話については、平昌オリンピックに関しての議論が行われると承知しておりますが、現在、議論がされている最中でありますので、最終的にはその結果を出したいと思っております。

Q:今回の議論で核・ミサイル問題等について北朝鮮の政策変更を前提としない話合いをするのは適切ではないと現段階ではお考えでしょうか。

A:従前から一貫しておりますが、私どもが北朝鮮との対話として求めているのは、核・ミサイル開発についての北朝鮮の政策の変更、これが基本でありますので、それが行われない中での対話というのは行われるべきではないと思っています。

Q:先ほど沖縄の件で、これだけ続いている中で、一つ一つの事案に対処を求めて、報告を受けるというのは当然だと思うのですけれども、何かまとまった形で原因あるいは背景として、何があるのかということを改めて米側に説明を求めるというお考えはありますか。

A:当然、米側も自国の航空機を運用し、自国のパイロットが、あるいは搭乗員が安全に任務を遂行することが大前提ということになりますので、米側もこのことを重く受け止めて、この事故が続くことの根本に何があるのかということは、当然、掌握をしていくことになるのだと思っておりますし、私どもとしても、そのことについて、米側の考え方を、累次、確認をしていきたいと思っています。

Q:共同の米韓合同軍事演習の件ですけれども、北朝鮮が求めているように、合同軍事演習を中止するべきではないというお考えだということでしょうか。

A:私どもとしては、北朝鮮の核・ミサイルに関する基本的政策が変更されると、対話が始まる中で、この問題が平和に解決していくことが大切だと思っておりますが、その北朝鮮の基本政策が変わらないということであれば、当然、米韓の演習も含め、日米韓の連携は圧力も含めて、今後も継続されるべきだと思っております。

Q:翁長知事が、今朝、ヘリの事故が相次いでいることに関して、日本政府の当事者能力がないと、恥ずかしさを感じてもらいたいと述べているのですが、この指摘についてどのようにお考えでしょうか。

A:事故が続く沖縄においては、県民の皆様がそのような、大変不安な気持ちでいらっしゃるということを知事は代弁された言葉だと思っております。私どもとしては、米側に対して、これからも日本政府全体として、しっかり安全な運航をするように強く求めていきたいと思っております。

Q:米軍提供施設の費用負担の関係で伺いたいのですが、横浜にある根岸住宅地区という海軍施設に対して、米側は使用していないという状況にも関わらず、日本側が年間約20億円の費用を負担しているという状況にあります。返還の条件の在外施設の建設が進まないということで、停滞しているということですけれども、出来ない限り約20億円を日本側が負担し続けていかなければならないということに対して、大臣としてどのような御認識をお持ちなのかを確認させてください。

A:この状況については、省内から報告を受けておりますし、私も報道でも承知をしております。提供施設を、本来であれば1日も早くしっかりとした形で民間に返還するということが必要ですし、その間、借地料を政府が払っているということも、納税者の視点から考えても早急に是正すべき課題だと思っております。ただ、代替の施設の建設が行われるということが前提でありますので、1日も早く返還できるよう、担当部局にはしっかりとした対応を求めていきたいと思っています。

Q:切り離して考えるとか、先行返還などといった協議について、米側と調整をするといった方向性等については如何でしょうか。

A:現在、私どもも同じ認識を持っておりますが、当該米軍家族住宅等の建設の進捗を図ることにより、根岸住宅地区の早期返還の実現に向けて、米側と、今、協議を継続しております。とにかく、1日も早く、この返還がなされるよう努力をしていきたいと思っています。

以上

 後刻、「公明党沖縄県本部からの要請における沖縄防衛局長の発言については、米側から、テールローターのギアボックスで微小な電気的事象を検知し、警告灯が点灯したものであり、点検整備により問題がないことが確認された旨説明があり、その内容をお伝えした。また、この内容は、沖縄県、宜野湾市、読谷村など関係自治体にも情報提供を行った。」旨回答

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