防衛大臣記者会見概要

平成29年11月17日(10時33分~10時51分)

1 発表事項

 「防衛省職員の給与等に関する法律案」について、本日の閣議におきまして決定がなされました。それから、UH-60Jの事故について報告します。本年10月17日に航空自衛隊浜松基地から南約31キロ付近の洋上において発生した、航空自衛隊浜松救難隊所属のUH-60Jの航空事故については依然として4名の乗員が行方不明です。今月2日から民間のサルベージ会社によりソナー及びROVを使用した海底捜索を開始しております。現在までに、機体の一部、機体後部、胴体天井部分及び床部分を発見しており、早ければ、これは天候や海象の状況によりますが、本日昼頃から機体の引上げ作業に着手していく予定であります。作業の予定や発見物等の詳細については、御家族の心情を考慮し現時点でのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。

2 質疑応答

Q:北朝鮮情勢についてですけれども、北朝鮮は9月15日から2ヶ月経ちましたが、弾道ミサイルの発射などの挑発行動を行っていません。現状について防衛大臣としてどのように分析され、政府としてどのように対応されているのでしょうか。

A: 北朝鮮は、国営メディア等を通じ挑発的な発言を繰り返す一方、弾道ミサイルの発射や核実験といった挑発行動を9月15日以降実施しておりませんが、その意図・目的について予断をもってお答えすることは差し控えたいと思いますが、北朝鮮の核・ミサイル開発の放棄ということが行われているわけではないということでありますので、今後とも更なる挑発行動に出ることも十分考えられます。わが国としては、引き続き、米国・韓国等と緊密に連携しながら、緊張感をもって警戒監視・情報収集を行い、国民の安全・安心を確保するための万全の態勢をとっていきたいと思っております。

Q:昨日、ニコルソン四軍調整官が水陸機動団の一部が沖縄に配備されるとの認識を示しました。その上で「キャンプ・ハンセンかキャンプ・シュワブに配備されれば米軍とともに活動できる」という、期待感を示されましたけれども、将来的に水陸機動団を沖縄に配備するというお考えはありますでしょうか。

A:陸上自衛隊は、島嶼防衛において万が一島嶼を占拠された場合、速やかに上陸・奪還・確保するための本格的な水陸両用作戦を行う水陸機動団を、現行の中期防におきまして、平成29年度末に新編し、2個の水陸機動連隊等からなる約2,100人規模で発足するということとしております。ニコルソン中将の発言については、詳細は承知をしておりませんが、いずれにしても、水陸機動団の3個連隊目については、それを設置するか否かも含め、今のところまだ決まっておりません。

Q:島嶼防衛の戦略上、水陸機動団を沖縄県に配備することの有用性についてはどのようにお考えでしょうか。

A:水陸機動団については、長崎県の相浦で新編をし、そして2個連隊を新編することは決まっております。3個目については、まだ決まっておりません。今のところ、計画でありますのは長崎県の相浦ということになります。

Q:昨日のニコルソン中将の会見ですと、沖縄に置くということについては、聞き及んでいると海兵隊の通訳が言っておりますが、防衛省の方から海兵隊に対してそのような事実を伝えたということはないでしょうか。

A:私は、大臣でありますので、少なくとも私が承知している限り、まだ2個目の連隊でしか議論はしておりません。3個目は何ら決まっておりません。

Q:インド・パシフィックの防衛協力に関して聞きたいのですが、日米共同で海上における共同演習を行う場合は、通信機器が同じであることからやりやすいのですが、もし、インドと日米豪の共同演習を実施した場合は、インド側はロシアの軍艦であったり、通信機器等の装備が異なるため、やりにくいという意見があるのですが、それに対してはどうお考えでしょうか。どのように共同演習を実施し、それらの課題をどのように克服するかお願いいたします。

A:詳細は、通信等の技術的なことなので、あとで専門の分野から聞いていただければと思うのですが、私が理解する限り、日本とインドとアメリカの三ヶ国のマラバール訓練等は既に歴史がありますし、私も3年か4年前だと思いますが、マラバール訓練の時に実際に訓練を行っている現場、原子力空母に着艦をして、三ヶ国の連携は見ております。日米印のマラバール訓練が既に行われていますので、今言った課題を克服するようにそれぞれ連携をしていくのではないかと思います。

Q:北朝鮮に関してですが、アメリカの研究機関「38ノース」の調査結果によると、北朝鮮が韓国と日本に核攻撃を行った場合、死者210万人、負傷者770万人と発表しました。このような甚大な被害予測がされている中、開戦の可能性については考えたくはないのですが、10月28日に行われた「富士山会合」で年末から年明けにかけて開戦があるかのような発言をされましたが、それはどのような根拠があるのでしょうか。可能性は何パーセント程度なのでしょうか。

A:まず、今の「38ノース」の報告について、私ども詳細を存じ上げておりません。ただ、少なくとも日本においての攻撃が弾道ミサイルで行われる場合には、私どもミサイル防衛のシステムも持っておりますので、それでしっかり対応するということになるのだと思っています。御指摘の点ですが、私どもは外交努力で北朝鮮の問題を解決するのが基本だと思っております。アメリカのトランプ大統領もその基本は同じだと思っています。ただ、トランプ大統領は「すべての選択肢はテーブルの上にある」と言っている、そして、外交の努力を続けているけれども、それにも一定の時間的な制限もある、そういうことを勘案し、今、外交の努力をしている最中ですが、もし外交努力が尽くされ、様々な圧力をかけても北朝鮮が方向を変えなければ、当然、残る選択肢は一つだとトランプ大統領は言っていますので、そういうことを勘案すれば、外交努力に北朝鮮が応じなければ、やはり、これから安全保障環境はより一層厳しくなるのではないかと、そういう考えでの発言でありました。

Q:時間的にということで、何故、年末と年明けというふうに考えられているのでしょうか。

A:少なくとも、先週までトランプ大統領は日中韓の三ヶ国を訪問をし、この北朝鮮の問題について、かなり深い協議をされたのだと思います。また、その後、ASEANでの会合においても同じような国際的な圧力の強化についての発言、あるいは要請をしていると思います。そのような状況において、北朝鮮が、今の核・ミサイル、日本にとっては拉致問題ですが、その解決について、政策の変更がなければ、これはトランプ大統領として外交努力に一定の期間があるというふうに考えれば、それでも北朝鮮が変わらなければ、私どもとして、安全保障環境は厳しくなると、そういう意図でお話をさせていただきました。

Q:米軍が先制攻撃を行った場合に、自衛隊は後方支援などを行い、参戦することになるのでしょうか。その場合は、日本に対しての攻撃を加えると北朝鮮は繰り返し警告していますが、大都市と原発へのミサイル被弾リスクや被害想定、避難計画などは具体的に政府として真剣に想定されて、また備えられているのでしょうか。

A:米国がどのような意図をもって対応するかは分かりませんが、通常、どの国も自国防衛のための対応をされると思いますし、日本も同じことをすると思います。

Q:ニコルソン中将に関連してですが、水陸機動連隊を現在2個、3つ目を作るか検討中ということなのですけれども、島嶼防衛の観点から、防衛大臣は沖縄に水陸機動連隊を置くことの有用性について、現時点ではどのようにお考えでしょうか。

A:繰り返しになりますが、今、2個連隊を中期防の中で作ると決めている中でありますので、まずは、それがしっかりとした運用が行われ、練度が高くなる、そのことからその次のステップがあると思いますので、現時点ではまず相浦の水陸機動団、これをしっかり有用なものにしていくことが初めの目標だと思います。

Q:水陸機動団に関連して、沖縄の米軍基地の共同使用についてお伺いしたいのですが、現在、ハンセンでは共同使用が進んでいるのですけれども、ニコルソン中将が指摘したキャンプ・シュワブや他の沖縄県内の米軍基地についても自衛隊と共同使用すべきとお考えでしょうか。

A:本年8月、日米「2+2」の共同発表におきましても、施設の共同使用に関して、閣僚が相互運用性及び抑止力を強化し、地元とのより強い関係を構築するとともに、日本の南西諸島におけるものも含め、自衛隊の態勢を強化するために日米両政府が共同使用を促進することを再確認、ということになっています。私どもとしては、抑止力の向上、また、地元との関係の構築で、この共同使用という全体としての考えは必要だと思っていますが、個別的にどこをそうするかということは、まだ決まっていません。

Q:キャンプ・シュワブについてはどうお考えでしょうか。

A:今のところ私どもとしては、全体としての共同使用、キャンプ・シュワブと限らず、そういうことは必要だとは思っていますが、具体的なことはまだ決まっておりません。

Q:ニコルソン中将が、昨日、「平和と地域の安定を守るには、昼夜を問わず、厳しい訓練を行い、即応態勢を維持することが重要だ」と話して、訓練で発生する基地周辺の騒音はやむを得ないとの認識を示しました。地元への配慮を求めている大臣としては、ニコルソン氏の発言をどのように受け止めていますか。

A:報道は承知していますが、具体的な発言について、私どもとしてはわかりませんので、個別の発言についてのお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、全般的にやはり安全保障環境が厳しい中、米軍の様々な訓練が精力的に行われているということはあるのだと思っています。これは、わが国のみならず、東アジアの安全保障環境の安定には繋がることなんだと思います。他方、やはり地域の皆様の了解ということが大変重要でありますし、特に、航空機騒音というのは、周辺住民の方々にとって、深刻な問題であり、その軽減というのは重要な課題と私共も理解しておりますので、累次の機会に米側には、このことに関しては配慮をするようにお話をしておりますし、昨日のハリス司令官との会談におきましても、私の方から地域住民の皆様の負担にしっかり応えていただきたいというお話はさせていただいております。

Q:沖縄県で環境アセスメントを強化する条例が準備されているのですが、これが施行された場合の辺野古移設であったり、石垣島への自衛隊の配備であったり、今後どのような影響があるかということ、防衛省としての対応をお願いします。

A:今沖縄県として、環境アセスの改正について検討を進めているということは承知をしておりますし、確かその変更について沖縄防衛局の方に照会が来たということも報告を受けております。ただ、具体的な内容について今どのような、これが施行された場合の影響というのは予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきますが、その上でお話をすれば、普天間飛行場の辺野古移設については、同飛行場の一日も早い返還を実現すべく、引き続き、作業の安全に十分留意した上で、関係法令に基づいて自然環境や住民の生活環境にも最大限配慮をして、辺野古移設に向けた工事を進めていく考えには変わりはありません。また、南西地域においての自衛隊配備の空白地域を早急に解決するという観点で、私共としては今後とも南西地域における陸上自衛隊の配備を進めていきたいと思っております。

Q:陸上自衛隊の宮古島配備計画で、20日にも千代田カントリークラブの跡地で造成工事を行うという報道がありますが、事実関係と、改めて宮古島へ配備する意義をお願いします。

A:宮古島への陸上自衛隊部隊配備に伴い、旧千代田カントリークラブに計画している新駐屯地の建設工事については、10月30日から現場の仮囲いや降雨時の濁水流出防止のための土のう設置等の準備工事を開始したところであります。造成工事については、土のう設置等が完了次第、着手する予定であります。作業が順調に進めば11月20日以降、着手可能と考えており、平成30年6月末までに完了する予定となっております。宮古島への陸自部隊配備は、南西地域における自衛隊配備の空白状況の早期解消に向けて極めて重要と考えており、防衛省としては、引き続き、地元住民の皆様の御理解・御協力をいただけるよう、丁寧な説明に努め、南西地域における防衛態勢の充実に向けて、宮古島への陸自部隊配備を着実に進めていきたいと思っております。

以上

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