防衛大臣記者会見概要

平成29年10月6日(11時01分~11時09分)

1 発表事項

 発表が2件ございます。まず、今般、航空自衛隊美保基地所属の輸送機C-2が初めて国外運航訓練を実施することになりました。国外の空港及びその周辺の路線に習熟するとともに、地域の特性を把握し、将来の国外運航における部隊の任務遂行能力の向上を図ることが目的です。細部は調整中ですが、第1回目は、11月8日から17日の間、アラブ首長国連邦・ジブチ等へ、また第2回目は、11月25日から12月1日の間、ニュージーランド等への飛行を予定しております。なお、アラブ首長国連邦への寄航時には、ドバイ航空ショーに参加し、地上展示を行うことを計画しております。輸送機C-2はこれまでの輸送機よりも輸送能力が大きく、今後、国際緊急援助活動、国連PKO、在外邦人等輸送等における活躍が期待される航空機ですので、今後、しっかりと訓練を積み重ね、自衛隊の能力の向上に努めてまいります。もう一点目は、ジブチ共和国における災害対処に係る能力構築支援事業の実施についてです。昨年度より、防衛省・自衛隊は、ジブチ軍の災害対処に係る能力構築のために、同国に陸上自衛官を派遣しジブチ軍工兵部隊の要員に対して、災害対処に必要な重機の操作教育を実施しております。今年度におきましては、本日から約2カ月の間、陸上自衛官11名を派遣し、ジブチ軍工兵部隊の要員約15名に対して災害対処に必要な重機の操作教育等を実施いたします。防衛省としては、海上輸送の要衝として地政学的に重要なジブチにおける拠点を積極的に活用していくという考えであります。本事業を実施することにより、日本とジブチの防衛当局間の関係強化、ひいては両国の相互理解・信頼醸成のさらなる促進を期待しております。私の方からは以上です。

2 質疑応答

Q:週明けて10日の衆議院公示日が北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日と重なりまして、新たな挑発行動に出る可能性が指摘されております。前後の日を含めた大臣以下政務三役と防衛省の警戒態勢について、可能な限り具体的に教えてください。また、公示日は多くの閣僚が第一声や候補者応援で都内を離れることが想定されますが、国家安全保障会議の開催や緊急事態への対応に遺漏はないでしょうか。

A:10月10日が、朝鮮労働党の創建72周年記念日であることは御指摘のとおりであります。また、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射といった挑発行動をこのような記念日などを意識して行っているという指摘があることも承知しております。防衛省としては北朝鮮の挑発行動と記念日などとの関係を予断することは控えますが、北朝鮮は核・ミサイル開発のための活動を継続する姿勢を崩しておらず、更なる挑発行動の可能性も否定できません。こうした状況下において、緊急事態への政府の対応には空白はあってはならないと思っています。政府は、24時間、365日、北朝鮮の挑発等に対応できる態勢をとっており、選挙期間中も万全を期してまいります。防衛省においては、従来から緊急事態に備えるため、大臣もしくは副大臣については速やかに官邸等に参集できる態勢を、また、このほかに副大臣・政務官のうち少なくとも1名が同様の態勢をとっております。その上で、北朝鮮を巡る現下の情勢を踏まえ、私は、選挙期間中、菅官房長官とともに基本的に東京に残ることとしております。国家安全保障会議は情勢等に応じ、議長である総理の指示の下、適切に開催されることとなります。政府は、引き続き、危機管理に万全を期していきたいと思っております。

Q:関連ですが、大臣は、これまでのICBMの発射の可能性、次はあるのではないか、という御指摘をされていますが、この10日前後に仮に挑発行動に出る場合は、これはどのような実験なり挑発行動が、一番可能性が高いと現時点では見ていらっしゃいますか。

A:どのような行動をとるのかは予断をもって判断することはできませんが、従前から北朝鮮はICBMの完成、そしてまた、核小型化、弾頭化、これを目指すと発言をしております。そういう中においては、既に先月の実験においても、いわゆる北朝鮮が言う「火星12号」の実験が行われ、相当の距離を飛んでおります。今後、更にこのような実験を繰り返す可能性は否定できないということでありますので、私どもとしては、しっかり警戒をしていきたいと思っています。

Q:冒頭発言に関連してですが、ドバイ航空ショーへの出展は、装備移転に向けた売り込みの場というのもあると思うのですけれども、C-2を出展する意図、狙いをお願いします。

A:C-2は、防衛省・自衛隊が開発をした国産の輸送機ということになります。この輸送機の能力、あるいは積載量を考えますと、今、各国の軍事当局の中でも関心を寄せられている機体かと思っています。いずれにしても、日本の技術の高さを各国に示すためには、このような航空ショーの機会を通じて、各国の関係者に知っていただくことも重要だと思っています。

Q:一部報道で、アメリカの国務省は、日本に対して高性能の空対空ミサイルを売却する方針を決定したという報道が流れているのですが、これの事実関係と、事実であれば、自衛隊にとってはどのようなメリット、能力が向上するかを含めて教えていただけますか。

A:米国政府は4日、わが国がAIM‐120C中距離空対空ミサイル及び関連機材等を、FMS、有償軍事援助により取得することを認めるという方針を決定しまして、議会に通知したということが公表されたということは承知をしております。なお、防衛省におきまして、戦闘機F-35Aの取得に合わせて、平成26年度からAIM‐120Cの取得を進めてきているところであり、また、平成26年度調達分のミサイルについては、オバマ政権下において、既に議会承認を受けております。平成29年度予算においても、所要の経費を計上しているところであります。この装備につきましては、能力が高くステルス性に優れるF-35Aを取得する中で、その能力発揮に必須である空対空ミサイルとして、私どもは着実に整備を進めて行きたいと思っております。

Q:C-2の輸送機に戻りますけれども、緊急時、在外邦人輸送等に使われるのかと思いますが、朝鮮半島有事の際などにも、在韓邦人の輸送等も議論されていますが、そのようなことに向けた練度を高める狙いもあるのでしょうか。

A:国際緊急援助、あるいはPKO活動、そしてまた、在外邦人を含めた様々な輸送業務について、私ども自衛隊は平素から検討を進め、訓練を行っております。そういう意味で、今回のC-2の国外における飛行訓練は有意義なものだと思っております。

Q:千歳基地所属のF-15戦闘機の羽根ですが、その後の状況と再発防止策などはいかがでしょうか。

A:昨日午前でありますが、航空自衛隊第2航空団所属F-15戦闘機が対領空侵犯措置の任務を終え、千歳飛行場に着陸し、機体の点検を行った際に、搭載していた空対空ミサイルのウィング1枚、羽根の部分でありますが、紛失していることを確認し、飛行中に落下したものと推測されています。現在、部隊が紛失した部品を捜索しておりますが、今のところ発見には至っておりません。本日も引き続き捜索を行っております。

以上

ページの先頭へ戻る