防衛大臣記者会見概要

平成29年9月29日(11時23分~11時37分)

1 発表事項

 陸上自衛隊は、10月7日から11月4日にかけて、米国カリフォルニア州キャンプ・ペンデルトン等におきまして、米海兵隊との実動訓練ドーン・ブリッツ17を実施することになります。日米共同訓練としては平成25年から隔年で実施し、今年で3回目となります。本訓練は、多くの島嶼が存在するわが国の地理的特性を考慮し、わが国に対する武力攻撃に対し必要な対処能力を向上させることを目的とした訓練であり、陸上自衛隊と米海兵隊とが共同して水陸両用作戦に係る実動訓練を実施いたします。防衛省としては、本訓練を実施することにより、日米の連携強化が図られ、その絆を示すことは、日米同盟の全体の抑止力・対処力を一層強化し、地域の安定化に向けたわが国の高い能力を示す効果があると考えております。

2 質疑応答

Q:朝鮮労働党の李洙墉(リ・スヨン)副委員長が9月8日にアントニオ猪木参院議員と会談した際に、9月3日の核実験について「数百キロトンの威力があった」と話したとの報道がありました。日本政府は爆発規模を約160キロトンと推定していますけれども、この李氏の話の信憑性についてどのようにお考えでしょうか。また、160キロトンとの推定を見直すお考えはありますでしょうか。

A:御指摘の報道については承知しております。北朝鮮は今月3日朝、金正恩委員長による核兵器研究所での水爆実験視察を発表した際に、核爆弾の威力を「数十キロトン級から数百キロトン級に至るまで任意で調整することは可能」などと主張していることも承知しております。その上で申し上げれば、今月3日の北朝鮮による核実験に関して、その詳細は分析中ですが、CTBTOが算定した地震の規模に係る確定値マグニチュード6.1を基に試算すれば、今回の核実験の推定出力は約160キロトンであり、水爆実験であった可能性も否定できないとの認識に変更はありません。いずれにしても、北朝鮮の軍事動向については、米国・韓国等と緊密に連携しながら、必要な情報収集・分析をしっかりしてまいりたいと思っております。

Q:小池百合子都知事が代表を務める希望の党と民進党との合流手続が進んでいます。安倍首相は先日の記者会見で「安全保障について、希望の党と基本的な理念は同じだ」というふうに述べられておりました。希望の党の安全保障法制の白紙撤回を求める議員の合流に難色を示すなど、安全保障面で現実的な対応するとの考えを示しています。この両党の合流の動きや希望の党の安全保障政策についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。

A:小池代表は、自民党政権下においても防衛大臣を経験されたお立場でありますし、平和安全法制については、私どもと共にむしろ作り上げた、そのような立場の方でもあります。また、わが国の安全保障を守る上において、平和安全法制が有効に機能しているということを考えれば、そのような平和安全法制についてのお考えを、小池代表を中心とする新しい党の皆さんが共有していただけることは歓迎できることだと思っております。

Q:関連ですけれども、安全保障観を巡って、民進党はこれまで前原代表を含めて安全保障関連法に否定的な考えを表明し続けていましたけれども、そこから合流する議員が安全保障関連法に、例えば賛成する、肯定するということを表明した場合、それは何か違和感のようなものを感じられるということはないですか。

A:私ども、他党のことですから、判断はなかなか難しいのだと思いますが、小池代表の言葉を借りれば、当然今回合流される方々は、平和安全法制については小池代表と同じ考えを持つ、言ってみれば平和安全法制についてもしっかり御理解いただける方ということになるのだと、私どもは受け止めております。

Q:衆議院の解散ということで、北朝鮮のミサイルの脅威がある中で「政治空白」を作るのではないかという指摘が野党から上がっておりますが、改めて、昨日の昼に解散になりまして、どういった態勢を防衛省として続けるのか、また、昨日の昼以降、何か防衛省省内で指示を出した事項があれば教えていただけますでしょうか。

A:まず、解散というのは衆議院の解散ということであり、政府としては従前から対応、態勢は変わっておりません。防衛省・自衛隊としても、従前から政務三役が分担して様々な安全保障事案に対処するということになっております。また、26日火曜日の朝の閣議の際にも、総理から私に対して、「解散後も、基本的に都内において菅官房長官とともに安全保障の問題について任務に専念するように」という指示がございました。私としても、必要な情報・報告を受けながら、適切な指示を行うことが常にできる態勢をとっていきたいと思っております。

Q:昨日以降、何か防衛省の中で改めて確認したことはありますか。

A:これは従前から警戒監視態勢に万全を期しておりますので、その態勢を継続しているということであります。

Q:基本的に選挙期間中は、大臣は都内にいらっしゃるということですけども、御自身の選挙の活動では中々地元に帰れないかと思うのですけども、この点は影響ありますか。

A:私も衆議院の候補者の一人でもありますが、また、防衛大臣というこの国の安全を守る役目も負っております。私としては、地元の後援者の皆様に今の立場を御理解いただいて、私の代わりにむしろこの選挙について地元をしっかり守っていただきたい、私は国の守りをしっかりするために専念をさせていただきたい、それを御理解いただくように努力をしていきたいと思っています。

Q:米軍普天間飛行場の辺野古移設についてお伺いしたいのですけども、辺野古の埋立予定地の方で絶滅危惧種のサンゴが見つかって、防衛省が沖縄県に移植の手続を進めることを説明していると思うのですが、従来の移植対象の条件を緩和して、今回見つかったサンゴを移植対象にした理由について教えて下さい。

A:今御指摘のサンゴにつきましては、環境省のレッドリストにおいて絶滅危惧種等に位置付けられております。従来より、辺野古移設に向けた工事は、自然環境に最大限配慮して進めていくというふうに考えております。このようなことを鑑みまして、現行の移植基準に関わらず、できる限り移植するよう努めることといたしました。防衛省としては、引き続き、自然環境に最大限配慮して、辺野古周辺に移設に向けた工事を進めていきたいと思っております。

Q:沖縄県はこのサンゴの移植の申請について、工事を止める知事権限の一つとしているのですが、今回のサンゴが見つかったことで工事は止まるとお考えでしょうか。

A:私どもとしては、移植をする形で適切に対処していきたいと思っております。

Q:希望の党の話に戻って恐縮なのですけれども、今回の小池都知事の希望の党の立ち上げ方について、どのような印象を、特に民進党から一夜にして離党して知事を応援するというようなことで政党を作っていくという手法については、これは大臣あるいは政治家としてどのように受け止めていらっしゃいますか。

A:私は、手法は様々あっていいのだと思いますが、政党の一番大切な要件は、その政党が何をする政党で、どのような政策・綱領を持っており、そしてそれに参加する議員が同じ政策の方向を向いている、だからこそ、ある面ではしっかり政党としての機能を果たせるのだと思っております。それからもう一点、今回の選挙においての大きな役割というのは、衆議院でありますので、政権選択の選挙ということになります。政権選択となれば、当然首班指名を行うことになりますので、私ども自由民主党は、安倍総理を選挙後も首班指名するということになると思いますが、希望の党の中で、選挙後の首班指名がどのような形になるかというのは、私ども政治家としては注視をしていきたいと思いますし、もちろん国民に対しても、そのことは示していかないと、誰が、総理大臣になるための選挙、誰が総理大臣になるために今回政党として国民に訴えていくのか、それを明らかにすべきだと思っています。

Q:関連で、自民党内からは小池都知事自身が選挙に出て、今おっしゃったようなことを決断すべきだという声もあったりしますけれども、ここについてはどのようにお考えですか。

A:私は、どなたがどのような形で選挙に出るかは、今、言及する立場にございませんが、政治家・政党人として考える場合には、通常、当然、政権選択の選挙であれば、その党が仮に多数を取った場合、あるいは多数を取らなくとも次の首班指名選挙において、どの方を首班指名として指名するかということは、当然国民に示して選挙を行うことが筋ではないかと思っております。

Q:今首班指名で誰を選ぶかということを示していない希望の党のあり方についてはいかがお考えですか。

A:まだ党の中身が固まっていないという状況ですので、当然、公示に至るまでの間には、党の政策、そして理念、また、当然国民が大変注視しています、実際に選挙が終わった後に首班指名でどの方を指名するかということは、明らかにされるものだと思っております。

Q:衆院の解散に関連してなのですけれども、選挙の公示日が北朝鮮の朝鮮労働党の創建記念日にも当たるということで、現時点で北朝鮮が何らかのアクションを想定されるのか、どう見ていらっしゃるかというのを教えて下さい。

A:北朝鮮は、従前から様々な北朝鮮の中の記念日と言われる日の前後に、様々な実験を行っているのが、通常、多く見受けられます。私どもとしては、10月10日というのも北朝鮮にとっての重要な記念日というふうに認識しておりますので、当然、常日頃の警戒監視はしておりますが、10日の前後についても、しっかり緊張感を持って対応していきたいと思っております。

Q:選挙の話に戻るのですけれども、希望の党は、代表が小池百合子氏で、なおかつメディア等では小池新党と呼ばれて、今回、党の顔というのは小池氏だと思うのですけれども、やはり小池氏がそういう首班指名の候補であって、それで選挙を戦うべきだというふうに、端的に見てお感じになられますか。

A:私は、どなたがどういう形で希望の党が首班指名されるかというのは定かではありませんが、少なくても、首班指名をされる場合には、指名される方は当然総理大臣の候補者として考えるわけですから、国会議員でなくてはならないということになりますので、国会議員の方を然るべく首班指名としてされるのではないかと思っています。

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