防衛大臣記者会見概要

平成29年8月8日(11時25分~11時50分)

1 発表事項

 冒頭、私の方から自衛隊法施行令の一部を改正する政令案」について御報告いたします。本日の閣議におきまして、「自衛隊法施行令の一部を改正する政令案」について、閣議決定されました。これは、平成29年3月卒業の防衛医科大学校卒業生が離職した場合に償還金の算定の金額の基礎となる金額等を定めるものであります。引き続きまして、「平成29年版防衛白書」について御報告いたします。本日の閣議におきまして、「平成29年版防衛白書」を説明の上、配布しました。白書では、北朝鮮の核・弾道ミサイルや中国の海洋進出等、一層厳しさを増す安全保障環境につき、丁寧に説明しつつ、一年間の主要な出来事や女性隊員の活躍等の各種政策について、わかりやすく紹介するよう努めたところです。国の防衛には、国民の皆様の御理解と御支援が不可欠です。一人でも多くの皆様に白書を読んでいただき、防衛省・自衛隊に対する理解を深めていただけることを願っております。

2 質疑応答

Q:今、大臣からも御説明がありましたけども、今日の閣議で防衛白書が報告されました。今、改めて何か加えて感じることがあればお願いいたします。

A:北朝鮮の弾道ミサイルが新たな脅威ということになりました。また、中国の海洋進出におきましても、東シナ海、南シナ海への様々な威嚇的な行動が、相変わらず変わらない状況であります。このような状況で、私どもとしては、強い懸念を持つということを新たに明記させていただいたということでございます。

Q:米軍のオスプレイの墜落事故について伺います。事故原因等について、アメリカから追加で情報提供はあったのかということを伺いたいのと、アメリカ軍が沖縄で飛行・運用させました。自粛の要請をしている中での飛行ということになりましたけれども、昨日は米側から説明があったということですが、米側のオスプレイの飛行の前だったのか、後だったのか事実関係含めてお願いいたします。

A:オスプレイの墜落事案についてですが、米海兵隊によりますと、普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが日本時間5日午後4時頃、オーストラリア東海岸沖15海里で訓練中、輸送揚陸艦「グリンベイ」への最終着陸進入中にデッキに衝突し、その後海中に落下したということであります。乗員26名中23名は救助されたものの、3名の方が最終的には死亡と判断されていると承知しております。本件事故で亡くなられた乗組員及びその御遺族の方々に心から哀悼の意を表します。今回の事故は、米海兵隊が即応能力を維持するために必要な厳しい訓練を行う中での事故だと認識しております。今、御指摘のことですが、昨日、在日米軍副司令官のシュローティ少将が防衛省に来られまして、この内容について報告をしていただきました。現在も事務レベルで事実関係・評価等、詳細に確認をしているということであります。米側に対しては、引き続き安全面に最大限配慮するよう求めていきたいと思っております。また、シュローティ少将が来られたのは、既にオスプレイの飛行後ということであると思っております。

Q:北海道で行う予定の日米共同訓練のオスプレイの参加予定ですけども、北海道側からも参加を見合わせてほしいという要請が昨日会ったかと思います。それも含めまして、オスプレイ参加の件についてお考えをお願いいたします。

A:昨日、北海道知事からこの訓練に関して道民の方の様々な心配があるので、米側としっかりと協議の上配慮してほしいというお話がありましたし、また、自治体の中からは防衛省と同じように自粛ということを米側に申し入れてほしいという要請があったということは承知をしております。引き続き私ども自粛という態勢を米側には要請をしております。それを踏まえて米側との調整、協議をしていきたいと思っております。

Q:国防総省のデービス報道部長は会見で、現時点でオスプレイの飛行が制限されている区域はないと述べておりまして、自粛する考えはないと改めて表明しておりますけども、これについて大臣どのようにお考えでしょうか。

A:会見で正式にそのような発言をしたというふうには、報告を受けておりません。何か別のところでそういう話があったという報道はあったとは承知をしておりますが、正式に米側からそのような話をいただいているわけではありません。

Q:引き続き自粛は求めていきますか。

A:まだ、原因のことについては今お話があったように、着艦訓練の時にそれに失敗をして海に落下をしたということでありますので、それが技術的なものなのか実際どのような問題があったのかは、米側に早急に報告いただくようにお願いをしております。

Q:防衛大綱の見直しについて、安倍総理大臣は一昨日の会見で、ミサイル防衛、南西地域防衛、加えて宇宙、サイバーと項目を挙げて見直す考えを正式に表明されました。大臣としては、これを見直す項目については現時点でどのようにお考えでしょうか。

A:安全保障環境が大きく変わっているということ、それからこの大綱を作った時期、今の白書もそうですが毎年のように新たな安全保障上の課題が挙がっております。それに適切に備えた形で不断なく検討すべきだという御指示が総理からあったものと受け止めております。

Q:総理が仰った四項目については、大臣は同じ認識だと。

A:具体的な検討はこれからでありますが、これまで進めてきた南西地域の防衛強化や、弾道ミサイル防衛の強化に加えて、宇宙、サイバーといった新しい分野についても検討課題になるものと考えております。

Q:オスプレイについて伺います。北海道の訓練でオスプレイが投入される予定なんですけども、オスプレイを使った訓練ということで組み立てているわけですよね。それが仮に自粛することになったら、元々得たいと思っていたような訓練の練度というのはそれでも得られるとお考えでしょうか。

A:一番大きな今回の訓練というのは、在日米海兵隊と自衛隊との共同訓練ということになります。これは日本の安全保障上、国土をしっかり守っていく中でも重要な訓練だと思っております。その中にオスプレイを使った訓練というのも入っているということでありますが、全体の中でそれがどの位占めるかということはこれは部隊の方の考え方を待ちたいと思いますが、私どもとしては、オスプレイについて様々な不安の声も出ているということ、これを踏まえて米側と協議をして、ちゃんと安全が確保できる、そのような状況が大切かと思っております。

Q:白書のことで伺いたいのですけども、今回稲田元大臣が辞任されて差し換えということで、今日の発表になったわけですけども、この中で日報が触れられていないのが気になってるのですけども、この巻頭言に触れることも可能だったのかなと思うのですけども、触れてない理由はなぜでしょうか。

A:白書について、年度が変わり、白書の発表する期間が稲田大臣の中で作られてきた過程の中で、閣議決定のタイミングということで、今回8月3日の内閣の改造に合わせて、私が対応するということになりました。実は、この中で、特に巻頭言におきまして、私は、「より一層規律の正しい精強な組織の構築に邁進し、国民の皆様の防衛省・自衛隊への信頼を確固たるものにすべく努めていく」旨記述をしております。これは、私の「日報問題」に対する決意を示させていただいた問題であります。また、この白書がまとまった後に報告されました防衛監察本部の報告については、来年の白書の中にしっかり書き込ませていただきたいと思っております。

Q:今回日米同盟の中の記述で、日米同盟については、日米いずれかが利益を享受するものではないという記述が前回と変わったところがあるのですけれども、これはやはり新政権、トランプ政権ができたということを意識したのでしょうか。トランプ氏は選挙期間中にかなり在日米軍基地についても発言されていましたけれども、そういうのを受けた記述というふうに理解していいのでしょうか。

A:私ども、今の記述につきましては、これは、安全保障環境が一層厳しくなるという中で、特にトランプ政権との関係を重視するということ、それが大変重要なことだと思っております。そして、日米同盟の関係を強化するということは、これは日米両国もそれは大事なことですが、東アジア、そして、世界の安定に繋がるものと理解しておりますので、このような記述にしたものと思っております。

Q:南シナ海の問題についてお伺いしたいのですけれども、白書の中でも強い懸念を示して、マニラで行われたASEAN関連の会議で、中国がかなり音頭を取って、リードを取って議論を進めたように見受けられるのですけれども、今後、防衛省・自衛隊として、具体的にどのような関わり方をされていくお考えしょうか。

A:南シナ海は、日本のみならず、国際社会の懸念となっています。やはり南シナ海での法に基づく、そして、航行の自由を今後とも確保していく国際社会の要請というのは重要だと思いますので、防衛省としては、国際社会とともに、この問題に日本としては対応していきたいと思っておりますし、また、これは防衛省というよりは日本政府全体として、例えば、この南シナ海に面するASEANの国々に対して、様々な技術協力をしておりますので、政府全体としての対応が必要かと思っております。

Q:オスプレイの件に戻るのですけれども、最初大臣は墜落事案と仰ったと思うのですが、米側からの報告は墜落という報告になっているのでしょうか。

A:これは一言の事案という表現がなかなか難しいことだと思いますが、正式にはオスプレイが強襲揚陸艦に着艦訓練を行う中で、そこで、アクシデントが起き、そして、海中に落下したというそういうことでありますので、こういうことを一言で何て言ったらいいかは私も表現は難しいと思います。

Q:米側からは、アクシデントがあったという。

A:訓練中、輸送揚陸艦への最終着陸進入中にデッキに衝突ということです。デッキに衝突し、その後海中に落下したということです。船に着艦するときにデッキに衝突して、落下したという、そういうことと説明を受けております。

Q:防衛省としては、墜落というふうに評価はしていないのでしょうか。

A:全体の状況がどういう表現になるのかということは、米側の正式な発表を待ちたいと思います。

Q:防衛大綱の見直しの時期なのですが、二年後に中期防の見直しの時期を迎えますけれども、防衛大綱の見直しの時期もそれに合わせて見直すという考えはあるのでしょうか。

A:私どもは不断に安全保障環境に備えて内容を常に検証・検討していくということですので、具体的な日程が決まっているわけではありません。いずれにしても、総理の指示がありますように、不断に検討せよということだと思います。

Q:オスプレイの関連に戻りますが、訓練が8月10日と迫っていて、北海道の人はいつ飛んでくるんだというのが一番の懸念材料です。まず、どのように自治体にお伝えするかというスケジュール感、手法について教えていただけますでしょうか。

A:現在も私どもは米側には自粛を求めており、そして、しかっかりとした原因について、報告を受ける、そういうことの中で、この問題について北海道民の皆さん、沖縄県民の皆さん、そして日本全国の皆さんが心配している今回の事案、事故について、その全体が把握出来ると思います。一刻も早くそのことの報告をいただけるよう、米側に引き続き求めていきたいと思っております。

Q:10日の初日にオスプレイの報道公開を予定されていたのですけれども、それの準備で3日前に三沢に入ると説明されていたのですが、昨日の時点で入っていないと報告があって、これから10日の実施は難しいのではないかという見方も出ているのですが、10日は延期するという考えでしょうか。

A:米側との調整中ということでありますので、何らか報告が出次第、関係自治体には報告することになると思います。

Q:昨日、沖縄県内でオスプレイが飛行したことで、県内では自粛要請ではやはり弱いのではないかと声が上がっています。そういった声に対する受け止めと、今後、飛行停止を求めるお考えはありますでしょうか。

A:今朝ほども昨日の沖縄2紙をしっかり読ませていただきました。私ども、やはり今回オーストラリアでのオスプレイの事案に対しては、原因について、正確なかたちで米側から説明がありませんので、この段階でそれが、どういう原因なのかということに勘案する中で、現在はその自粛ということで、米側に一刻も早い説明を求めているということです。

Q:詳細が分からず、まだ事故原因が分からないからこそ、飛ばないでくれというのが、県民感情だと思うのですけれども、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。

A:その県民感情は十分、理解しております。私どもとしては米側に1日も早くこの内容について、報告していただけるよう要請をしていきたいと思っております。

Q:防衛白書ですが、沖縄関連の北部訓練場の返還について、掲載をされていると思うのですけれども、その狙いというか、所見をお願いします。

A:少しでも多くの基地の返還ということが大切な私どもの考え方でありました。その中で、さまざまな皆さんの御協力、御努力によって、今回、北部訓練場の返還ということが出来たということです。この地域は、地元自治体にとっても、将来の沖縄の重要な文化、観光遺産になるということでありますので、私どもとしては、それを後押しする意味でも、今回の返還は大変意義のあったことだと思っております。

Q:昨日8月17日に日米「2+2」の正式発表がありましたけれども、日米「2+2」ではどのような議題で米側と協議したいといいうことと、今回のオスプレイの事故について、何かしら米側に求めていきたいと捉えていらっしゃいますでしょうか。

A:今回、私ども外務大臣もそうですが、新しい内閣の中で初めて日米「2+2」を行うことになります。やはり、東アジアの安定、日本の安全保障を含めて、日米の強固な関係が大変、抑止力としても重要ですので、ここは米側としっかり様々な課題、特に共通の安全保障上の課題について、幅広く意見を交換していきたいと思っています。議論の内容について、予断は差し控えさせていただきますが、日本国民が様々抱えている多くの課題については、この中で私どもとしても、しっかり話をしていきたいと思っております。

Q:防衛白書の話に戻りますが、北朝鮮のミサイルの発射の情報が7月4日の発射までで、防衛白書は最終となっていますが、その後、発射をしていますが、今北朝鮮がICBMを保有したかどうかという、防衛省の認識を伺えますでしょうか。

A:今回防衛白書の記述期間ということがあって直近の7月28日だったでしょうか、その記述には至らなかったということになりましたが、いずれにしても、その発射時、官房長官もおっしゃっているようにICBM級の能力を北朝鮮が保有しているということは、これは私たちも認識せざるをえないという状況なんだと思っております。

Q:防衛とは直接関係ないのですが、新しい内閣が発足して江崎大臣が、役所の原稿を朗読するとの発言をしていますけれど、同じ内閣の一員としてこの発言についてどのように受け止めていらっしゃるかお聞かせください。

A:これは、江崎大臣がその後速やかに発言の撤回と謝罪をされたということでありますので、私ども同じ内閣の一員として自らの発言に私自身もしっかりと注意していきたいと思っております。

Q:オスプレイの件なのですけれど、大臣もオスプレイはあまりにもよく事故を起こすと思いませんか。

A:昨日の副司令官に対して私の方でお話ししたのが、昨年の12月に沖縄ではオスプレイの事故がありました。そして、同じ沖縄で所属するオスプレイの事故ということで、オーストラリアでの事案がございました。こういうことに関しては、当然しっかりとした米側の説明が必要であります。そして、何よりも感じているのは、相当厳しい訓練を米海兵隊はしているのかなということも一面あると思っています。そして、私どもは深く思わなければならないのは、沖縄にとって8月13日という日であります。この日は、沖縄国際大学に13年前、ヘリが墜落事故をした日でありますので、そういう沖縄県の皆さんの不安に思う、この時期であります。そういうことをしっかり踏まえて米側も厳しい訓練とは言え、その運用には十分な安全上の配慮を図ってほしいということなんだということをお話しさせていただきました。

Q:伺いたいのは、最近、年に1回ぐらいオスプレイは事故を起こしていると思うのですけれど、それについて、あまりに事故が多すぎるというふうに考えられるかどうかということです。

A:これは、米軍の全体の訓練の中で厳しい訓練をする中で様々な事故が起きているんだと思うのですが、それが全体として多いと判断するのか、そうではないと判断するのかは、ちょっと私は今情報を得ていませんので正確にお答えすることはできないと思います。

Q:では、次回お答えください。昨年も沖縄でオスプレイが事故を起こした後、六日後には運用を再開していますが、今回の自粛要請というのは、いつまで続くとお考えですか。

A:今後米側からの報告がどのようにされるかで私どもは判断していきたいと考えています。

Q:沖縄の事故のあとは事故原因もはっきりと分からないのに、六日後には再開していますが、今回はそういうことは許されるとは思いますか、それとも思いませんか。

A:当時大臣ではなかったので六日後の飛行について米側がどの程度最終的な報告を出したかということは承知しておりませんが、当時は、米側は米側で飛行についての一定の安全性を確保したうえで飛行したというふうに承知をしております。ただ、最終的な昨年の事案の報告書をまだ私ども頂いておりません。これも踏まえて、速やかに米側に説明を求めて行きたいと思います。

Q:最終的な報告書を出す前に、日本国内で運用を再開したことについてどう思いますか。

A:米側の運用の内容だと思っております。私どもとしては引き続きこのオスプレイの安全確保については米側に求めて行きたいと思っております。

Q:米側の運用であったら口出しはできないということですか。

A:直接そういうような表現ではないと思いますが、運用しているのは米側ですので、安全な運航に心がけていただきたいと思っております。

Q:あくまでも自粛要請をするしかないということですか。

A:私どもとしては、今お願いしているのは自粛要請ということになります。

以上

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