防衛大臣臨時記者会見概要

平成29年8月3日(22時31分~22時47分)

1 発表事項

 今日は遅い時間にこうして会見となりました。申し訳なく思っております。再度防衛大臣として御指示をいただいて、任務に就くことになりました。小野寺五典と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

2 質疑応答

Q:何点か質問させていただきます。防衛省・自衛隊は、「日報」問題に関して、稲田大臣、次官、陸幕長が辞任するなど、大変混乱した状況にあるかと思うのですけれども、「日報」問題でこのような混乱が生じた原因・理由はどのようなところにあるとお考えでしょうか。また、その問題を改善して、態勢を立て直して、職員・隊員の士気を回復するためにどのように取組むか抱負をお聞かせ下さい。

A:本日いただきました総理指示にもありましたが、南スーダン派遣施設隊の「日報」問題と同種の問題の再発防止を徹底し、国民の信頼回復に向けて、全力で取組む所存であります。この「日報」問題の根本にありますのは、防衛省・自衛隊において、情報公開の重要性に対する認識が十分でなかったということ、そして、省内関係部局、内局、統幕、陸幕における意思の疎通が十分でなかったということだと考えております。このことにより、防衛省・自衛隊の情報公開に対する姿勢について、国民の皆様に疑念を持たれるような、そのような結果になってしまったということ、申し訳なく思っております。私の下で、この教訓を活かし、隊員の意識改革等を行い、再発防止策を講じるとともに、風通しのよい組織文化を醸成し、一層の連携強化に取組むことにより、防衛省・自衛隊が一体となって、あらゆる事態に対応できる態勢を構築していきたい、そのように思っております。

Q:先ほどの官邸での会見で、総理から大綱見直しの検討を行うよう指示を受けたということを御紹介されましたけれども、今後、中国の軍拡ですとか、北朝鮮に対応していくためにどのような防衛力整備が必要だとお考えでしょうか。また、党におられたときに、弾道ミサイル防衛の強化ですとか、敵基地攻撃能力、反撃能力の保有検討ということを総理に要請されていますけれども、大臣となった今、今後どのようにこれを反映させていくかお聞かせ下さい。

A:まず、冒頭の大綱・中期防のことについてであります。わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増す中、わが国の防衛力の在り方については不断の検討を行うことが必要であると考えております。今回、防衛大臣を拝命するに当たりまして、総理から、「厳しさを増すわが国の安全保障環境を踏まえ、防衛力を強化し、国民の安全確保に万全を期すため、防衛大綱の見直しや次期中期防衛力整備計画の検討を行う」旨指示がございました。現行の中期防衛力整備計画は、平成30年度までを対象としておりますが、防衛省としては、総理指示の下、次期中期防衛力整備計画も検討を着実に進めつつ、その前提となる防衛計画の大綱についても国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには何をすべきかという観点から、その見直しについて不断の検討を行っていきたいと思っております。また、自民党からありましたミサイル防衛についての提言の中で、敵基地の反撃能力のことについての言及がありました。まず、ミサイル防衛についての提言でありますが、ミサイル防衛の提言につきましては、御案内のとおり、三点にわたる提言でありました。一つは、弾道ミサイル防衛、能力強化のための新規アセットの導入ということ。もう一つは、わが国独自の敵基地反撃能力の保有ということ。それから、排他的経済水域に飛来する弾道ミサイルの対処という三点でありました。私もこの検討チームの座長として、当時、この取りまとめに当たりまして、3月30日には官邸に伺い、安倍総理大臣に提言もさせていただきました。その際、安倍総理からは、「しっかりと受け止めます。」というお話をいただきました。これを受けて、政府、防衛省としても、提言した観点も踏まえて、様々な検討を行ってきて頂いたと承知しております。北朝鮮はつい先日28日にも長距離弾道ミサイルを、わが国のEEZに向けて発射したところであります。私としても、今回再び大臣として、今度は提言を受け止める側に回りました。まずは、これまでの検討状況について、防衛省から状況をしっかり聴取した上で、提言で示した観点も踏まえ、問題意識と危機感を持って、わが国の弾道ミサイル防衛に何が必要かということを突きつめ、引き続き弾道ミサイル対処能力の総合的な向上のための検討を進めてまいりたい、そのように思っております。

Q:大綱の見直しに関してですが、スケジュール感はどのようにお考えでしょうか。

A:大綱の見直しについてのスケジュール感でありますが、現時点におきまして、検討スケジュールを含めて、具体的な検討の進め方が決まっているというわけではありませんが、まずは現在の安全保障上の課題を的確に把握して、政府部内でよく議論しながら、検討を進めて行きたいと思っております。

Q:大綱の見直しについて伺います。大臣が前回務められて退任してからこれまでの間の情勢を見た時に、今の大綱では足らざる点、ここはやはりしっかり書き込むべきではないかというような問題意識というものがもしあれば教えてほしいのですけれども。

A:まだ就任したばかりでありますので、現在防衛省内でどのような整備を進めていくかということは、明確に今日お話しする時間的余裕がないので、もう少し省内の状況を把握した上でお話をしたいとは思いますが、ただ、私の個人的な印象を持てば、大臣でありました三年前でしょうか、その時と比べて北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上というものは目を見張るものがあると思っております。それに対応するために現在の大綱の中でしっかり対応できるかどいうかというのは、不断の見直しの中で検討していきたいと思っております。

Q:自民党内では、防衛費の枠について現行の1パーセントというよりさらに上の水準を目指すべきという提言もあると思うのですけれども、防衛費全体の議論というのも大綱見直しの議論の中でしていくというお考えでよろしいのでしょうか。

A:当時、自民党のチームの中の議論を聞いていた一人として、防衛費の枠の議論ありきではなかったと理解をしています。必要なものを必要な形で日本の安全保障上重要なものとして整備していく上で、どのような予算が必要なのか、その積み上げで出てくる数字だと思いますので、枠の問題というか、元々1パーセント枠というのは既にないとは理解をしていますが、まず必要なものということが基本で、金額ありきではないと思っております。

Q:総理からの指示の内容は、防衛大綱の見直しということでしたけれど、それは解釈として新たな防衛大綱を作成せよと、そういう指示があったということでよろしいでしょうか。

A:いえ、そういうことではなく、これは不断の見直しを行えということでありますので、現在の安全保障環境に備えて今のままの考え方でいいのかどうか、その見直しをしっかりやってほしいということだと思います。

Q:防衛大綱が一般的に十年程度の防衛力整備の指針ということになっていると思いますが、今の段階で、その十年程度待たずに前倒しして改定すべきだというか、改定を検討すべきだという指示だったということですか。

A:これは、不断の見直しというのは、十年だから絶対手を付けてはいけないということではなくて、不断の見直しをしながら、十分対応できるのであればそのままでもいいと思いますし、もしそれがやはり安全保障環境の変化で不断の見直しをした上で、内容については検討すべきということになれば、それはまた新しい形で検討するということになると思います。いずれにしても、見直しをして、判断をすることだと思います。

Q:現行の防衛大綱の内容を点検というか、見直して、十分かどうかを判断せよと、そういう趣旨だったということですか。

A:そういう理解で私はおります。

Q:日米「2プラス2」、今年はまだ開かれていませんけれども、これはいつぐらい目処に開きたいとお考えでしょうか。

A:今日、総理からの指示の中でも、なるべく早く米側としっかりとした連携をとるようにという御指示がございました。私も今日就任したばかりでありますが、なるべく早く米側との、カウンターパートとの、何らかの意思疎通を図る、そういう努力は必要なのだと思っています。日米「2プラス2」は従前から行うことで日米が合意をしていると思いますが、スケジュールはまだ正確に定まったわけではないと思っています。ただ、なるべく早く行うことが望ましいと思います。

Q:アメリカ側とそういう話をしていく中で、また、防衛力整備の見直しを行っていく中で、日米ガイドラインの見直しも俎上に上る可能性はあるのでしょうか。

A:これは様々な議論をする中で、必要な防衛力整備の中で積み上げていくという話であります。まだ、今回のガイドラインというのは、見直ししてからそれほど時間が経っているわけではないと思いますが、そうであっても、私どもとしては、今の安全保障環境の中で、この問題について検証しながら対応していきたいと考えています。

Q:普天間飛行場の辺野古移設計画についてお伺いしたのですけれども、大臣が以前、防衛大臣をされていた時にボーリング調査が始まったと思うのですけれども、今護岸工事が始まっていますが、現状についてどのように認識されていますか。

A:私が大臣の時には、当時仲井眞知事でいらっしゃいましたので、辺野古への移転につきましては、むしろ御協力いただきながら、政府として精一杯沖縄の負担軽減のために、共に努力をしていこうという、そういうスタンスの時でありました。残念ながら、知事が代わり、その状況というのが従前と違うということは認識しておりますが、どのような形で今進んでいるかについては、今日まだ就任したばかりですので、ちょっと数年離れております。最近の状況については、明日から改めて担当部局からしっかりと説明を受けたいと思っています。

Q:関連で、改めて翁長知事と会談をするような予定は近くありますでしょうか。

A:私どもとしては、沖縄でこのような負担軽減の目的とはいえ、埋立工事を含めて沖縄県の協力が必要なものもたくさんございます。そういう意味では、知事とお話をし、私どもの考え方をお伝えするということは大変重要なことだと思っております。

Q:関連で伺います。現在、沖縄県と五度目の法廷闘争ということで対立が深まっていますけれども、この問題について、工事を止めて協議して解決策を探るべきだという指摘もありますが、今後この問題とどのようにして向き合っていきたいと思っておりますでしょうか。

A:今までこの問題については、国と沖縄県との長い協議がありましたし、また、時には法廷による闘争ということもございました。私どもとしては、できる限り話し合いでこの問題を解決して、目的は沖縄の負担軽減ということになりますので、そのためにこれからも精一杯の努力をしていきたいと思いますし、対話をしながらなるべく国と沖縄県という、共にそれぞれ中央政府、地方政府という立場でありますので、しっかりと本来であれば協力できる体制ができるのが望ましいと考えております。

Q:辺野古移設について進めるお考えに変わりはないということでよろしいでしょうか。

A:私どもとして、沖縄の負担軽減、特に普天間の一日も早い返還のためには、辺野古が唯一の解決策というスタンスについては、政府として一貫しているのだと思っております。

Q:総理からの指示の中で、平和安全法制について国民にわかりやすい説明を尽くすというふうにおっしゃったと思うのですけども、具体的にどの項目でとかという指示はあったのですか。

A:具体的な説明というよりは、稲田大臣も、それから中谷大臣もそうですが、平和安全法制の担当大臣という役目をいただいているというふうに伺っております。今回の私の総理指示の中には、同じような指示がございました。平和安全法制については、これは粘り強く国民の皆さんに説明して、これがわが国の安全保障にしっかりとした形で繋がる、そういうものだということを説明するのはどの大臣でも同じことだと思っております。

以上

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