防衛大臣記者会見概要

平成28年11月18日(10時01分~10時21分)

1 発表事項

 冒頭、私から、南スーダンPKOの関係ですけれども、15日の閣議後記者会見において発表したとおり、これまでの活動実績を踏まえ、第11次要員から、南スーダンにおける施設隊の活動地域を「ジュバ及びその周辺地域」とすることなどを規定した「南スーダン国際平和協力業務の実施に関する自衛隊行動命令の一部を変更する自衛隊行動命令」を本日発出いたしました。新たな任務となる「駆け付け警護」を実施する地域についても、この活動地域内にて、自ずと限定されることとなります。また、行動命令は、「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」の実施や、衛生態勢の充実を図るべく、医官を1名増やすための変更や、第10次要員から第11次要員への指揮転移が行われる12月12日から行動命令を適用することを規定いたしております。

2 質疑応答

Q:先日、閣議決定されました「駆け付け警護」に加えて、今回、「宿営地の共同防護」も付与されることになりますけれども、この「宿営地の共同防護」をする意義について改めて大臣の方から伺えますでしょうか。

A:国連PKOの現場では、複数の国の要員が協力して活動を行うことが通常となっております。南スーダンにおいても、一つの宿営地を自衛隊の部隊を含む複数国の部隊が活動拠点としております。このような宿営地に武装集団による襲撃があり、他国の要員が危機に瀕している場合でも、これまでは、自衛隊は共同して対処することはできず、平素の訓練にも参加できませんでした。しかし、同じ宿営地にいる以上、他国の要員が倒れてしまえば、自衛隊員が襲撃される恐れがあります。まさしく他国の要員と自衛隊員、これは、同じ宿営地にいる以上、運命共同体であり、共同して対処した方が、その安全性を高めることができます。また、平素から共同して訓練が行うことが可能になるため、緊急の場合の他国との意思疎通や協力も円滑となり、宿営地全体としての安全性を高めることにつながります。このように、「宿営地の共同防護」は、厳しい治安情勢の下で、自己の安全を高めるためのものです。これにより、自衛隊はより円滑かつ安全に活動を実施することができるようになり、自衛隊に対するリスクの低減にも資するというふうに考えております。こうした点について、私も様々な機会を捉えて国民の皆様への説明に努めており、今後もこういった記者会見の場や、国会審議の場、また、テレビ出演等の機会を捉えて、その意義等についても説明をしていきたいというふうに考えております。

Q:弊社の世論調査で、「駆け付け警護」の是非について、反対が47.4%、賛成の28.2%を大きく上回っています。この理解が進んでいないことについて、今、大臣が意義を説明していくと仰られましたけれども、具体的に今後どういったふうに国民に理解をさせていくかということを考えてらっしゃるか、あと、何故理解が進んでいないと思ってらっしゃるか、教えて下さい。

A:まず、「駆け付け警護」の意義ですね。これは、緊急の要請を受けて、人道的な見地から、自衛隊が自己の安全を図りながら、対応できる範囲で行う応急的な、いわば保護のものでありますけれども、助けられる人を見捨てないと。そして、過去にも、東ティモールやザイールにおいて、邦人から保護の要請を受けて、こういった「駆け付け警護」の規定がないために、自衛隊がとても苦労して、輸送の規定を使ったり、自衛隊管理の規定を使ったり、訓練もしていない中で駆け付けて邦人を保護したという事例があります。そういった過去の経験を踏まえて、今回はしっかり法的に根拠を与え、さらには自衛隊の皆様に対応できる範囲のレベルまで訓練も積んで、付与するものであるというようなことを、しっかりと説明していく必要があるというふうに思います。昨日も、テレビを見ておりますと、何か他国の部隊を助けるために、警護するために駆け付けるような説明があったのですけれども、そういったものを想定しているのではなくて、他国の軍隊は歩兵部隊でありますが、わが国が南スーダンに派遣しているのは、あくまでも施設隊、道を作ったり、施設を作ったりしている部隊であります。そういったことも、しっかりと私たちも説明をしていきたいというふうに思いますし、皆様方にもお願いをしたいと思っております。

Q:実際に「駆け付け警護」を行う際に、部隊の判断というのはかなり難しいものになるのでしょうか。

A:今、言いましたように、非常に緊急の場合で、要請を受けているような場合ですので、過去の例からしても、何とか助けてあげたいと、そして、助けられるというふうな判断をした例でありますので、部隊において、その判断をするのは基本だというふうに思います。

Q:安倍総理が、ニューヨークでトランプ次期大統領と会談して1時間という長い会談だったのですが、今後、信頼関係をお互い築いていけると、確認できたと、総理仰っていますが、受け止めと、今後の日米同盟の強化等についてお考えをお願いいたします。

A:当初の予定は45分だったところが、1時間40分に及ぶ会談だったというふうに聞いております。また、総理がその後の会見で、「本当にゆっくりとじっくりと胸襟を開いて、率直な話ができたと思っております」ということも仰っておられます。日米同盟は大変重要な関係でありますので、総理とトランプ次期大統領とが、予定時間を大幅に延長して率直な話ができた、そして信頼関係を築いていく良い一歩になったのではないかと思います。

Q:南スーダンの話に戻るのですけれども、賞じゅつ金、隊員の方が傷ついたり、亡くなられた場合に支給されるお金ですけれども、従来ですと、6千万円で9千万円に上げるという検討もあったと思うのですけれども、現在の検討はいかがでしょう。

A:今、検討中です。まだ、正式には決まっておりません。

Q:それは、12月12日の任務が付与されるまでには決めるという事ですか。

A:今、そういった時期についても検討しております。

Q:南スーダンの現地の状況について、改めてですが、現在の状況はどうなっているのかと、今後、どういうふうに判断していくかを教えてください。

A:南スーダン全体の治安情勢は極めて厳しいものがあるというふうに思っております。また、ジュバの市内、そしてその周辺、今回活動の範囲は限ったわけでありますけれども、そこについても比較的安定はしているというものの、緊張感をもって見ていく必要があるというふうに思っております。特に北部、すなわち、マシャール氏の生まれ故郷でありますとか、南部の境界、国境の付近では武力による衝突や一般市民の殺傷行為が度々生じております。御承知のとおり、首都ジュバでは7月に大規模な武力衝突が発生しておりますので、現在は比較的落ち着いておりますけれども、楽観できる状況ではないので、しっかり見ていく必要があると思っております。

Q:新任務付与で仮に犠牲者が出た場合、大臣はどういった責任の取り方をされるおつもりでしょうか。

A:今回、新たな任務も付与し、そして自衛隊員の皆様方がPKOの施設部隊として派遣延長されて、活動をされるわけであります。その新たな任務の付与についての命令も発出したのは、私自身ですから、その全ての事についての責任は私にあるというふうに思います。

Q:犠牲者が出た場合はお辞めになるということでよろしいでしょうか。

A:具体的にどういった責任の取り方ということをこの場で申し上げませんけれども、全て私が命令を発したことの責任はあるというふうに思います。

Q:お辞めになることは考えていないですか。

A:今、そういった具体的な事についての何か考えがあるということではありません。

Q:隊員が20日から南スーダンに出国しますけれども、改めて隊員を激励するといった予定はあるのでしょうか。

A:検討中です。

Q:今日、自衛隊の行動命令が発出するに至ったわけですけれども、今日、その命令を発出する前に、防衛省・自衛隊の幹部の間で手続きがあったと思うのですが、何か会議とか、そういったものは今朝は行われなかったのでしょうか。

A:今朝、何か会議を行ったということはありません。

Q:先ほどの質問、もう一度伺いたいのですけれども、時事通信の世論調査で「駆け付け警護」の反対が賛成を上回ったと。国民になぜ理解されていないのか、原因はどこにあると思いますか。

A:まだまだ、しっかりと意義について説明が出来ていないというかですね、説明が浸透させていることができていないということだというふうに思います。ここはしっかりと努力をしていきたいと思っています。

Q:衆議院の安全保障委員会で、民進党の後藤議員の方から、ジュバの現地状況報告書について取り上げがあったと思うのですけれども、「のり弁」の状況で、改めて委員会に提出してほしいという要求があったと思うのですが、それに対してはどういうふうに対応されるお考えでしょうか。

A:黒塗りの書面だった点については、わが方の、また、現地の自衛隊の資料で、現地の自衛隊の情報収集能力が明らかになることは、自衛隊、特に現地で活動している自衛隊の安全確保という意味においても、支障があるという思いで、ああいった公表になったわけでありますけれども、その際、国会の中で後藤議員からしっかり具体的な事実を教えてほしいという意見があり、理事会預かりになりました。そして、出された書類は10月8日のものですけれども、そこから今までもかなり時間も経過しておりますので、現時点のジュバの市内、すなわち市内及びその周辺といいますか、また、南スーダン全体の治安情勢が分かる、しかも公表して差し支えないものをしっかり資料として提出するように指示しております。

Q:北部訓練場についてお伺いします。北部訓練場の今の工事の現状と返還に向けた手続きの現状、どのようになっているでしょうか。

A:何度かここでお答えしているように、本年度中の返還に向けて、今、移設工事を進めているところであります。具体的なことを言いますと、ヘリパッドの移設工事の進捗状況に鑑みて、年内の返還を目指し、返還実施計画の案を作成し、10月18日、沖縄県への意見照会を行ない、11月16日、県からの同実施計画案に対する意見書の提出を受けたところであります。

Q:関連しまして、この県からの意見書の中にも、知事は再度オスプレイでのアセスのやり直しというのを求めていますけれども、来週21日にも、知事が上京して大臣にもお会いしてそのような考えをお伝えしたいという意向を持っていますが、大臣としてお会いになられる御予定はどうかということ、そのアセスを求めるということに関してどう理解を求めていくのか、お願いします。

A:まだ沖縄県知事との会談がセットされた状況ではありません。さらに環境評価に関しては、すでに行なっていて、法的な義務のあるものではないというふうに承知をいたしております。

Q:関連で、北部訓練場のヘリパッド建設についてお伺いしたいのですけれども、北部訓練場のヘリパッド建設に関して、防衛省がヘリパッド建設に反対する市民を名指しして「違法」とか「悪質」と断定した、写真も掲載した資料を作成したことが明らかになっているのですけれども、大臣はこの資料について、存在を把握しておりますか。

A:御指摘の資料は、11月7日に沖縄防衛局が北部訓練場の状況を説明したいとの目的で作成したものであり、同局に説明を求められた方々への説明資料として手渡されたものというふうに聞いております。資料を手渡した相手方の氏名等を明らかにすることはできませんが、現在、その資料の内容について精査させているところであります。

Q:関連でお伺いします。資料にもありますけれども、ヘリパッド建設に反対する市民が、ヘリパッド建設によって移植した琉球竹の周囲を踏み荒らしている等と書かれたりしているのですが、移植の原因となった大規模な伐採などに触れられておりません。大臣はこのヘリパッド建設と抗議する市民の行動のどちらの方が環境に負荷を与えると思っていらっしゃいますか。

A:先ほど申しましたように、資料の内容について精査させているところでありますので、今、その中のことについてのお答えは差し控えたいと思います。

以上

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