防衛大臣記者会見概要

平成28年10月28日(09時15分~09時36分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:昨日、韓国政府が、GSOMIAの交渉再開を韓国政府として決定したということを明らかにしました。今後の交渉再開のスケジュールと、改めてGSOMIAを締結する意義をお聞かせ下さい。

A:日韓秘密情報保護協定、GSOMIAに関して、韓国政府がわが国との交渉を再開する旨を発表したというふうに承知をいたしております。意義ですけれども、やはり、北朝鮮の核・ミサイル問題への対応のためにも日韓がしっかりと協力していくことは極めて重要なことだと思っております。その意味からも、日韓の情報交換をより円滑かつ迅速に行うことは、大変意義のあるものであり、本協定の早期締結を目指して、韓国側と相談の上、早期に交渉を開始したいと考えております。締結時期等、具体的な事項に関しては、今後の交渉次第であり、現時点でお答えすることはできません。

Q:関連で、2012年に交渉は直前まで至って、突然キャンセルになったという経緯があるのですけれども、今後、交渉再開した場合に、さらに何か詰めなければいけない点、改めて協議をさらにしていかなければいけない点はあるのでしょうか。それとも、もうかなり締結直前まで行ったので、それほど時間はかからないという御認識なのでしょうか。

A:今御指摘のとおり、平成24年の6月29日に署名が予定をされていて、その直前に韓国の国内事情で延期してほしい旨の要請があって、そして、延期されることになったところであります。先ほど申し上げましたように、当時に比べても、北朝鮮を巡る情勢というのは、大変厳しくなっているというふうに思います。具体的な内容に関しては、まだ交渉も始まっていないので、差し控えたいと思います。

Q:関連なのですけれども、韓国国内では、朴槿恵大統領の問題もあって、政権の支持率も下がっております。これが協定の締結交渉に与える影響というのは、どのようにお考えでしょうか。

A:韓国の国内の状況について、お答えする立場にはありませんが、いずれにいたしましても、日韓が協力していくことは、大変重要でありますし、韓国政府がわが国との交渉を再開する旨発表されたことは承知をいたしておりますので、今後の交渉を早期の締結を目指して、早期に交渉開始にしていきたいというふうに考えています。

Q:昨日まで、ドゥテルテ大統領が来日されていました。晩餐会等でお会いしてみての御感想と、TC-90の貸与を決定して、来年3月までに貸与する方針ですが、これについての意義について、改めてお伺いしてもよろしいでしょうか。

A:まず、ドゥテルテ大統領ですけれども、首脳会談に同席をさせていただき、また、その冒頭でしっかり、南シナ海において、「法の支配」を確立したいと、そして、仲裁裁判の判決が基本であるということや、民主主義、「法の支配」など、基本的な価値観を同じくする日本の立場と同じ側に立つなど明確に述べられたということは、非常に意義があると思いますし、それによって、日本とフィリピンとの間のパートナーシップは、一層深まったというふうに思っております。さらには、このTC-90に関して、細目取極と防衛当局間の取決めについて、署名、そして、交換を実施することができたわけであります。私も、夕食会で国防大臣とお隣だったこともあり、このTC-90に関しては、しっかり、航空機だけではなくて、人的な教育や整備等も含めて支援をしたいということを申し上げ、大変喜ばれておられましたし、南シナ海における日本のできることとして、能力構築支援の非常に意義のある取極めができたというふうに思っております。

Q:関連で、今後、防衛協力を拡大していくお考えというのはあるのでしょうか。

A:それは、フィリピンとの間ですね。しっかり戦略的なパートナーとして協力できる、日本ができる関与、南シナ海の平和と安定のため、そして「法の支配」を確立するため、しっかりとできることをやっていきたいと考えております。

Q:南スーダン情勢に関してお伺いします。昨日、統幕長が、自衛隊が国連の施設外での活動を始めたとおっしゃいました。現状では、首都ジュバ市内周辺での治安情勢についてどのように御認識になっているのでしょうか。

A:7月に武力の衝突があったわけですけれども、私も10月8日に視察をさせていただいて、比較的安定した状況にはある。もちろん、北の国境付近や南の国境付近で衝突が散発的に行われていることは確かだし、また、治安という意味においては、悪い状況にはあるというふうに思いますけれども、それでもジュバの市内は比較的落ち着いているというふうに考えております。

Q:今回、ジュバ市外での活動を再開したということですけれども、その判断は、どのような判断をされたのでしょうか。

A:ジュバ市外というか、ジュバの近郊、市外と言っても近郊ですよね。そして、7月以来の状況が比較的落ち着いた状況にあるということを判断して、また、UNMISSからの依頼に基づいて、国連施設外の砂利の採取場から運搬をしたということです。その依頼をされている砂利採取場から、国連トンピン地区に至る経路における安全が確認をされたということで、国連施設外での活動を再開したということであります。

Q:関連なのですけれども、南スーダンで「駆け付け警護」などの付与も検討されていますけれども、一方で、訓練の習熟状況について、陸幕長から、また報告を受けるという考えを示されていましたけれども、その報告時期というのはいつ頃になるのでしょうか。

A:まだ、時期的なことが具体的に決まっているわけではありません。

Q:関連で、任務付与の判断時期、付与のタイミングなのですけれども、自民党内などからは、部隊が派遣される前に任務を付与すべきだという声がかなり多いと思うのですが、大臣はそういう声をどう受け止めていらっしゃるのか。

A:私の方に具体的にそういった要請が与党から来ているわけではありません。いずれにしても、訓練は終了していますけれども、しっかりと習熟度を見極めて、要員が安全を確保しながら、そして、有意義な活動ができるそういった訓練の状況と、そして、安定的な合意が維持されるという意味における治安状況をしっかりと見極めて、任務付与については、政府全体で決めていくということであります。

Q:関連なのですが、7月のジュバの混乱の時に、UNMISSが中国軍とエチオピア軍に対して、民間人あるいは、外国人、国際NGO関係の人たちが襲われているので、いわゆる「駆け付け警護」してくれと要請した時に、中国もエチオピアも行かなかったと。これについて国際NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチやアムネスティが批判していますが、それについて大臣はどうお考えでしょうか。

A:今御指摘の事案は、7月のテレイン・ホテルの事件ではないかというふうに思います。報道によれば、テレイン・ホテルの事件は、7月の武力衝突の最中に発生した、統制の乱れた100名近い、80名から100名の政府軍兵士による人道関係者等への襲撃事案であるというふうに思います。これは、UNMISSの歩兵部隊ですら対応できずに、最終的には、UNMISSから連絡を受けた南スーダン政府軍の治安部隊により、収拾が図られたということでございます。こういったことを勘案いたしますと、その時にUNMISSの歩兵部隊ですら対応できない事案であったということだと思います。さらには、この事案については、今、国連事務総長の下で特別な調査が行われているというふうに承知をいたしております。

Q:それだけ危険な「駆け付け警護」の業務を開始した場合に、UNMISSから7月のケースの場合に、出動要請があった場合、大臣はどう判断されるのですか。

A:何度も国会でも答弁いたしておりますけれども、今回の「駆け付け警護」は、日本が南スーダンに送っている施設部隊は、歩兵部隊ではなくて、道路を作ったり、施設を作ったりしているのですけれども、その施設部隊が、自らの安全を確保しつつ、対応できる範囲において、国連やNGOの関係者から緊急の要請を受けて、人道性、緊急性に鑑みて、対応できる範囲において行なうものでありますから、7月のテレイン・ホテルのような大規模な襲撃事案、まさしく国連の歩兵部隊すら対応できないような事態において、わが国の施設部隊が「駆け付け警護」ができるような状況ではないというふうに考えております。

Q:昨日、三笠宮様がお亡くなりになられました。大臣として何か御所感なり、伺えますか。

A:昭和の激動の時代を生きてこられて、その時々に様々、大変深いお言葉も発しておられた三笠宮様がお亡くなりになったことは、大変悲しく、そして国民全体としても、悲しくて残念なことだというふうに思います。さらには、皇室をはじめ、御近親の方々の深いお悲しみを拝察申し上げ、ともに謹んで哀悼の意を表したいと思います。

Q:彼は、生前、南京大虐殺について、数の問題ではないのだと、一人殺しても虐殺なのだと発言をされていますが、それについて大臣はどうお考えなのでしょうか。

A:歴史認識に関わることについて、私の個人的な見解は、申し上げる立場にはないというふうに思います。

Q:防衛大臣としての見解を伺っていいですか。

A:防衛大臣としては、昨年、総理が談話を出されたとおりでございます。やはり、過去に対するしっかりとした反省の下に、わが国は、戦後、平和な歩みを続けてきており、そして、力ではなくて法による支配を、価値観を共有する国々とともに作っていくということだと思っております。

Q:この発言についてはどうお考えですか。一人であっても、虐殺は虐殺だという発言について、お考えを教えて下さい。

A:そういった一つ一つの発言について、コメントを申し上げる立場にはないと思います。

Q:まさに防衛大臣だからコメントを言う立場にあるんじゃないですか。

A:過去の歴史に関する認識については、何度も申し上げておりますが、昨年、総理が出された70年談話のとおりでございます。

Q:別件になってしまうのですけれども、日本時間の今朝、国連総会の委員会で、核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す決議案が賛成多数で採決されました。日本側は反対に回ったということです。大臣は、核兵器のない世界を目指すという考えを話しながら、現状を考えた時に核の抑止力も重要だという旨はおっしゃったと思います。今回の採択について、まず受け止めと、国民に対してどのように理解を求めていくかお願いします。

A:国連総会第一委員会において、核兵器の法的禁止に関する決議案が採択をされ、わが国としては反対の立場を取ったというふうに承知をいたしております。詳細については、外務大臣も発言をされているところでございますが、核兵器のない世界を実現するためには、核兵器の非人道性に対する正確な認識と厳しい安全保障環境に対する冷静な認識の下で、核兵器国と非核兵器国双方の協力を得て、現実的かつ実践的な措置を積み重ねていくことが不可欠であり、わが国として、引き続き努力する必要があるというふうに思います。その上で、外務大臣が発言されておられるように、北朝鮮などの核・ミサイル開発への深刻化などに直面している中で、いたずらに核兵器国と非核兵器国の間の対立を一層助長するだけであり、具体的、実践的措置を積み重ね、核兵器のない世界を目指すという、わが国の基本的な考えと合致しないといふうに外務大臣が述べておられるとおりだと思います。

Q:普天間飛行場で環境事故が発生した際に、緊急を要する場合などを除いては、日本側に通報しないようにというマニュアルを米軍が作っていたということが指摘されていますが、防衛省としてこのマニュアルについてどのように把握されていらっしゃいますでしょうか。

A:報道については承知をいたしております。報道にある今の米軍のマニュアル等に関する事実関係については、現在、アメリカ側に照会をしております。その回答を踏まえて、適切に対応していきたいと思っております。いずれにしましても、引き続き米側に対しては燃料等の適切な管理の徹底、漏出等の際の迅速な情報提供を求めるとともに、関係自治体への迅速な情報提供に努めていきたいと考えています。

Q:関連しまして、宜野湾市や沖縄県の方は、開示する基準を明確にするようにというような要求をしていますが、その点にはどのように答えますでしょうか。

A:いずれにしましても、今、事実関係について、照会をしていますので、その回答を踏まえて、適切に対応していきたいと思っています。

以上

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