大臣臨時会見概要

平成28年6月7日(19時51分~20時08分)(日本時間)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:大臣から、会談についてお願いします。

A:まず、午前中に、国防技術研究所(DTI)を視察いたしました。この研究所は、防衛装備庁と交流がありまして、タイ軍の装備品の研究・開発を行っており、そして、その組織と役割についても、伺ったということであります。次に、タイからの防衛大学校の留学生は、私費では1958年から行われていましたが、公費としての留学は、昭和50年から行われておりまして、2名がタイから派遣されております。それぞれ、卒業生の皆さんと親交を深めたわけでございますが、卒業して、早い人でもう40年になるわけでありまして、今、タイ国軍の中枢におられます。かたや、同窓生として過ごした自衛官も、それぞれの陸海空の中枢にいるということで、日本とタイの防衛交流、また、架け橋となっていることを確認いたしまして、私にとっては大きな喜びであり、かつ、大変心強く思いました。本件につきましては、その後の国防大臣、また、首相との会談でも、披露させていただきました。次に、プラウィット国防大臣との間で、約1年7ヶ月ぶりになりますけれども、日本タイ防衛相会談を行いました。共同プレスリリースをとりまとめておりますので、後ほど配布させていただきます。日本の防衛大臣が、タイを訪問して防衛相会談を行うのは、2013年9月以来、約3年ぶりになります。会談の多くは、日本とタイの防衛交流と協力について、お話いたしました。具体的には7点、まず、コブラ・ゴールドを通じた交流・協力を、一層、推進していくこと。第2点は、ADMMプラスの枠組みの下で、本年、災害救援活動にかかる多国間訓練を開催するということ。第3点は、タイの陸軍と陸上自衛隊との間で、新たにスタッフトークスを立ち上げるということ。第4点は、本年7月に予定する陸上自衛隊の災害対処演習、「南海レスキュー」に、タイ陸軍が、初めてオブザーバー派遣するということ。第5点は、航空幕僚長が、本年度中にタイを訪問するということ。第6点は、キャパシティ・ビルディングについて、本年、4月に国際航空法セミナーがあり、また、5月には、飛行安全に関する能力構築支援を行いましたが、今後も、国際法に基づく秩序の維持に関する能力構築支援事業を、さらに拡充していくということ。そして最後に、防衛装備・技術協力については、HA/DR、また、海洋安全保障、対テロなどの分野で、具体化に向けた事務レベルの議論を行うということについて、一致いたしました。このほか、地域の安全保障などについて、プレスリリースに書かれている内容について、確認したということであります。続きまして、プラユット首相と会談しました。ちょうど1時間にわたりました。まず、わが国の防衛政策について、平和安全法制により、自衛隊が国際社会の平和と安定に、これまで以上に、積極的な役割を果たすということであります。プラユット首相から、わが国の取組みについて理解し、支持するということの発言がありました。また、南シナ海の情勢について、力の行使、または、力による威嚇によらない、国際法に則った、紛争の平和的な解決が重要であるということ、特に、シャングリラ会合でプラユット首相が、スピーチで言及しました三つのM、これは「Mutual Trust」、「Mutual Respect」、「Mutual Benefit」、つまり、相互信頼、相互尊重、相互利益、この考え方について、私は、非常に同意すると同時に、私が、シンガポール、シャングリラでスピーチしました、SDIといいますけれども、シンガポール・ダイアログ・イニシアティブのなかで、三点述べております。これは、法のルールの重視、各国の安全保障能力の向上、そして、災害時における共同対処というのが三本柱でありますが、いずれにしても、両者の間で、ルールに基づく国際秩序を確立していくこと、そして、相互信頼と絆を育みながら対応していくことについて、相通じるものがありますというお話をいたしました。そして、脈々と続いている、タイからの防衛大学校の留学生、卒業生が、日本とタイの防衛協力・交流の架け橋となり、ますます、発展させていくことについて、非常に良いことであるということでございます。会談については以上でありますが、発表事項を2点申し上げます。まず、日米印の共同訓練、「マラバール2016」につきまして、28年6月10日から17日までの間に、佐世保から沖縄東方海域において実施されます、日米印共同訓練の「マラバール2016」に自衛隊は参加するということ。そして、海上自衛隊は、この訓練に2007年に初めて参加しまして、今回5回目の参加となりますが、昨年12月の日印首脳会談において、海上自衛隊の定期的な参加が合意されております。海上自衛隊からは、護衛艦「ひゅうが」、救難飛行艇「US-2」などが参加予定でありまして、日印両国ともに、各種戦術訓練、また、捜索救難訓練等を実施する予定であり、哨戒機「P-1」1機、「P-3C」3機、「US-2」1機も参加する予定であります。訓練項目としましては、米国の航空機を目標として、各国が防空のための訓練を実施する対空戦等の各種戦術訓練、また、各国の艦艇が目標を捜索し、わが国の救難飛行艇により、人命救助を実施する捜索・救難訓練、そして、日米印、それぞれの航空機が、互いの艦船に離発着を実施する航空機発着艦訓練等を実施する予定でございます。

Q:国防大臣、また、首相との会談についてなのですが、特に、首相との会談でもありましたように、南シナ海での、現状変更の試み、国際法に基づくというような解決を求めると。共同プレスリリースにもありますけれども、タイは、東南アジア諸国の中でも、中国に対して、非常に中立的な国といわれています。今回の会談を通じて、どのようにお感じになりましたでしょうか。

A:やはり、首相からも、平和と安定が大切であり、もう一方で、こういったルールを、しっかり守っていくことによって、秩序を維持していくということも大事であるということで、これは、各国と、よく協議をしなければならないということでございました。

Q:タイというのは、この東南アジアの中でも大国になるわけですけれども、やはり、そういったことでイニシアティブというのは、発揮して欲しい、国際法に基づく解決という思い、というのはございますか。

A:これは、フィリピンの仲裁裁判所の結果が、近々出ると言われておりますが、9月にADMMがあります。これは、ASEAN各国の首脳が集まりますので、この中でも、議論していただきたいと思っておりますし、わが国も、ASEANとの関与、協力は、積極的に行っていきたいと思いますので、そういった、各国の意見を踏まえながら、やはり、大事なことは、ルールに反することについて、各国が、よく話し合いをし、共同の声を挙げ、そのようなことを抑止し、防止するということが大事ではないかと思っております。

Q:国防大臣との間でも装備技術ということについての協力を、さらに進めていくとお話もございましたが、装備品の促進するための協定、先般、フィリピンとも結びましたけども、これについてタイとはどのように。

A:本日、国防技術研究所に伺いまして、まず、ここが主催するセミナー、また、装備品の展示会、これに、日本が参加させていただいております。先だっても、ブースを確保していただいて、紹介をさせていただいて、大変多くの国が、関心を寄せたということに対する御礼と、また、こういった機会を作っていただきたいということ。現在、タイと防衛装備協力について、事務レベルで意見交換を行っております。こういったことについて、何らかの形で、取りまとめを出来ればということで、プラウィット大臣との話し合いにおいても、こうした意見交換が行われている点を評価した上で、今後、HA/DR、海洋の安全保障、対テロの分野で具体的に向けた事務レベルでの議論を継続していくということで一致いたしました。装備技術等につきましては、タイとの装備移転協定について、今後、装備技術協力を行っていく上では、いずれ結ぶことが必要であると考えておりますが、今回のタイ訪問の成果も踏まえまして、具体的な協力に繋がるように、引き続き、協議を続けてまいりたいと考えております。

Q:在日米海軍が、先般の飲酒事故を受けて、全部隊に飲酒禁止という措置を執りました。この受け止めと、実際の効果があるのかという点についてお考えをお願いします。

A:海軍の将兵が全国的に飲酒禁止ということについてですか。

Q:はい。

A:今回、こういった期間の間に、飲酒による事故・事件が発生したこと、極めて深刻だと思っております。防衛省としては、この際、飲酒運転というのが極めて危険で、悪質で、社会悪であるということ。そして、米国軍人・軍属、一人一人が、このような日本の法律や決まりを、肝に銘じてほしいということでありまして、今回、米側が全面的に飲酒を即時禁止し、また、「寄り添い、哀悼する期間」を設けて、対応しているということは、米国も、このことを、しっかり教育しているということの表れだと受け止めておりまして、防衛省としては、米側が、この措置に真摯に取組むように、さらに、それを見守り、期待したいと思っております。

Q:別件ですが、女性に暴行した疑いで、海上自衛隊の自衛官が逮捕されるという事件がありましたが、その件につきまして、一言お願いします。

A:海上自衛隊航空集団司令部(厚木)所属の3等海曹、山本信裕(36歳)が、平成27年10月25日、部外女性を強姦した容疑で、本日、午前7時22分に逮捕されたということです。やはり、国民の生命・財産を守るべき自衛官が逮捕されたということについては、国民の皆様方の信用・信頼を著しく損ねるものでありまして、誠に遺憾であります。今後、このようなことがないように、各部署に示しまして、服務指導を徹底し、再発防止に努めてまいりたいと考えております。

Q:別件で恐縮なのですが、陸上自衛隊の実弾誤射事故に関して、担当者の方が、書類の転記ミスをしたのが原因ではないかということも取り立たされていますが、改めて、その件についてお願いします。

A:極めて危険な出来事でありまして、あってはならない。特に、空砲と誤って実弾を発射するという、誠に信じがたい事案でありまして、大変遺憾であるということで、現在、陸上幕僚監部に設置した事故調査委員会において、事実関係の調査、原因の究明、再発防止策に取組んでいるということでございます。原因等、その対応等で十分であるかどうか、しっかり聞かせていただいて、本当に、二度とこのようなことが起こってはならない。隊員自身も、安心して訓練ができるように、また、非常に、一般の周辺の住民の皆さんにも、危険を感じるような出来事でございますので、徹底的に事件を究明して、再発防止を図りたいと思っております。

以上

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