大臣会見概要

平成28年5月13日(09時44分~10時12分)

1 発表事項

なし。

2 質疑応答

Q:沖縄の返還について、お伺いしたいのですけれども、来る15日に、戦後米施政権下にあった沖縄が、日本本土に復帰して44年を迎えるのですけれども、復帰後も、過重な米軍基地負担が発生しているのですが、それも踏まえて、大臣の所感をお伺いしたいと思います。

A:政府といたしましては、沖縄県が、戦後長らく米国の施政下に置かれまして、現在も、多くの米軍の施設、また、区域が集中しておりまして、沖縄県の県民の皆様方にとりましては、大きな負担となっているという事実を重く受け止めております。安倍政権におきましては、沖縄の負担軽減のために、できることはすべて行うという、目に見える形で実現するという基本方針の下に、政権の最重要課題の一つとして取組んでおりまして、特に、平成8年のSACO合意に基づき、その後、平成18年に日米のロードマップが作成され、統合計画ができました。米軍施設・区域の返還を順次進めております。特に、学校や住宅地に囲まれました、普天間基地の危険性の除去、そして、その固定化につきまして、絶対にあってはならないという考えにおきまして、沖縄県と共通認識の下、行っております。先だっての和解協議を受けまして、現在、埋め立て工事は中止いたしておりますが、その上で、防衛省としては、常に誠意をもって、沖縄の皆様方との話し合いを続け、辺野古移設の意義、そして、政府の取組みにつきまして、ご理解いただくべく、努めているところでございます。これら日米間における施策を通じまして、沖縄において、復帰直前に沖縄に所在をいたしました米軍専用施設・区域のうち、約36パーセント、約13,000ヘクタールがこれまでに返還されております。また、今後、予定されている返還を実現すれば、復帰直前と比べて、約50パーセント、約18,000ヘクタールに整理・統合・縮小されることになりますので、防衛省といたしましては、引き続き、精力的に取組んでまいりたいと考えております。なお、沖縄における、米軍基地の必要性につきましては、近年、わが国を取り巻く安全保障環境が、一層厳しさを増しておりまして、このような中で、わが国の安全を確保するというためには、日米同盟に基づく、米軍の抑止力が必要でございます。沖縄は、米国本土、ハワイと比較して、東アジアの各地域に近い位置にあると同時に、わが国の周辺諸国には、一定の距離を置いているという利点を有しておりますし、また、南西諸島のほぼ中央にあるということで、わが国のシーレーンにも近いなど、安全保障上、極めて重要な地域に位置をいたしております。こういった戦略的な重要性を有する沖縄に、優れた機動力・即応性を有して、幅広い任務に対応可能な海兵隊が駐留するということは、日米同盟の抑止力を構成する重要な要素でありまして、わが国の平和と安全を確保する上で、重要なものであると考えております。しかしながら、最初に申し上げましたとおり、沖縄県は、戦後長らく米国の施政下に置かれたということ、そして、現在も多くの米軍施設・区域が集中しているということで、沖縄県民の皆さんにとっては、大きな負担になっているということを、重く受け止めまして、沖縄県の負担軽減のために、できることはすべて行ってまいりたいという気持ちでおります。

Q:今、普天間の固定化はあってはならないと、危険性除去に向けて取組んでいくというお話がありましたが、先日、衆院の決算行政監視委員会で、大臣から、「普天間の5年以内の運用停止については、定義がない」ということで、お話していたかと思うのですけれども、それについては、現在も、変わらない状況でしょうか。

A:「5年以内の運用停止」ということにつきましては、仲井眞前知事から、御要望があった言葉でありまして、それに対して、政府としても、移設されるまでの間の、普天間の危険性除去が、極めて重要な課題であるという認識を、仲井眞前知事と共有をしたということで、仲井眞前知事からいただいた埋立承認がございました。それに基づいて、辺野古への移設を進める中で、米国といった相手のあることでありますけれども、できることは全て行うということで、取組んできております。「普天間基地の5年以内の運用停止」について、仲井眞前知事との間で、厳密な定義が合意をされていたものではございません。これにつきましては、例えば、昨年末に、沖縄タイムス、琉球新報でもインタビューを受けましたけれども、「5年停止、定義ない」ということで、私は、お答えをいたしておりますし、また、平成27年4月24日の、衆議院の安全保障委員会における答弁におきましても、同様の発言をいたしておりまして、要するに、政府といたしましては、空中給油機の運用機能について、15機全機の岩国への移駐、また、緊急時における航空機の受入れ機能も、築城基地、新田原基地への移設、さらに、オスプレイにおきましても、沖縄県外における訓練を着実に進めていくということ、昨年10月に、千葉県の自衛隊、木更津駐屯地で、定期整備を行うということなど、引き続き、できることはすべて行うということを申し上げてきております。なお、昨年10月に、沖縄県知事が、埋立承認を取り消すなど、普天間の移設を巡る状況は、当時と変化しているというところでございますが、政府としては、引き続き、できることはすべて行うということですが、辺野古移設についての、地元の御協力が得られるということが、前提であるということは、以前にも申し上げておりました。運用停止についてということにつきましては、平成27年8月24日、参議院の予算委員会におきまして、菅官房長官が、「運用停止については、その実現に向けて、沖縄県の御理解が得られることが前提であるというふうに思います」ということで、「全力で取組んでまいります」というふうに、国会でも発言をされておりますけれども、引き続き、辺野古への移設につきましては、地元の御協力が得られるということを前提に、相手のあることでありますけれども、できることはすべて行うという方針に、取組んでいくということでございます。

Q:先日、在日米海軍の幹部が、アメリカの空母の艦載機の岩国移駐に関して、移駐後の、厚木から岩国に移駐した後についても、その後も、厚木基地において、訓練等を行うという趣旨の発言をしたようですが、これまでの政府の方針との整合性もあわせて、受け止めをお願いします。

A:報道については、承知をいたしております。防衛省といたしましては、厚木飛行場から岩国飛行場へ移駐をされる、空母艦載機の訓練につきましては、原則として、厚木飛行場及び、その周辺の訓練空域で行われることはないと承知をいたしておりますが、その詳細については、現在、米側において、検討中でありまして、現時点において、確たることを申し上げることは困難でございます。一方、平成26年度は、年間約200日、27年度は年間約180日、空母が横須賀に寄港したわけでありますけれども、その間、空母艦載機が厚木飛行場を使用したことを踏まえれば、当該移駐によりまして、ジェット戦闘機等の運用が大幅に減少することから、厚木飛行場周辺の騒音対策は、相当程度軽減されるものであると考えております。

Q:今回の発言の内容に関しては、防衛省としては、何か確認等は行ってらっしゃるのでしょうか。

A:今回、米側からの記者団に対しまして、「空母艦載機の岩国飛行場への移駐後も、継続して硫黄島におきまして、空母艦載機離発着訓練(FCLP)を実施するが、引き続き、予備飛行場の一つとして、厚木飛行場は選定をされ得る。また、移駐後も空母艦載機が、給油等で厚木飛行場を使用することもあり得る。従って、空母艦載機部隊が移駐後に厚木飛行場を全く利用し得ないわけではない」という旨、発言があったと承知をいたしておりまして、防衛省といたしましては、先ほどお話いたしましたとおり、厚木飛行場から岩国の移駐の空母艦載機の訓練につきましては、原則としては厚木飛行場及び、その周辺での訓練空域で行われることはないと、承知をいたしておりまして、現在、米側において、調整・検討中であるということでございますので、こういった点におきましても、引き続き、米側と検討・調整していきたいと考えております。

Q:先日、首脳会談が行われましたロシアとの「2+2」についてお伺いしたいのですが、ロシア側が「2+2」の再開を働きかけていますけれども、ロシアとの間で、ロシアの国防相が北方領土を含むクリル諸島に海軍基地の設置検討を表明するなど、多くの懸案も残されています。大臣は、ロシアとの「2+2」の再開についてはどのようにお考えでしょうか。

A:政府として、実施をするということについて、ロシア側と協議を現在もいたしております。首脳が、会談を行うことについても、また、外務省といたしましても、現在、日露間で協議を実施されておりますので、防衛省といたしましても、よく外務省と調整をしながら、実施できるかどうか考えてまいりたいと思います。

Q:再来週から、伊勢志摩サミットが開かれますけれども、その期間中に、北朝鮮の動きなども注視するとは思うのですけれども、具体的に、伊勢志摩周辺の警備に、自衛隊がどのようなことをやられるのか、おっしゃられる範囲で結構なので、教えて下さい。

A:サミットにつきましては、官房副長官を中心といたしまして、「伊勢志摩サミット準備会議」が開催をされ、現在、関係省庁と緊密に連携をしまして、各種準備を整えてまいっております。具体的には、防衛省・自衛隊に対しては、まず、中部国際空港・伊勢志摩地区間の要人の輸送、中部国際空港での儀じょう、伊勢志摩周辺の海空域の警戒監視、また、不測事態に備えた被災者等の救援部隊の即応態勢の強化、そして、駐屯地等の警備強化、こういった各種支援を実施することを予定としておりまして、伊勢志摩サミットの成功に向けて、政府一体となりまして、本番まで万全の準備を進めてまいりたいと考えております。

Q:今、おっしゃっていた伊勢周辺の海空域の警戒監視について、もう少し、詳細に具体的に何かあれば教えていただきたいのと、例えば、PAC-3を現地周辺に配備するということはあり得ますでしょうか。

A:まず、空域につきましては、航空自衛隊の早期警戒管制機、AWACS、また、早期警戒機、E-2C、また、レーダーサイト等によりまして、サミット会場周辺を飛行する、航空機の警戒監視に当たる予定でございます。また、海域につきましては、海上自衛隊の護衛艦やP-3C等によって、伊勢志摩地域の付近を航行する船舶等の警戒監視に当たる予定でございます。細部につきましては、警備上、手の内を明らかにすることにもなりますので、お答えすることは控えさせていただきますが、万全の態勢をもって、警戒監視に当たるということであります。

Q:関連なのですけれども、伊勢志摩サミットの警戒について、自衛隊としては、何人態勢くらいで当たられるのでしょうか。できる限りで、ざくっとした数字でも結構なのですけれども。

A:先ほど申し上げました、政府全体の計画の中で、自衛隊が、今ある部門におきまして、警戒監視や、また、即応態勢の強化など、今、進めているわけでございます。何人規模かとか、どういった部隊かということにつきましては、いわば、手の内を明らかにするということになるため、この点につきましては、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:辺野古の海上警備を請け負っている会社の方が、労働基準法の違反の疑いがあると労基署の方から指導を受けているのですけれども、防衛省としての、どのような対応をされているのかという受け止めをお願いします。

A:キャンプ・シュワブの沿岸海域における、海上の警備業務につきましては、沖縄の防衛局が、株式会社「ライジングサン・セキュリティサービス」と委託の契約を締結しておりまして、御指摘の株式会社マリンセキュリティーは、その一部を再委託されていると承知しております。受注者から、マリンセキュリティーと沖縄労働基準監督署との間で、事実確認等が、行われているという報告を受けておりますので、引き続き、状況を確認していく考えであります。防衛省といたしましては、こういった事業の受注者に対して、契約書類において、労働基準法を含む関係法令の遵守を定めているところでありまして、発注者として、引き続き、適切に監視・監督をしていく考えでございます。

Q:関連してなのですけれども、今後、会社に聞き取りした上で、何らかの違法行為が見つかれば、取消とかも考えていらっしゃるのでしょうか。

A:現在、この労働基準署等との関係等につきまして、事実を確認中でございまして、受注者に対して、まず契約の内容等も確認をいたしまして、ここでは労働基準法を含む関係法令の遵守をするということを定め、契約をしておりますので、この点で違反がないかどうか、発注者として、引き続き、適切に対応してまいりたいと考えております。

Q:伊勢志摩サミットの話に戻ってしまうのですけれども、防衛省として、政府としてでも結構なのですが、伊勢志摩サミットで、いわゆる不測の事態が起きる可能性、危険性とか、その辺のことをどうお考えになっているのでしょうか。

A:サミットの警備におきましては、洞爺湖でもサミットが開催された折に、自衛隊も含めた政府全体の対応ということで、やはり、これは、安全に、万全に、会が開催されるということと、来日された要人も含めて、こういった安全確保ということを果たさなければなりません。自衛隊がこういったサミットの支援につきまして、先ほど申し上げた項目等につきまして、任務を完遂するためには、今後、万全の準備を進める必要があると考えておりまして、本番に向けまして、あらゆる事態を想定いたしまして、必要な訓練・準備を引き続き、実施していきたいと考えております。

Q:佐賀空港へのオスプレイの配備に関して、昨年10月、大臣が自ら知事に要請された現地調査が、昨日から、半年経ってようやく実施されました。そのことの受け止めをお願いします。

A:この間も、防衛省といたしまして、佐賀県、また、地元の漁協の皆様方にも説明をして、理解を求めてきたところでございますけれども、やはり、地元の皆様方に対して、施設整備の全体像を具体的に説明を行う必要もありまして、現地確認の準備を進めておりました。知事に対しても、こういった現地確認の必要性について、お話をさせていただきましたが、今般、準備が整いましたので、昨日、現地確認を実施いたしました。この確認につきましては、佐賀県、有明海漁協、佐賀市に対して、実施のお願いはしてきたわけでありまして、佐賀県からは「異論を差し挟まない」という回答を得ておりましたが、有明海漁協からは、現地確認は受け入れられないという回答をいただいておりました。しかしながら、先般の4月22日に、有明海漁協から佐賀県に対して、現地確認については、佐賀県において、適切かつ慎重に判断をされたい旨の回答がありました。また、佐賀市の方から九州防衛局に対しても、佐賀県が現地確認を容認することについて、異論を申し上げることはできない旨の回答があったことから、昨日、実施したところでございます。

Q:知事は用地である30ヘクタールの具体的な場所や施設の配置図を示すことを求めていますが、今回の現地確認において、そうしたものを示すことができるのでしょうか。そうであれば、いつ頃、示す御予定でしょうか。

A:現地確認といたしましては、既設の工作物の有無の確認、また、周辺道路の交通状況、現地アクセスの方法の確認、現在の土地利用状況の確認、周辺の写真撮影などを実施いたしました。今回の現地確認の結果も踏まえまして、まず、佐賀県知事から求められている計画の全体像、また、将来像を明確にするための資料として、概略的な施設配置の範囲をお示しすることになります。その後、佐賀空港の西側における、施設の詳細な配置検討を進めていくことになりますが、これについての具体的なスケジュール等につきましては、基本検討業務の中で検討していくことになるために、現時点では、まだ、お示しをすることができませんが、まず、全体像や将来像を明確にするための資料として、今回、現地確認を行ったということでございます。

以上

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