大臣会見概要

平成28年4月15日(09時42分~10時03分)

1 発表事項

 昨日、発生しました、熊本地方を中心とする、地震の対応について申し上げます。まず、この度の災害によりまして、お亡くなりになられた方々に対しまして、心から御冥福をお祈り申し上げます。また、大変多くの方々が負傷しておりまして、被災された方々、また、御家族に対しまして、心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。防衛省としては、地震発生直後以来、直ちに救助活動をいたしておりまして、時間の経過、また、夜が明けるとともに、被災状況が徐々に明らかになってきております。被災者の救命・救助、これは時間との勝負でありまして、警察や消防とともに、夜通し対応に当たっておりますけれども、引き続き、部隊を最大限動員いたしまして、住民の安全確保を最優先に、救助活動を行ってまいりたいと思っております。現在、余震が続いておりまして、明日から、天候が悪化するという予報もあるわけでございますので、安全な避難先の確保、そして、救助を最優先に行いまして、二次災害の防止に、万全を期してまいりたいと思います。現在の自衛隊の状況につきまして、西部方面隊の第4師団並びに、第8師団を基幹といたしました、隊員約1,700名が出動しておりまして、益城町における、人命救助活動を第一とした活動を実施。特に、被災者への生活支援、これは、物資の輸送、炊事、給水、医療支援を全力で行っております。また、陸上自衛隊の航空機5機をもって、常続的にヘリ映像を送り続けておりまして、被災地の状況、また、捜索などに活用しております。また、航空偵察も実施しております。海上自衛隊は、8隻が、準備完了して待機中で、物資の輸送等の手立てを行っております。また、1隻が、緊急物資搭載準備完了している状態でございます。また、人命の救助につきましては、益城町を中心といたしまして、派遣人員を、約1,500名態勢に増強いたしまして、実施をする予定です。生活支援には、約200名をもちまして、物資輸送、炊事、給水支援、医療支援を実施しております。連絡調整員は、4つの県庁、また、16の市町村の本部に派遣をいたしております。輸送物資としては、毛布、既に、800枚配布をいたしておりますが、これを含めて、約3,300枚を配布する予定で準備をいたしております。また、仮設トイレは240個、テントは40張、配布する予定でございます。総理からの指示も朝ございました。総理からは、被災自治体と連携をして、食料、毛布などの必要な物資の確保、医療行為の提供、電力や水道などのインフラの復旧など、被災者の支援に全力を期していただきたい。さらに、自宅が損壊してしまった方もおられますので、この避難の長期化も予想されることから、住環境の確保も含めて関係自治体が一体となって、被災者支援に先手先手で取組んでいただきたいという指示がございました。防衛省といたしましても、この指示を踏まえまして、内閣一丸となって、関係省庁、そして、地元の自治体と緊密に連携をいたしながら、状況の把握を努めまして、被災者の救命、救援、救助を最優先に行いつつ、また、被災者のニーズに応えて、効果的な支援活動を行ってまいりたいと考えております。震災関係につきましては、以上です。

2 質疑応答

Q:震災とは離れてしまうのですけれども、韓国軍が、北朝鮮が今日の明け方、東部から日本海に向けて、ミサイルの発射を試みたものの、失敗したとみられると発表しました。アメリカの当局者も、同様の認識を示していますが、防衛省として、把握していることをお願いします。

A:報道によりますと、韓国合同参謀本部は、本日の早朝、北朝鮮が、東岸地域から日本海に向けてミサイルを発射したが、失敗したとみられるという旨を明らかにしたと、報道されております。北朝鮮における軍の動きなど、個々の具体的な情報の内容につきましては、事柄の性質上、コメントは差し控えさせていただきますが、いずれにせよ、わが国に飛来する飛翔体は、確認をされておりません。また、わが国の安全保障に影響を与えるような事態、事象は発生しておりません。北朝鮮は、今年に入りまして、核実験の実施に加えまして、弾道ミサイルの発射を繰り返すなどの、挑発行為を繰り返しております。現下の朝鮮半島の情勢を踏まえますと、今後、北朝鮮が、国際社会からの圧力の高まり、また、米韓の連合演習に反発するなどいたしまして、さらなる挑発行動に出る可能性も否定できませんので、防衛省・自衛隊といたしましては、引き続き、情報収集・警戒監視に努めまして、万全の体制で臨んでまいりたいと考えております。

Q:関連ですけれども、今回、発射されたものは、「ムスダン」と見られると聯合ニュースは報じていますが、今、防衛省としては、「ムスダン」というふうに見ているのでしょうか。

A:報道によれば、韓国の軍当局者は、北朝鮮が発射を試みたミサイルは、新型中距離弾道ミサイル、「ムスダン」と見られる旨、明らかにしておりますけれども、北朝鮮における軍の動きなどの、個々の具体的な情報の内容につきましては、事柄の性質上、お答えは差し控えさせていただきます。

Q:ミサイルの方なのですけれども、今回の、一連のミサイルの対処において、安保法の新しくできた平時の米艦防護だったり、共同対処の任務というのは付与されているのでしょうか。

A:法律は、施行された状態でございます。こういった事態等につきましては、従来もミサイル防衛などの事態に対しまして、法律の枠内で対応してきているわけでございますが、イージス艦、また、PAC-3部隊などの態勢など、具体的な対応を明らかにすることは、わが国の手の内を明らかにすることとなるために、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:「ムスダン」の関係ですけれども、明らかにできないということですが、弾種は特定しているけれども、明らかにできないということなのか、弾種自体も、まだ、特定していないということなのか、どちらでしょうか。

A:様々な情報に、接しているわけでございますが、北朝鮮における、軍の動きなどの情報の内容につきましては、事柄の性質上、お答えは差し控えさせていただきます。

Q:北朝鮮が、ミサイルを発射しようとしたこと自体は、防衛省として確認しているのでしょうか。

A:常時、情報収集・分析をいたしております。様々な手段、様々な方面から情報を入手をして、分析をしているということでございます。

Q:防衛省としては、その結果、「ムスダン」と見られる、「ムスダン」かどうかは別にして、北朝鮮がミサイルを発射をしたと。その上で、失敗したということ自体は確認されているのでしょうか。

A:北朝鮮の軍の動きなどにつきましては、具体的な情報の内容につきましては、事柄の性質上、公にお答えをするということは、差し控えさせていただきたいと思います。

Q:失敗したというのは、少し、わずかながら飛翔したということなのでしょうか。それとも発射台の近くで、飛ばなかったというふうにご覧になっているのでしょうか。

A:先ほど申し上げましたとおり、具体的な情報の内容等につきましては、非常に機微な事柄の性質上、コメントを差し控えさせていただきたいと思います。

Q:これは、韓国軍から何か、情報提供というのはあったのでしょうか。

A:そういう報道による情報には、接しております。

Q:報道ベースではなくて、韓国軍なり、米軍なりから直接、自衛隊に対しての情報のやりとりはあったのでしょうか。

A:様々な形で、防衛省といたしましても、情報収集・入手はいたしておりますが、インテリジェンスに関わることでございますので、この点につきましては、具体的なところまでのお答えは差し控えさせていただきます。

Q:熊本の地震の関係ですけれども、自衛隊自身が、救助活動をしたということは確認しているのでしょうか。

A:現在、現地にまいりまして、既に生活支援、また、救援活動、先ほど申し上げました態勢で、実施をいたしております。個々の活動等につきましては、現地の災害対策本部の中で対応しておりますので、これらのとりまとめなどにおきましては、そこを通じてなされるものだと思っております。

Q:今後も、防衛省としては、そういう部分では、発表はされないということですか。

A:それは、現地で今、懸命に救援活動をいたしておりますので、こちらに上がってきた段階で、発表しようと思っております。

Q:北朝鮮の話に戻りますが、米軍も韓国軍も、公式に確認をして公表していますが、なぜ、日本は、機微な情報なので言えないといったところがちょっと理解できないのですが。

A:これは、インテリジェンスに関わることでありまして、相手国の関係もあるということでございますので、コメントはできないということでございます。また、寄せられた情報も、「報道では」ということでございまして、正式な米国並びに韓国の発表ではなくて、「報道では」という形で伝えられていると認識しております。

Q:正式に公表しているんですけれども。

A:公式に。

Q:はい。

A:それに従いましても、わが国は、さまざまに情報入手活動をしておりますので、相手国との関係もございますので、コメントはできないということでございます。

Q:北朝鮮の関係ですけれども、今回の件に関して、米軍とのメカニズムの方では機能しているのでしょうか。使っているのでしょうか。

A:これにつきましては、平時から、メカニズムを機能できるという状況でございます。この点につきましても、さまざまな角度で、日米間で協力を行っておりまして、一つは、双方の部隊運用も含めた、さまざまな情報交換などで緊密な連携を行っております。なお、この連携の詳細等につきましては、米軍との関係もございますので、お答えは差し控えますけれども、緊密に情報交換や情報共有を行っているということでございます。

Q:つまり、活用されているという認識でいいですね。

A:はい。詳細については、お答えは差し控えさせていただきます。

Q:米軍普天間飛行場の移設問題について、お伺いしたいのですが、昨日、沖縄県と政府の間で、和解に基づく作業部会が開かれたのですが、その中で、政府が辺野古沖の沿岸部に設置されている、フロートについて変更するということで開催されました。それについての受け止めを、よろしくお願いいたします。

A:作業部会が、昨日、11時30分から開催をされました。この場でまず政府側から、和解で中止の対象となる埋め立て工事とは、埋め立ての対象である工事・作業であって、中止というのは、工事を進めずに現状を維持するということと考えており、保存、管理行為、原状回復工事などは、中止に含まれないという旨、まず、説明をいたしました。県側からは、「一般的な中止の考え方はそうかもしれないが、埋立承認が取消された状態である以上、埋立工事に関連するブイ、フロート、仮設道路は撤去し、キャンプ・シュワブ陸上部分の、施設の建設工事の中止継続をお願いしたい。」という発言がございました。その後、ブイ、フロートについてのやりとりが行われまして、政府側から、和解の中止についての考え方は、変わらないという前提で、さらに、調整は必要だが、和解に基づく協議の趣旨を踏まえ、フロートについては、撤去につき、前向きに検討してまいりたい旨、応答がございました。政府としましては、これまでも、沖縄県との協議を含めて、和解条項にしたがって手続きを進めて行きたいところでありまして、引き続き、誠実に対応してまいると言うことでございまして、先ほど申し上げましたけれども、この、和解に基づく協議の趣旨を踏まえて、フロートについては、撤去について、前向きに検討してまいりたい旨、応答したということを、防衛省としては承知しております。

Q:フロートの撤去の時期とか、その具体的な内容とかについては、検討されてますでしょうか。

A:これは、前向きに検討してまいりたいというところで、昨日の会で述べられておりますので、引き続き、協議をされるものと認識をしておりまして、現時点で、確たる時期をお答えすることは困難でございます。

Q:北朝鮮のミサイルの件に戻るのですけれども、「ムスダン」であれば、弾道ミサイルということで、国連安保理決議違反ということになると思うのですけれども、今後の対応というものは、どういう風に考えているのでしょうか。

A:これは、国際社会として、再三再四、北朝鮮に対して、国連の決議を遵守をすべきであると、また、ミサイルの発射を行わないようなことを決議をし、また、申し入れをしたわけでございますので、しっかりと、これに北朝鮮は対応して、また、国際社会からの声や要望を、真摯に受け止めるべきでございます。わが国といたしましては、こういった国連、国際活動において、国際協調を求めるということが第一でありますが、そのほかにも、日米韓の強固な連携を保ちつつ、他の主要国と緊密に連携しながら、毅然たる対応を行っていくと、こうした枠組みにおきまして、北朝鮮がさらなる核実験、また、弾道ミサイルの発射等の挑発的な行動を決して行わないように、繰り返し、強く求めていくと言うことが大事だと考えております。

Q:「ムスダン」であれば、射程が4,000kmに及ぶと、いわれていますけれど、そうなると、日本全体はもちろん、グアムの方まで届く可能性があるのですが、そういった、「ムスダン」の脅威についての認識というのをお聞かせ下さい。

A:北朝鮮は、類似の弾道ミサイルの実験、研究等につきまして、その能力向上を図っております。特に、この「ムスダン」というのは、新型の中距離弾道ミサイルということで、これは、1990年代の初期に入手した、ロシア製のSLBMのSSN-6、これを改良したものでありまして、射程については、2,500から4,000km、そしてわが国全域に加えて、グアムがその射程に入る可能性があるし、また、発射台付の車両、「TEL」に搭載されて移動運用が可能でありますので、このタイミングなどは、兆候を事前に把握することは、困難であるというようなことでありますし、イランへの技術移転、拡散をしまして、イランでも発射試験を通じて、開発をしているというふうに言われておりますので、かなり、この北朝鮮の核、並びにミサイル関連の能力の向上を、してきているというふうに認識しております。

Q:そういう意味で、今回、失敗の報道をされたことについて、どうお考えでしょうか。

A:これは、防衛省としましても、常に情報の収集と分析、これは、いたしておるわけであります。今回のことにつきましても、さまざまな情報には接しておりますけれども、具体的な内容等につきましては、しっかりと分析をいたしますが、これについてのコメント等につきましては、現時点におきましては、事柄の性質上、差し控えさせていただきます。

Q:分析をして、弾道ミサイルだと言うことが判明すれば、何らかの形で公表はしていただけるという認識でよろしいのでしょうか。

A:防衛省としましても、常に各国と、連携等は行っているわけでございます。インテリジェンスなどに関わることでありますので、相手先の国のこともございますので、その点につきましては、具体的なことについては、また、調整をしながら、行っていくということでございます。

以上

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