大臣会見概要

平成28年4月12日(11時13分~11時29分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:今日で普天間飛行場の返還で日米合意してから丸20年になります。これについて、まだ、移設の返還が実現していないわけですけれども、これについての大臣の受け止めと、今後、どのように取組んでいくかをお聞かせ下さい。

A:最も大事なことは、住宅や学校に囲まれた普天間飛行場の1日も早いこの危険性の除去の実現でございます。この20年間、政府はこの普天間飛行場の1日も早い移設・返還を目指しまして、また、同時に移設先への環境の影響ができるだけ少ない計画とするために、V字案などの計画変更も行いまして、環境影響評価にも沖縄県知事、また、沖縄県側の意見をしっかりと反映をするために努力をしてまいりました。それによりまして、17年目にいたしまして、沖縄県から、辺野古移設に必要な埋立承認をいただきまして、作業を進めてまいりました。この20年間に渡りまして、一つ一つ地元のご意見を伺いまして、懸命に実現に向けて努力をしてまいりました。この先、この辺野古への移設が進まなかったら、更に時間がかかりまして、結果として、普天間飛行場が固定化をすることになりかねないということを大変心配しております。このようなことは、何としても避けたいという思いでこれからも懸命に取組んでまいりたいと思っております。それに加えて、近年、わが国を巡る安全保障環境が一層厳しさを増しておりまして、このような中で、いかにわが国の安全保障を確保するのか、わが国の領土・領海・領空を守るのか、このためには、日米同盟に基づく米軍の抑止力というのは必要不可欠でございます。また、安倍政権におきましては、沖縄の基地負担軽減ということで、日米間で協議を行っておりまして、できることにつきましては全て行うと、目に見える形で実現をするという方針で取組んでおりますので、この負担軽減の方針というものは、変わることがないわけでございますので、今後とも、誠意を持ちまして、常に沖縄の方々と話し合いを続けていく中で、国も沖縄県も、ともに、お互いに協力・努力をするという信頼、そして、関係を構築してまいりたいと考えております。

Q:別件で、北朝鮮ですけれども、北朝鮮のメディアが、9日、東倉里の発射場で、新型のICBMのエンジンの燃焼実験を行い、「成功した」と伝えております。これについての大臣の受け止め、これは、どういった意味があるのかをお聞かせください。もう一点、北朝鮮は、金正恩が就任してから4年目になります。4年が経ちました。今月15日には、父親の金正日の誕生日を迎えますが、これに向けた新たな挑発行為などの兆候があれば、お聞かせください。

A:9日の、北朝鮮の中央放送の中で、5月初めに開催が予定されている労働大会に捧げる最も大きな成果であるという旨、述べたと報じておるわけでございます。今年に入りまして、北朝鮮は、核実験、また、弾道ミサイルの発射に加えて、小型化をした核弾頭と見られる映像、画像を公表いたしました。そして、大陸間弾道ミサイルの弾頭部の大気圏再突入技術にかかる模擬試験、また、弾道ミサイル用の固形燃料エンジンの燃焼実験試験など、立て続けに実施をしてきておりまして、引き続き、自らの核兵器や、弾道ミサイル能力の増強を企図いたしまして、関連する技術の獲得を追求している姿勢、これを崩しておりません。北朝鮮における動向の個々の具体的な情報の内容につきましては、事柄の性質上、お答えすることは差し控えさせていただきますけれども、今般、北朝鮮が実施したとされる、ICBM用のエンジンの地上噴射実験につきましても、北朝鮮による、こうした動向の一環だと認識をいたしております。今後、現在の動向や北朝鮮情勢を踏まえましたら、今の北朝鮮が、国際社会から圧力の高まり、また、米韓の合同演習に反発をするなどして、さらなる挑発行動に出る可能性も否定できない訳でございますので、情勢を注視をするとともに、いかなる事態にも対応できるように、警戒監視に万全を上げてまいりたいと思っております。なお、仮に北朝鮮がこうした弾道ミサイルの長射程化、技術の向上をさせると同時に核兵器の小型化・弾頭化を実現した場合は、北朝鮮が、米国に対する戦略的抑止力を確保したという認識を、一方的に持つ可能性があります。仮に、北朝鮮がそのような抑止力に対する過信、誤認をすれば、北朝鮮による、地域における軍事的挑発行為の増加、重大化につながる可能性もありまして、わが国としては、強く懸念をするものでございます。また、最近、北朝鮮の体制につきまして、頻繁に人事異動が行われております。こういった人事につきまして、金正恩第1委員長自身を唯一の指導者とする体制の強化、引き締めを図っているものとみられているわけでございますが、この頻繁な人事異動に伴う萎縮効果により、幹部が金正恩国防第1委員長の判断に異論を唱え難くなるということで、北朝鮮が十分な外交的勘案がなされないままに、軍事的挑発行動に走る可能性も生じつつありまして、不確実性が増しているとも考えられるわけでございますので、体制の安定性という点からも注目をしているところでございます。

Q:今日、ベトナムのカムラン湾に海上自衛隊の護衛艦の入港があると。南シナ海を巡る対立で中国が海洋進出を進める中で、今回の入港、どのような意義があるか、お聞かせ下さい。

A:12日、日本時間11時、現地時間の9時頃から、順次ベトナムのカムラン湾国際港に外洋練習航海を実施中の海上自衛隊の護衛艦2隻が入港する予定でございます。昨年の11月に私がベトナムを訪問した際に、日越の防衛相会談、ベトナムの防衛大臣でございますけれども、この合意を踏まえまして、ベトナム側と調整を行いまして実現したものであります。カムラン湾国際港への海上自衛隊の入港は、初めてのことでございまして、今般の寄港の機会を捉えて、日本とベトナムの友好親善、また防衛協力等につきまして、更に発展に寄与できるように期待をしております。

Q:今のカムラン湾への寄港に関連してなのですが、最近、中国が海洋進出、南シナ海へ進めていますけれども、最近、カムラン湾に留まらず、海上自衛隊が南シナ海周辺で、艦船の寄港とか航空機による飛行とか訓練を活発にやっておられると思うのですけれども、その狙いと意義について教えてください。

A:今回の練習航海というのは、初級幹部自衛官として必要な知識、技術、能力、これを習得して必要な資質を育成するということと、訪問国との友好親善に寄与するということを目的としておりまして、例年、東南アジア諸国の周辺において実施しているものでございます。この考え方におきましては、ASEAN東アジア諸国との能力構築支援、また、共同訓練や防衛相互交流、人的な交流等を通じまして、防衛の信頼基盤の育成等を通じて、地域の平和と安全にも寄与するという側面もございますし、また、わが国にとりまして、南シナ海における航行の自由およびシーレーンの安全確保は、非常に重要な関心事項でありまして、開かれた自由そして平和な海を守るために、国際社会が連携をしていくことが重要でございます。こういう観点で、フィリピン、ベトナムなどの南シナ海の国々への寄港及び能力構築支援、また、南シナ海において海上自衛隊と米海軍等、各国との軍隊との共同訓練などを行っているわけでございますが、今後とも、アメリカや豪州とも連携しつつ、南シナ海周辺も含めた関係国との関係強化、そして地域の平和と安定に向けた努力を積み重ねていきたいという考えでございます。

Q:先程、普天間の関係で、一点伺いたいのですが、先程、大臣、抑止力というお話ありましたけれども、一方、安全保障の専門家などからは、海兵隊というのは、抑止力にならないのではないかと。北朝鮮に対しては、海軍・空軍、中国に対しても海軍というのが、やはりプレゼンスとしての主たるものになるのではないかというような指摘もあるのですが、海兵隊の沖縄駐留というところの抑止力についてはどのように。

A:海兵隊というのは、非常に、機動力、また、即応能力、それから機動性、また、水陸両用作戦能力等がございまして、例えば、わが国の島嶼、島の部分の侵攻が発生した場合においても、こういった島嶼に対する攻撃を阻止・排除するための自衛隊による作戦を支援・補完する際に、非常に決定的に重要な役割を果たすものでございます。また、沖縄を含む南西諸島におきましては、非常に広大な面積、全長1,200kmにも及ぶ島嶼により構成された広大な地域でありまして、こういった広大な地域による島嶼部、南西諸島の平和と安全を確保するには、平時における情報収集とか偵察、訓練、演習、これから侵攻があった場合の対処に至るまで、米軍とも緊密に協力しながら、同盟としても、抑止力、対処力を強化をしていくということが不可欠でありますので、沖縄に海兵隊が駐留をするということは、沖縄を含む南西諸島の平和と安全を確保する上で不可欠であると、私は認識しております。

Q:先ほど、負担軽減の方針は変わることはないとのお話でしたが、普天間は20年間、固定、まだ残ったままなのですけれども、辺野古ができるまでに普天間の負担軽減という意味ではどのようにお考えでしょうか。

A:これまでも、KC-130や、また、緊急時の飛来機の航空機におきましては、本州、岩国、また、九州の方へ、全て移設をいたしました。また、オスプレイにおきましては、この訓練を、本州で実施をすべく努力を続けております。また、普天間飛行場の5年以内の運用停止につきましても、これにつきましては、できることは全て行うという方針の下に取組んでいるわけでございますので、できるだけ早く、普天間飛行場の運用停止の実現を目指したいと思います。しかし、これにつきましては、何といっても、普天間飛行場の辺野古移設につきまして、地元の御協力が得られるということが前提であると認識しておりまして、今後とも、御理解と御協力をお願いしてまいりたいと考えております。

Q:関連してですけれども、今のお話ですと、辺野古ができるまで、できない限りは、今の普天間の負担軽減はこれ以上はないということなのでしょうか。

A:申し上げましたとおり、あと残っているのが、オスプレイの機能でございますが、この辺野古移設までの間も、普天間基地に残るオスプレイの運用、機能についても、沖縄県外における訓練等を着実に進めているほか、千葉県の木更津駐屯地でオスプレイの定期機体整備を行うことが決定しておりますので、こういったことをいたしたいということです。それから、平成26年2月に、仲井眞前知事と佐喜眞宜野湾市長の要望に基づきまして、普天間飛行場負担軽減推進会議が設置をされまして、この点につきまして協議を行ってまいりました。現在も、政府・沖縄協議会が設置をされまして、事務的な部会も設置をされましたので、こういった協議会等で話し合いは継続してまいりたいと思っております。

以上

ページの先頭へ戻る