大臣会見概要

平成28年3月11日(09時32分~09時49分)

1 発表事項

 本日は、東日本大震災の発生から5年となります。極めて多くの尊い人命を奪うとともに、国民生活に多大な影響を及ぼしました未曾有の大災害でありまして、あらためて、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災されました皆様方に、心よりお見舞いを申し上げます。この東日本大震災における災害派遣につきまして、自衛隊は延べ約1,066万名の隊員が被災者の救援、行方不明者の捜索、生活支援、原発事故対応などに従事致しました。これまで、教訓事項を取りまとめまして、平成24年11月に公表致しております。10分野32項目にわたりますけれども、意志決定、運用、人事・教育、装備等の面の教訓も踏まえまして、自衛隊として、自衛隊地震対処計画の見直し、装備品の取得、また、日米協力における同盟調整メカニズムの設置、通信機能の強化、人事・メンタルヘルス等の施策の推進などの部隊の活動を支える機能強化などに取組んできたということでございます。また、自衛隊は被災をした箇所がございまして、それの復旧に5年間努めてまいりまして、松島基地の復旧、仙台、霞ヶ浦、多賀城など約40箇所の駐屯地・基地における庁舎、倉庫などについての復旧、そして津波対策に備える。それから大規模地震対処計画、また防災訓練の実施など、各種災害に対して平素からの取組みに万全を期してきたということでございます。

2 質疑応答

Q:今日で震災5年という節目の年で、集中復興期間も今月で終了するわけですけれども、閣僚の1人として、今の復興状況の進捗具合をどのようにご覧になっていますか。

A:復旧におきましては、政府として全力を挙げてやっているところでございます。状況等につきましては、担当の閣僚が取組んでおられますので、私の場合は自衛隊に関してということで、自衛隊におきましては、やはり、災害に対する緊急事態に対する対応ということで、それぞれ、当時の状況等を分析して、教訓事項を得て、それぞれの見直しを行いまして、計画を作ったり、また、装備などにおいて充実をするなど、こういった防災対策に努めているところでございます。

Q:北朝鮮なのですけれども、朝鮮中央通信が「金正恩第一書記が発射訓練を視察して、今後も核実験であったり、ミサイルの発射能力・攻撃能力向上を高めるよう指示した」というふうに伝えていますけれども、防衛省・自衛隊としては、今後、何か事態に備えて、平時とは違った態勢をとられるお考えはあるのかというのを教えていただけますか。

A:ミサイルの発射に関しましては、安保理決議第2270号をはじめとする累次の安保理決議に違反するものでありまして、国際社会に対する重大な挑発行為と認識しております。今回の発射が、わが国の領域・周辺海域に到達し得る弾道ミサイル能力の増強につながるものであるとすれば、わが国の安全保障上、極めて強く懸念すべきものであると考えます。朝鮮中央放送で、今朝、金正恩第一書記が「新たに研究・製作した核弾頭の威力判定のための核実験を継続していくよう示唆した」旨報じておりますが、現下の朝鮮半島の情勢を踏まえれば、北朝鮮が、今後、更なる挑発行動をとる可能性は否定できません。こういったことを踏まえまして、防衛省として、総理の指示も踏まえて、引き続き、米国、韓国等と緊密に連携しながら、必要な情報の収集・分析及び警戒監視に全力を挙げて、わが国の平和と安全の確保に万全を期してまいりたいと考えています。

Q:昨日、菅官房長官と沖縄県の安慶田副知事が会談して、政府と県の協議の1回目に向けての事前の協議だったというふうに聞いているのですけれども、去年も政府と県は協議をしましたけれども、同じような結末になってしまうのではないかというような見方もあるのですけれども、去年の反省といいますか、去年は物別れに終わったわけですけれども、それを踏まえて、今年はどのようなスタンスで望まれるのか、お聞かせいただけますか。

A:去年、この「政府・沖縄県協議会」が実施されました。私も閣僚として参加させていただきましたが、直接、知事、副知事から沖縄県の意見・要望を聞かせていただきましたし、また、政府の考えも述べて説明をさせていただく機会ができたということは、非常に有意義なものでありますし、また、沖縄県の基地、また振興等についても御要望が出されたということで、これは意義があったものだと思っております。昨日、菅官房長官と安慶田副知事が会談しまして、「政府・沖縄県協議会」の今後の在り方について話がされて、先日合意致しました和解条項に基づく協議について、この協議会の枠組みを利用しつつ、事務方による協議、また知事と閣僚との協議を適宜実施するということになったと承知致しております。協議会の実施時期、また和解条項に基づく協議の方法の詳細につきましては、杉田副長官と安慶田副知事との間で、更に調整をされるという予定でございます。実施時期につきましては、副知事から「次回会合を3月中に開催したい」との話がありまして、国会での日程を見ながら調整をすることになったと聞いております。

Q:質問の後半なのですけれども、どちらかが歩み寄らなければ円満解決はなかなか現実的ではないと思うのですけれども、今回の協議にはどのようなスタンスで望まれますか。

A:政府としては、和解条項に示された内容・手続に従って誠実に対応してまいるということでありまして、沖縄県との協議において、普天間飛行場の危険性の除去、辺野古移設に関する政府の考え方、沖縄の負担軽減を目に見える形で実現するという取組みについて、改めて丁寧に説明をして、理解が得られるよう、粘り強く対応してまいりたいと考えております。

Q:要するに、今までの考え方をあまり変えるおつもりはないということですか。

A:協議におきまして、政府側の考えも説明致しますし、また、沖縄県の要望も聞かせて頂くという中で、協議が進んでいくと思っております。

Q:関連で、菅官房長官と安慶田副知事の間で、協議の後、大臣が沖縄に今月中に行くことを調整していると。現在の調整状況をお聞かせ下さい。

A:現時点で、私が沖縄を訪問するという決まった予定はありませんが、機会を捉えて、沖縄県との対話協議を深めていくように努めてまいりたいと考えております。

Q:その際に、おそらく知事らと会われると思いますけれども、どういう説明をされるお考えでしょうか。

A:訪問が決まるまでの間の政府と沖縄県との協議等も踏まえて、直接参りまして、お話をさせて頂きたいと考えております。

Q:「政府・沖縄県協議会」の後に、大臣が訪問するということになるのでしょうか。

A:政府と沖縄県が協議を行うということでございますので、そういう中の一環として、訪問したいと考えております。

Q:和解条項にあったいわゆる埋立工事の中止に関してなのですけれども、県側と協議をして、どこまでを中止するかということを委員会等でもおっしゃっていますけれども、それは、「政府・沖縄県協議会」でどこまでを中止するのかを話し合うのでしょうか。それとも、大臣ご自身が知事と会った際にお話をするということなのでしょうか。

A:防衛省としては、埋立工事を中止するとしたところでございまして、これは総理の方から私の方に直接、埋立工事の中止の指示がございました。私は、沖縄防衛局に対しまして、埋立工事を中止するという指示を出しました。内容等につきましては、この和解に伴う防衛省の対応の具体的なところにつきましては、和解の当事者であります沖縄県側の認識と異なることがないように、よく確認をして適切に対応していきたいということでございまして、基本的に防衛省と沖縄県との間で、認識の違いがないように部局で検討しているとことです。

Q:沖縄県と防衛省の事務レベルでの調整ということでよろしいでしょうか。

A:まず、今、部内で埋立工事に対する関連の事業の分析・精査を行っておりますので、それが上がった段階で、県側にも連絡をしたいと思っております。

Q:それによって、どこまで何の工事を中止するかという認識の違いというのをなくすということですか。

A:まずは、この埋立工事を中止するということについて、防衛省側で精査をしているということです。

Q:先程の北朝鮮の質問の関連でもあるのですが、北朝鮮は核弾頭の小型化に成功したということを言っていて、それらしい映像なんかも公表したりしているのですが、防衛省の見立てをお願いします。

A:朝鮮中央放送におきまして9日、金正恩第一書記が核兵器の技術者らと面会した際に、核弾頭を軽量化して弾道ミサイルに搭載できるように標準化、規格化を実現した旨発言したと報じられました。この点について、一般論として申し上げれば、一般的に核兵器の小型化・弾頭化には相当の技術力が必要とされる一方で、米国等が1960年代までには既にこうした技術力を獲得したとみられております。他方、いろいろな国が実験もしておりますけれども、そういう例から見ても、北朝鮮も比較的短期間のうちに関連技術の獲得に至っている可能性があるということ、そして、北朝鮮が2006年に初めて核実験を実施してから既に長い年月が経過して、今回の核実験が4回目になることから、北朝鮮において技術的な成熟が予見をされるということなどを踏まえれば、北朝鮮が核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っている可能性も排除できないと認識しております。防衛省と致しまして、米国、韓国等と緊密に連携して、北朝鮮に対して、安保理決議、また六者協議の声明などの遵守を求め、いかなる事態においても対応することできるように、緊張感を持って、情報収集・警戒監視に努めてまいりたいと考えております。

Q:中国の南シナ海の関係なのですが、アメリカのグラッパー国家情報長官なのですが、早ければ年内に、南沙諸島の方での人工島について、戦闘機などを配備できるインフラ施設が完成するというふうなことを発表しました。非常に強い警戒感をアメリカとしては示しているのですが、これについての大臣の受け止めをお願いします。

A:米国もこういった地域の情勢等につきましては情報収集をしていると考えます。米国の見立てであると認識しておりますが、わが国としても、この地域において情報収集を致しまして、分析を致しておりますが、この既成事実の積み重ねに対して、改めて深刻な懸念を表明致します。南シナ海における大規模、また急速な埋立、拠点の構築、そして軍事目的での利用等、やはり、現状変更をして緊張感を高める一方的な行動というのは、国際社会の共通の懸念事項でありまして、こうした行為の既成事実化は認められないということを改めて強調し、わが国としては、開かれた自由で平和な海を守るために国際社会が連携していくことが重要だと考えております。中国の動向等につきまして、引き続き、関心を持って、情報収集・分析に努めていきたいと思っております。

ページの先頭へ戻る