大臣会見概要

平成28年2月26日(09時41分~10時04分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:南シナ海情勢に関してなのですが、アメリカのハリス司令官が、南シナ海での中国の海洋進出を牽制するために、ステルス艦の展開も視野に、南シナ海で米艦による巡視を強化する方針を示しましたが、防衛省としての受け止めをお願いします。

A:報道によりますと、24日、米国の下院の軍事委員会の公聴会におきまして、ハリス太平洋軍司令官は、「「航行の自由」作戦は、回数を増やして一段と複雑な内容にするつもりである。また、西太平洋に潜水艦及び駆逐艦を追加配備することも検討する」旨発言したと承知しております。わが国としては、これまでも表明をしているとおり、南シナ海における米軍の「航行の自由」作戦を支持してきておりまして、ハリス太平洋軍司令官の発言を歓迎致します。いずれにせよ、わが国としては、開かれた自由、そして平和な海を守るために、国際社会が連携をしていくということが重要であると考えております。

Q:ハリス司令官の関連なのですが、普天間飛行場の移設問題に関して、ハリス司令官、公聴会で、移設時期が2025年になるとの見通しを示しました。昨日、大臣は予算委の分科会で、ハリスさんの発言について、「米側に真意を確認する」とお考えを示されましたが、その後の確認の状況についてお聞かせください。

A:その後、ハリス司令官の発言を受けまして、日米間で、両国にとって重要な意義を持つ移設計画を、これまでと同様に、緊密に協議しながら着実に進めていくことが重要であるという旨を確認致しました。移設につきまして、これまでと同様に、関係法令に基づきまして、辺野古移設に向けた工事を引き続きしっかりと進めていきたいと考えております。

Q:2025年という発言に関しては、撤回されたということですか。

A:発言の趣旨につきましては、わが国政府が対外的に説明をする立場にはございませんが、今回は、移設計画をこれまで同様に、日米間で緊密に協議しながら着実に進めていくということが重要であるという旨は確認を致しております。中身につきましては、米国での発言でもございますし、昨日、国会でも発言を致しましたけれども、25年という数字等につきましては、あくまでも海兵隊の計画等でありまして、変更が可能でもありますし、正式な米政府の見解ではないということでございます。

Q:一部報道で、来週にも、フィリピンとの間で防衛装備品の移転協定を締結するとの報道がありましたが、調整状況についてお聞かせ下さい。

A:日本とフィリピンとの防衛装備品・技術移転協定につきましては、フィリピンとの間で昨年11月、両首脳間で大筋合意に至りまして、その後、交渉を続けていたところでございます。現在、署名に向けまして、両国間で最終の調整をしているということでございます。

Q:今日はちょうど2・26事件から80年ですが、大臣の御所見を伺いたいと思います。

A:2・26事件というのは、軍人がクーデター計画を立てて、首相官邸など要所を襲撃したということでございます。このような暴力によって、政治の仕組みを破壊するということは許されないわけでもありますし、軍というのは、しっかりとした政治の意思決定の下に行動すべきものである、いわゆるシビリアン・コントロールというのは原則でございます。こういったことが起こりますと、国の運命が大変悲惨なものになるわけでございますので、しっかりとこういった政治の仕組みの下に、軍組織というものはあるべきであると考えております。

Q:その上で伺いますが、制服出身の大臣の下で、去年、文官統制制度が廃止され、さらに今、制服組が権限を拡大しようとしている状況について、どうお考えになりますか。

A:この点につきましては、私が政治家でありまして、真の意味の「文民統制」、シビリアン・コントロールというのは、国会のシビリアン・コントロールもありますし、内閣のコントロールもありますし、また防衛省内としてのシビリアン・コントロールと致しまして、私、大臣が、政策的見地の立場である内局の官僚の補佐を受ける。そして同時に、軍事専門家であります幕僚監部の補佐を受ける。そのようなことで、しっかりと政治的なコントロールをしていくという意味におきまして、従来のその趣旨に従って、防衛省の組織改編に伴いましても、法律の整備についても、そうした議論を前提に、私の下で時間をかけてとりまとめをして行ったということでございます。

Q:そうではなくて、伺いたいのは、制服出身の大臣の下で、文官統制制度が去年廃止され、更に制服組が権限を拡大しようとしていることについて、大臣はどうお考えになるかという御自分の言葉で答えて下さい。

A:「文官統制」と言いますけれども、大事なことは「文民統制」ということでありまして、やはりそういった軍事専門的な見地の側の考えを聞いて、アドバイスを受け、そして政策的見地である文官の話を聞いて判断をするということでありまして、これは両方必要なことであって、これが相まって行うわけでございます。昨年の改正におきましても、内容的には同じでありまして、12条においても、相まって、車の両輪のごとく大臣を補佐するという内容でありますので、内容的にはこれまでと同様な内容にしております。

Q:Uの方に聞いてもCの方に聞いても、制服出身の中谷大臣になってから、制服の力がはるかに大きくなったという感想を述べられる方が多いですが、それについて大臣の御所見を伺いたい。

A:私は大臣として、いかに効率的に、正確に、また適切に自衛隊の運営が行われているかという見地で仕事をしております。その際、必ず、軍事的な専門的意見と政策的な意見と、両者の意見を聞いて判断をして仕事をしておりますので、そのように偏った考え方を持っているわけでもないし、そのようなことは実際、行動として行っているわけではございません。

Q:南シナ海情勢について伺います。先程のハリス司令官の発言に関連してなのですけれども、中国が南沙諸島の軍事拠点化を進めていることに関連して、防空識別圏を拡大させる懸念があるということを表明しました。これについて、南シナ海情勢について、中国が防空識別圏を拡大させる可能性、これについての大臣の受け止めをお願いします。

A:いろいろな報道がありますけれども、その中で、中国は南シナ海で防空識別区の設定に関して、「設定するか否か、いつ設定するかは、航空安全が脅威を受けているか否か及びその脅威のレベルによって決定する」と表明を致しております。その設定の可能性を排除していないと承知をしております。南シナ海を巡る問題は、アジア太平洋地域の平和と安定に直結する国際社会全体の関心事項でありまして、中国は独自の主張に基づく一方的な措置をとることを控えるべきであると考えております。

Q:仮に、防空識別圏の設定をされた場合に、日本としては、自衛隊としては、これを無視するのでしょうか。対応はいかがでしょうか。

A:仮定の質問でありますので、お答えは控えさせていただきますけれども、いずれにしましても、南シナ海を巡る問題はいろいろな国が関わっている地域でもありまして、アジア太平洋地域の平和と安定に直結する問題でございます。そういう意味におきましては、現状の変更や、また中国は独自の主張に基づく一方的な措置をとることを控えるべきであると考えております。

Q:北朝鮮の核や弾道ミサイルへの対応として、アメリカがかつてない厳しい制裁を盛り込んだ決議案を国連の安保理に提出しました。これについての受け止めと、これまで慎重な姿勢をとっているロシアや中国に対してどのようなことを思っているのか伺います。

A:制裁決議につきましては、本日の未明に安保理の非公式会合が開催されまして、現在、関係国間で採択に向けた最終的な協議が行われております。決議採択のタイミングにつきましては予断はできませんが、いずれにせよ、近く、強い措置を含む決議が採択されるように、引き続き、全力を尽くして参りたいと考えております。

Q:南シナ海の情勢についての関連なのですけれども、さっきの2025年のハリスさんの発言の関連で、今日、日米間で改めて計画どおりを確認したと言いますけれども、具体的に、どなたとどなたがどういうようなやり取りで確認されたのですか。どのレベルで確認されたのですか。

A:やり取りにつきまして、一つ一つのことにつきましてお答えすることは差し控えさせていただきますが、ハリス司令官の発言を受けまして、いずれにしても、これまでと同様に、協議しながら着実に移設計画を進めていくことは重要であるということは確認を致しました。

Q:それは日本側から、防衛省側からはどなたで、相手はどなたなのですか。

A:米側のやり取りの一つ一つにつきましては、お答えをすることは差し控えさせていただきます。

Q:それは局長級なのか、外務省の人なのか、確認させて下さい。

A:一つ一つですね、やり取りにつきましてはお答えすることは控えさせていただきますが、計画に従って、これまでと同様に着実に進めていくことは重要であるということは確認をさせていただきました。

Q:関連しますけれども、確認する作業自体は、2025年というハリスさんの発言があったから、確認することに至ったのでしょうか。

A:ハリス司令官の発言の後に、確認をしたということです。

Q:発言があったために、確認する作業に至ったということですか。

A:ええ、そうです。

Q:その場で、2025年については、普通は話の中で出てくると思うのですけれども、その辺りの年数のやり取りについてはどういうことがあったのですか。

A:米国の発言でありますので、米国政府の考え方でありますので、日本が云々することは控えたいと思いますが、しかし、2025年というと2年前は2023年ですけれども、合意におきましては、2022年のその後となっておりますので、普通なら2022年が最初の年になるのではないかと私は思っておりますけれども。いずれにしても、これは米国内の議論でもありますし、考えでもありますので、私からはコメントすることは控えさせていただきます。

Q:関連してなのですけれども、大臣として、辺野古移設の計画自体は進捗がなかなか、まだ、土砂の埋立とか、決まっていないですけれども、ボーリング作業が継続しているという段階で、大臣として、防衛省として、移設作業の進捗について遅れているという認識はございますでしょうか。

A:これはやはり、1日も早く、普天間の移転事業が完了するように全力を挙げて工事は致しております。ただし工事をする際には、いろいろな環境に対する配慮もありますし、天候、また気象、また米軍との訓練等の関係等もありますので、様々な観点を受けて、いろいろなことにも配慮しながら、しかし、工事としては、全力で進めているつもりでございます。

Q:今、まだ、当初の予定よりも遅れて、土砂も入っていないのですけれども、計画自体、大臣は22年に間に合うように努力するということだったのですけれども、今の現状で、かなり工事の工期も後ろ倒しになってきていると思うのですけれども、現状、間に合うという認識でいる根拠を教えていただけますか。

A:昨年の10月に埋立本体工事に着手を致しました。これまで陸上における仮設工事を進めて、今後、所要の準備を進めて、海上の工事を本格化をしていくという段階に、今ございます。順調に進めば、工事は5年で完了するということでございまして、1日も早く完成するように工事を進めているということでございます。

Q:今の関連なのですが、大臣、先程、アメリカ側とこれまでと同様に着実に進めていくことを確認したというお話でしたけれども、ということはアメリカとの間で2022年中には移設を完了するということを確認したという認識でよろしいですか。

A:はい。そうです。平成25年の4月に日米で合意した統合計画でありまして、それによりますと、普天間飛行場の移設を、返還を2022年度またはその後としているところでございます。

Q:それはアメリカ側としても同じ認識だということですか。

A:はい。それは確認致しました。

Q:では2022年中ということ、またはその後というのはあれですけれども。

A:合意のとおり、2022年度またはその後ということでございます。

Q:あとは、誰と誰かというのは控えるという話がありましたが、これは防衛省として、カウンターパートである国防総省との間で確認をしたということですか。

A:はい。そうでございます。

Q:別件、話変わって恐縮です。先程、北の制裁決議案提出についての受け止めございましたけれども、これまでにない強い制裁決議ということで、北朝鮮がこれに反発して、更なる挑発活動に出る可能性もあると思うのですが、こういう決議案が提出されたことで、防衛省として、警戒と言いましょうか、今後、北のそういう行動に対する警戒を高めるということは。

A:その点につきましては、先だって北朝鮮が重大放送ということで、発言を致しましたけれども、あれもこういった国連の制裁決議の圧力とか、米韓の合同軍事演習とか、その他いろいろな意味を込めた発言であると思いますけれども、これまでも累次に渡って、北朝鮮の方は、核実験とか、また弾道ミサイルの発射などが起こっております。従いまして、今回の状況におきましても、挑発行動を行わないように、我々としても強く求めている一方で、今後とも動向を監視をし、そして情報収集・分析をして、また米国や韓国とも連携しながら、警戒監視態勢をしっかりしながら、国民の安全・安心を確保して参りたいと考えております。

Q:週明けに安保関連法の施行期限まで残り1か月となりますが、施行に向けた準備状況で2点お伺いさせていただきます。1点目ですが、現在安保関連法に伴う新任務について、部隊行動基準で、改正し終えたものというのはあるのでしょうか。それと2点目なのですが、施行日までに、新任務の全ての部隊行動基準の策定を終える予定ということでよろしいのでしょうか。その2点をお願いします。

A:現在、法律の施行に向けて、規則や、また行動基準などを部内で検討作業を致しております。これにつきましては、やはり現実において、安全の確認もありますし、任務を遂行していく必要もございますので、慎重に検討をしているということで、この結果につきましては、部隊側の実際行動する側においてもヒアリングをしたり、また確認をしながら、フィードバックをしながら、決定をしていく作業をしているということでございます。期日までに全ての規則を整えるかということにつきましては、それは全て作業を終えるということではございません。施行した後も、検討をしながらやっていくわけでありますが、いずれにしましても、実際に部隊として新しい任務を与える場合におきましては、いろいろな条件、また事情、また能力、こういうものを勘案しながら与えていきたいと考えております。

Q:それを伺うと、施行への準備状況が遅れているようにも見えるのですけれども、こうした状況に対して、一部の野党から、安保関連法の成立を急ぐ必要が無かったのではないかという主張も出ているのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

A:新らしい任務を遂行させる上においては、やはり慎重の上にも慎重に検討を行って、そして実際の能力も検証しながら、能力を高めていくためには訓練も必要でありますし、また、いろいろな情報、現地の情報などをしっかり把握して分析するような必要もございますので、任務遂行のための条件作りという点におきましては、慎重に行っているということであります。

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