大臣会見概要

平成28年2月19日(09時21分~09時38分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:南シナ海のウッディー島に中国がミサイルを配備したという報道がある件で、アメリカのケリー国務長官は「深刻な懸念だ」ということで、中国と協議する考えを示されているのですが、日本として、この件について把握していることと、その対応について、お考えをお願い致します。

A:南シナ海における中国の動向につきましては、防衛省としては重大な関心を持ちまして平素から情報の収集・分析に努めているところでございます。公表されておりますウッディー島にかかる画像等によりまして、地対空ミサイルとみられる装備がこの島に所在するということを確認致しております。昨今、中国は、ベトナム等との間で領有権について争いのあるウッディー島におきまして、既存の滑走路の延長工事を実施するなど、拠点の整備に努めているわけでありますけれども、この南シナ海における拠点の構築、また軍事目的での利用等、現状を変更し、緊張を高める一方的な行為は、国際社会共通の懸念事項でありまして、わが国としては、開かれた自由で平和な海を守るということは、国際社会が連携をしていくことが重要であると考えておりまして、引き続き、中国の南シナ海における動向を注視するとともに、中国に対しては、「軍事的な意図はない」と自ら発言をしたことを踏まえて、より透明性のある説明を期待したいと思っております。ケリー長官が近々中国と真剣な話合いをするということにつきましては、報道については承知しておりますけれども、他国の政府間の協議でございますので、一つ一つについては説明をする立場にはございません。その上で、この記者会見において述べられた内容におきましては、「南シナ海について全ての当事国に当てはめられるべき基準は、非軍事化である。習近平主席が、南シナ海で軍事化を行わないと訪米時に発言したにもかかわらず、いろいろな軍事化が強化されているという証拠が毎日のように出てくるということは、深刻な懸念である。本件に関し、数日以内に中国と極めて真剣な協議を行う。」ということなどでございます。先程申しましたように、南シナ海における拠点構築、また軍事目的での利用、そして現状を変更して緊張を高める一方的な行動は、国際社会共通の懸念事項であり、わが国としては開かれた自由で平和な海を守るために、国際社会が連携していくということが重要であると考えております。

Q:今日の一部報道で、辺野古の代執行訴訟の和解案について、アメリカ側と協議・調整をして、抜本的な案について修正案を作るという報道がありますが、この事実関係についてお願いします。

A:これは現在、福岡高等裁判所において、裁判が行われているわけでございますが、福岡高裁の那覇支部から和解案が提示をされておりまして、この内容について報告は受けておりますが、国は、裁判所から対外的に明らかにしないように要請されておりまして、政府として対応が可能か検討中であることからも、具体的なコメントにつきましては差し控えさせて頂きたいと思います。

Q:先程の南シナ海の問題に関連してなのですけれども、一部報道で、いわゆる西沙ではなく南沙、こちらにも中国がそういう装備品を配置したという報道があります。これについて、防衛省として把握していることはありますか。

A:南シナ海におきましては、中国の軍事動向につきまして、防衛省として、重大な関心を持って平素から情報の収集並びに分析に努めているところでございます。具体的な内容等につきましては、事柄の性質上、お答えは控えさせて頂きたいと思います。

Q:冒頭に仰っていた南シナ海の公表された写真というのは、どの写真のことを指してらっしゃいますか。

A:アメリカの「デジタルグローブ社」というところが撮った写真ということで、いろいろな報道で承知をしておりますが、その画像等によって、この地対空ミサイルとみられる装備が同島に所在するということを確認したということでございます。

Q:今、私ちょっとデジタルグローブ社がどういうものか詳細を把握していないのですけれども、例えば、アメリカ軍なり自衛隊なりの位置情報として、地対空ミサイルの配置を確認してはいないのですか。

A:この事実の確認におきましては、アメリカのFOX NEWSなどが配信をしておりまして、このニュース報道の中で写真も記載されているわけでございますが、こちらとしてましも、この写真の出典というのはIHS Jane'sというところでございますが、そういう画像を確認をしたということでございます。

Q:そうすると、防衛当局間の認識が、報道機関ベースの話というのは少し違和感を覚えるのですけれども、米軍なり自衛隊なりで直接確認というのはされたのでしょうか。

A:そういった市販の画像においてでも、確認をされたということを申し上げているわけでございますが、様々なツール、様々な情報におきまして、常時、防衛省としては情報収集・分析を行っているというところでございます。

Q:先程、「地対空ミサイルとみられる」という表現をされていましたが、「地対空ミサイルである」という確認はまだできていないということでしょうか。

A:本件もそうですけれども、個々の情報等につきましては、事柄の性質上、そういう能力を把握されてしまうというような観点で、その内容等については、お答えは差し控えさせて頂くということです。

Q:北朝鮮の関連なのですけれども、北朝鮮が今年5月に開く36年ぶりの党大会に向けて、人工衛星を更に多く打ち上げようというスローガンを発表しました。これについて、更に、国際社会、日本としての安全保障上の脅威となる行為を続ける姿勢ですけれども、改めてこうした姿勢について、どういうふうに受け止められているのかお聞かせください。

A:いろいろな情報に接しておりますが、18日にも、韓国は、国家情報院が金正恩第1書記が、最近、対韓国テロのための能力結集を指示をし、また、対韓国・海外工作統括機関である偵察当局が準備を行っているという旨を報告をしたと承知をしているわけでございますけれども、こういったこと等も含めまして、北朝鮮の動向等については、重大な関心をもって情報収集・分析を行っているわけでございます。その上で申し上げますが、金正恩体制のこれまでの行動を鑑みれば、先般の核実験の実施及び今般の「人工衛星」と称する弾道ミサイルの発射を受けた国際社会からの圧力に反発するなどして、今後、北朝鮮が事前の予告をすることなく、更なる挑発行為に出る可能性も否定できないと考えておりまして、今後とも、引き続き、動向については関心をもって注視をしていきたいということでございます。

Q:アメリカと韓国では、THAAD配備について議論が進んでいると認識しています。これについて、日本の安全保障について、米韓でTHAAD配備が進むことについてどのようにお考えか伺えますでしょうか。

A:米韓におきまして、THAADの配置等を巡る問題につきましては、これは他国間のやりとりでございまして、防衛省としてはお答えする立場にはございませんが、北朝鮮の核実験とか、また、弾道ミサイルの発射などをうけた現在の半島情勢を踏まえて、米韓の間で議論されるべきものであると認識をしております。

Q:今の関連で改めてお聞きしますけれども、日本へのTHAAD配備、導入の可能性のお考えをお聞かせ下さい。

A:これは防衛大綱でも書いておりますが、北朝鮮の弾道ミサイルの能力の向上を踏まえまして、わが国の弾道ミサイルの対処能力の総合的な向上を図るとしております。具体的には、わが国全域を防護し得る能力を強化するために、即応態勢、同時対処能力、そして継続的に対処できる能力を強化していくということで、関連する情報の収集、また、平成26年度から調査研究を実施しておりまして、引き続き様々な検討を精力的に行っているところでございます。現在、このTHAADを導入するという具体的な計画はありませんけれども、新たなアセットの導入につきましては、具体的な能力強化策の一つとなり得ると考えておりまして、わが国のMDの将来的なあり方等につきましては、やはり、国民の生命・財産を守るという観点で、米国の先進的な取組み、装備品も研究をしつつ、先だっても私、ハワイを訪問致しまして、このMDのシステム、また、Xバンド等の情報収集の装備並びにこのTHAADなどについて、米側から説明を受けたというところでございます。

Q:NIFC-CAについては、米側がやっている、研究しているNIFC-CAについては、日本・自衛隊としてはどういうふうに取組んでいく考え、スタンスでしょうか。

A:ミサイル防衛と対空脅威という空からの攻撃に対処するということで、以前は2つは別々の分類でありましたけれども、IAMDということで、統合した対空並びにミサイル防衛のあり方について、米国で今、態勢整備が始まっているわけでございます。わが国と致しましても、こういった米国の先進的な事例等は研究をしながら、わが国におきましても、いかなる形でこういった脅威から、しっかりと国民の生命・財産を守っていけるかという見地で、検討・研究をしているという段階でございます。

Q:先日、ハリス司令官との会談で、「南シナ海での日米の共同訓練と共同巡航訓練を進めていきたい」という話があったと思うのですけれども、改めて、南シナ海で日米が共同で訓練していくことの意義をお願い致します。

A:先だってハリス司令官と会談を致しました。ちょうど中国がウッディー島で地対空ミサイルを配備したという報道がありましたので、それに触れるとともに、南シナ海における中国による力を背景とした現状変更は、看過できないという旨を私は述べました。そして、わが国の考え方と致しまして、開かれた自由で平和な海を守るために、国際社会が連携していくことが重要でありまして、南シナ海における米軍の「航行の自由作戦」を支持する旨を改めて申し上げた次第でございます。わが国としては、これまでも表明しているとおり、南シナ海において、国際社会が連携していくということでありまして、フィリピン、ベトナムなど、南シナ海の周辺の国々に対する能力構築支援とか、また、南シナ海において海上自衛隊と米海軍との共同訓練を行うなど、地域の安定に資する活動に積極的に取組んできておりまして、今後とも、二国間、また多国間による共同訓練・演習を推進することとしておりまして、その旨をハリス司令官にも申し上げまして、意見交換をしたわけでございます。いずれにしても、南シナ海の問題は、地域の平和と安定に直結する、日米及び国際社会共通の関心事でありまして、公海における共同巡航訓練を含む日米共同訓練、南シナ海周辺の国々に対する能力構築支援等を通じた地域の安定に資する活動に、共に取組んでいくべきであるということをハリス司令官と確認をしたということでございます。

Q:日米での南シナ海での合同訓練、何か近いうちに決まっているものとか、具体的に何かありますでしょうか。

A:最近では、インドで行われました国際観艦式に海上自衛隊を派遣しましたけれども、その前後で、日米豪の海上における共同訓練を実施致しました。

Q:一部報道で、安保法を来月29日に施行の方針を固めるとありましたが、事実関係を。

A:政府と致しましては、平和安全法制の施行日を決定したという事実はございません。政府としては、引き続き、政省令の改正などの施行に向けた準備に取組んでいる最中でございます。まだ決めてないということです。

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