大臣会見概要

平成28年1月29日(10時30分~10時54分)

1 発表事項

なし

2 質疑応答

Q:北朝鮮がミサイル発射の準備をしていると報じられていますが、防衛省として把握していることと、対応というか措置を教えてください。

A:北朝鮮に関する動向につきましては、防衛省としては、重大な関心を持ちまして情報の収集・分析に努めているところでございます。個々の具体的な情報の内容につきましては、事柄の性格上、またわが国の手の内を明らかにすることにもなりますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。その上で申し上げますと、近年、北朝鮮のミサイル発射につきましては、任意のタイミング、そして任意の地点で複数の弾道ミサイルを発射しておりまして、奇襲的攻撃能力を誇示してきていると。また、先般の4回目の核実験は、その前の3回と異なって、事前に外務省声明等による実施の示唆がなかったと。そして、過去、核実験を実施した際は、必ず弾道ミサイル発射を行っておりまして、これまでの北朝鮮の行動を分析致しますと、今後北朝鮮が、事前の予告なく弾道ミサイル発射を含む何らかの挑発行動に出る可能性というのは否定できない状況にあると分析を致しております。今後とも情報の収集・分析に努めまして、防衛省と致しましては、米軍等また関係機関と緊密に連携をとりまして、今後の対応に万全の態勢で臨みたいと考えております。

Q:「何らかの挑発行動に出る可能性がある」ということですが、破壊措置命令を含めたそういう対応をとられるという検討状況をお願いします。

A:防衛省と致しましては、北朝鮮の行動等に際しましては、これまでも関係省庁や米軍等と連携しまして、必要な対応・措置をとってきているところでありますが、事柄の性格上、自衛隊の具体的な対応等につきまして、明らかにするということにつきましては、わが方の手の内を明らかにすることにもなりますので、コメントは控えさせていただきたいと思っております。また、引き続き、情報収集・分析に努めまして、米軍等また関係省庁とも緊密に連携をとりまして、今後の対応につきましては、万全の態勢で臨みたいと考えております。

Q:これまでの破壊措置命令ですとか、そのための準備命令を発令する際は、公表するケースもあれば公表しないケースもあるかと思うのですけれども、今回どのような観点を考慮また重視して、公表するかしないかというものを判断するのか、その点の大臣のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。

A:今回は、北朝鮮の動向等におきましては北朝鮮の方から何ら言及もされておりません。また、今回の対応等におきましては、防衛省・自衛隊としてはいかなる事態が発生しようとも、国民の生命・財産を守るという必要がございますので、こういった対応等につきまして、わが方の手の内を明らかにすることにもなりますので、自衛隊の具体的な対応等につきましては、明らかにするということを差し控えさせていただいているということでございます。

Q:一方で、ちゃんと自衛隊として準備しているということを明らかにすることで、国民に対する安心感とかを与えるというような考え方もあるのではないかという考えもあると思うのですけれども、その点を含めても、公表する、しないというのは、今の時点で方針というか考え方はありますでしょうか。

A:自衛隊としましては、様々な対応をとるわけでありますが、あらかじめ手の内を明らかにすることによって、いろいろな支障が出てくる場合がございます。したがいまして、わが国の手の内を明らかにすることなく、いかなる事態においても対応できるようにという観点で具体的な対応をとっておりますので、そういった観点で一つ一つ明らかにするということは事柄の性質上、控えさせて頂いているということでございます。

Q:アメリカの当局が、北朝鮮がミサイルを発射する時期について、2~3週間以内の可能性があるのではないかという見方を示しました。これについて受け止めをお願いします。

A:報道の内容は承知を致しております。北朝鮮の動向につきましては、防衛省と致しましては、重大な関心を持って情報収集・分析をしているところでございまして、個々の具体的な情報の内容等につきましては、やはり事柄の性質上、こういった米側の考え方や発言につきましても、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:今、大臣の認識として、ミサイル発射の可能性は高まっているという認識なのでしょうか。

A:防衛省としては、常時、北朝鮮の動向におきましては、重大な関心を持って情報の収集・分析をしているわけでございますが、その内容につきましては、先程お話しましたけれども事柄の性質上、コメントは控えさせて頂きたいと思います。

Q:各種報道が相次ぐ中で、国民も関心を持っていて、不安に感じる方もいらっしゃると思うのですけれども、そういう国民はどういったことに注意して対応していけばよろしいのでしょうか。

A:こういった動向や情報等につきましては、非常に機微な部分もございますので、事柄の性質上、控えさせて頂いているわけでありますが、防衛省と致しましては、やはり国民の生命・財産をしっかりと守っていくという観点で、関係省庁及び米国等と連携しまして、必要な対応は行っているところでございます。具体的な対応等につきましては、わが方の手の内を明らかにするということになるため、お答えは差し控えさせていただいておりますが、防衛省としては、不断に国民の生命・財産をしっかり守っていくという観点で対応しているということでございます。

Q:冒頭、大臣の方から「任意の地点で」というようなお話があったと思うのですが、ミサイルの件でですね。東倉里以外の場所から発射の可能性もあると見ているということですか。

A:これまでの北朝鮮のミサイルの経緯を見てみますと、まず、1981年に射程300kmのスカッドBを入手しました。1995年に射程1,300kmのノドンを配備し、1998年にテポドン1を発射し、1,600km飛翔しました。そして、2009年にはテポドン2を発射し、3,000kmを飛翔させております。そして、2012年12月にテポドン2派生型の発射をし、現在、射程約10,000kmに及ぶ可能性があるということです。その後、弾道ミサイルにつきましては累次発射をいたしておりまして、この最近の状況を見ますと、そのテポドンを除く北朝鮮の弾道ミサイルは、発射台付きの車両を使用して発射することによって、発射兆候の事前の把握を困難にするとともに、弾道ミサイルの残存性を向上させているということで、2014年以降、ノドンを含む弾道ミサイルを多数発射しておりますけれども、まさに任意の地点、任意の時期に複数の弾道ミサイルを発射しておりまして、そういう意味でミサイル対応が能力的に向上しているというふうに分析しております。

Q:以前に潜水艦からの弾道ミサイル、精度が高まっているという指摘する声もあるというふうにお話をしていましたが、その可能性も否定しないということですね。

A:昨年5月に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を実施したと、これは北朝鮮が発表しておりますが、今月の8日にもこのSLBMの発射試験とみられる映像を公表しておりまして、多様な打撃手段を新たに推進しているとみられます。この映像の真偽等につきましては、現在分析をしているということでございます。

Q:潜水艦からの弾道ミサイルの発射の可能性についても、注視をしているということでよろしいでしょうか。

A:これにつきましては、北朝鮮自身が発射を実施したと発表しておりますし、また映像等も公開しておりますので、わが方と致しましても、そういった事態にも対応できるような備え・対応等は実施しているということです。

Q:確認なのですけれども、今回の北朝鮮のミサイル発射は、大臣として奇襲的なものである可能性が高いというふうにご覧になっていますか。

A:これは過去の経緯・動向等を言ったわけでございまして、防衛省と致しましては、あらゆる事態に対応すべく、常に警戒監視、また情報収集等を行っているということであります。

Q:今週末の沖縄訪問を取り止めたというのは、それに関する対応ということでよろしいのでしょうか。

A:沖縄につきましては、今度の31日(日)に航空自衛隊第9航空団の新編行事がございますし、また沖縄の基地所在の市町村や知事さんなどとも意見交換をし、こちらも説明したいことがありまして、計画をしていたところでございます。ただ、現状においては、調整段階でありましたが、諸般の事情を考慮した結果、今回沖縄を訪問するという最終的な判断に至らなかったということでございます。

Q:諸般の事情の一つが、この北朝鮮のミサイルの動向。

A:諸般の事情を考慮した結果ということです。

Q:米国等と連携というお話もあったと思いますが、米国・韓国と現時点でどのような連携をとられているのか。また今後、日米韓、或いはそれぞれ個別にどのような連携をとっていかれる考えなのでしょうか。

A:日米間におきましては、日米安保条約の体制の下に、平素から各種事態に際して日米が共同に対処するための事項とか、日米の共同訓練等を実施するとともに、双方の部隊の運用を含めて様々な情報交換などを行うなど、緊密な連携を行っております。昨今の北朝鮮情勢につきましても、自衛隊と米軍との間の連携について詳細にお答えすることは控えますけれども、緊密に意見交換や情報共有を図りまして、わが国の防衛に万全を期していくということでございます。一方、韓国とは、韓国は米国の同盟国でありますが、わが国と韓国は、米国の同盟国であるという共通の位置を有しておりますので、この地域の平和と安定については、共通の利益を有しているということで、韓国とも防衛協議、また交流を重ねておりまして、昨年の10月には、韓民求国防部長官と日韓の防衛相会談等も行いまして、安全保障における日韓・日米の協力、そして日米韓の協力の重要性について一致しまして、核実験の後も、電話会談も実施しまして、様々な枠組みを通じて、緊密な協力を行っていくということで一致したわけでございます。また、このほか、1月8日に、日米韓防衛実務者協議会(DTT)が開催されまして、情報共有のための局長級のテレビ会議を実施したように、米国及び韓国とは緊密に情報や意見交換を行っているということでございます。

Q:確認ですけれども、そうした米国との意思疎通の中で、今回のミサイル発射に関する兆候などについても、情報交換されているということなのでしょうか。

A:平素から情報交換は実施しておりますけれども、安全保障に関することにつきまして、米軍との間で意見交換や情報の共有ということで緊密に連携をとって実施しているということであります。

Q:話題変わって恐縮なのですけれども、オーストラリアとの潜水艦の共同開発でちょっとお伺いしたいのですが、ターンブル首相の訪米結果を踏まえて、今週オーストラリアの現地報道で、「米国側が日本案採用を支持している」との報道がありました。米国は日本の採用を支持しているというお考えなのかと、現在、日本案選定に向けて前進しているのかということの大臣の受け止めをお願いします。

A:先だって、オーストラリアの担当調整官も来日されまして、日本は昨年末に、日本の応募について実施を致しました。現在オーストラリア政府は、それを基にいろいろな形で精査をしている段階であると思っております。米国につきましては、わが国の同盟国でありますので、米国においても、日本側から、日米また日米韓という観点で、日本の潜水艦の優位性などについて説明を致しております。米国の対応等につきましては、米国政府の判断の中に行っているところでございますので、私からその内容も含めまして、言及する立場にはないと思っております。

Q:潜水艦「そうりゅう」の中であった自殺未遂事案なのですけれども、海上自衛隊の海幕長が、先週「処分した日に可能な限り公表すべきだった」という見解を示されているのですけれども、大臣はどう見てらっしゃるのかという点と、あと、公表基準について見直すべき点とか考えとしては何かありますでしょうか。

A:「そうりゅう」につきましては、志を持って入隊をされた隊員が、また、前途有為な志で勤務をされた隊員が、上司による暴力を伴う不適切な指導によりまして、自殺未遂に至ってしまったということにつきまして、心から申し訳なく思っておりまして、今後、再発防止、また服務指導に厳に対応しなければならないと思っております。公表等につきましては、先だって海上幕僚長が説明をしたとおりでございまして、先方の御家族の方からの御意向等もありまして対処したところでございますが、海幕長の方もこういった対応等につきまして、「御家族ともう少し丁寧に対応すべきではなかったか」というようなこともございましたので、私もそのとおりだと思っております。基本的には、対応等につきましては公開すべきでございますが、御家族との関係等もさらに密接に、誠意をもって対応するように、今後とも検討して参りたいと考えております。

Q:甘利大臣が突然辞任されましたけれども、それで石原元幹事長に後任が決まりました。もしよろしければ、常に閣議では隣に座っていらっしゃいましたけれども、この辞任と交代の受け止めと、大変失礼なことをお伺いするのですけれども、大臣ご自身は大臣室などで現金を受け取られるということはこれまでございましたか。

A:「政治とカネ」の問題につきましては、非常にしっかりと政治家自身がやましいことを指摘されないように心してやるべきだと思っておりまして、私自身も、お金の管理におきましては、法律に違反することのないように、常々事務所の方にも指示をしておりますし、私自身も心して行動しております。したがいまして、大臣室でそのような不透明なやり取りなどは絶対に今までも行っておりませんし、これからもないように心がけて参りたいと思っております。甘利大臣におきましては、経済の再生ということで、安倍内閣として非常に重要な仕事をされて来られましたし、TPPの交渉も甘利大臣の手によってまとめられたものでございまして、今回、辞任をされたということにつきましては、非常に残念だと思っております。しかし、「政治とカネ」の問題でありますので、御本人自身は「法律で指摘されるところはない」と。「ただし、事務所や秘書の問題で監督不行届であった」ということで、その責任を取られたということで辞任をされたと認識を致しております。今度、任命された石原大臣、私と同期でありまして、約25年に渡って共に政治活動を同じ自民党の中でして来られまして、非常に高い能力、また判断力等を持っておられますので、非常に大事な職責に就かれたということでありますので、全力でこの責任を果たしていただきたいと。私も内閣の一員として全面的に支えて、安倍内閣としてしっかりとした仕事ができるように対応していきたいと思っております。

Q:北の関連で、アメリカの国防長官と電話会談という予定とかはありますでしょうか。

A:先だって、国防長官とは電話会談を1ヶ月くらい前に致しました。これは、核実験のあとでございます。今回も日米間では緊密な連携を続けておりますので、現時点においてすぐに会談する予定はございませんが、今後とも必要に応じて、日米間で連携・連絡をとっていくべきだと思っております。

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