大臣会見概要

平成27年12月25日(11時14分~11時33分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:昨日、普天間飛行場移設の関係ですけれども、総務省第三者機関である「国地方係争処理委員会」で翁長知事の不服申し立てに対して、それを却下するという判断が示されましたが、その受け止めをお願いしたいのと、それとその関連なのですけれども、今日にも翁長知事が取消を求めて地裁に提訴する見込みですが、これについての受け止めを合わせてお願い致します。

A:昨日、「国地方係争処理委員会」の第三回の会合が開催されまして、国土交通大臣による先般の執行停止決定に対する沖縄県の申し立てを却下したことは承知致しております。沖縄県がこの却下を受けて、どのように対応されるかについてはコメントを差し控えますが、防衛省としては1日も早く普天間飛行場の返還を進めるために辺野古への移設工事を、一昨年末の埋立承認と関係法令に従いながら進めて参りたいと考えております。もう1点、国交大臣の決定に対して、取消を求める訴訟を提起することを検討している件と承知を致しておりますが、当省と致しましては、国交省に対して、審査請求等を行っている立場でありますので、コメントは差し控えさせて頂きます。普天間飛行場の危険性の除去は、一刻も早く実現する必要がありまして、この点におきましては、沖縄県との間で認識を共有致しておりますし、現時点におきましても普天間基地の危険性、また住民の皆さんの心配、こういった問題は全く変わっていないわけであります。1日も早く普天間飛行場の返還を進めまして、周辺住民の皆様が抱えているこの危険性、また騒音等の被害を無くして、基地の整理縮小を目に見える形で進めて参りたいと考えております。

Q:関連ですが、国も訴訟を起こしていて、沖縄県の方も訴訟を起こすことになり、異例の事態だと思うのですが、大臣としてこういう形は健全だとお考えでしょうか。

A:原点は普天間飛行場の危険性の除去ということで、これまで沖縄県と時間をかけて、一つ一つ丁寧に手続きは進めておりまして、埋立承認に至りましても、25年末の仲井真前知事の承認を得られるために、何度も何度も県側と話し合いをし、県側の指摘や要望を受けて変更を行い、そして得られた承認でありますので、この承認については何ら瑕疵もなく、また、翁長知事の取消処分は違法であるという考え方に基づきまして、じ後の執行を致しております。この普天間基地の抱える問題を解決するということが必要という意味で、国の方は手続きに従って、作業を進めていると認識しております。

Q:確認ですが、県から提訴を受けても、工事の予定自体は変わらないという認識でいいですか。

A:先ほどお話を致しましたように、普天間飛行場の危険性の除去は一刻も早く実現する必要がありますので、関係法令に基づいて、そして住民の生活や環境にも配慮しながら、辺野古への一日も早い移設が完了できるように工事を進めてまいりたいと考えております。

Q:確認ですが、海上部分の護岸工事については、着手するメドというのはついているのでしょうか。

A:先ほども申し上げましたけれども、一つ一つ住民の生活や環境への影響に配慮しながら、工事を進めております。護岸工事に必要となる仮設ヤード、また仮設道路の整備、こういった仮設の工事から進めていくことになると思いますけれども、更に具体的に今後の作業につきましては、天気の関係や海の状況、また米軍の訓練などを含む現地の状況を見極めながら、関係機関とも調整をしながら進める必要がありますので、護岸本体の着工の見通しにつきましては、現時点で確定的にお答えすることは困難でございます。

Q:これは、年内にもできそうだという見通しも含めてですか。

A:今の工事の進捗状況や、現地の状況を見極めながら、判断をしていかなければならないということでございます。

Q:関連しまして、今、ボーリング調査がおそらく1箇所を残すのみとなっていると思うのですけれども、最新の状況について教えて頂けますか。

A:まず、海上のボーリング調査については、全24箇所の削掘予定箇所のうち、22箇所において作業を終了致しまして、先日、スパット台船1基をキャンプシュワブ沿岸に移動をさせました。引き続き、作業の安全に十分留意しながら、海上ボーリング作業を実施して参ります。

Q:年内に作業自体、終わりのメドというのはありますでしょうか。

A:現地の状況や、天候とか海の状況を見ながら作業をしておりますので、現時点で日程的なことはまだ言える段階にはないということであります。

Q:先ほど防衛省としては、手続きに則って作業を進めているということをおっしゃったのですけれども、ある意味、県側が提訴に踏み切るということは、県側は、いわゆる攻勢に出たという形になると思うのですが、こうした県側の対応に対して大臣のお考えをお聞かせ下さい。

A:既に、沖縄県との埋立手続きは完了をしておりまして、様々な沖縄県からの指摘や要求に従って、計画変更したり、申請を出し直したりしておりますし、また提出した後も沖縄県からの御意見を聞いた上で、対応して承認を頂いておりますので、完全に手続きに沿ってこの承認が得られたと認識致している次第でございます。

Q:県側の対応に対しての大臣のお考えは。防衛省として、手続きをやってきたというお考えは聞いたのですけれども、県側が提訴することに対してのお考えを聞かせてもらえますか。

A:その点につきましては、訴訟になってしまったわけでございますので、司法の場での判断となるわけでございますので、国の立場において意見を主張していきたいと思っています。

Q:辺野古に関連しまして、昨日、辺野古の住民が執行停止の取消を訴えて那覇地裁に訴訟を起こしました。大臣も官房長官も地元の久辺三区も、基本的には条件付賛成だというふうな立場だと思うのですけれども、地元から反対の声が上がって、訴訟に発展したということについての受け止めをお願いします。

A:辺野古の周辺住民20名の方がこの抗告訴訟を沖縄地裁に起こしたということでございます。報道については承知を致しておりますけれども、私達においても、住民の声を聞きながらやっている部分もございますので、御理解をいただいている方も多数おられるわけでございます。当省としましては、国交省に対して審査請求を行っている立場でございますので、この件につきましてコメントは差し控えさせていただきますが、今後とも、関係法令に基づいて、そして住民の生活や環境への影響へも配慮しながら、辺野古移設作業をしっかり進めていく考えであります。

Q:大臣は「御理解をいただいている方も多数いる」とおっしゃいましたが、一方で、こうして理解できなくて反対している方もいらっしゃいます。地元から反対の声が上がる中で工事を進めることに対して、強行的な姿勢だというふうにお考えになりますでしょうか。

A:これは、司法の場で対応することでございまして、私達と致しましては、この埋立承認に何ら瑕疵がないと。また、翁長知事の取消処分は違法であるという考え方で、最終的に司法の判断を仰ぐということに致しております。地元の皆様については、基地の負担軽減という点で、嘉手納以南の土地の返還や北部訓練場の過半の返還といったものを早く実現すべく、全力を挙げて対応しているわけでありまして、目に見える負担軽減をしっかりと進めていきたいと考えております。また、普天間飛行場の負担軽減におきましても、KC-130や他の航空機の本土への移転、またオスプレイにおきましても、騒音等の問題等につきましては、海上を飛行することによって、住民の皆様方への被害を起こさないような対応も致しておりますし、また、できるだけ本土へ訓練移転を図るなど、そういった地域に御心配をかけないような計画になっておりますので、そのことも強調して、御理解を頂きたいと考えております。

Q:昨日で大臣就任から1年が経ちましたが、この1年を振り返られての感想、安保国会などいろいろありましたけれども、特に印象深かった出来事など、御所見をお願いいたします。

A:この1年を振り返りますと、非常に濃厚で、めまぐるしく多忙な1年であったと思っております。特に、わが国の安全保障環境、東シナ海の問題、朝鮮半島の問題、南シナ海の問題、非常に激変を致しておりまして、こういった懸案・課題について対応するということで、非常に緊張の連続でありましたけれども、国民の皆さんに、安全・安心・安定をもたらす、わが国の安全保障をしっかりしなければならないという意味におきまして、国会においても平和安全法制の法案の審議を致しました。また、防衛省自身の在り方、組織改編も含めまして、防衛省設置法等の審議もありました。財政的な見地で、まとめ買い等によって縮減を図るという法律も成立をさせていただいたり、新たなガイドラインの策定、そして対外的にも日米防衛相会談を4回、その他日韓、日中も4年振りに防衛相会談が実現をすることができましたし、「2+2」(外務・防衛閣僚会合)でも、イギリス、フランス、アメリカ、オーストラリア、インドネシアと多くの地域の国々と話し合いもして、わが国の安全保障に対する信頼をもたらすことと、防衛協力によって、地域の平和と安定を図っていく関係、また、豪州やインドとの防衛協力の強化については、日豪防衛当局間の職員相互派遣や米印主催の海上共同訓練への継続参加など、成果をあげることもできました。特に、国会での法案審議等は、216時間を超える審議を経て、平和安全法制が成立しましたが、日々、私自身への試練と挑戦と捉えまして、みんなで力を合わせて前に進んでいこうという意識を持って取組んできましたので、目に見える成果は残せたとは思いますけれども、緊張の毎日であったということであります。

Q:そうしたこれまでの取組みを踏まえて、今後、特に重視する優先課題についてはどのようにお考えでしょうか。

A:しっかりと足下である部隊や隊員の行動や安全確保を第一に考えていきたいと思っております。法律によって、新しい任務が付け加える部分があります。これにつきましては、3月の施行までに慎重にこういった対応等についての細部の規定や、また、基準などを決めた上で、そして実施に際しましては訓練を重ねて、また、フィードバックをして、隊員の安全と派遣される部隊が迷うことなく任務が達成できるようにしなければならないということで、しっかりと内部を見ながら、自衛隊の活動をより確かにしていきたいと。そして、大きく国際情勢も変化を致しておりますので、そういう中で、わが国の安全保障の在り方、また、国際的な平和と安定に向けて取組んでいけれる在り方などを、しっかり考えながら、わが国の防衛政策を進めていきたいと考えております。

Q:新年度予算の関係でちょっと伺いたいのですが、装備品の購入などによって、新規後年度負担額が、今年度は一割程度前年より減ったとはいえ、3年連続で4兆円を超えました。今後、隊員の人件費とか、必要経費にしわ寄せがくるという懸念もあると思うのですけれども、こういった財政の硬直化についての大臣の御所見を聞かせてください。

A:防衛関係費につきましては、4兆8,607億となりまして、中期防においては、5年間で実質平均0.8%プラスという計画になっておりますが、これでも、平成16年度の4兆8,760億円よりは、やや低い水準に留まっております。こういう中で、自衛隊の活動がしっかりできるための経常的な経費は一般経費は、しっかり確保しなければなりませんので、財政的にはいろいろとやりくりをしながら、確保しておりますので、こういった訓練とか隊員生活に影響がないよう考えた予算編成になっております。こういった点において、確保した予算を、引き続き有効に活用していきたいと考えております。

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