大臣会見概要

平成27年12月18日(10時38分~11時06分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:昨日行われたインドネシアとの「2+2」について、成果と意義について教えて下さい。

A:昨日は、ASEANの大国であり、わが国と重要な戦略的パートナーでありますインドネシアとの間で、初めてとなりますが、外務・防衛閣僚会合を開催を致しました。それに先立ちまして、防衛省内におきまして、リャミザルド国防大臣との間で、日本では5年振りになりますが、防衛相会談を実施致しました。両会談におきましては、両国の安全保障政策、地域情勢、国際的な課題への対処、そして二国間協力等について有意義な意見交換を行いました。私から、南シナ海の問題は戦略的利益に関わる問題であるのみならず、「法の支配」、「紛争の平和的解決」という普遍的な原則に関わる問題であるという点を強調しまして、インドネシア側からは、この問題は国際法の原則を踏まえ、対話に基づき解決することの重要性について指摘があり、このような点について意見の一致をすることができたことは、大変有意義でありました。防衛当局間では、能力構築支援、そしてインドネシア海軍が主催します多国間の共同訓練「コモド」への参加を通じまして、海洋安全保障分野での関係強化を更に進めていくということで一致致しました。また、ASEANとの協力強化に向けた日・ASEAN防衛担当大臣会合の第2回目の開催の日本側提案に対しまして、インドネシア側から理解と支持が得られたことは、日本とASEANの関係強化を図っていく上で大きな成果でありました。更に、防衛装備品及び技術の移転に関する協定の交渉開始についても合意をしまして、今後は防衛装備・技術分野における具体的な協力を進展させていきたいと考えております。対話の機会は両国の協力関係を深めるものでありまして、飛躍的に両国の安全保障を巡る関係強化が高まったと思っており、大変有意義でありました。今年3月に覚書を致しておりますが、それを肉付けをしたものになりまして、「2+2」におきましても定期的に開催をしていこうということで、来年インドネシアにおいて開催をしていこうということで終わったわけでございます。

Q:昨日、アメリカのオバマ政権が台湾へのミサイルフリゲート艦など、武器の売却を4年振りに決めましたけれども、この受け止めをお願いします。

A:アメリカ政府は、東部時間の16日にフリゲート2隻、36両の水陸両用車AAV7を含む18.3億米ドル相当の対台湾武器売却を決定して、議会に通知をしたと承知しております。今回の米政府の決定につきましては、防衛省としてはコメントする立場にありませんが、台湾を巡る問題については、両岸当事者間の直接対話によって平和的に解決されることを期待するというのが、わが国としての従来からの一貫した立場でございます。

Q:関連で、日本として台湾と防衛交流を進める可能性についてはどのようにお考えでしょうか。

A:日本国政府と台湾当局との関係に関するわが国の立場につきましては、「現在、わが国は、台湾当局を政府として承認をしておらず、従って、わが国政府と台湾当局との間では、原則としては政府間の接触は持ち得ない。」とされております。このため、政府間で防衛協力、装備協力といった関係を構築するということは、この方針との関係で取り得ないものであると考えております。

Q:PKOの駆け付け警護なのですけれども、これはいつから実施することになるのかというのはもう決まりましたでしょうか。

A:現在、部内において慎重に検討致しておりまして、省内関係部局や関係省庁ともございますので、綿密に調整をして、実施に際しましては、遺漏なきよう万全を期すために省内おいて検討準備を実施しているということでありますので、まだ具体的にいつからということころまでは来ていないということでございます。

Q:来年の参院選への影響を考えると、来年の参院選後に、という報道もあるのですけれども、そういった影響についてはどのようにお考えでしょうか。

A:これはあくまでも拙速を避け、そして周到な準備を行うということが不可欠でありますので、この実施に際しましては、情報の収集や分析に努めるとともに、十分な時間を掛けて慎重の上にも慎重を期して、検討を行っているということです。

Q:成立時には、衆院をまず通過するには、総理自身、国民に理解が広まっていないとか、そのような発言もしている中で成立させたわけですけれど、共産党から示された内容文書を見ると、来年の3月頃に駆け付け警護を行うようなことが記載されているのですけれど、これが遅れている理由というのは何なのでしょうか。

A:これは、あくまでも実施に際しましては、隊員の安全であるとか現場で隊員や指揮官が迷うことがないように、そういったための基本的な規則とか、ルールとか、武器の使用に係る内部規則類を十分検討の上、整備し、それに加えて訓練も実施をし、また状況等も判断しながらやっていくということでありまして、そういう面におきましては、基本的なことをしっかり整えてから実施をしていこうということであります。

Q:内部文書では、去年の5月頃から検討を始められて、来年3月の施行に併せてすぐに適用するということが書かれていますけれど、遅れている理由は。

A:その文書等については国会でも答弁させていただきましたけれども、あくまでも部内に対して、法律の内容を周知をして、そして研究をするということでありますので、まだ法律も決まっていなかった段階でもありますし、実際、そういうことは中で検討したこともありません。そういう面において、この法案を周知させるイメージを持つために、カレンダーを当てはめてみたという程度の話であります。それをいつから実施するかということは、全く部内でも検討はしてないままに、法案をより実際に理解するために当てはめてみた研究の一環であるというふうに認識しております。

Q:部内での検討に、参院選の時期というのは検討事項の1つとして入っているのですか。

A:今は、原則をしっかりし、任務を達成すること、そして安全に配慮をしながら実施をするということでありますので、拙速を避けて、周到な準備を行っているということであります。

Q:昨日、群馬の陸上自衛隊がMRAP(輸送防護車)を報道公開したのですけれど、この車両を駆け付け警護で使用することは、想定されていますでしょうか。

A:昨日行った訓練というのは、邦人の輸送訓練であります。平成25年度の法律の改正後、まだ輸送任務というものは実施されておりません。本年度は訓練がまだ行われてなかったわけでありますので、今回の訓練は人員輸送を目的とした訓練であります。新法によって救出ができますが、これは来年3月以降ということであり、まだ、その段階にはないわけでありますので、今の法律に基づいてこの輸送の訓練をしたということでございます。

Q:訓練自体が輸送の訓練だというのは重々承知しているのですけれども、この車両自体が駆け付け警護に使えるものかどうかというは、大臣どうお考えですか。

A:この車両も含めて、自衛隊が保有する資機材、装備をもちまして、任務を遂行するわけでありますので、活用はする考えでございます。

Q:今朝、一部報道で、「宇都宮にこういった車両を中心に扱う専門部隊を新設する、陸上自衛隊が」そういったような報道があるのですけれど、これの事実関係というのは。

A:防衛大綱及び中期防で、部隊の整備や配備などの計画がありますが、ご質問の装甲車部隊を創設するという方針を固めた事実はございません。また平和安全法制の法律の施行に向けて、各種準備の検討は行っておりますけれども、輸送につきましても法律の施行後であり、輸送防護車の運用等についても具体的な方針はまだ決まっておりません。

Q:今、おっしゃった中だと、部隊を新設する方針を固めたわけではないということですけれども、検討はされているということでしょうか。

A:そういう運用等についての具体的な方針はまだ決まっていないということです。

Q:私の質問は、方針は決まっていないのは分かったのですけれども、検討はされているのでしょうか。

A:方針を固めた事実はございません。

Q:ですので、検討はしているのでしょうか。

A:それは、そういったことを決定すれば申し上げますけれども、まだその段階に至っていないということでございます。

Q:普天間の関連で聞きますけれども、今朝からのキャンプ・シュワブの沿岸で護岸工事に向けたオイルフェンスの設置に向けた作業が始まっているようですが、護岸工事を始める日程はいつごろを想定してらっしゃるのでしょうか。

A:現在は、ボーリング作業を実施を致しております。今後の工事等につきましては、これまでの工事の進捗や気象とか海の状態とか、いろいろな状況がありますので、それを見極めながら、関係機関とも調整をしつつ、安全確保に万全を期して所要の作業は進めて参りますけれども、今後の工事の内容等につきまして、これを明らかにした場合は、作業を安全に実施できない等、事業の適正な執行に支障が生じる可能性があることから、お答えは差し控えさせて頂いております。

Q:関連してなのですけれども、防衛省として今年度の予算で埋立関連で1500億円台の予算をつけていると思うのですけれども、本年度予算計上分の事業の発注ですね、今年度中にできるのかという点をお聞かせ願いたいのですが。

A:これはあくまでも工事の進捗によると思いますので、それぞれ段階を追って作業をしておりますので、その段階に応じて発注などを行っていくということでございますので、その時期等については、今、申し上げましたけれども、まだ決まっていないということでございます。

Q:沖縄防衛局が公表している発注事業の一覧とかを見てみると、その1500億円台まで届いていないんじゃないかと見通しもできるのですけれども、執行分は今年度でるのか、でないのか、その当たりどうでしょうか。

A:工事を行っている状況を見ながら次の段階に進むわけでありますので、現実に工事の進捗等につきましては、現場としては手順に従ってやっておりますが、その工事の進捗状態によってそういった次のステップに進んでいくということでございます。

Q:進捗によって進んでいくということなのですけれども、現状の工事の進捗について遅れているという認識なのか、それとも順調に進んでいるのか、そのあたりを聞かせてもらえないでしょうか。

A:現場としては、精一杯実施をしておりますが、工事の実施につきましては、安全面とか環境面への配慮もありますし、所要の規定を満たしながら実施するわけでありますので、進捗等の状況につきましては現時点でどういう状況であるのか、これは現場で適切に実施をしているというふうにしております。

Q:順調に現在進めているという認識ですか。

A:安全とか環境にも配慮しつつ、行っていると認識しております。

Q:先ほどの安保法に関連してなのですけれども、法の成立化から3か月、法の施行の期限まで残すところあと3ヶ月と思いますけれども、新たな任務に向けた準備状態を改めてお聞きしたいのと、法の施行後はその安保関係の変化に切れ目なく対処できるとお考えなのかという2点についてお願いします。

A:施行に向けては、あらゆる面において万全の態勢をとって実施をしなければなりませんので、そのための周到な準備をしているということであります。特に新たに行う任務には安全に配慮しながら実施をしなければなりませんので、拙速は避けて内部で十二分に検討して、慎重には慎重を期していろいろな細部の規定や、また、武器使用、部隊行動基準等、こういったものを作っておかなければなりません。そのためには現場で活動する部隊の状況等についてよく意見も聞いて、隊員が迷うことがないように、かつ与えられた任務を遂行できるようなものを、今、検討しているということでございます。それだけではなくて、関係国と協議をする必要もあります。また、情報の収集・分析も行わなければなりませんので、十分な時間をかけて、慎重に検討を行っているということであります。

Q:「慎重に、拙速を避けて準備をしている」ということですけれども、法施行後は、新しい任務が可能になるわけですが、法施行後の時点で、安保法整備の理由に掲げていた、安保環境への切れ目のない対処というのができるようになると考えてよろしいのでしょうか。

A:施行後、新たな活動等につきましては、それが実施できるように、今、準備をしているということでございます。

Q:関連で伺います。法律の成立から3ヶ月経ちましたけれども、大臣としては、法律への国民の理解というのは、成立時より深まっているとお感じでしょうか。

A:私なりに、色々な集会へも行き、またメディアでもインタビュー等にお答えをしておりまして、国の安全ということにつきましては、国民の意識は非常に高いものがございます。そういうことについて、国として、あらゆる事態に切れ目のない対応をするということで、国民の命や幸福な暮らしをしっかり守っていくために、法律を作っているわけでございますので、従来からの国会審議やその後の報道、また防衛省などの取組等によって、そのことが理解頂くように努力を致しているわけでございます。

Q:深まってきているとはまだまだ言えないのでしょうか。

A:非常に冷静に、深く、国家の安全、防衛等について考えていただいておりまして、今年の漢字も「安」という字が選ばれましたけれども、これも、安全保障法案が今回議論されたというようなこともありまして、そういう意味では、国民の皆様方に認識が深まりつつあるのではないかと思っております。

Q:関連してなのですけれども、3月に施行になるわけですけれども、国民の安全を考えれば、自衛隊が、海外の有事が起こった際に、国民を駆け付け警護なり、今回、いろいろ加わった任務がいつから行うかというのは、かなり関心があることだと思うのですけれども、通常の感覚では施行した日に、もうそれはできるものだというふうに、法律とはそういうものだと思うのですけれども、特殊な事例だとは思うのですけれども、だいたい今、いつ頃の実施を目指されているのかというスケジュール感はいかがでしょうか。

A:これはまず、自衛隊は法律がなければ活動できませんので、法律は必要であります。その法律ができました。直ちにそれができるかと言われれば、その法律を運用する規則・ルールを定めなければなりませんし、部隊を訓練しておく必要がございます。そして、いかなる任務ができるかということは、その状況を見て、政府として判断をするわけでありますので、全てが全て、何でもかんでもできるというわけではございません。それなりの能力、訓練、知識、経験、こういうものを備えて、初めて任務を達成することができますので、そのために、今準備をしているということであります。

Q:何でもかんでもできるわけではないと、もちろん重々分かるのですけれども、準備が必要なのも分かるのですけれども、逆に言うと、国民からすると、いつ、どのタイミングで、どういうことができるようになるかということを知りたいという気持ちはあると思うのです。大臣はつぶさに準備状況を報告受けていると思うのですけれども、例えばどの任務が一番最初にできるようになるのかですとか、それが2016年中なのか17年に持ち越されそうなのか、その辺りの見通しを教えて頂きたいのですけれども。

A:これは、実施する内容等にもよるわけでありまして、その状況に対して自衛隊が対応する場合において、まず政府として、それが自衛隊に活動する必要があるかどうかというような判断をして、自衛隊の活動が決定されます。その前に、法律に基づいて対応し得るように自衛隊はしておく必要がありますけれども、それも部隊の能力、そして練度、こういうことが関連しますので、それなりの所要の能力を持っておくということは必要でありますので、そういった法律に基づく任務が達成できるような状態にしておくということは必要でありますが、自衛隊の能力等を見て判断することになると思います。

Q:切れ目ない対応のところで一点だけ伺いたいのですが、日米ACSAの改定についてなのですけれども、現在、通常国会に提案する案件について、各省庁で絞り込みを進めていると思うのですけれども、外務省の所管ではあると思うのですが、安保法制を運用している防衛大臣として、来年の通常国会中に日米ACSAの改定の承認を得るべきだというお考えでしょうか。お聞かせください。

A:防衛省の担当者が、現在アメリカと協議をし、調整をしているということでありまして、現時点において、それがまとまったというような話は聞いておりません。現在も協議をしているという状況です。

Q:安保法施行前には承認を得られないと、切れ目ない対応というのはできるのでしょうか、できないのでしょうか。

A:あくまでも日米間の取り決めでありますので、相手としっかりと合意をするということが必要でもありますし、いつの段階から実施をするというようなことも、日米間で協議される内容の一つでございます。

Q:オーストラリアのターンブル首相が来日して首脳会談が行われるようですけれども、改めて、防衛分野におけるオーストラリアの重要性、位置づけについて、潜水艦技術供与なんかありますが、その点についてお聞かせください。

A:日豪間は、特別なパートナーシップに基づく関係において、昨年の7月に首脳会談が行われまして、日豪間の共同運用、そして訓練を円滑化すべく、行政、政策的及び法的手続を相互に改善する協定の作成に向けて、交渉を開始することが決定されております。これにつきましては、今、日豪の当局間で交渉を行っておりまして、先日22日の日豪「2+2」におきまして、本件交渉の実質的な進展を歓迎するとともに、可能な限り早期の交渉妥結を目指して協議を継続をしていくことで一致しております。この点につきましては、現在、交渉中でありますので、状況等についてはお答えは差し控えておりますが、先般の「2+2」で、この他の案件も協議されておりますので、そういった点も踏まえまして、首脳会議で安全保障の分野におきまして協議をされると思っております。

Q:改めて、潜水艦も含めて、日本とオーストラリアの防衛分野における関係、重要な戦略的観点から、どういうような重要性があるとお考えですか。

A:潜水艦につきましては、もう既に提案を終えておりまして、これに基づいてオーストラリアが判断をしているという段階でございます。潜水艦以外も、技術的な面におきまして、日豪間において協力をしているところもありますし、また、共同訓練、そして防衛対話、こういった面においても日豪間で実施をしていくということでございます。具体的に、それぞれ各テーマ、また各レベルで、もう既に日豪間で協議は進捗はされておりますので、そういう点が今後加速をされて、より日豪間の協力関係が進んでいくように協議をして頂きたいと思っております。

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