防衛大臣記者会見

平成27年11月27日(11時30分~11時50分)

1 発表事項

 2点、発表事項があります。まず、普天間飛行場の移設先であります名護市の久辺三区に対する直接補助について発表致します。去る10月26日、総理大臣官邸で行われました、普天間飛行場移設先の名護市久辺三区と政府の懇談会におきまして、政府側から久辺三区に対する直接補助の枠組みを検討している旨を説明を致しました。その後、防衛省内で検討し、米軍再編の円滑な実施に資するために、本日付で久辺三区への直接補助を行うことを念頭に、「再編関連特別地域支援事業」として、補助金の交付要領等を制定致しました。久辺三区につきましては、普天間飛行場の移設先でありますキャンプ・シュワブが所在しております。そして、移設事業の実施に当たりましては、直接最も大きな影響を受けることから、同区が実施する米軍再編の影響を緩和をし、生活環境の保全、また住民の生活の安定に資する事業に対しまして、直接補助が可能となるわけでございます。防衛省としては、今回の交付要領の制定を機に、今後とも久辺三区からの御要望につきまして、きめ細かく応えて参りたいと思っております。詳しくは、この後、事務方からブリーフィングがございます。もう一点は、本日の閣議後に、インフルエンザ等の対策訓練を実施を致しました。これは、総理をはじめ全閣僚が出席し、政府対策本部運営訓練が実施をされまして、私も構成員として出席を致しました。今回は、政府対策本部運営訓練と連動しまして、関係省庁・都道府県・市町村及び関係指定公共機関が訓練を実施するということとされておりまして、防衛省におきましては、新型インフルエンザ発生時における感染対策等の確認を行うことを目的としまして、政府対策本部訓練と連動した防衛省新型インフルエンザ等対策会議訓練を実施を致します。新型インフルエンザ等の対策は、国家の危機管理上、重大な課題であると認識しておりまして、引き続き、関係省庁と緊密に連携を致しまして対策の充実を図っていきたいと考えております。

2 質疑応答

Q:久辺三区への直接支援についてお伺いします。名護市を介さないで直接支援することの意義をもう一度教えてほしいということと、これは第一弾とみていいのでしょうか。それとも、今後、直接支援など、何か予定されているのでしょうか。

A:防衛省としましては、米軍再編による住民の生活の安定に及ぼす影響の増加に特に配慮をする必要があると認められる防衛施設の周辺の地域につきましては、地元の住民の要望を踏まえた、よりきめ細やかな対策が必要だと認識致しております。その中で、普天間飛行場代替施設建設事業に関しまして、本年、協議会から要望がなされましたので、キャンプ・シュワブが所在し、事業実施に当たりまして、最も大きな影響を受ける地域であるということから、平成27年度から速やかに補助事業を実施するために、補助金交付要綱を制定をしたわけでございます。この補助金は、久辺三区から個々の事業の申請を受けて、当該事業の採択可否を決定するものでありまして、久辺三区の裁量によって自由に使途が決定される交付金ではないということでございます。来年度以降も予定しておりまして、このような考え方に基づいて補助を行うということです。

Q:今のお話の関連なのですけれども、今年度から実施するというお話だったと思うのですけれども、予算の規模については、三区合わせてどれくらいの規模になるとお考えでしょうか。

A:要領につきましては、平成27年度におきましては、一団体あたり1,300万円を上限としております。補助率は10分の10でありますが、対象事業と致しましては、まず日米交流に関する事業、例えば伝統芸能に資する事業、またスポーツ大会などであります。もう一点は住民の生活の安全に関する事業ということで、交通安全講習会、また防災・防犯教育啓発、また防犯灯設置などであります。もう一点はその他ということで、生活環境の整備に関する事業ということで、集会施設の改修・増築など、こういった対象のメニューをあげておりますが、事業につきましては今後、確定をしていく予定でございます。

Q:関連してなのですけれども、予算の財源というのはどこからになるのでしょうか。

A:本年度は平成27年度の予算の中で、在日米軍等の駐留関連諸費から施設周辺整備助成補助金により予算を組んだということでございます。

Q:関連しまして、米軍再編による住民の生活安定に及ぼす影響を考慮して、今回の久辺三区に直接交付されるということですが、具体的に、工事に伴う影響なのか、それとも、官房長官が、反対派の人達の、例えば騒音だとか渋滞が住民生活に影響を与えるということを理由に掲げられていたと思うのですけれども、具体的にどういったことに対する手当になるのでしょうか。

A:久辺三区の皆様からは、様々な地域への影響がありますので、御要望をいただいているわけでございます。政府としては、久辺三区からの要望を踏まえまして、普天間飛行場代替施設建設事業の実施に当たって、直接最も大きな影響を受けることとなる久辺三区の皆様の生活環境の保全、また生活の向上を図るために、できる限りの配慮が必要であると考えて、同区に対して直接の補助を行うことを念頭に、今般の交付要綱を作成したというわけでございます。

Q:関連なのですけれども、官房長官は、これまで会見で反対派の住民による渋滞ですとか騒音が著しいということで、地元から「どうにかしてくれ」という要望も受けているということを交付の条件として掲げられていたと思うのですけれども、防衛省としても、そういった認識をお持ちということでよろしいですか。

A:この話につきましては、辺野古移設への抗議もあるわけでございます。表現の自由、また国民の知る権利は尊重されるべきものでありますけれども、やはり違法駐車とか騒音、こういった法令に反する行為、また迷惑な行為、そして危険を伴う行為を無制限に行うことが認められないのは当然のことであると認識を致しております。この点等につきましても、久辺三区の皆様からは、同地域への影響も含めまして、様々な要望を聞いているわけでございますので、政府としては、久辺三区からのこのような御要望も踏まえまして、対応していくということでございます。

Q:今回、上限が1,300万円ということは、三区合わせて3,900万円が上限となると思うのですけれども、こういうお金を直接補助することについて、名護市自体は反発を強めることも予想できるのですけれども、名護市に対しては、どのように理解を求めていく考えでしょうか。

A:これは、地方自治との関連もございますけれども、やはり国と致しましても、普天間飛行場代替施設建設事業を進めていくに当たって、久辺三区の皆様には最も大きな影響を与えるということでありまして、この点において、政府としてできる限りの配慮をしていくということでございます。また、沖縄県、名護市が所管する事業と重複するなどの関連が認められる場合につきましては、関係者の間で事業の実施主体等について調整を行いまして、調整が整った事業につきまして、久辺三区が実施をしていくことになるために、地方自治に反するという御指摘は当たらないものであると考えております。詳しくは、この後、ブリーフィングを行わせていただきます。

Q:上限を1,300万円にした理由というのは何なのでしょうか。

A:本年度の予算がもう計上されておりますので、その限られた範囲の中で、特に三区からそれぞれ御要望がきておりまして、そういう面に対して、本年度予算枠の範囲の中で対応できるもの等から算定したと思っております。

Q:そうすると、来年度以降は上限枠というのは変わるのでしょうか。

A:来年度予算につきましては、これから財務当局と折衝して参りますので、所要の要望等を上げていきたいと思っております。

Q:つまり、1,300万円よりも上がる可能性もあるということですか。

A:この枠組みというのは、全体の枠組みの中で、今年の分は考えておりますので、来年の要求枠、そして、三区に対する要望にどう応えていくかというものにつきましては、要求をして、財務当局と調整をしていきたいと思っております。

Q:別件なのですけれども、防衛省の情報発信についてお尋ねしたいのですが、今週の火曜日に、統幕の報道官が10階に引っ越しをしてきて、今後、陸海空の広報室も隣に入るというところで、防衛省の情報発信の強化ということが狙いだと思うのですが、改めて、その意義と狙いを教えていただけますか。

A:平成25年8月の「防衛省改革の方向性」、そして、その後の検討を踏まえまして、情報発信機能の強化を進めて参りました。具体的には、今年の3月末に、あらゆる事態に切れ目のない対応をする自衛隊の活動に合わせまして、適時適切に情報発信を行うために、常設の「防衛省報道センター」を設置を致しました。大臣官房の報道官を報道センター長、そして統幕報道官を副報道センター長、内局と各幕の報道担当室長等を構成員としまして、内幕が一体となって、迅速、正確かつ整合の取れた情報発信を行うための枠組みを定めるものであります。報道センターが、機能をより効果的かつ効率的に発揮をするために、内局、各幕の報道・広報の部門を同じフロアに集約配置をすることとしておりまして、今週、統幕の広報・報道部門がA棟の10階に移転したことを始めまして、今後、順次、各幕の広報・報道部門がA棟の10階に移転をする予定でございます。目的は、センターとして、横の連携や相互の連絡等を強固しまして、より迅速、正確かつ整合の取れたワンボイスの情報発信が行えるように、最大限努めて参りたいということでございます。よくテレビ局なども訪問させていただきますが、報道センターということで、大きな巨大なフロアに、壁もなく、たくさんの方が一堂に報道態勢をとっておりますので、そういうものも参考にしながら、防衛省としても、報道を迅速、正確に行っていきたいと思っております。

Q:オーストラリアの潜水艦についてお伺いします。日本が、来週にでも計画書をオーストラリアに提出するということになったそうですが、潜水艦の技術の提供というのは、日本の防衛装備品三原則に抵触しないのでしょうか。その理由をお聞かせください。

A:昨日、国家安全保障会議(NSC)が開催をされまして、オーストラリアの将来潜水艦の共同開発・生産をわが国が実施することになった場合の構成品等の海外移転に関する審議を行ったわけでございます。本件海外移転は、今後、わが国がパートナーに選出をされた場合に、オーストラリアの将来潜水艦をオーストラリアと共同で設計・建造するとともに、建造後のオーストラリアが自ら行う運用・維持についても必要な支援を行うというものでありまして、国家安全保障会議(NSC)では、豪州の将来潜水艦の共同開発・生産に必要な構成品の移転は、わが国の安全保障の観点から、積極的な意義を有すること、そしてオーストラリアへの移転後の適正な管理が確保されることから、海外移転を認め得る案件に該当するということを確認をしたものでございます。具体的には、わが国とオーストラリアは基本的な価値、また戦略的利益を共有をしておりまして、両国が防衛装備協力を含む様々な分野で多層的に協力を推進していくことは、アジア太平洋地域、また国際社会の平和と安定に寄与していくものであること。第2に、わが国はオーストラリア将来潜水艦のプロジェクトのパートナーに選定をされて、オーストラリアとの共同開発・生産に必要な構成品を移転することとなった場合に、「米国を始め、わが国との間で安全保障面での協力関係がある諸国との国際共同開発・生産に関する海外移転」に該当するということ。そして第3に、本件海外移転は、「防衛装備品及び技術の移転に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定」に基づいて実施されるものでありまして、目的外使用をしたり、また第三国移転をする場合には、わが国の事前同意がオーストラリアに義務づけられるため、移転後の適正な管理が確保されると認められるというようなこと、これを考慮すれば、わが国の安全保障の問題はないと認められるものでありまして、昨日の国家安全保障会議(NSC)で審議をした結果、海外移転を認める案件に該当するということが確認されたということでございます。

Q:普天間の問題で大変恐縮なのですけれども、普天間の辺野古移設に関連して、工事の周辺区域から見つかった土器とか石器について、今日午後にも沖縄県教育委員会が文化財指定をするという方針を固めています。今後、調査なども周辺で進められていくことになると思うのですけれども、移設工事への影響というのは、どうお考えでしょうか。

A:沖縄県の教育委員会におきまして、文化財であるかどうかの確認を行っているものであると承知を致しております。これらの土器、石器のかけらが発見をされた一帯を、埋蔵文化財が所在する可能性のある土地として認定するためには、県や市の教育委員会におきまして所要の手続きが必要であると承知をしておりまして、事業への影響につきましては、予断をもってお答えをする段階にはないものと考えております。いずれにしましても、キャンプ・シュワブの中の埋蔵文化財の取扱いにつきましては、関係法令に従いまして、適切に対応して参りたいと考えております。

Q:関連しまして、関係法令に従って適切に対応したいとおっしゃられたのは、埋蔵文化財に指定された際に、法令で調査が必要だという規定がある上では、防衛省として、工事を止めて調査に応じるということでよろしいのでしょうか。

A:今、教育委員会の方で文化財であるかどうか、検討・確認を行っている段階でございますので、この事業への影響等につきましては、予断をもってお答えする段階にはないと考えております。

Q:必要であれば、調査に応じる意向はあるということでよろしいでしょうか。

A:仮定の話でございますので、お答えする段階にはございませんが、いずれにしましても、法律に従いまして適切に対応して参りたいと思っております。

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