大臣臨時会見概要

平成27年10月7日(20時32分~20時56分)

1 発表事項

 引き続き、防衛大臣という国家の存立と国民の生命、そして平和な暮らしを守るという大変重要な任務を担うことになりまして、大変光栄に存ずるとともに、身の引き締まる思いが致しております。改めて、この職責の重さ、大きさ、これを自覚致しまして、全力で職責を果たして参りたいと思っております。今回の内閣の改造に当たりまして、安倍総理から全閣僚に対して、次の3項目の御指示を頂きました。まず第一に、「一億総活躍」の社会を創り上げる強い決意のもとに、「戦後最大のGDP600兆円」、「希望出生率1.8」、「介護離職ゼロ」という3つの目標の実現を目指す。そして、自らの持ち場において、「できることは全て行う」との認識を持って、従来の発想にとらわれない、大胆かつ効果的な施策を立案・実施をする、という点。第二に、「閣僚全員が復興大臣である」との意識を共有しまして、被災者の心に寄り添い、従来の発想にとらわれることなく、スピード感を持って、自らの持ち場で被災者そして被災地の再生のために、全力を尽くすということ。そして第三に、万が一、大規模な災害またテロなど国家的な危機が発生した場合、国民の生命と財産を守ることを第一に、政府一丸となって、そして政府一体となって、機動的かつ柔軟な対応に全力を挙げる。そのために、平素から準備に万全を期す。以上3点の御指示がございました。次に、防衛大臣として安倍総理から、次の7項目の御指示がありました。まず第一に、国家安全保障戦略に基づいて、国家安全保障会議の下、関係大臣と協力をして国家安全保障政策を一層戦略的かつ体系的なものとして実施をせよ。第二に、国民の生命・財産・領土・領海・領空、これを断固として守り抜くため、防衛大綱及び中期防に基づいて、自衛隊の体制強化に取り組む。第三に、日米防衛協力ガイドラインの下、米国の国防戦略と連携して自衛隊の役割を強化し、抑止力を高めること。第四に、日米同盟の絆を強化するとともに、ASEAN諸国、インド、オーストラリアなど諸外国との共同訓練、装備・技術協力を含む二国間・多国間の防衛協力・交流を実施をするということ。そして第五に、沖縄基地負担軽減担当大臣と協力をして、普天間飛行場移設を含む在日米軍再編を進める中で、抑止力の維持を図るとともに、沖縄を始めとする地元の負担軽減を実現すること。そして第六に、わが国の領土・領海・領空の警戒警備については、関係大臣と密接に連携をし、情報収集を行うとともに、事態に応じてわが国の法令に基づき適切に対処すること。そして第七に、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、平和安全法制に基づく自衛隊の任務を着実に遂行するための準備に万全を期す、ということでございます。また、平和安全法制については、その施行に向けた事務を担当させる。その施行に当たっては、国民の理解を得ることが第一であり、必要性や内容について、引き続き、国民に対して、丁寧かつ、わかりやすい説明を尽くすということ。との御指示を頂いておりまして、今後、関係大臣と連携をしながら、この施行に向けて、準備を慎重に進めていくとともに、国民の皆様方の理解が深まるよう、一層引き続き努力をして参りたいと思っております。この7点に加えまして、私としては、防衛省改革の下、10月1日に発足をした新体制がしっかりと機能するように全力を尽くしていきたいと考えております。以上、8点でございます。この点につきまして、防衛省の幹部に指示を致しましたが、これについて私の考えは、まず、しっかりとした自衛隊を育成をして、国民の期待に応えられるように、規律を厳に、団結を強固に、士気を旺盛に、全国自衛隊が健全に任務や業務が遂行できるように、その基盤が作られるように、更に努力をしていただきたいということ。もう1点は、国際貢献、PKOについては、国際的任務の正当性、国内の統制、シビリアン・コントロール、隊員の安全をしっかりと確保した上で実施するように、慎重に検討し、そして規則を整備をし、訓練をし、準備をした上で、実施、そして対応していくと。以上、2点を私の方から要望致したわけでございます。そして、もう1点、これは沖縄における基地問題についてで私の考えでありますが、これについては、普天間飛行場の移設を通じた沖縄県の負担軽減に全力で取り組む際には、辺野古移設に関する考え方、また負担軽減への取り組みにつきまして、沖縄の方々に対する説明を尽くし、理解を得る努力を継続をして参りたいと思っております。最後に、私としての方針と致しまして、就任時に、私が「原点回帰」ということを掲げました。これは、本来やるべきこと、あるべき姿を目指して、その本質、原理・原則に基づいて、国民の皆様の負託に応えるために、約25万人の自衛隊員とともに、基本に忠実に、「原点回帰」をモットーに、わが国と世界の平和と安定に貢献をして参る所存でございます。これからも、防衛省の職員、そして自衛隊員と力を合わせて、わが国をしっかり守るという崇高な職務を邁進して参りたいと思っております。以上です。

2 質疑応答

Q:今も少し触れられましたが、安保関連法の今後の実際の運用や、名護市辺野古への新基地建設問題など、国民への理解が進んでいない案件が多くあります。沖縄について、「説明を尽くして理解を得る努力を継続したい」と今おっしゃいましたが、実際、沖縄県民からすれば、政府との対話というのが、実際どこまでできているのかというのは非常に疑問に思っているところがありまして、具体的に、今日の沖縄県の聴聞にも防衛局が出頭していないなど、沖縄県との溝はまだ深いままです。沖縄県民、国民にどう理解させていきたいのか、具体的な施策、考え方というのを聞かせて下さい。

A:この問題につきましては、私も前の防衛庁長官のときからもう15年ほど経過をするわけでございますが、やはり原点というのは、普天間飛行場の移設でありまして、市街地のど真ん中に位置をして、また、基地のすぐ横に住宅とか学校が存在をする、まさに危険な状態というものは変わっていないわけでありますので、その固定化は絶対にあってはならないということ、そうした思いで約10ヶ月、防衛大臣として、この飛行場の辺野古移設の意義を説明をして参りました。翁長知事、また、稲嶺名護市長さんを始めとする沖縄の方々にも、直接会ってお伺いをして参りました。この1ヶ月に及ぶ先般の集中協議では、残念ながら政府の立場について沖縄県の御理解を得るには至りませんでしたけれども、両者の間で忌憚のない意見を交換を行う関係を築くことができたということ、そして、その機会を捉えて説明をさせていただきましたが、今後も機会を捉えて、辺野古移設に関する考え方、負担軽減の取組みについて説明を尽くし、理解を得る考えでございます。聴聞につきましては、既に手続の中におきまして、通知書をいただいておりまして、聴聞期日である10月7日に防衛局が出頭して意見を述べるか、これに代えて同日までに陳述書を文書で提出することができる旨が記載をされておりました。防衛省としては、この通知に対して、前知事による承認になんら瑕疵がなく、適法なものであるという考えに基づきまして、現在の知事が当該承認を取り消すことは違法であるという見解を、早期に、かつ、明確に伝えるために、9月29日に陳述書を提出を致しました。防衛省として沖縄県に述べるべきことは、違法な承認取り消しを行うべきではないということに尽きておりまして、改めて聴聞の期日、10月7日、沖縄防衛局は出頭しなかったわけでございます。

Q:関連しまして、これから大臣が実際に沖縄に行かれて、翁長知事、名護市長、あと久辺3区の区長さん、実際に会って説明する機会というのは、持たれるおつもりでしょうか。10月中とか近々に予定はされているのでしょうか。

A:協議を今、行っておりまして、沖縄防衛局が沖縄県に対して取り組みを行っておりますので、現場の対応等を通じながら、私なりにこの問題に関わっていきたいと思っております。

Q:沖縄の関連でもう一問お願いします。沖縄防衛局が今日7日に公表したオスプレイの航跡調査によると、2014年の飛行調査結果が、午後10時以降の深夜から未明の時間帯の離着陸が13年度と比較して、2.3倍に増えたと。更に、総離着陸回数も1,000回以上増えている形になっているのですが、防衛省・政府としては、KC-130の空中給油機の移転で沖縄の負担は減ったとおっしゃっていますけれども、こういったオスプレイの飛行が増えている現状があると。そういった負担増についてのお考えをお聞かせ願えませんか。

A:まず、移設によって普天間が全面返還をされてキャンプ・シュワブに移るということでございますが、これまで、普天間飛行場が有してきた機能のうち、オスプレイなどの運用機能のみであります。既に空中給油機の運用機能は、昨年8月、空中給油機15機全て岩国への移駐を実現を致しました。また、緊急時の航空機受け入れ機能も、九州の築城基地及び新田原基地に移転を致しまして、オスプレイの県外訓練等も着実に推進を致しております。この他にも、辺野古に移転した場合の普天間の面積が3分の1になるとか、滑走路の長さも短縮されるとか、また、騒音も周辺の住民の危険性も、大幅に低下をしていくということで、辺野古の移設は、機能面・騒音面・安全面で、沖縄の負担軽減に十分資していると考えております。お尋ねの夜間飛行訓練におきましては、任務達成や練度の維持に必要な最小限に制限される旨、これは日米合同委員会の合意によりまして、22時から6時までの間は、運用上必要と考えられるものに制限をされているところでございまして、MV―22による夜間飛行については、政府と致しましても、米軍が日米合意に基づいて運用上必要なものとして行っているものと認識を致しているということ。そしてもう一点は、オスプレイの配備につきまして、これは、わが国の安全にとって大変意義があるものと考えておりますが、飛行の運用に際しては、周辺住民の方々の生活への最大限の配慮が大前提であると考えておりまして、累次の機会に、航空機騒音規制措置を始めとする合同委員会の合意を遵守するように米側に申入れを行うことによりまして、引き続き、住民の皆さんに与える影響を最小限に止めるように働きかけを致しますが、今後とも米側に、その旨、わが国の方から申入れをしたいと思っております。

Q:安全保障法令で、先月30日に法律が公布されて、来年3月までの施行準備に入っていますが、実際、施行時期はいつ頃を目標に準備作業をしていこうという方針なのか。

A:これは、施行に向けて、具体的な準備、これは慎重に進めていくように指示を致しております。その内容等については、既に具体的に3点、現場で指示を致しましたけれども、まず第一に「新たに行うことになる任務は、安全に配慮しながら実施するために、拙速を避けて周到な準備を行う」ということ。そして「関係国との協議、情報収集・分析に努めて、十分な時間をかけて、慎重の上にも慎重を期して検討を行う」ということ、そして「政省令、規則などの整備に当たり、関係省庁、省内関係部局と綿密に調整をして、遺漏なき万全を期す」ということで、省内において必要な検討や準備を進めて参りますが、これの検討につきましては、真摯に新たな任務に向き合って、適切な実施体制の整備に最善を尽くすべく、省一丸となって、必要な検討や指示を行うように指示をしているところでございます。時期については、しっかり検討をした上で行うように指示をしております。

Q:繰り返し「十分に時間をかけて、慎重には慎重を期して」というふうにおっしゃるのですが、成立前には「分析や研究はしていくように」という指示も出されていまして、ここにきて非常に慎重になられているのかなという気もするのですが、来年の夏には参院選もありまして、この前に新たな任務で派遣となると世論の注目も浴びるという指摘もあって、その辺を配慮されているのではないかという指摘もあるのですが、その辺についてのお考えをお聞かせ下さい。

A:これは、国会でも議論になりましたけれども、様々な観点・見地における検討が必要であるということでございますので、十分に時間をかけて、慎重の上にも慎重を期して検討して、そして現場の状況なども確認をし、そして、訓練も必要でありますし、また、実際の実施に際しましての状況判断としてはいろいろな状況、情報等が必要でございますので、決して拙速になることなく、十分に念には念を入れて行うべきことであると考えております。

Q:準備が整えば、参院選の前でも新しい任務を付与することはあり得るのでしょうか。

A:そういうことは考えておりません。しっかりと準備をして、これで大丈夫であるというような確認をした上で、新しい任務は行いたいと考えております。

Q:確認された場合は、参院選の前でもあり得るのでしょうか。

A:それは十分に、慎重に検討を行った上で、判断をするということでございまして、私が指示をしたのは、内容、中身がしっかりと隊員の安全、また、国際的な正当性、そして国内の政治状況、こういうことも考えながら、しっかり、慎重に行ってくれということでございます。基本的には、参議院選挙とは関係をもって考えているわけではございません。

Q:先程、大臣が安保法の「国民に丁寧にかつ分かりやすい説明をする」というのは、具体的にどういう状況で、大臣自ら、もしくは政府全体で説明しようとしているのでしょうか。

A:国会での議論は非常に専門的な内容になっておりまして、国民の皆様方が十分に御理解が頂けているかどうか、まだ十分でない点があると認識を致しております。今後は、いろいろな機会を捉えまして、この法律の内容、それから目的、そして現在のわが国を取り巻く安全保障の状況、そして何故この法律が必要であるのか、そういった点を引き続き丁寧に説明をして参りたいと。テレビであれ、新聞であれ、あらゆる機会を捉えて説明をして参りたいと思っております。

Q:具体的にパンフレットを作るとか、ホームページの改訂とか、そういう、いつも常時見られるような、何かで分かるというような施策というのは考えているのでしょうか。

A:そういうふうな分かりやすい説明の仕方に工夫をして参りたいと思っております。私も先頭に立って、いろいろなところで分かりやすく説明できるように努力して参りたいと思います。

Q:大臣は「韓国に訪問して国防大臣と会談をしたい」とおっしゃっていますけれども、その調整の現状と、もし訪韓が叶ったら、どういうことを話し合いたいか伺ってよろしいですか。

A:先だって10月2日に、原田政務官と白承周韓国国防次官と意見交換が行われまして、韓国側と日韓の防衛相会談を適切な時期に開催するということで合意をされました。詳細については現時点で何ら決まっておらず、調整中でありますが、私といたしましても、できるだけ早い時期にこの平和安全法制の内容とか、現在のわが国の安全保障情勢などにおいて意見交換をしたいと思っておりますので、調整をして頂いているということでございます。時期はまだ決まっておりません。

Q:その際、GSOMIAですとかACSAですとか、そういったことも呼び掛けるのですか。

A:内容等につきましても、今、検討致しております。

A:本日から新たな気持ちで職務したいと思います。記者会の皆様方におかれましても、今後とも宜しく御指導お願い致します。

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