大臣会見概要

平成27年10月6日(10時23分~10時38分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:第3次改造内閣の防衛大臣として、最後の、今日は閣議後の会見となります。約10ヶ月の在任期間中には、安全保障関連法の成立や、名護市辺野古への新基地建設をめぐる沖縄県との対立など、必ずしも国民の理解が深まらない中で進めてきた政策もあったかと思います。この10ヶ月を振り返っての思いと今後の課題、その解決に向けた道筋についてお聞かせ下さい。

A:昨年の12月24日の就任から、今日まで振り返りますと、本当にあっという間に時が過ぎてしまったと。毎日、防衛大臣、そして安全保障法制担当大臣と致しまして、一所懸命、全力でこのわが国の国防、また防衛、安全保障に関する様々な課題に対しまして、全力で取り組んできた日々であると感じております。この間に、新たな日米ガイドラインの策定、そして平和安全法制の整備、そして防衛省改革の実現といった具体的な成果を上げることができました。一方、御指摘のように、特に国民の理解を得る観点から、防衛省として引き続き政策課題も取り組む必要があると考えております。平和安全法制については、国民の命と平和な暮らしを守るために、必要不可欠な法制でありまして、わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、先の国会で成立することができましたことは、大変意義があるものだと考えております。防衛省としては、今後の法律の施行に向けまして、具体的な検討や準備を慎重に進めていくということに致しております。他方で、今回の法整備につきましては、国民の皆様方の間に、様々な御意見があることは承知を致しておりますけれども、安全保障に関しまして、国民の皆様方の理解を得るように、引き続き法制の内容についてできるだけ分かりやすく丁寧に説明を続けてまいりたいと考えております。一方、沖縄の普天間飛行場につきまして、これは数度、沖縄を訪問致しまして、普天間の飛行場の現状、特に宜野湾の市役所の屋上から、この基地を視察をさせて頂きましたが、やはり市街地に位置し、住宅や学校に囲まれて、世界一危険とも言われている状況を確認をさせて頂きました。やはり、固定化は絶対にあってはならないということ、そうした思いと致しまして、飛行場の辺野古の移設の意義を地元の名護市長さんにも説明をさせて頂き、翁長知事、また、基地所在の市長村長さんをはじめとする沖縄の皆様方の考えも伺って参りました。先般の1ヶ月に及ぶ政府と沖縄県との集中協議では、残念ながら、政府の立場につきまして、沖縄県の御理解を得るには至りませんでしたけれども、両者の間で忌憚ない意見交換を行う関係を築くことができました。防衛省と致しましても、今後も機会を捉えて、辺野古移設に関する考え方、また負担軽減への取り組みにつきまして説明をさせて頂いて、御理解を得る努力を継続をしていく必要があると考えております。

Q:TPP大筋合意の受け止めと、内容に関する評価を聞かせてもらえますでしょうか。

A:TPPについて、環太平洋の国々が貿易の自由化ということで、関税化などの措置を巡って、大変長い年月や時間をかけて協議をした結果、大筋合意がされたということで、非常に、わが国の経済、また、これからの国々との関係において、1つの経済圏が誕生したということは、非常に評価されるべきことでもありますし、「このモデルが、21世紀の新しい世界のモデルになるのではないか」と甘利担当大臣も言われておりましたけれども、非常に、新しい時代に向けた、新しいこういった多国間の条約であるというふうに認識を致しております。

Q:関連なのですけれども、4月の日米防衛相会談の際に、カーター国防長官がTPPについて、「日米にとって重要だ」と。「軍事力は究極的には経済力が基盤だ。米国や多くの同盟国の経済力が強化され、絆が更に強くなる」という発言をしました。こういう観点から、今回のTPP合意の、日本の安全保障に与える影響についてはどのようにお考えでしょうか。

A:私も同感でありまして、安全保障というのは、単に軍事的な要素のみならず、経済にしても、政治にしても、外交にしても、あらゆる面を総合して考えるべきでありまして、特に経済状況、これは安全保障にとって大事な要素であると。甘利大臣も今回のTPPにつきましては、安全保障面においても大変な意味があるという旨、述べておられましたが、この点、カーター長官も、このTPPにおいては安全保障上も大変な意義があるということでございまして、私もこういった経済が自由化されて、各国で協定が結ばれるということは、環太平洋の地域の安定と平和、繁栄にとって大きな意義があるものであると思います。

Q:一応確認なのですけれども、今回のTPPの合意、いずれ締結だと思うのですけれども、それに伴って防衛省として何らかの法整備をしたり、体制整備をする必要性というのはあるのでしょうか。

A:これは経済とか貿易などに関する規定でございますので、直接、防衛省、また、自衛隊の運用等には影響するものはないと考えております。しかし、国と国との関係が密になりますと、それぞれ、それによって新たな信頼関係、また、協力関係が派生すると思いますので、非常に外交的にも意味がありますし、安全保障の分野においても、非常に良好な方向性が創られたというふうに考えております。

Q:安全保障関連について1点ですけれども、施行までに行う検討や準備では、駆けつけ警護といった新たに追加する任務を想定した実際の訓練というのも行われるのでしょうか。

A:これは、私が指示を致しまして、「新たに行うこととなる任務を安全に配慮しながら実施するためには、拙速を避け、周到な準備を行うことが必要不可欠である」ということ、そして、「関係国との協議などを通じ、情報の収集・分析に努めるとともに、十分な時間をかけて、慎重の上にも慎重を期して、検討を行うことが必要である」こと、「政省令・規則類などの整備にあたり、関係省庁や省内関係部局と綿密に調整をし、遺漏なきよう万全を期す」ことを指示致しました。その上で、省一丸となって必要な検討・準備を行っていくということでございますが、PKOの実施等につきましては、政府全体で行うと。特に、内閣府の中にPKO事務局等もございますので、他省庁ともよく調整をして、行わなければならないわけでございますので、時間をかけながら、慎重に検討を行って参りたいと思っております。

Q:それは、3月までに施行されるので、法が施行されれば、実際に法律として効き目が出てくると思うのですけれども、施行までの間に、実際に駆け付け警護、新たな武器使用基準が緩和されたので、3月までに訓練というのを行う必要もあるというふうにお考えなのですか。実際にやるのでしょうか。

A:これはやはり、段階的に、着実・確実に行っていく必要がございますので、訓練を実施する前に、しっかりとした基本的な事項や行動基準等も整えた上で、訓練を行っていく必要があると考えております。したがって、まだその基礎となる基準や行動、考え方、こういうことを、十分に部内で検討を行っていく段階でありますので、そういったことを確認した上で、必要な指示を出したいと思います。

Q:岸田外務大臣が、派閥の研修会で、「当面、憲法9条自体は改正しないというのが私達の立場だ」と、「リベラルという姿勢を大事にしながら、時代の変化に対応していくことが重要だ」と述べたのですが、大臣ご自身は憲法9条改正についてはどのようなお考えでしょうか。

A:今回、法律の国会での審議等におきまして、憲法の範囲の中で、法律を整備して頂きました。私と致しましても、憲法の昭和47年での基本的論理に基づいた今の防衛制度として説明をさせて頂きましたので、当面は、この現行憲法の範囲の中で安全保障は運用をされて、確実に実施すべきであるというふうに考えております。他方で、憲法自体は、安全保障のみならず、国民の権利とか、また、国、国会、司法との関係とか様々な要素がありますので、こういったものにつきましては、不断に検討は行っていくべきものでありますので、ただ単に憲法というものは安全保障に限られずに、様々なテーマがありますので、そういった点につきましては、それぞれ検討し、議論を行っていく必要があるのではないかというふうに思っております。

Q:ということは、当面憲法9条自体は改正する考えというか、必要ないと。

A:新たに国会で、この法案を御審議を頂きましたので、当面この中で、しっかりとわが国を守る、政府の対応、これを実施すべきであると考えております。

Q:国際環境は、また変わってくる可能性があると思うのですが、「当面」というのは、大臣の中ではどれくらいのスパンと考えていらっしゃるのですか。

A:現時点におけるわが国の対応と致しまして、必要な法律の改正を審議をお願いを致しまして、成立することができました。私どもにおきましては、この法律をもって、国の安全保障をしっかり、政府の責任を果たしていくべきだと考えておりますので、この状態で、法律をしっかり運用して、万全の態勢をとることによって、国民の命、また、暮らしをしっかり守っていけるように、全力を尽くして対応していきたいと考えております。

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