日米安全保障協議委員会(「2+2」会合)共同記者会見概要(差替え)

平成27年4月28日(00時41分~01時30分)(日本時間)

※ケリー国務長官及びカーター国防長官の発言及び英語の質問については、通訳者の発言を記載していましたが、実際の英語の発言を踏まえ、より適切な日本語表記に修正したものです。

1 発表事項

(ケリー国務長官)
 本日は、日本の同僚である岸田外務大臣、中谷防衛大臣をここニューヨークにお迎えすることができ大変嬉しく思います。また、こうした機会のためにこの場にいられることを特に喜ばしく思うとともに、同僚であるカーター国防長官と御一緒することができ、大変嬉しく思います。本日、日本は、自国の領土のみならず、必要に応じて、米国や他のパートナーを防衛する能力を確立しました。今次会合は歴史的なものです。それは、日米の防衛関係において、歴史的な変容(historic transition)です。カーター長官及び自分は、このような意思と能力のあるパートナーである両大臣とともに、この特別な瞬間を迎えることができ、非常に喜ばしく思います。まず始めに、米国を代表して、ネパール、インド、バングラデシュ、中国において命を落とされた方々の家族を含め、ネパールでの地震によって影響を受けた全ての人々に対し、深い哀悼の意を表したいと思います。誰もが映像を目にしたと思いますが、これらは大変心の痛むものであり、尋常でない壊滅です。幼い子供達が救急車で搬送され、一つの村全体ががれきと化し、家族が愛する者を嘆き、人々が未だに翌日や次の数時間についてすら何が起こるか尋ね、疑問に思うという状況です。我々は、援助や支援の提供のためにネパール政府と緊密に協力しています。本日、米国は、ネパールでの震災対応及び復興の取組に対し、追加的に900万ドルの支援を提供することを発表します。これは、提供済の100万ドルに追加されるものであり、現時点で計1000万ドルに上ります。国際社会は、大規模な救援の取組を実施しており、USAIDは災害支援対処チームを派遣しました。また、我々は、災害の専門家に同行し、状況の評価によって支援するため、都市部での捜索・救難チームの追加的な要員を活動できる態勢にしています。自分は、日本に対し、特に、資金面及び特別な災害対応チームの派遣の面での対応に感謝したいと思います。こうした規模の悲劇は、今日の世界においては、これらがどこででも起こり得ることを示しています。また、誰もが知っていることであるが、現在、世界では、非常に多くのこと、つまり、新たな機会のみならず、極めて現実的で新たな危険や出現しつつある脅威が存在しています。 このような状況においては、良き友人が真に重要であり、彼らは、特に、この激動の時代に対応するために歓迎され、必要とされています。本日の会合が極めて重要であったのは、正にこの理由のためです。我々は、地球の両端の異なる半球に住んでいますが、米国は、日本ほど良き友人又は同盟国を求めることはできないでしょう。我々の同盟は、長きにわたり、太平洋全域の平和、安定及び繁栄の礎であり続けてきました。そして、70年にわたり、在日米軍は、北東アジアの政治的・経済的な発展の保障に役立ってきました。我々は、パートナーとして協力し合いながら、侵略を抑止し、自然災害に対応し、テロリズムと闘い、拡散に反対し、地域のシーレーンを保護し、今やアジア全体を変容させている類い希なる経済発展を育んできました。今朝の協議は、特に変革的な(transformative)成果、すなわち、新たな日米防衛協力のための指針の完成に焦点を当てたものでした。こうした見直しは、1997年以来初です。明らかに、1997年以来、非常に多くのことが変わりました。長期にわたる検討を経て、日本は、徐々に、より大きな国際的役割を担うようになってきています。過去10年間でも、日本は国家安全保障会議を設置し、イラク及びクウェートに部隊を派遣し、南スーダン及びハイチに平和維持部隊を派遣し、インド洋において不朽の自由作戦に参加しました。これらの取組は全て、世界中及びアジア太平洋地域でリスクや危険が増大する期間に行われてきたものです。我々が取り組み、本日公表されたガイドラインは、日本の安全を強化し、脅威を抑止し、地域の平和と安定に寄与するものです。米国と日本は、共に肩を並べ(stand together)、地域における紛争が平和的に解決されるよう求めていきます。また、我々は、航行及び上空通過の自由や他の不法な海域・空域の使用が、大国によって小国に与えられる特権であり、大国の気まぐれや思いつき次第であるとするいかなる提案も拒絶します。オバマ大統領が改めて確認しているとおり、条約に基づく日本の安全保障に対する我々のコミットメントは鉄のように固いもの(ironclad)であり続け、尖閣諸島を含む日本の施政の下にある全ての領域に適用されます。我々の現在の友好関係が戦争の灰燼の上に築かれてから数十年、この同盟は、地球上で最も強固な同盟の一つへと成熟しました。我々は共に、増大する北朝鮮からの脅威や、海洋安全保障に関連する緊張に対処すべく協力しています。我々は、宇宙、サイバー関連事項、ミサイル防衛といった出現しつつある課題に適合しています。本日、我々は、70年にわたる平和、繁栄及び日本との友好関係について、誇りを持って振り返るのみならず、新ガイドラインの合意の下での今後の進路を決めるに当たって、前を向くことにもなります。新ガイドラインは、我々の未来が、現在及び過去に比して、確実に、より一層成功し、より生産的なものとしていく上で役立つものです。したがって、自分は、(今次会合で)過去についてのみならず、2013年に岸田大臣と共に表明して以来、2年にわたって作業を進めてきた膨大な作業について、生産的な議論が行えたことに関し、カーター長官と共に、岸田大臣及び中谷大臣に感謝したいと思います。そして、今後も、こうした取組を継続していくことを楽しみにしています。

(カーター国防長官)
 まず始めに、同僚であるケリー長官同様、ネパールにおける地震による全ての被害者の方々、すなわち、米国自身を含む多くの国々の犠牲者の方々に対し、哀悼の意を表したいと思います。また、本日この場にいる皆さんのために、我々が、支援の提供のために横断的な米国政府機関のパートナーらと協働していることも指摘したいと思います。ケリー長官もその一側面について言及されましたが、自分としても、昨日、USAIDの支援・捜索・救難のための要員や物資を載せた米空軍のC-17輸送機2機がネパールに派遣されたことを付け加えたいと思います。これらの機体はまもなく現地に到着すると期待しており、要請があれば、我々は、より多くのことを行うことを考えています。ネパールでの災害への対応が示すように、我々は、人道支援に関して多くの能力と経験を有しています。そして、我々はそれを、そう遠くない過去、すなわち日本での震災の後に行われたトモダチ作戦に際しても活用しました。日本とのこうした協力は、重要な例ではありますが、本日我々が議論しているガイドラインが前回18年前に改定されて以来生じてきた日米防衛協力の一例に過ぎません。当時のガイドラインはよくできており、それによって、日米両国は多くのことを実施できるようになりました。しかし、18年前から世界は大きく変わったことから、本日、我々は、新たなことをなすための新たな機会を与えてくれる新ガイドラインに合意しました。アジア太平洋地域は変化しており、国際問題におけるこの地域の重みは増大し、それは、米国の防衛能力に表れているものを含め、米国のアジア太平洋へのリバランス政策に反映されています。我々は、新たな脅威、新たな領域、新たな地理、そして新たな能力に直面しています。しかし、これら全ての中で不変であるのは、我々にとって基盤となる同盟関係(bedrock alliance)、すなわち日本との同盟関係です。ケリー長官が述べられたとおり、日米同盟は、地域の平和と安定の礎であり、我々は、日本及び地域の安全に深くコミットしています。ガイドラインは、同盟の歴史におけるすばらしい機会や新たな高みを真に示すものです。日本自身の安全保障態勢が歴史的な方法で変化する中、このガイドラインは、アジア太平洋及び世界中で、既存の軍事協力の分野に新たな地平を開き、新たな軍事協力の分野を切り開く助けになると同時に、日米同盟を時代に合ったものとすることを可能にするものです。この新ガイドラインの下で、我々は宇宙やサイバーといった新たな領域での取組を進めることができ、地域的にかつグローバルに、新たな方法で協力することができます。自分は、今週の安倍総理のワシントン訪問中や今後数ヶ月後に、新ガイドラインにおいて詳述されている役割及び任務の実施に向け、中谷大臣と協働することを楽しみにしています。例えば、明日、我々は、二国間の宇宙協力作業部会のための計画をまとめる予定です。自分は、最近、国防長官として初のアジア太平洋訪問から帰国しました。その際に自分が述べたとおり、この地域は米国及び世界の未来にとって非常に重要です。自分は、この地域における米国の外交的、経済的、軍事的な関与を深化、多様化させながら、リバランスの次の段階(the next phase)についてケリー長官や政権内の他の者と協働していくことに個人的にコミットしています。新たな防衛指針の了承は、リバランスの次の段階における重要な一歩です。

(岸田外務大臣)
 本日、「2+2」を開催し、大変この大きな成果を収めることができました。大変喜ばしく思っております。ケリー長官、カーター長官を始め、この今回の会議成功に向けて御尽力いただきましたこの多くの皆様方に、心から感謝を申し上げたいと存じます。そして、私の方からも、まず、今般のネパールにおける地震被害につきまして、深い哀悼の意を表し申し上げたいと思います。日本は、2,500万円相当の物資協力に加え、本日、ネパールに対する10億円、1,000万ドルを超える緊急無償資金協力の実施を決定致しました。また、日本の緊急援助隊の救助チームが、この現地に向かっております。また、追加的に先程、約45名の医療チームの派遣を決定致しました。現地での情報交換など、本件対応に当たりましても、是非、日米で適切に連携していきたいと思っております。この連携につきましても、確認をさせていただいた次第でございます。そして、本日の会合についてですが、戦後70年という節目に行われました今回の会合は、安倍総理の訪米、特に、明日の日米首脳会談に繋がるものであり、日米安全保障、そして防衛協力の長い歴史の中にあっても、新たな一章を刻むものでありました。具体的には、18年ぶりに新たなこの日米防衛協力のための指針、すなわち新ガイドラインを発表致しました。この新ガイドラインは、両国の連携の強まりと、そして協力の広がりを反映したものです。今後、新ガイドラインの下で、この取組を進め、そして日米同盟の抑止力、対処力の一層の強化に努めていきたいと考えています。この新ガイドラインは、国際協調主義に基づく積極的平和主義と米国のリバランス政策の下で、各々の取組の成果であり、その相乗効果を高めるものです。日本は、変化する安全保障環境の下で、平和国家としての歩みを堅持してまいります。その上で、米国と緊密に協力して、日本のみならず、アジア太平洋地域と、国際社会の平和と安定、そして繁栄のために、これまで以上に、積極的に寄与し続けてまいります。こうした点を様々な機会を捉え、国際社会で理解していただく、こうした理解を広げていきたいと考えております。そして、本日は、アジア・太平洋の安全保障や地域情勢につきましても、意見交換をさせていただきました。その中で、我々4閣僚は、尖閣諸島が日本の施政の下にある領域であり、日米安全保障条約第5条の下で、米国のコミットメントの下で適用されること及び同諸島に対する日本の施政を損なういかなる一方的行動にも反対するということを再確認致しました。米国政府のコミットメントを信頼し、そして高く評価しております。更に、昨今の南シナ海情勢を含め、この法の支配の重要性について認識を共有致しました。一方的な現状変更の試みは、放置できません。国際社会と連携して、様々な取組を推進してまいります。そして、この在日米軍再編についてですが、普天間飛行場の固定化を避けるためには、辺野古の移設が唯一の解決策であることを日米間で改めて確認を致しました。私からは、引き続き沖縄と会話しつつ、強い決意で辺野古移設を進めていくことを説明致しました。また、在沖縄海兵隊のグアム移転や、嘉手納以南の土地の返還についても、着実に進めていくということで一致を致しました。また、在日米軍再編を進めていく上では、抑止力を維持しつつ、地元の負担軽減を図っていくことが重要であるという認識で一致を致しました。中でも、この沖縄の負担軽減について、私から、「日本政府の方針は不変である」旨を説明した上で、この米側の協力を要請し、米側からも負担軽減に対するコミットメントが示されました。昨年10月に実質合意した日米地位協定の環境補足協定については、可能な限り迅速に、協定の附属文書の交渉を継続していく、こういったことで一致し、引き続き、できるだけ早期の署名に向けて作業を続けていきたいと考えております。今回の会合を通じて、より力強い日米同盟を内外に示すことができたと確信をしております。これからも、米側との連携を楽しみにしております。私からは以上です。

(中谷防衛大臣)
 防衛大臣をしております中谷元でございます。私は、昨年12月に2度目の防衛大臣を拝命しまして、日本の安全保障の強化に取り組むとともに、日米同盟をより強固にすべく、進めてまいりました。思い起こせば、2001年、日米安保50年、講話条約50年の式典にも出席をしましたが、9月11日の同時多発テロ事件の後に開催されました防衛相会談にも出席を致したことがございます。昨日は、ニューヨークのグラウンド・ゼロに参りまして、現地において、2,000人の方が犠牲になられましたけれども、献花を行いまして、心から哀悼の意を表しましたが、テロの脅威に対して、米国はたくさんの犠牲を払いながらも、国際社会の中で、テロの撲滅のために毅然として対応しておられまして、米国のこういった行動に対して、心から敬意を表すとともに、犠牲になられた兵士の方々に、心から哀悼の意を表したわけでございます。今回、私、防衛を担当する大臣として、実に14年ぶりに訪米をしまして、本日、新ガイドライン、これを決定した歴史的な「2+2」の会合が成功裏に終了しまして、大変喜ばしく思っております。今日の「2+2」の会合の最大の成果は、18年ぶりにガイドラインの改定が行われたことでございます。この18年の間に日米両国を取り巻く安全保障環境は大きく変わりましたけれども、この中で決して変わらないものがあります。それは、日米防衛協力を更に強化をしていくことの重要性であります。新ガイドラインは、21世紀の世界と、アジア・太平洋地域の安全保障トレンドを踏まえて、10年、あるいは、更にその先をも見据えた日米防衛協力の将来像や方向性を描いておりまして、日米同盟を新たな段階に進ませる革新的な内容に仕上がったと思います。今日の会合では、在日米軍再編について、私の方から説明を致しました。沖縄の在日米軍再編につきまして、キャンプ・シュワブへの移設が、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを再確認致しました。また、私と岸田大臣から、沖縄の負担軽減について、引き続きの協力を要請し、日米両国は、沖縄の負担軽減のために引き続き協力していくことで一致を致しました。これらの成果を踏まえまして、今後とも在日米軍再編を着実に実施してまいりたいと思っております。本日の歴史的な会合を通じて、新たな段階に進んだ日米同盟を世界に対して示すことができました。明日には、日米首脳会談とともに、カーター長官と私で、日米防衛相会談を行う予定でございます。これらの機会を通じて、日米間の意思を十分に疎通しつつ、今後とも、本日の成果を踏まえた同盟協力の更なる高みに向けて、全力で邁進をしてまいります。最後に、ネパールにおける地震への対応についてお知らせを致します。犠牲になられた全ての方々に、心から哀悼の意を捧げます。防衛省と致しましては、現地に調査チームを派遣致しましたが、被害の状況や、支援ニーズを検討した結果、27日、日本時間、ネパール政府からの要請もありまして、自衛隊としては、医療救援隊の第1陣約20名を、29日(水)に派遣をすることとなりました。派遣規模は、第1陣を含めて110名程度でございます。救援隊の他、医療援助に必要な物資等を、航空自衛隊の輸送機で輸送する予定にしております。こういった災害派遣におきましても、今回のガイドラインにおきまして重視をされております。こういった面におきましても、今後、日米で緊密に連携をして参りたいと思っております。私の方からは以上でございます。

2 質疑応答

Q:新ガイドラインは、日本が、自国の領土のみならず、米国や他のパートナーを必要に応じて防衛することができるようにするものであるとの説明がありましたが、(1997年の)古いガイドラインにおいてできなかったけれども、新ガイドラインにおいて、日本ができるようになることの具体例を示していただけますか。また、これにより、日米同盟は、南シナ海における課題にどのようにより適切に対処できるようになるのでしょうか。

A(カーター長官):新ガイドラインはいくつかの方法によって新たな機会を創造するものです。地理について言えば、現在有効な、18年前に完成されたガイドラインは、日本の周辺地域における安全保障に関わる事態を扱うものです。新ガイドラインは、地理に関して制限されていません。したがって、新ガイドラインは今や、日米両政府がそれぞれ別個に自国の憲法上の手続を用い、共通の利益があり協働したいと決定する場合には、同盟の枠組みの下、いかなる場所であってもそれを認めるものです。これは、地域的に焦点を当てていたものがグローバルに焦点を当てることとなる、非常に大きな変化です。そして、もちろんそれは、1997年以降の世界の変化の態様に鑑みれば、完全に適切なものです。

A(中谷防衛大臣):ガイドラインというのは、日米の防衛協力のための指針でありまして、一般的な大枠とか、また、政策的な方向性を示すものでございます。従って、特定の国とか、地域における事態を対象としているものではありませんが、この新ガイドラインの検討におきましては、あらゆるフェーズにおいて、日米両国が海洋安全保障に関して協力をするということを重視を致しております。その上で申し上げれば、南シナ海を巡る問題は、地域の平和と安定に直結をしておりまして、日米及び地域共通の関心事項であります。今次、「2+2」においても、昨今の南シナ海の情勢を含めて、法の支配の重要性について、認識を共有したところでございます。共同発表においても、特に、東南アジアにおいて、海洋安全保障に係るものを含め、パートナーに対する能力構築支援に係る日米の連携の最近の進展を強調を致しております。また、中東ホルムズ海峡などで、機雷掃海や船舶検査といった協力を行うかについては、この新ガイドラインを受けて、法令に従い、その時々の状況に即して、適切に判断をすることとなります。いずれにしましても、この新ガイドラインの下に、米側とどのように防衛協力を進めていくかにつきましては、明日のカーター長官との日米防衛相会談で、しっかりと協議をして確認したいと考えております。以上です。

Q:ケリー長官は、この後、イランのザリーフ外相と会談予定ですが、イエメン危機の政治的解決を見い出すに当たり、イランが果たすべき役割はありますか。また、本件について、同会談で議論する予定でしょうか。

A(ケリー長官):本日、この後、私はザリーフ外相と会談を行う予定です。そして、明らかに、核に関する合意や、公表された枠組みに基づき、6月30日という期限を守るための取組について主に議論されることとなるでしょう。しかし、驚くことに、実際には、イエメンが確実に言及されると確信しています。イランは明らかにホーシー派の支援者です。そして、サウジアラビアの対応が、空爆を減らすとともに、第一段階から、政治的及び人道的段階に移ったことは、人々が適当なところで行動を止め、国連によって開催される対話に参加し、そして願わくば、政治的な解決を持ち始めるであろうという考え方によるものだと言われてきました。しかしながら、実際に起こったことは、ホーシー派が、空爆がないことを利用し始め、アデン湾へと追加的に移動したのみならず、イエメンのその他の地域にも移動し、武器を移動し、イエメンの一部の部隊が攻撃にさらされることとなりました。これにより、更なる応酬を生み出すこととなりました。私は、全ての当事者が国際法や国連決議に従い、可能な限り速やかに交渉のテーブルに着くことが重要であると考えています。私は、暴力を減少させ、イエメンの利益が守られるであろう形で交渉が始められるよう、全ての者がそれぞれ必要なことをなすように強く求めるでしょう。イエメンの未来は、イエメン人によって決められるべきです。全てのイエメン人は、そのテーブルに着き、その一員となる権利があります。しかし、それは現在の紛争の双方にいるイエメン人によって決められるべきであって、外部勢力や代理の者によって決められるべきではありません。

Q:岸田大臣、中谷大臣に御質問します。今回の共同発表において、普天間基地代替施設について、キャンプ・シュワブが唯一の解決策であることや、来年までに嘉手納以南の土地の返還の計画が更新されることを改めて確認しました。一方、地元の沖縄県における反発は強く、日本政府、それから沖縄の立場の開きが大きくなっています。このような中で、日米両国の同意をどのように実行に移すのか。具体的な方法につき、御質問します。

A(岸田外務大臣):まず、住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は絶対避けなければならない。これは、わが国政府と地元沖縄県の皆様との共通認識であります。そして、この現行の辺野古への移設計画は、抑止力の維持と普天間の危険性除去を考え合わせた時に、唯一有効な解決策であり、この点は、日米間において類似確認をされているところです。こうした経緯を踏まえて、今回の「2+2」においても、普天間飛行場の返還を可能とする現行計画を完了させるとの決意を、改めて強調したところです。同時に、沖縄の負担軽減は、安倍政権の最優先課題であり、翁長知事就任後も、政府の方針は全く変わっておりません。今次「2+2」においては、私からこうした点について説明をさせていただき、そして、沖縄の負担軽減について米側の協力を要請致しました。具体的には、この嘉手納以南の土地の一日も早い返還や、在沖縄海兵隊のグアム移転の着実な実施に向けて、米国側の協力を要請するとともに、日米地位協定の環境補足協定についても、早期の署名に向けて、米側の協力を求めました。これに対し、米側からも沖縄の負担軽減に対するコミットメントが示されました。政府としましては、今次「2+2」の成果を踏まえ、沖縄の負担軽減につきまして、引き続き全力で取り組んで参ります。また、普天間飛行場の移設について、今後とも沖縄の皆さんとの対話を深め、そして、こうした政府の立場を丁寧に説明し、地元の皆様方の理解を得るべく、誠実に取り組んでいきたいと考えます。私からは以上です。

A(中谷防衛大臣):「2+2」におきましては、沖縄県の前知事からありました、普天間飛行場の5年以内の運用停止を始めとした負担軽減について、要請が行われたことを紹介しつつ、沖縄の負担軽減について、米側の協力を要請を致しました。これに対してアメリカ側から、負担軽減に対するコミットメントが示されたわけでございます。この普天間飛行場の移設に関しては、現在の普天間飛行場を単純に辺野古へ移す計画ではございません。すなわち、現在の普天間飛行場は、オスプレイなどの運用機能、空中給油機の運用機能、そして緊急時に外部から多数の航空機を受け入れる基地機能という3つの機能を有しております。このうち辺野古に移るのは、オスプレイなどの運用機能のみでありまして、他の2つの機能は、本州に移転をされます。米側も大変大きな協力をしていただきました。実際、空中給油機につきましては、昨年8月に15機全機、山口県岩国基地への移駐を完了いたしました。また、オスプレイの県外訓練等も着実に進めて参っております。また、代替施設は、その面積や飛行経路についても、地元の負担を現在の普天間飛行場の周辺と比較をしますと、大きく軽減されるものになっておりまして、辺野古の移設というのは、沖縄の負担軽減に資するものでございまして、一日も早く普天間飛行場の移設が実現するように、あらゆる努力をして参りたいと思っております。また、沖縄の施設・区域の統合計画は、嘉手納以南に所在する施設・区域のうち、1048ヘクタールの土地の返還を進めるものでございまして、今後とも、この統合計画を着実に実施するために、統合計画の更新についても米側と協議を進めて、引き続き抑止力を維持しつつ、沖縄の基地負担を軽減をしていく考えでございます。このような政府の考えについては、引き続き説明を尽くしていく必要があると考えておりまして、沖縄県との対話を深めていく必要があると考えております。私もできるだけ早く沖縄を訪問いたしまして、翁長知事を始め地元の皆さんにお目にかかって、政府の考え方を説明してまいりたいと考えております。以上です。

Q:これまで長い間検討されてきた新ガイドラインが中国に向けられたものであるかについて問われる場合、米国政府関係者は通常、ガイドラインは特定の国を念頭に置いたものではないと述べます。第一に、1997年以来の世界における大きな変化の一つが、中国軍の軍事費の急激な増大や地域における中国のより強硬な態度であることに鑑みれば、なぜ新ガイドラインが実質的に中国に向けられたものであると見なしてはならないのでしょうか。第二に、1997年のガイドラインは、主に2つの事態、つまり、平素及びその後の日本に対する武力攻撃事態又は地域における事態を主として扱っていました。新ガイドラインは、グレー・エリア、つまり、通常時と明白な紛争との間の状況をどのようにより適切に扱えるようになるのでしょうか。また、地域における中国の攻撃的な行動をどのようにより適切に抑止し得るのでしょうか。

A(カーター長官):新ガイドラインは、中国を特に念頭に置いたものではありません。なぜなら、世界のその部分(アジア太平洋地域)においても、また、グローバルにみても、日米が協力でき、協力する意思があり、また、協力しなければならない他の課題があるからです。例えば、北朝鮮や北朝鮮による挑発的な行動に対する抑止があります。それは、同盟の重要な共同の取組であり、新ガイドラインを通じて、多くの意味で強化されるものです。私は、宇宙及びサイバーに言及しました。それらは国名がつけられている領域ではありませんが、相互の利益にとって重要な新たな分野です。そして、中国について言えば、例えば、南シナ海における中国の行動は、地域の国々からは、米国とパートナーになりたいとのこれらの国々の願望を強めるものであると解釈されています。明らかに、日本は我々の最も古く、最も強固な正式の同盟国であるが、我々は、地域の平和と安定に寄与したいと考える域内の全ての国とパートナー関係を築くことを厭わないのです。それは、中国を含めてであり、中国との間では、軍当局間の関係も有しています。したがって、この地域にとっての答えは、ある者が他者を従えるというものではなく、また、米国にとっては、意思と能力のある地域のパートナーとの連携を継続していくことが答えです。日本との同盟は米国にとって礎であり、新ガイドラインは、日々我々が協力する任務の範囲、地理、方法の拡大を可能にするものです。新ガイドラインは単なる防衛に関する合意ではありません。今日、危機が発生した場合には、往々にして経済面、外交面、人道面といった複数の要素が関係してくることから、新ガイドラインは、政府全体にわたる協力の必要性について述べています。これら全ての点において、新ガイドラインは、米国による日本の防衛や日本の周辺地域に特に焦点を当てていた改訂前のガイドラインよりも一層幅広いものとなっています。新ガイドラインは、より一層広い世界やより一層多岐にわたる状況に対処するものであり、この地域の中での状況のみならず、地域の外での状況をも含むものです。

Q:中谷・岸田両大臣にお聞きします。今回のガイドライン改定を踏まえ、日米の防衛協力を今後どのように進めていくお考えでしょうか。南シナ海について、先程、中谷大臣は、「地域共通の関心事項だ」と発言しました、米側には南シナ海での自衛隊による警戒・監視を期待する声も出ていますが、日米共同で、警戒・監視に取り組むお考えはありますでしょうか。また、ガイドラインに明記した機雷掃海、船舶検査について、先程、中谷大臣は、「法令に従い、時々の状況に即して適切に判断する」と発言しましたが、日米でシーレーンにおいて、こうした協力を実施する可能性については、どのようにお考えでしょうか。

A(中谷防衛大臣):新ガイドラインにおきまして、あらゆるフェーズにおいて、日米両国が海洋安全保障に関して協力をするということを項目に挙げまして、協議をしました。非常に重視しているわけでございます。具体的には、同盟調整メカニズムとういものができまして、これは平時から、緊急事態に至るまで日米間で協議を行っていく仕組み。もう一つは、共同計画、これを策定しまして、実際にどう行動していくのか、ということも協議をして作るように致しておりますので、こういった対応をすることによって、こういった状況に適切に判断できるような仕組みを作っていくところでございます。南シナ海を巡る問題におきましては、明日もカーター長官と協議をいたしますが、地域の、やはり平和と安定に直結をしてですね、日米及び地域共通の関心事項でございます、もちろん、平和的な解決をするための手段、また、コード等についてですね、この周辺国の要望等が出てきてるわけでございますので、こういったASEANも含めた国々との協議を通じて、この地域の安定を図っていく必要もございます。この点につきましては、日米間でも協議を致しますが、今度のシャングリラ・ダイアログにおきまして、こういった海洋面の安全・安定については協議をしながらですね、こういった秩序が守っていかれるように、我々としては努力をして参りたいというふうに思っております。

A(岸田外務大臣):私からもお答えさせていただきますが、まず、今回の新ガイドラインは、日米の連携の強まりとそして協力の拡がりを反映したものです。新ガイドラインの下で取り組みを進めながら、日米同盟の抑止力あるいは対処力を強化し、日本のみならず、そして地域の平和や安定をより確かなものにしていきたいと思います。また、他方、新ガイドライン、先ほど中谷大臣のこの発言の中にもありましたが、一般的なこの大枠あるいはこの政策的な方向性を示すものです。特定の国や地域における事態を対処としているものではありません。また新ガイドラインにおける、この取り組みというものは、その時々において適用される自国の憲法あるいは、法令に従う、これは当然のことです。先程御質問の中で、いくつかこういったことはどうだろうか、と例示を挙げて質問をされましたが、あのお尋ねのような協力につきましては、このわが国の安全保障の法制整備に係る部分であります。わが国におきましては、あのこれから国会におきまして、具体的な安全・安保法制整備について議論を行うことになりますので現時点で、この新ガイドラインの元で具体的なこの日米協力について、予断をすることは控えたいと思います。いずれにしましても、わが国を取り巻く安全保障環境、一層厳しさを増す中にあって、新ガイドラインの取組も含め、この幅広い日米安保防衛協力を推進し、日米同盟の抑止力、そして対処力を強化していきたいと考えます。私からは以上です。

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