大臣会見概要

平成27年2月27日(09時27分~09時52分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:政府は現在、防衛省設置法の改正案の閣議決定に向けた作業を進めておりますけれども、この法律では防衛装備庁の設置がされると思うのですけれども、防衛装備庁が設置される意義、これが設置されることにより何が変わるかというのを、大臣のお考えをお聞かせいただいてもよろしいですか。

A:わが国を守る上において、自衛隊が保有する装備、いかなるものが良いのかということですが、時代の流れ、それから周辺情勢が変わってきておりまして、それを踏まえた装備品の技術的優位の確保が必要です。それから、この装備品の国際化、非常に各国との協力関係等もありますけれども、国際化の対応、そして本来の調達の改革、いろんな不祥事が起きないように、それから国内基盤の維持・強化、これも重要な問題でありまして、こういった中で、防衛装備行政に効果的に対応するために、装備品取得の効率化・最適化を図って、防衛力整備の全体最適化に寄与するということが求められます。そこで3つの視点でこれを設けたのですが、まず一つは、構想段階から研究開発、取得、維持、整備、廃棄。これを「ライフサイクル」と言いますけれども、一貫したプロジェクトの管理を行いまして、これによって良い品質の装備品を低コストで取得をしていくというのが1点。第2点は、装備品の一層の国際化、先進技術研究への投資の新しい領域における積極的な取組ですね。こういったもので進んで新しい技術を導入できるような柔軟性を持ちたいと。そして3つ目は、調達改革。これで防衛生産・技術基盤の維持・強化。国内の防衛関連産業等がありますが、こういったもので両立を実施できるように、そこで装備品の取得の実施主体を可能な限り一元化をして、ライフサイクルを通じたプロジェクト管理を組織的に適切に実施できる体制を構築するとともに、各組織の持つ知見、技能、情報等を集約するということを目的といたしまして、今度、防衛装備庁、これは現在防衛省の中で装備取得関連部門として、内部部局、各幕僚監部、技術研究本部、装備施設本部、これがありますけれども、集約・統合したということです。

Q:防衛省設置法の12条、それと運用の実運用に内局の運用企画局を作ったのは、旧憲法下で軍部が独走してしまった反省から大臣の先輩達の政治家が作ったというふうに大臣はお考えでしょうか。

A:この条文ですね、私が知る限りにおいては、そもそもこういった大臣を補佐するというのは軍事専門的見地並びに政策的見地ということで、背広組、制服組、これは両輪で発足をしたと聞いております。

Q:両輪で発足したのではないから12条があったし、かつては参事官制度があったわけです。それは「文官統制」が戦前の軍部が独走した反省から、先人達が作った規定、条文であるというふうに考えますか、考えませんか。

A:そもそも自衛隊ができた時。

Q:そうです。防衛庁設置法の時に。

A:そこら辺は私まだ十分確認はしておりませんが、実際、自衛隊をきちんとシビリアン・コントロールをしていくということは、まさに文民統制で、民主主義の構図の中で、自衛隊を運用していくことが大事だというふうに認識をしております。

Q:聞いているのは「文官統制」の規定が、軍部が独走した戦前の反省から作られたものだというふうに考えるかどうかということを伺いたい。

A:これができたのは昭和29年ですか、自衛隊できたのは。私は、その後生まれましたので、今までそういう見地で見ておりますけれども、現行の設置法の12条の趣旨は、先程も言いましたけれども、政策的見地と軍事専門的見地からの補佐の調整・吻合、これを行うものだというふうに理解をしております。

Q:そうではなくて、いわゆる「文官統制」規定というのが、戦前軍部が独走、暴走してしまった反省から、先人の政治家達が作った規定だというふうに考えるかどうかということを聞いているわけです。

A:そう考えるかどうか。私は、その後生まれたわけで、当時どういう趣旨かどうかは分りませんが、本来のあるべき姿として、国家のために自衛隊は国を守る組織でありますので、自衛隊がしっかりと運用をしていくと。その上において、シビリアン・コントロールをいかにするかということもあって自衛隊法ができたと聞いております。

Q:もう一度伺う。いわゆる「文官統制」規定、参事官制度とか、12条とか内局の運用課が運用に関わるとかそういった規定、いわゆる「文官統制」規定というのは戦前の軍部が独走した反省から防衛庁設置法ができた時に、先人の政治家達が作ったと考えられるかどうかという点を伺いたい。

A:そういうふうに私は思いません。

Q:思わない。

A:思わない。

Q:思わない。

A:はい。

Q:思わないですね。

A:今までそういうふうに。

Q:戦前の反省から作られたというふうに思わないのですね。

A:そのように今までは、両方の補佐をしていただくということで機能してきたし、これからもそのように機能していくと。

Q:戦前の反省からできた「文官統制」規定だというふうに思わないわけですね。

A:政府としては、そのような文官が自衛官をコントロールするという文官統制をした考え方はしておりませんし、それは本当の意味でのシビリアン・コントロールではないと私は思います。

Q:だからこそ参事官制度があって、12条があって、内局の運用課があったわけですよね。その制度を作ったのは、戦前の反省から来たかどうかという点について「思わない」と思われるのですか。

A:そのように文官が自衛隊をコントロールしたらいいと思っているということはないと思います。

Q:文官という言葉を使わなければ、参事官制度、12条、それから内局運用課の実任務・運用に関わるという制度を作ったのは、歴史の反省からではないと思われるのですか。

A:その当時、そのような法律が事実あるわけですから、そのようにされたと思いますが、自衛隊を運用していくというのは、本来はシビリアン・コントロールで、文民であるということです。

Q:それは、戦前の反省から作られた条文だかどうかというのは、大臣はどうお考えでしょうかということを聞いているわけです。

A:今の文章で。

Q:参事官制度と12条と内局の運用課が実運用に関わるということについて。

A:事実を間違えていたら困りますが、私は、この制度というのは、従来の政策的見地の補佐と軍事専門的見地の補佐、両方がしっかりできるようにするためにできたというふうに思います。

Q:お答えくださるのですね。

A:文民統制ですからね。文民とは何かと言うと、民主主義で選ばれた国民の代表がしっかりと自衛隊をコントロールしていくということです。

Q:その中の政府の一つに、国会による文民統制、それから首相・防衛大臣による文民統制、それから文官による文民統制、3段階あるじゃないですか。その中の、文官による文民統制の部分は、全て含めて、戦前の軍部が暴走してしまった反省から作られたかどうかということを伺っているのです。

A:そもそも自衛隊というのは、そういう旧軍のものから違う組織としてできましたし、新たな国を守る組織としてできたこともございます。もう一度言いますけれども、まずシビリアン・コントロールというのは、民主国家における軍人に対する政治の優先ということです。それから、自衛隊の場合は、やはり、終戦までの経緯に対する反省もあって、自衛隊が国民の意思によって運用されることを確保するために、旧憲法の体制と全く異なって、厳格な文民統制をしたのですが、要するに文民統制というのは、文官が統制するといったことを政府として言ったこともありませんし、また、国会においても、文民統制の定義はされておりますけれども、そういった文官が自衛隊をコントロールするというような主旨を述べたというのは、私はまだ接しておりません。

Q:ちょっと話が変わるのですけれども、沖縄県の普天間基地の移設問題ですが、昨日の現地調査で、許可の区域外でサンゴがブロックによって損傷されていたという暫定的な結果が出されているのですが、この点についてどのようにお考えですか。

A:これの経緯を説明しますが、まず、アンカーの設置は、沖縄県との調整を経てやってきたわけでございますが、沖縄県から現況調査を実施する旨の通知が突然送付されてきたことから、沖縄防衛局は、文書でこの提供施設区域内への立入許可手続きの実施が必要であるということを伝えるとともに、沖縄県からのその調査の詳細について同県に問い合わせをしていたところでございます。にもかかわらず、この文書に関して、沖縄県から何ら回答がない中、昨日、同県が一方的に現状調査を開始し、また、許可なく臨時制限区域内での調査が行われたということは、甚だ遺憾であるというふうに思っております。

Q:沖縄県の調査が遺憾だというのは分かったのですが、内緒で調査した結果、許可の区域外でブロックによってサンゴが損傷されたという結果が暫定的ではあるものの出されているのですけれども、こういうことは絶対ないというふうに、許可の区域外でサンゴがブロックによって損傷されることは絶対ないというふうにお考えか。それとも、それを受けて、改めて事実関係を確認するのか、その辺はどのようにお考えですか。

A:この浮標及びブロックに関する工事というのは、事前に沖縄県に断ってやってきております。そこで、環境への考え方でありますが、このブロックの設置場所の選定に当たっては、この環境の影響を回避する観点から、サンゴ類の生息状況を予め調査した上で工事をいたしました。この考え方は、昨年6月に潜水調査を行いまして、被度5%。これは、サンゴの占める割合が5%を超える、また、長径1mを越えるサンゴ塊を避けるようにアンカーの設置位置を決定しております。そういう基準で工事を実施しているということです。

Q:すると、許可外でサンゴが損傷されたという可能性は全然ないと。

A:この基準が、ただいま申し上げましたとおり、被度5%を越えるサンゴの群落の他、長径1mを越えるサンゴ塊、これを避けるように設置位置を決定して実施したということです。

Q:翁長知事はやはり、「この調査を受け入れるように」というふうなことを主張されているわけですが、やはり継続して進めていきたいというふうにお考えでしょうか。

A:我々としては、県から事前に、この工事を行うということについて許可をいただき、その基準も環境に配慮しつつ実施をいたしておりますので、今後ともそれぞれの手順に従って、一番大事なのは、一日も早く辺野古の危険性を除去するために、普天間の工事が進捗して完成することでございますので、一日も早い普天間の危険性の除去のために、全力を尽くしていきたいと思っております。

Q:今の話に関連してですが、今、大臣は、「沖縄県の一方的な調査について遺憾だ」というようなお話があったのですけれども、沖縄県の翁長知事の方は、調査の手続きを巡って、防衛局の回答や対応が不誠実だというようなことを受けて、それに伴って、「岩礁破砕許可申請自体を取り消す可能性が大だ」ということまで会見の方では言及しているのですが、その辺りは大臣としてどうお考えでしょうか。

A:沖縄県からの文書をいただきましたけれども、それに対する回答も文書でいたしましたし、また、ブロック、アンカーの位置の場所とか、また海底の現況等は写真でお示しを致したところでございます。その上で、今回、このような県が独自に調査をされたというのも、やはりしっかりと手続きを踏んでやっていただきたいと思っております。

Q:その手続きの段階で、何か沖縄防衛局と県との間で意思疎通ができていないというか、県の方は対応が不誠実だというようなことをおっしゃっているわけなのですけれども、防衛省としては、県が対応が不誠実だといっているようなことに対しては、どうお考えですか。

A:アンカーの設置、また浮標については、二度三度、沖縄県の当局の方に「こういうことを実施しますが、いかがでしましょうか」ということで照会をして、「その部分は申請なく実施して良いですよ」という回答をいただいて実施を致しておりますので問題はないと。また、環境等も当方のやり方でやっておりまして、何ら指摘を受けることはないと思っております。

Q:今おっしゃったのは、アンカー設置に関しては、沖縄県との事前の協議の話だったかと思うのですけれども、沖縄県がおっしゃっているのは、県側が調査するに当たっての中での対応の行き違いがいろいろあったりとかしていて、それで昨日調査に入るというのはそういった背景があった訳なのですけれども、防衛省として、沖縄県が一方的に入ったということもあると思うのですが、なかなか意思疎通ができていない、現地の防衛局と県との間で。その辺りは、大臣はどう。

A:もう一度申し上げますが、そういった県側から現況調査を実施する旨の通知が突然送付されてまいりました。それに対して、沖縄防衛局が文書によって、「提供施設・区域内の立入許可手続きの実施が必要ですよ」と伝えるとともに、「沖縄県からのこの調査の詳細について、どういうことでしょうか」ということで県に問い合わせをしていたところでございまして、こういった回答がない中に、昨日、突然一方的に現況調査が開始されたということ。また、許可なく臨時制限区域内での調査が行われたということでございまして、これは、甚だ遺憾ではないかと思います。

Q:今後どのように対応されていくおつもりですか。

A:我々としましては、手続き等に従って行われているものと認識しておりますので、じ後の工事手順に従って、粛々と工事を進めてまいりたいと思っております。

Q:昨日、インドの報道にあったのですけれども、インド政府がUS-2の12機を13億ドル程度で購入したいということで、これから日本と本格的な交渉が始まるということなのですけれども、それに対してはどうですか。

A:この報道は承知を致しておりまして、日本とインドの間のUS-2の協力のあり方については、合同作業部会(JWG)が設置されておりまして、今、インドによるUS-2の調達、また、産業協力のあり方について議論を行っております。このDAC(国防調達委員会)というのは、インドの国内の意思決定機関でありますので、このDACがどのような決定をされるかということについては、インド政府内の部内手続きでございますので、この点はコメントは差し控えさせていただきたいと思ってます。そういう協議はしてきたし、昨年9月も安倍総理とモディ・インド首相の日印首脳会談においても、こうした議論を加速させていきたいということはされておりますので、そういった中で調整はされております。

Q:安保法制なのですけれども、恒久法の議論の中で、武器の使用基準を、「自己保存型」から、一部「任務遂行型」が必要なのではないかという議論がありますけれども、大臣、この恒久法で対応するような自衛隊の派遣での「任務遂行型」の武器使用の必要性については、今どのようにお考えでしょうか。

A:PKOについて。

Q:いいえ。恒久法で対応する方です。PKOには該当しない多国籍軍の支援ですとか、そういったケースでの恒久法で派遣された自衛官が使う武器の基準です。

A:任務遂行するために、こういった内容、また部隊や隊員の安全確保、こういったものに必要な武器使用権限であると認識しておりますので、現在、与党の協議会でも議論されておりますが、要はこういった活動、どのような活動をしていくかということにも触れますので、具体的な法形式、また法整備の内容、これは与党で検討されていますので、その中で議論していただきたいと思いますが、二つのポイント。一つは自衛隊の活動をいかなるものにしていくのか、もう一つは部隊・隊員の安全をしっかり守っていくにはどうしたらいいかという見地で検討していただきたいと思います。

Q:例えば、これまで特措法で対応してきたイラク特ですとか、テロ特での派遣を振り返って、自衛隊の武器の使用基準が不十分であったと思われるような点というのは何かございますか。

A:隊員の安全のことを考えますと、より確実に安全な地域、安全な内容ということで、従来のPKOの枠内においても、非常に制限をされた地域や活動内容になっていたと思います。事実、南スーダンにおきましては、ボルとかワウとかですね、首都よりも離れた地域で実際に、中国や韓国がPKO活動をしておりますが、これもやはり一つは武器使用、これの内容に応じて部隊では隊員の安全が確保され得るというような条件を付けられておりますので、自衛隊が今後こういったPKO活動、いかなる地域でいかなる内容をするかということも併せて検討していただきたいと思っています。
 最初の質問に戻りますけれども、「文官統制」という言葉は政府は今までも使っておりませんし、認識はしておりません。私も自衛隊で勤務してまいりましたけれども、やはり我々の活動においては、制服の自衛官とシビリアンと言われている背広の事務官等、これの仕事が相まって、協力をしながら大臣を補佐をして、大臣が間違いのないような意思決定ができるようにあるべきだと思っておりますので、従来から、官僚が自衛官を統制するということが、そういう趣旨で設けられていたかどうか、そういうことは、そのようには思いません。やはり自衛隊として、しっかりと機能するにおいてはどうしたらいいかという観点で考えられていたし、以前は、制服が国会に出て答弁をした事実もあるわけでありますので、そういう中であり方が考えられてきたというふうに思います。

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