大臣会見概要

平成26年5月23日(09時45分~09時58分)

1 発表事項

 なし

2 質疑応答

Q:厚木基地の騒音訴訟をめぐる横浜地裁の判決についてお尋ねします。大臣は「受け入れられない部分があり、適切に対処する」とのコメントを出されましたが、控訴するかどうかを含めて今後の対応についてお願いします。

A:今回の厚木騒音訴訟ですが、本判決では、自衛隊機の飛行差止めが一部認容され、また、厚木基地周辺における自衛隊機の騒音被害は受忍限度を超え違法であると、原告ら約7千名に計約70億円及び遅延損害金の支出を命じられたというところであります。私は、大臣着任後の平成25年1月に厚木基地周辺の住宅を訪れ、地元の大和市長及び綾瀬市長と面談するとともに、住宅防音工事の現場を視察し、地元住民の方と懇談をさせていただきました。引き続き、厚木基地周辺の生活環境の整備には一層努力をしてまいりたいと思っております。今回の判決は、飛行差止め及び損害賠償にかかる国の主張について、裁判所の理解が得られず、大変厳しい判断が示されたと受け止めております。防衛省としましては、厚木基地において、P-3Cによる周辺海域の警戒監視やUS-2による海難救助、急患輸送を実施しており、国民の生命を守り、国の安全を保つために必要な任務飛行、訓練飛行を行っております。したがって今回の判決については、自衛隊機の運航を一部差止める等、防衛省にとっては受け入れがたい内容を含む判決であるということから、今後の対応については、内容を慎重に検討し、関係機関と十分調整の上、適切に対処してまいりたいと思います。

Q:今の質問に関連なのですけれども、「受け入れがたい内容を含む」というふうに言われていますけれども、控訴しないという選択肢はあるのでしょうか。

A:これは「受け入れがたい内容」という私の発言にすべて帰着することだと思っています。

Q:それは控訴する方向ということでよろしいでしょうか。

A:あくまでも「受け入れがたい内容」でありますので、関係機関と調整の上、適切に対応してまいりたいと思います。

Q:飛行差止めに関してなのですが、これは戦時にも有効というふうに大臣はお考えですか。例えば戦争になった場合でも裁判所の差止めは有効である、戦時平時に関わりなくこれは有効という意識なのでしょうか。

A:まだ判決が結審しているわけではありませんので、あくまでも仮定の話はお答えを控えさせていただきます。

Q:タイで軍事クーデターが起きているのですけれども、これから防衛省・自衛隊とタイの交流もあるかと思うのですが、こういった関係は今後どうなるのでしょうか。

A:タイにおいては日本の防衛省が長い間、タイ国軍との防衛交流が続いております。また、既に防衛大学に留学したタイの士官が大将、将官に就任する者もかなり出てきているということで、非常に日本とは近い関係があると思っております。今回の状況については、タイ国政府の話でありますので、大切なのはやはり対話により、そして安定的な政権運営ができるような解決が成されることが重要だと思っております。過去、このクーデターのような事案が何度かタイ国内で起きておりますし、その後、民主的な政治運用によって民主的な政権が誕生したという経緯が続いております。私どもとしては、一日も早く民主的なプロセスによるしっかりとした政権ができることが大切だと思っております。ただ、軍と軍との関係、安全保障分野での関係は、これは従前と変わらない関係が続くもの思っております。

Q:タイの関係では在外邦人もたくさんいるかと思うのですけれども、その邦人に対して、何か危害が加えられているとかそういった兆候というのは今のところないのでしょうか。

A:そういう情報には接しておりませんが、いずれにしても在外邦人のことでありますので、外務省とよく連絡を密にして、情報収集に今後とも努めていきたいと思っております。

Q:三沢基地に米軍の無人偵察機が一部配備されているのですが、一部の報道で防衛省として将来的に無人偵察機の部隊を三沢基地に配備するという話が出ているのですが、これは事実なのかどうかというのと、無人偵察機の導入は方針を決められているのですが、なぜ導入されるのかという背景についてお聞かせください。

A:無人偵察機のグローバルホークの三沢への米軍への配備については、これはまだ配備されているわけではなくて、その方向ということで、地元自治体には私どもが説明をしているということであります。そして、私ども平成27年度の取得を目指して、調査費等を今年度予算の中にも計上しておりますが、具体的な無人偵察機の機種が決まっているわけではありません。ただ、この無人偵察機を導入するにあたっては、安全保障環境が厳しくなり、そして最近の周辺の安全保障環境は従来の例えば日本海、あるいは東シナ海という地域だけではなくて、太平洋を含めた広いエリアに常続的な警戒監視の態勢を作る必要がある。そういう意味で警戒監視の一つの重要な装備として、無人偵察機の導入を検討しているということであります。まだ具体的な場所、スケジュール等は決まっている状況ではありません。

Q:その無人偵察機に加えて、今、米軍でも運用されている攻撃型の無人機というのを導入されることは検討の内にあるのでしょうか。

A:先ほどお話ししたように、日本が無人偵察機を導入する目的は、あくまでも警戒監視が主体ということになります。攻撃型ということについては想定をしておりません。

Q:普天間飛行場の移設問題についてお伺いします。普天間移設問題で作業ヤードなどを設置する漁港の許可申請について、名護市長からの許可が得られておりません。仮に今後許可が得られない場合には、移設工事の遅延なども考えられるのですが、別の場所に作業ヤードを設置するなど、代替案を含めて現段階ではどういった検討をしているのでしょうか。

A:現段階におきましては、名護市との調整をしている最中であります。名護市から沖縄防衛局が提出した文書の補正を求める旨の通知等がありまして、そういうことを含めて今、対応を検討しているということであります。まだ省内での検討ということでありますので、今、指摘のありました不許可を前提とした工事規格の変更を検討しているというような事実はまだありません。

Q:タイの話に戻るのですけれども、先ほど「軍と軍の関係は従前と変わらない」とおっしゃりましたが、アメリカは軍事支援の一時凍結というようなことを検討しているようですけれども、日本は防衛交流を一時的にせよ凍結するような話はあるのでしょうか。

A:今のところ、そのような検討は行っておりません。

Q:厚木の話に戻るのですが、裁判では自衛隊機が差止めの対象ですが、実態として騒音の主体は米軍機になっていまして、これからまた今後続くと思われるのですが、この米軍機の騒音対策についての対処については今後どのような方向性になりますでしょうか。

A:先月、厚木を視察させていただいた時に、米空母の艦載機が多数駐機していた状況を見ております。また、その離着陸状況もその現場で見ました。やはり私ども海上自衛隊のP-3CやUS-2といったものだけではなくて、この米軍の空母艦載機も地域の住民の方にとっては、環境に関する分野で様々なご指摘があるということは承知をしております。私どもとしましては、これは岩国市あるいは岩国周辺の住民の皆さんのご理解を得た上で、この空母艦載機の岩国への移駐ということを既に決めておりまして、後は工事を進め、スケジュールを進めるということであります。一日も早く、この岩国移駐を進めるということも、この厚木の環境の問題に対しての重要な一歩だと思っております。

Q:岩国移駐の関係で、もういつまでにという日程を示されているとは思うのですが、ただ一方で、横須賀に空母があり、かつ厚木にある日本飛行機が米海軍の航空機の整備拠点になっている実態から、結局移駐をしても厚木基地を使用する実態は変わらないのではないのでないかというような地元の懸念があるのですが、そのあたりは解消することは可能なのでしょうか。

A:これは負担軽減を行うということが前提であります。当然少しでも負担が軽くなるような協議を米側としていくことになりますが、いずれにしてもこれは米軍の運用の問題になりますので、私どもとして確たるお話をすることは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:先ほどのUAVの話に戻るのですが、大臣は「まだ機種が決まっていない」とおっしゃったのですが、これは複数の候補というのが挙がっているのでしょうか。

A:機種選定の方は、各幕の方で行っていると思うので、そちらの方の会見等で聞いていただければと思います。

Q:厚木基地訴訟の関係なのですけれども、「受け入れがたい」というのは、実際この判決が確定した場合には、自衛隊のP-3CとかUS-2の運用にどういった影響が出ると思っているのでしょうか。

A:例えば、私どもが警戒監視を行う役割というのは24時間、365日ということになります。また、当然救命あるいは急患輸送も、いついかなる時に起きるかわかりません。深夜でも発生するかもしれない、その時に速やかに対応が出来るように、これは実際の対応もそうですが、そのための常日頃の訓練ということも必要になります。そういう意味で私どもとして、是非周辺住民の皆様にご理解いただきたいのは、日本人の命を守るため、日本の国を守るために活動している自衛隊に対してのご理解をいただきたい。今後ともその努力はしていきたいと思っています。

以上

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