日仏外務・防衛相共同記者会見概要

(20時10分~20時56分(日本時間))

※ファビウス外務大臣及びルドリアン国防大臣の発言及びフランス語の質問については、通訳者の発言を記載しています。

1 発表事項

(ファビウス外務大臣)
皆様、本日はようこそ。私、国防大臣ジャン・イヴ・ルドリアンとともに、この外務省の公館に、日本の同僚であります岸田文雄外務大臣、それから防衛大臣の小野寺五典大臣をお迎えしております。今回また岸田大臣と再会できて大変嬉しく思っております。と言いますのは、何度もお目にかかっておりますので、今朝、我々の間で別途、非常に内容の濃い会談をいたしました。ある意味で、これまでとは「2+2」という新しいフォーマットでの会合の一環なわけですが、なぜ「2+2」かと言いますと、フランスのオランド大統領が国賓として訪日をした。これは昨年非常に成功裏に終わった訪問がございました。そこで安倍首相とともに、毎年一度は外務相及び国防相及び防衛相の間で一緒に「2+2」という形で会合をやろうという話が出たわけです。これは、極めて珍しいことで、こういうフォーマットを行っている国の数は極めて少ない。フランスは実は今までこうした体制はロシアとしか行っておりません。このイニシアチブはそういう意味で新たな対話の枠組みが出来た、というのは日仏関係のさらなる強化の新しい段階であると考えております。我々の今回の会談の中で、安倍首相がフランスへの訪問をなさる、これはフランスの首相からの招聘がありまして、まだ日付ははっきり決まっておりませんが、おそらく5月になるかと思われます。この訪仏の際に、また具体的な形で、一連の分野で経済的にも大学間協力でも、また、若者達の交流、例えばスポーツの交流ということが考えられます。東京は、2020年のオリンピックの会場にもなりますので、そうした分野、さらには国防、防衛、それからイノベーション、それから原子力エネルギーと、たくさんのテーマを抱えております。ずいぶん長いことやってきたものもありますが、また首相がいらっしゃる時にあらたな勢いがつくのではないかと思います。こうしたことで我々今度は閣僚級の「2+2」を今回行っておりますが、これは昨年の6月に決められたものです。日本とフランスの間には特別なパートナー関係がある。これはアジアというだけではなく、世界全体で重要なものです。我々として、非常に信頼のパートナーである日本のことを信頼するパートナーだと考えている。しかも持続的な関係があり、しかも自由、民主主義、それから人権、そして法治国家の価値、さらには平和という価値を持っている国である。それからまた、国際秩序を共に重視している。さらにはアジア、アフリカ、中東、南太平洋でも様々な活動を行っていらっしゃる。我々としては、日本の国際活動を支援、支持しております。しかもアフリカ、また、中東での平和維持活動を高く評価しております。その中でも我々ずいぶん今朝話題になったのですが、日本のコミットメント、特にアフリカの平和のためのコミットメント、さらには開発のためのコミットメント、といいますのは、アフリカ大陸というのは我々一緒にこれから益々一緒に活動していきたいと考えているからです。それからまた、具体的な形での日仏のバイの関係を進化していきたい。その中でも国際的な危機が出てきています。現在、我々が直面している問題がある。さらにはグローバルな課題、気候変動のような課題に一緒に対応していきたい。我々の「2+2」の後に共同のコミュニケが出ますが、そういう中でこうしたポイントを全て入れていくことになります。具体的なもの、対策としては海賊対策、さらにはアフリカの平和維持能力の構築というところを一緒にやっていく、さらには防衛装備品協力、これについても我々の、両国の国防、それから防衛というところの技術、それから維持、製造のところの協力ということになると思います。それからまた来年もまた「2+2」が今度は日本に場を移して行われますが、今後ともこうした高い安全保障の野心を見据えながら、今後さらなる特別なパートナー関係の上に今後とも作業を進めていきたいと思っております。そして我々の関係というものがさらに広い範囲で深まることを願っております。では、この後ルドリアンの方からも皆様にも発言してもらいますが、私最後になりますけれども皆様に対して非常に悲しいことがありました。実は、日本で爆発があって、たくさんの方が亡くなったということで、我々哀悼の意を心から表したいと思います。そしてまた、犠牲者になった方、それからまた家族にもこの心から哀悼の意を、非常に悲しい事故が起こったようですので、それに哀悼の意を表したいと思います。以上でございます。それでは文雄さん、お願いします。

(岸田外務大臣)
それでは私の方から発言をさせていただきます。まず、先ほどファビウス大臣の方から、我が国で発生しました事故に対する哀悼の意の表明がありました。こうしたお気持ちに感謝を申し上げます。その上で、先ほどファビウス大臣の方から、今回の日仏「2+2」開催に至るまでの経緯、さらには意義につきましてご説明がありました。2014年初頭に、私も今年の最初の外国訪問先としてフランスを訪問させていただき、この歴史的な初めての日仏「2+2」に出席できますこと、大変嬉しく思っております。今回の日仏「2+2」、これは今後の両国間の協力に新しい弾みと方向性を与え、さらには安全保障、防衛の協力の分野に新しい次元を開くものであると認識しております。ホストでありますファビウス外務大臣、そしてルドリアン国防大臣に心から感謝を申し上げたいと存じます。今回の会合は、昨年12月、我が国におきまして「国家安全保障会議」という新しい会議体がスタートし、そして国家安全保障戦略、新しい防衛大綱が策定された直後に開催されました主要国との初の閣僚会合という位置付けにあります。国家安全保障戦略に明記されました「欧州との連携の重要性」に鑑み、私と小野寺大臣から国際協調に基づく「積極的平和主義」を説明し、フランスの両大臣から歓迎をいただきました。また、今回の会合は昨年のオランド大統領の訪日で示されました「特別なパートナー関係」を具体化する重要な取組と認識をしております。会合では「防衛装備品及び輸出管理制度の協力に関する対話の枠組み設置」、また「海賊対処における協力強化」に合意するなど大きな成果があったと認識しています。このような成果を着実に実施することで、日仏安全保障、防衛協力の具体化、進展が国際社会の平和と繁栄に貢献する姿を国際社会にしっかりと発信をしていきたいと考えております。私からは以上です。

(ルドリアン国防大臣)
ちょっと付け加えます。小野寺さんの方からも、また私、実はシンガポールでも夏にお目にかかりまして、そのときに分ったのですが、何と嬉しいことに戦略的な方向性というのが日仏で実は一致している。というのは、今、日本の外務大臣の方から話があった、先日公式に採択された新防衛大綱、更には「積極的平和主義」、更には防衛白書が出た。これと同じようにフランスでも防衛白書が出ておりますので、そうした「見直しの時期」ということでも丁度同じ時期、タイミング、サイクルとしても同じなのです。新防衛大綱に関しては、小野寺大臣が私との個別会談の中でいろいろご説明をして下さいました。その中で特に「パートナーシップをフランスと持っていきたい」ということがはっきりと明記されている。また、我々の防衛白書でも同じように「我々のアジアでのプレゼンスが重要だ。そして日本とのパートナー関係が大事だ」ということが再度その中で強調されております。そしてまた平和国家としての協力態勢、連携というものが述べられています。我々のオペレーショナルな協力、その中でも海上安全、海洋の安全に関するものは我々に対しても重要なものでありますし、それはマラッカ海峡だけではなくアフリカの角の地域、更にはギニア湾といった所に関しても二国間の関係が非常に模範的な形で強化されております。その中でも二つ申し上げておきたい。それは、アフリカに関して非常に充実した協力体制がある。日本はアタランタ作戦に参加して下さっていますし、それからまた日本の部隊がジプチに駐在もしていらっしゃる。また、マラッカ地域で言えば我々がステークホルダーとしてReCAAP体制にこの海上輸送の安全な状況を取り戻したいという、そうした協力体制を含むことにしております。このReCAAP、今現在のトップは日本の方が務めております。そういう意味で対話の枠組みを提携という考え方で行っていく、これを実は委員会という形で二つ行っていきます。一つは製造の方の委員会と、もう一つR&D及び研究関係。それはナノテクやサイバーディフェンスのような形のもの。更には新世代のヘリコプター、それから潜水艦の推進機関、更には海上の無人機、ロボットということで、こうした2014年の4月に防衛装備品に関する会合を東京で行うことになっております。それと平行して輸出管理に関するそれぞれの管理体制の情報の交換も行うことになっております。我々いろいろな項目につきまして、特に今緊張が高まっている部分の情報を交換いたしました。その中でも日本がいかにこうしたアフリカの危機の克服という観点に関して日本の貢献が大きいということがよく分っております。それからまた「2+2」の中で日本の更なる協力体制というものを踏まえながら作業を進めてまいりたいと思います。ありがとうございました。

(小野寺防衛大臣)
まず「2+2」の会合におきましては、フランスが今抱えておりますアフリカ、中東といった安全保障環境についての説明があり、そして日本側からは、東アジアを巡る安全保障環境についての説明を行いました。両国ともそれぞれの安全保障環境についての認識は一致し、そして特に、力による一方的な変更ではなく対話に基づく、そして国際的なルールに基づいて様々な問題は解決し、また海洋の航行の自由は確保されるべきということでお互い理解が深まったと思っております。また、私の方からは特に新防衛大綱についてのお話をさせていただきました。そして安倍総理がこの日本の安全保障戦略の中の基本としてお考えなのは、「過去の痛切な反省に立って日本は二度と戦争は起こしてはならないと考えており、同時に二度と戦争の惨禍に苦しむことがない世界を作らなければいけない。アジアの友人、世界の友人と共に、世界全体の平和の実現を考える国でありたい。」このことを総理は繰り返しお話をしております。このことを基に私どもとしては防衛大綱、防衛戦略、そして日本の防衛力整備に努めていきたいと思っております。また、先ほど東アジアの安全保障環境のことについてお話をした中で、まず日仏の中で特に防衛分野での装備協力については、これから技術開発も含めて対話の窓口を作りしっかりとした形で協力関係を構築していくことで一致をしたと思っております。また同時に、東アジアの厳しい安全保障環境の中で輸出管理措置につきましては、私の方から安全保障に向けての様々な考え方についてお話をさせていただき、今般、日仏間で輸出管理制度に関する対話の枠組みということも合意したということであります。いずれにしても私どもとしてはこれから日仏共にこの東アジアを含め世界の平和のためにしっかりとした努力をしていきたいと思っております。なお、これから防衛当局の間では、太平洋における協力強化、特にフランスが行っております南十字星の訓練等に日本の海上自衛隊として積極的に参加をしていきたいと思っておりますし、アフリカにおける情報面での連携、ソマリア沖アデン湾での海賊対処における協力強化、東アジア及び南太平洋地域における能力構築支援など、これは先程のルドリアン国防大臣との間で合意をさせていただきました。今後とも日仏の防衛分野での協力関係の強化に努めてまいりたいと思います。

2 質疑応答

Q:尖閣諸島問題についてお話になりましたか。

A(岸田外務大臣):東アジア情勢につきましては、中国あるいは北朝鮮、こういった国々の情勢について、私そして小野寺大臣の方からご説明をさせていただきました。こうした議論を通じて、この海洋の自由は、海洋国日本にとりまして大変重要な課題であるという考え方についてご説明をさせていただきました。こうした状況につきまして、フランスの両大臣にも熱心に耳を傾けていただいたと感じています。是非、我が国は今後とも地域の平和と繁栄のために冷静かつ毅然として対応していきたいと考えております。そして、対話を中心にこの地域の安定を図っていきたいと考えています。こうした我が国の考え方について、引き続きフランスの理解を得ていきたいと考えています。

A(ファビウス外務大臣):この点についてですが、勿論日本のお二人からお立場をご説明してくださいました。東京でも申し上げましたが、日本の皆様に対して共和国大統領の方からフランスはそうした主権に関する問題には立場をとらないということは申し上げております。ただし、それは懸念であることははっきりしています。アジア地域というのは世界の中でも、ここでの安全保障が世界の安全保障の問題に繋がります。従って、こうした太平洋地域、アジア地域の問題というものは、対話によって解決されることを望みますし、また自由な航行の権利というものが確保されることも望むものです。そういう意味で、あらゆる対話が重要である。それは私どもからは強調いたしました。全てのチャンネルが使われるべきだ。我々としては、この地域の中で、我々日本の友人だからこそ、それからまた中国の友人でもあるからこそ、お互いの間にある緊張をもっと緩めるような何らかのやり方をとってもらいたいと望むのです。

A(小野寺防衛大臣):日本としては常々、中国側に海上の安全のための連絡メカニズム、ホットラインというものを作りましょうと。何かこの海域において問題が起きたときに、すぐに現場レベルでも国レベルでも対話ができるホットラインを作りましょうという話を私自身からも中国側の方々にお話をさせていただいております。まだ、このホットラインについて対話の再開ということが起きておりませんが、これからも日本側として、対話については中国側に求めていきたいと思っております。

Q:ファビウス大臣は3日後に重要な会合がありますよね、先程おっしゃったように。この一連の会合がありますけれども、シリアの会合です。果たしてこうしたこのジュネーブ2に参加するのかどうか問うところです。そこから反対派が一体出てくるのかどうか、その見通しはどうですか。これについてお話はなさいましたか。それからルドリアン大臣に質問です。サウジアラビアに最近、大統領と共に訪問なされました。その際に30億ユーロというものを支援するということになっておりますが、果たしてこれはレバノン政府の方から何らかの要請があったのでしょうか。

A(ファビウス外務大臣):それについては、日本とフランスの関係ということの質問をしてもらいたいと思うのですが、まずシリアについて。私は、実は3日前に国連事務総長の潘基文氏からジュネーブ会合への招請書をもらいました。これは1月22日です。予定どおりということになれば、まずモントルーでやることになるでしょう。そこでまずお互いの立場を表明し、更に24日にシリアの代表団とそれからブライニー氏の参加が予定されています。我々としては、勿論支持をしたいと思っています。つまり、こうしたジュネーブ会合、ジュネーブ2を支持したい。もうそれは始めから言っていることですが、あくまでも解決は政治解決だと。これは強調しております。フランスの言っていることを始めから聞いていたら、ここまで悲劇的な状況にはならなかったのではないかと思っています。初めて私は外国の皆さんをお迎えすることになる。我々は7月から実はシリアの友人会合というものをやってまいりました。当時、バッシャール・アル・アサド氏、それから国連事務総長の潘基文氏はその人間のことを「人道に対する犯罪者」だと言っていまして、そうした人間が国の将来を保証することはできないと言っています。そうした中での将来の見通しですが、2012年の6月、7月のあの時点では、全くプレゼンスはなかったし、テロリズムも実はなかったのです。ある意味で、結局何らの動きをとって、もっといい方向に動かすべきだと私どもは言ってきましたが、それが聞き届けられなかった。その間にアメリカの大統領選挙もありましたし、いろいろな国内での意見の割れもありまして、このような悲劇的な状況になっている。もう毎月何千人もの死者が出ているし、しかも13万人以上も死者が出ている。更には、何十万人という国内での強制移住者が出ている。更には周りの国の関与というものも噂されていますし、非常に状況が厳しくなってきています。では、政治的な解決を求めて行くにはどうしたいのか。これはジュネーブで議論をする必要があるのです。ただ、潘基文氏のレター、これは非常によく書かれていますが、ジュネーブの目的は何か、それはその中から過渡的政府を作ることだ。それは関係者全員のコンセンサスを求めていくものだ。ただ、勿論そう簡単に天気の話をするような、そんなカジュアルな会合ではありませんから、この会合は極めて難しくなることははっきりしています。では、いったいどうなるか。つまりは、バッシャール・アル・アサド体制というだけではなく、反対派の考え方も十分に聞いていかなければならないわけです。これをやる必要がある。やらなければどうなるか。バッシャール・アル・アサド氏は、もうテロリストがはびこるのが嫌だったら私を支持しろと言います。ところが、野党の反対派の方は、結局もうバッシャール・アル・アサドは嫌だったらテロリストを支持した方が良いとか言うわけです。しかし、我々としては、バッシャール・アル・アサドもテロリストも望ましくないと思っていますので、そうした政治解決を模索しなければなりません。そういう意味で連合国、それからまた中庸派の穏健派の反対派というものをどうやっていくのか。ただ一方でシリアの政府側をイランやロシアが支持している、こういう難しい問題もあります。そうしたところを考えながら、まずはコア・グループと呼ばれる11カ国の代表を集めて話をします。そこで、アルジャルバ議長(le president Al-Jarba )も出てきますし、そういう中で、新たな解決策ということで、また1月17日に我々のその会合を受けて、また新たな会合が設定されることになります。そういう意味で、まず、ジュネーブ2のマンデートが尊重されることが重要であると思っています。それからまた、ステークホルダーがまず参加をする努力をするべきだ。それからまた、マンデートを十分に尊重するべきだ。そしてまた、ジュネーブに集まる。しかし、集まっても具体的な成果が出るか、これはまた難しいところです。政治的な解決策が欲しければ話し合をする必要があるのです。これ何度も何度も私は国際社会に呼びかけていることなのですが、まず、今行っているような攻撃であるとか、または、一般市民に対する攻撃であるとか、そうした恐ろしい状態を止めるべきである。それからまた、それと平行してジュネーブ2の中で、まず、それをやっている間に人道活動を行い、また砲撃も止めるべきだと強く声を上げていきたいと思います。

A(ルドリアン国防大臣):我々の回答は非常に短いのです。サウジアラビアの政府の回答は今から10日前のものですが、これは大統領によって承認されました。その当時、フランスの幕僚部はニーズの特定というものを行いました。そして、その上で大統領が決断を下しました。レバノンの大統領との話し合いです。まず、インベントリーをしなければなりませんが、それは現在進んでおります。果たして本当にそれが必要なのかどうか。ただ、このインベントリーの内容までを一般的に公表する必要があるとは思いません。

Q:日本とフランスの問題について、関係について質問したいと思いますけれども、まず、今日、新たな2つの委員会を設置することを合意したということですけれども、まず、最初のひとつ目、これは両国の4大臣にお伺いしたいと思っておりますが、武器とか軍事的に転用可能な汎用品の輸出についての情報交換を進めていくということですけれども、これは日本からすれば、日本の周辺国に安全保障上の懸念となるものを輸出して欲しくないということだと思いますが、その具体的にこの委員会での議論、実効性を高めていくためにはどうしていきたいと考えていらっしゃるのか、それぞれ日本側、フランス側に聞きたいと思います。それからもう1点ですけれども、防衛装備品の共同開発につきましてですが、先ほどフランスの国防大臣の方から新世代ヘリコプターとか潜水艦の推進機関とか具体的な話がありましたけれども、その中身、どういった部分で共同開発していくのか、これについてどういう展望があるのかということを教えていただきたいと思います。それからフランス側として日本との防衛協力を行う、開発の協力を行うというのは何が狙いなのか、その辺をお話しいただければと思います。

A(岸田外務大臣):今回、我が国にとりまして、この特別なパートナーシップ関係にありますこのフランスとの間で、この積極的平和主義を具体的にどのように進めていくのか、この積極的平和主義を具体化する協力について議論をさせていただき、今ご指摘のように2つの委員会、防衛装備品の協力、そして武器及び汎用品の輸出管理措置、この2つの委員会を設置することで一致をしました。そして、これをどのように運用していくのかということですが、この輸出管理に関する委員会につきましては、まずは両国の関係省庁の責任者が必要に応じて機能的に会合を行って、この両国の安全保障環境に関する分析を共有する、これが一つ大切なポイントです。そして、その次にこの輸出管理の仕組みについて情報交換を行う、これが2つ目のポイントだと思っております。そして、この汎用品を含め、互いに感心を有する輸出品について、相手国に情報提供を求めることができる、こういった枠組みになることを想定しております。こうした3つのポイントに加えまして、この緊急に相手の輸出品について照会を行いたい場合には、従来どおり大使館を通じて互いに随時情報提供を求めていく。こういったことになると考えております。こうした委員会の運用、さらには両国の協力を通じてお互いの輸出管理制度について理解の促進を図る、そして両国が連携してこの輸出管理の実効性を高め、地域及びこの国際社会の安全保障環境の改善に貢献していく、こういった結果に繋がることを期待していきたいと考えています。2点目の質問につきましては、こうしたこの防衛装備品の協力につきまして、枠組みを作ること、これは勿論重要なことですが、この枠組みづくりと平行して具体的にどういった装備が対象になるのか、こういった具体的な議論も平行して進めていくことが大事なのではないか。枠組みと対象となる装備の具体化、是非これは平行して進めていくことが重要ではないかと私は考えています。

A(小野寺防衛大臣):防衛装備について私の方からお話をいたします。日本の防衛装備技術については、様々な国から今大変高い関心を持っていただいております。飛行艇や輸送機、そして様々な技術についての問い合わせ、防衛協力についての申し出が来ております。日本とイギリスとの間では、昨年7月に防衛装備の中で特に化学防護に関する共同開発というのが合意され、現在進んでおります。フランスは大変科学技術の進んだ国でもありますし、長い間の防衛装備の開発の経験もございます。そういった中で、今日ルドリアン大臣の方から先ほど言及がありましたが、例えばロボット技術、あるいはサイバー分野、ナノテクノロジーの分野、あるいは無人の航空機、新世代のヘリコプター等の言及がございました。どのようなことが今後共同開発の中で研究として一つの方向ができるのかというのが、防衛当局の中で議論をしていく必要があると思っております。

A(ファビウス外務大臣):では一言、私の方からも。小野寺さんと私は全く同じ考え方を持っておりまして、まず軍事・科学教育ということで、特に能力の向上ということで、この点については4月から早速東京で会合をやることになっております。

Q:日本の外務大臣の方から輸出管理というお話がありました。では、ルドリアン大臣に聞きますが、フランスの方、例えばヘリコプターを中国に売っていますけれども、こういうことに関しても話が出たのでしょうか。フランスは、日本の人々に対して、例えばヘリの着艦装備に関して売っておりますけれども、そうしたものについての話が出ましたか。そうしたフランスの方針というものを見直す可能性はあるのでしょうか。それから、今その地域、アジアの中でホットな問題になっているのは安倍晋三首相が靖国神社に参拝をしたということで、それが周辺国に様々な反応を呼んでおります。特にそうしたところに関して今回、2014年の最初の海外出張ということでフランスにいらしたわけですけれども、こうしたところで果たして安倍首相は今後ともそうした靖国参拝を続けるのか。もしそうだとしたらその理由は何なのか。欧州のパートナーに対してどのように説明をするのか、つまり平和を維持したいとおっしゃるのであれば、日本の首相がこれからも14名もA級戦犯の合祀されているようなところに参拝をするというのは一体どういうことなのかお聞きしたいと思います。

A(ファビウス外務大臣):確かにそのホットな質問ということで、1つと言いましたが一連の質問をして下さいましたね。では私の方から言える回答をしたいと思います。まず、靖国問題ですが、これは過去の尊崇の問題でありますから、また国家の記憶の問題でありますから、非常に機微な問題だと思っております。これは大変悲劇的な、不幸なことでありましたけれども、国の過去の記憶に残っているものである。極めてデリケートな問題として、これはまずは歴史の専門家に扱ってもらう。それからまた民主的な議論を行う。それから他国の声に耳を傾けるということが重要だと思います。それから日本と中国の関係が改善するということは、これは友人としてとても重要なことでありますので、そういう意味でも過去を考えるというだけではなく、過去を乗り越えるという姿勢が必要ではないかと考えます。それからもう一つ、我々、実際に日本に行ったときにも、先ほど出たヘリの着艦装置について話が出ました。この装備というのは、実は全く何の害も無い、ありふれたものなのです。全く機微なものではない。確かに数千ユーロ程度のものでありますし、それからいろいろな民事用にも使われているような装備でありまして、この件は全くそもそも禁輸のリストにも載っていないようなものでありますし、欧州のルールにもこの点については、はっきりしたルールがありますので、それに全く違反しているようなものではありません。従って我々としては、こういうふうな形でまとめられるかと思います。

A(ルドリアン国防大臣):では私の方からも補足します。フランスの輸出に関する問題です。今朝、実は双方、我々の輸出管理システムについての情報交換を行いました。その中でも、特にデュアル、つまりは軍事転用ができるような汎用品に関して、透明性を持ったやり方で情報交換しております。では、岸田文雄さんお願いします。

A(岸田外務大臣):2つ目の質問、この靖国神社に対する参拝につきまして申し上げさせていただきたいと存じます。まずこの靖国神社という神社がどういう神社なのか、このことについてまず申し上げなければなりません。靖国神社におきましては、先の第二次世界大戦のみならず、1853年以降の明治維新、更には西南戦争をはじめとする我が国国内の動乱、更には日清・日露戦争、そしてその後の第一次世界大戦における命を落とされた方々、要はこうしたこの多くの戦いにおいて、国のために命を落とされた方々、約250万人の方々が男女の区別無く、身分も関わらず祀られている。こうした神社であります。こうした神社に参拝するということは、国のために命を捧げられた方々に哀悼の意を表し、そして尊崇の念を表し、そして二度と戦いの無い時代を作らなければならない。こうした不戦の誓いをもって安倍総理は行った次第です。国のリーダーが国のために戦地に倒れた戦没者の冥福を祈り、そして手を合わせる。こういったことは世界共通のリーダーの姿勢であると考えております。そして、強調しておかなければならないことは、我が国の歴史認識、あるいはこの外交姿勢は、全く変化はないということであります。我が国は戦後一貫して自由、あるいは民主主義、法の支配、こうしたものを大切にし、アジアの平和と繁栄に実際に貢献をしてきました。こうした価値観、日本国民のアイデンティティーの一部となっており、平和国家としての歩み、これからも全く変わりはないということを強調しておかなければなりません。中国や韓国の方々の気持ちを傷つけるつもりはないと総理は発言をさせていただいておりますが、こうした国々の方々の意見につきましては、謙虚に耳を傾ける用意があります。是非、この対話のドアは絶えずオープンにしながら、対話の実施を大切にしていきたい。このように考えております。こうした安倍総理の参拝の真意につきましては、これからも丁寧に説明を続けていきたいと考えております。

以上

ページの先頭へ戻る